都知事不要論──タレントに無給でやらせて政治は副知事がやれ ― 2016/06/21 15:44
- 2002年6月に道路関係四公団民営化推進委員会委員に就任し、多くの委員が脱落する中で、道路公団民営化に奔走。
- 旧道路公団は債務超過だから民営化できないという既得権者の抵抗を信じず民営化を進め、毎年、道路公団に導入されていた国費3000億円をなくす。
- 2007年4月、地方分権改革推進委員会委員に就任し、国の出先機関を整理合理化。
- 2007年6月。副知事就任後は、参議院議員宿舎建設差し止め、北海道夕張市への職員派遣、周産期医療体制整備、少子高齢化対策、東京都水道局の海外展開、地下鉄一元化、首都直下地震対策、尖閣諸島購入の寄付金募集、東日本大震災への対応(消防庁ヘリ出動、ツイッター情報提供)、天然ガス発電所建設、東電への株主提案。
- 特定のプロジェクトを設定し、そのために組織を横断的に活用する手法で都職員のノウハウをうまく使った。
……以上、猪瀬直樹氏の「政治家」としての実績(と言われている事例)。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一氏の評価より)
この評価に対しては異論もあるだろうが、とにかく猪瀬直樹氏は副知事時代、「仕事をしていた感」がとてもあった。
これに対して、高慢で嫌われる人間性は似ていると思うが、舛添要一氏は都知事就任後に何をしたのか。全然印象に残っている「仕事」がない。
辞任が決まって彼の都知事としての評価をするなら「異様ともいえる巨額の海外出張費をはじめとする都の放漫経営ぶりを知らしめた」ことだろうか。
ところで、猪瀬氏にしても、石原都政の副知事時代にこそ仕事をしていた感があったが、都知事に就任してからはなんだかパッとしない。
どうも、都知事になると、セレモニー出席のような名誉行事が増えてお殿様気分になり、惚けてしまうのではないか。
都庁内部でも「知事には偉そうにふんぞり返ってもらっていて、仕事をしない人のほうがやりやすい」なんていう空気が充満する。だから馬鹿げた海外出張費も通る。このままでは知事だけでなく、都の職員、特に上層部の精神が軒並み腐敗していく一方だ。
東京都には副知事というのが4人まで就任できる。舛添辞任と同時に、今まで3人だった副知事に「オリンピック担当副知事」を増やして4人枠目一杯体制で行くことになったらしい。
副知事の給料は約122万円なので、4人だと約488万円だ。ちなみに都知事の給与は約134万円だそうだ。
であれば、実質の都政は全部副知事がトップで指揮することにして、都知事というのは警察の一日署長さんみたいなものにしたらどうか。
副知事は都職員以外のオンブズマンで構成する第三者委員会が認定する「責任感と実行力のある仕事人」を選出。
都知事は無給の名誉職で、タレントとか文化功労者みたいな人が3か月交代でやるとかにすればいい。
海外出張でのセレモニー出席、イベントでの挨拶、賞の授与式で表彰状を渡すなどなど、政治家としての資質に関係のない仕事はもちろんのこと、各施設の視察もその「名誉都知事」が無給でやる。
視察といっても、たかだか1時間かそこいらでよそ行き顔で出迎える施設を覗いたところで問題の本質は見えてこない。本当に必要な視察は、副知事以下、担当部署の責任者たちがしっかりやればいい。
名誉都知事はテレビに絵作りとして露出するから、無給であっても、タレントなどでやりたい人はいっぱいいるだろう。
東京都は他の自治体とは違って、自治体というよりは「日本国の中核システム」のようなものだ。だからこそ「知名度がないと当選できない」なんていう知事はいらないんじゃないかね。
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