老人たちよ、弁護士とNTTとNHKから身を守れ!2016/09/25 22:19

NTTは弁護士事務所とこんな「コラボ」をするようになった
↑NTTファイナンスに何度電話を入れても「ただ今混み合っており……」と録音が流れるだけで解約ができないだけでなく、挙げ句の果ては、自動引き落としを停めると弁護士事務所を通してこうした脅し文句の手紙を送りつけてくる。


NTTと弁護士事務所の「コラボ」

NTTが電力会社と同じように「公共事業」をしているという矜持をなくし、嫌がらせのようなことを平気でやるようになったことへの怒りと嘆きについては、7月1日の当ブログでも書いた。
プロバイダとの「コラボ契約」をしている客から回線故障の連絡を受けても受理せず、「契約先であるプロバイダへ言ってくれ」と突き放し、復旧を遅らせるという嫌がらせをする件。
そこでさらに、
認知症が進んだ老人世帯などでは、使わなく(使えなく)なった回線契約を何年も放置して、月々1万円近い契約料金を払い続けているケースがある。父の場合もそうであると気づいたので、センターに解約申し込みをするために電話をかけ続けたが、何時間待っても「ただ今混み合っております……」のアナウンスのままつながらない。それを何日も続けたが結局つながらないため、仕方なく、父の自動引き落とし口座を空っぽにして引き落とせないようにするという手段をとるしかなかった。
契約関連の業務を別会社にした後に「ただ今大変混み合っております」状態が増えた。受付人員を大幅に減らしたのだろう。これも、NTTの間違ったアウトソーシング、合理化(?)の弊害だ。

……ということも書いた。
これにはさらに後日談があり、親父の部屋を片づけていて、都内の弁護士事務所からの「通告状」という封書が何通も出てきた。
上のような内容だ。

親父はもう何年も前からパソコンは使える状態にはなく、ルーターの設定ができずにひかり電話も使えなくなっていた。それでルーターの電源を引っこ抜き、これで料金はかからないはずだと思い込んでいたようだ。
それに気づいて、僕自身、親父の代理として何度もNTTファイナンスには解約のための電話をかけたが、毎回「ただ今電話が混み合っております」の録音が流れてつながらない。
埒があかないので、これ以上の損害を出さないように自動引き落としできないように口座を空にして、年金の振込先も変更させたのだが、その結果がこうだ。


ちなみに親父はこの弁護士事務所からの「通告書」にビビって金を払ったらしい。NTTがマンションまでやってきて、ルーターを回収していったときは「清々した」とも言っていた。
しかし、なぜかその後も弁護士事務所からの「通告書」は続いた。
よく見ると、回線使用料は解約になっていたが、付帯サービスが全部そのまま残っていて、その付帯サービスの料金が未払いだということらしい↓。
なぜ回線解約後もこうした「付帯サービス」がついてまわるのか?
「ストレージサービスや電話でのサポートサービスなどなどの付帯サービスは回線がなくなった後も「有効」だということらしい

内訳には「OCNマイポケット」「OCNプレミアムサポート」「050あんしんナンバー(OCN)」「OCNペイオン」「安心セレクトパック」などなど、聞いたことのないような項目が並んでいる。
面倒だが、ひとつひとつどういうものか調べてみた。
  • OCNマイポケット……64GBのファイルストレージサービス(月額324円)
  • OCNプレミアムサポート……「あなたのパソコンを専門スタッフが定期点検で快適な状態にし、突然のトラブルも電話と遠隔操作(リモートサポート)でサポート」(月額648円)
  • 050あんしんナンバー for OCN……ケータイや固定電話の番号の代わりをするダミー番号付与(月額486円)
  • OCNペイオン……「セキュリティソフト(月額版)、ゲーム、占い、動画や有料ニュースなどの有料デジタルコンテンツのご利用料金をOCN料金と一緒にお支払いいただける 「かんたん」「あんしん」な課金サービス」

ネットで仕事をしているうちでさえ回線関連の支払いは毎月5000円台なのに、なぜ独居老人の親父がNTTファイナンスに毎月1万円弱の支払いをしているのか不思議だったのだが、要するに「ありとあらゆる付帯サービス」をつけていたのだ。もちろん親父にはこれらの付帯サービスがどういうものかまったく理解できていないし使ってもいない。何年も前からルーターの電源を抜いて回線そのものを使っていないのだから当然だ。
しかし、こういうものが、なぜ大元の回線ルーターをNTTが回収した後にまでついてまわるのか?
以前、「プロバイダはどこと契約しているのか」と訊いたときも、プロバイダの意味が分からず話が通じなかった。
その後、「思い出した。NTTがやっているところなら安心だから、そこにしたんだと思う」などとも言っていた。
「NTTなら安心」という老人の信頼をNTTはちゃんと受け止めているだろうか?
NTTグループが提供する「安心」とか「プレミアム」などと名のつく付帯サービスが、回線のルーター回収後にまでついてまわり、弁護士事務所から「やむなく法的手段を検討せざるを……」などと脅される原因になるのだから、これほど悲しいことはない。

他にも、意味のない保険類が複数口あって、そのうちひとつの火災保険は毎月2万円近く自動引き落としされていた。これは保険会社の代理店(個人事業者)に電話をして事情を話し、解約したが、そのときは「解約届けを出していただくと解約手続きで費用が発生しますが、引き落とし不能で支払いができなくなれば自動的に契約失効となって、その場合は費用はかかりません。どちらにしますか?」などと言われて、当然「では自動失効にします」と答えて、そのように処理した。
NTTはそうはいかず、支払い不能になってから半年もの間ずっと未払い金として積算し、ルーターを引き上げて回線契約が消えた後まで系列プロバイダの「付帯サービス」はまだ残っているとして未払い金として積算し続け、その回収を自社ではなく弁護士事務所にやらせているわけだ。
NTTにしてみれば、休眠回線を放置させることで契約料が入り、未払いになっても長期間自動失効にはせず未払い金として積算させ、後は弁護士事務所に回収依頼させることで人件費も浮く。
弁護士事務所にしてみれば、こうした封書を送りつけるだけで何件か回収できればそこから手数料をもらえるおいしいビジネス。

ITを使いこなせなくなった老人からこうして金を取るビジネスが立派なマーケットを築いているのだ。

同様にNHKの受信料督促状も何通も出てきた。
親父はもう長いこと「テレビは見ていない。くだらない番組ばかりだ」と言っていた。親父の部屋にテレビはあったが、どういうわけかB-CASカード挿入口が壊れていてまともに受信できない状態だった。
NHKが、テレビのない世帯からも、「ワンセグ受信機能付きのケータイを持っていれば受信料を取る」と主張して、実際にまったくテレビというものを見ていないのにNHKの受信料を支払い続けている人たちがいることを報道番組(もちろん民放)でやっていたが、日本はいつのまにかこんな情けない国になってしまっていたのだ。