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「籠池劇場」の正しい見方2017/04/01 19:36

なぜこんなことが起きるのか?
今となっては、この騒動のスタートがどこだったのかよく分からなくなってしまった感がある。それほど3月は「籠池劇場」で腹一杯になってしまった。
発端は豊中市議会の木村真議員が、市内にあった国有地に何やら建物が建設されていて、フェンスに生徒募集のポスターが掲示されているのを目にしたことだった。
「瑞穂の國小学院」と書かれたそのポスターには、教育勅語が印刷されていた。以前に市が国に、公園にしたいから売ってくれといったときには断られたこの土地にとんでもない小学校が建設されている。なんだこれは……と、財務省近畿財務局に情報開示を求めたところ断られ、さらに食い下がると土地の売却価格などが真っ黒に塗りつぶされた、いわゆる「のり弁」が出てきただけ。
この市議が食い下がらなければ、今頃、あの赤い木造校舎は完成し、この4月には小学校が開校していた。

2月9日:朝日新聞が記事に。「学校法人に大阪の国有地売却 価格非公表、近隣の1割か」
財務省近畿財務局が学校法人に払い下げた大阪府豊中市内の国有地をめぐり、財務局が売却額などを非公表にしていることが分かった。朝日新聞が調査したところ、売却額は同じ規模の近隣国有地の10分の1だった。国有地の売却は透明性の観点から「原則公表」とされており、地元市議は8日、非公表とした財務局の決定の取り消しを求めて大阪地裁に提訴した。


それからのドタバタはいまさら解説するまでもないだろう。

ポイントポイントをざっと振り返ると……、

3月10日:渦中の人・籠池泰典氏が長男の佳茂氏を伴って記者会見。「絶縁状態」と言われていた長男が突然現れて雄弁にカットインする姿にみんなびっくり。

3月14日:日本外国特派員協会での記者会見を突如キャンセルした籠池氏が長男と一緒に、宿敵ともいえる『日本会議の研究』著者・菅野完氏の自宅を訪ねる。「自宅で会いましょう」の意味を籠池氏の自宅だと思っていた菅野氏は大阪にいて、急遽帰宅。マンション前に群がる報道陣を前に堂々と説教。日本中が「この男は何者?」と驚くと同時に、きちんと自分たちの足で取材できないメディアの能力低下に唖然。
長男の佳茂氏は実際この会見の日まで約5年間父親とは会っていなかったらしい。また、父親のもとに菅野氏を連れて行って単独インタビューさせたのも佳茂氏だった)
★この劇的状況変化の裏側は、菅野氏の取材にずっと同行していた赤澤竜也氏の手記でよく分かる。
大阪府の私学審議会は誰が見てもおかしな認可のプロセスを踏んでいる。その部分の闇が解明されぬまま、「籠池ファミリーという風変わりな人達の引き起こした学園事件」というフレーミングされた形での幕引きを図ろうとするのは許されない。


このへんから、この事件の核心部分が少しずつ見えてくる。

もともと、この事件の核心部分は土地の不明朗な払い下げとかではなく、「教育問題」だった。
菅野氏や赤澤氏もそれを追っていた
公有財産の不明朗な取引や教育機関の新設認可についての疑惑ということでは、森友学園などより加計学園のほうがはるかに規模が大きいのだが、そちらは今のところ放置されたままだ。
⇒これ や ⇒これ 
人口減少の地に赴き、自治体に土地と補助金の面倒をみてもらうことがビジネスモデルとなっている加計学園の場合、安倍氏との近さが自治体や官界の配慮と忖度を生んだのではないか。
(略)
千葉科学大学は、銚子市に約15ヘクタールを無償譲渡されたうえ、校舎建設費として93億円の補助を受けた。宮崎県延岡市では、九州保健福祉大学の新設と学部増設に際し、110億円弱の補助金を受けている。
また、兵庫県淡路島の南あわじ市では、吉備国際大学が県立高校の廃校後の校舎を居抜きで譲渡を受けた。リフォーム費と合わせた補助金額は約23億円にのぼる。
(略)
加計氏は、家族ぐるみのつきあいの友人であるとともに、日本会議の別働隊といわれる育鵬社の教科書発行の支援団体「教科書改善の会」の賛同者に名を連ねており、そういう意味では安倍首相の「右派人脈」であり「昭恵人脈」でもある。
「加計学園と安倍首相の深い関係を示す、一枚の写真を公開しよう」伊藤 博敏


稲田朋美や安倍昭恵の言動をきちんと読み解け

3月16日:参議院予算委員会の調査チームが建設地を調査。迎え入れた籠池理事長が「安倍総理からの寄付金を受けた」と発言して大騒ぎに。
その日の夕方、野党議員たちが籠池宅を訪問。面接している最中に、安倍昭恵氏から籠池夫人のケータイに「祈ります」というショートメールが届き、議員たちも唖然。
報じるテレビ各局はいずれも勉強不足で、間違った情報やテロップを垂れ流し。

森裕子議員の所属政党(自由党)さえ分かっていないというお粗末


この頃から安倍総理夫人安倍昭恵氏の異常な行動が話題に。
夫人が口利きするとすぐに予算がつくとか、
「理事長と私が首相官邸のところに行きました。あの人(安倍昭恵)すごいですね。その晩に首相に話してくれて、 首相からすぐに連絡が入ってですね、ぐるっと回って今年に予算がつきました。 8000万円くらい入りました。あのご夫婦のホットラインすごいですね」


遅ればせながら読んでみた『日本会議の研究』黒塗り版



★このへんから、もう完全にこれは単なる公有財産不法売却事件などではなく、カルト集団がこの国を動かしているという恐るべき実態を知るまたとない「チャンス」なのだと分かってくる。
例えば、⇒これなどはぜひ読んでみるべきだ。
(稲田朋美のスピーチ)「あのぉ、私はですね、ほんとにもうこのぉ、谷口雅春先生のぉ教えをですねえ、ずっと自分の生き方のぉ、根本に置いて参りました。えー、今日、私、あのぉ、古文書のような本を持ってきたんですけれども、この、「生命の実相」というこのボロボロになったぁ本ですね……」
「だいたい弁護士とか裁判所とか検察官とか特に、弁護士会ってとても左翼的な集団なんですね。なぜかというと憲法教、まぁ憲法が正しい、今の憲法が正しいと信じている憲法教という新興宗教(会場爆笑)がはびこっているんですねぇ


生長の家創始者・谷口雅春氏(故人)を神のように信奉する人たち。それを源流として、今では神道系だけでなく、一部の仏教系やキリスト教系の新宗教などまで取り込んでいる「日本会議」という集団。
この集団のことがなぜ今まで報道されなかったのかという菅野氏の分析は実に興味深い。
「ここ10年ほど、日本会議が主要な行動フィールドとしているのは、学校現場です。性教育反対しかり、親学しかり、江戸しぐさしかり、そして日の丸君が代しかり。しかし『子供の話』として、これをどこか軽く扱ってるところありませんか?」(「なぜメディアは日本会議を報道してこなかったのか」


言い換えれば、日本会議は一枚岩でもなんでもない、ということであり、誰の心の中にも大なり小なり潜んでいる可能性がある部分に焦点をあてたことで異様な成果をあげてしまっている、ということになる。

このへんで、森友問題の背景と本質はかなりはっきりしてきた。
しかし、テレビではもっぱら、「100万円寄附が問題なのではない。問題の本質に立ち戻れ」的な解説が流行り始める。
それこそ世論の誘導操作だ。
「忖度」がすっかり流行語になってしまったが、忖度では法律違反が問いにくいし、時間が経てばうやむやにされてしまう。
そもそもなんでトンデモ忖度が出てくるのか?という背景が本質だ。
そんたくん


自民党の二階幹事長は「我々が首相の発言を信頼するのは当たり前。首相とあんな人(籠池氏)を一緒にしないでください」と言ったが、首相も「あんな人」も、思考の背景にあるものが同じだから怖いのだ。
「ちょっと頭の怪しそうなカルトな人たち」がトップのポジションに集まっている今の日本では、真面目に法律を守るより、「忖度」(正しい言葉の使い方としてはむしろ「斟酌」だと思うが)しておいたほうが自分の身が安全だと役人たちが感じてしまうからこんなことになっているのではないか。
その「背景」ってなんなんだ……というのを考える材料を国民に与える、国民に考えさせるように、事実や映像をありのまま伝えるのが、テレビをはじめ、マスメディアの仕事だろう。
マスメディアは事件を正論でさばく必要はない。ありのままを映しだして、大衆に「なんでこんなことになるのか」という背景を見せる、想像させるのが仕事だ。同様に、法を遵守し、司法に仕事をさせるのが議員のつとめであり、与党の国対委員長が「総理に対する侮辱だ」と言って一民間人を証人喚問するなどという国は、もはや民主国家とはいえない。

国会では連日野党からの追及が続くが、今ひとつピリッとしない。
そんな中、民進党の福島伸享議員は少しだけ核心に近いことに触れた。
「役人というのは、すぐ責任を隣に転嫁しなきゃダメなんです。自分が、もし課長補佐が受けたら、すぐ課長に相談し、課長はすぐ局長に相談し、局長はすぐ次官に相談して、って行って、リスクヘッジをしていくんですよ。でもそうやっていくうちに、だんだんだんだんですね、大げさになっていっちゃう可能性もあるんです。
何がシロとかね、何がクロじゃないんです。ただ、明らかに国民の納得を得られがたい取引が行われていたというのは、これは事実なんです。(略)籠池さん1人を悪者にしたって、多分国民は納得しないんですよ。とかげの尻尾を切ってるだけだと。(略)でも、本質はそこじゃない。尻尾のほうではありません。いかに、どういう力が働いて、このような…確かに麻生大臣のおっしゃるように、手続きは合法かもしれません。合法かもしれないけれども、異例の、役人が大きな裁量をもって判断をしなければ、リスクを抱えて、裁量をもって判断しなきゃならないことが、どういう力学で行われたかということが解明されないと、この問題は火が消えることがないという風に思っております。
そして、それを明らかにするのは国会の役割でありますし、それを明らかにすることに積極的に協力するのは、私は安倍総理自らの責任であるという風に思っております。(略)総理ご自身が関わってたらお辞めになるほどの問題だと言って、まさに根幹に関わるからであります」


……でもこのへんが精一杯。
一方で、市民メディアは結構頑張る。
安倍晋三首相が2015年9月に大阪を訪問する直前に、自民党山口県第4選挙区支部から安倍首相側に対して100万円の資金移動があった(情報速報ドットコム)


一連の騒動を「教育問題」としてとらえていたのは横路孝弘議員。
稲田防衛大臣を出来の悪い生徒にていねいに物事を教えるような口調で再教育しようとした?⇒これはすばらしい。
教育勅語というのは治安維持法の基に、国民教育の思想的な基礎として神聖化されていったんです。教育勅語の写しはですね、御真影(天皇の写真)とともに奉安殿に保管されて、生徒には全部暗唱することが強く求められたんですね。
特に1938年に国家総動員法が制定されますと、その体制を正当化するために利用される形で軍国主義の教典として利用されてきたんですよ。


防衛大臣に歴史の基礎から教えなければならないという異常事態。

3月23日:籠池理事長が国会証人喚問。さらなる爆弾炸裂。
文字おこしは⇒こちらなどで読める。
★その数日前に、菅野氏の旧知の人物が菅野氏にインタビューをしていた動画↓

Confess Tokyo フェイスブックより)
この9分くらいから言っていることは、まさに僕がずっと感じていたこと。「本当に怖いもの」はなにか……。

カルト宗教に動かされている日本

この時期には、ありとあらゆる日本会議人脈の人たちが籠池とは無関係と言い始める。
実際、籠池氏は加計学園人脈などに比べれば取るに足らない下っ端で、金も持っていなかった。
ほんの少しのツテを頼りに、それこそ安倍首相が言うように「しつこく」食い下がる。そのエネルギーと行動力は並外れている。
籠池氏と政界との関係については、2014年6月から教育再生首長会議の会長を務める松浦正人・山口県防府市長が、政治団体・大阪維新の会の中川隆弘府議に紹介したと認めた。
 松浦氏によると、2014年10~12月ごろ、豊中市選出の中川氏や同市の会社経営者の知人数人に籠池氏を紹介。「私も応援しているから、応援してやってくれ」と電話で伝え、協力を依頼した。籠池氏とは面識がなかったが、月刊誌で松浦氏の名前を知った籠池氏から手紙が届き、小学校の開設計画を知ったという。
ZAKZAK by 夕刊フジ 2017/03/08


それでも物事が進んでしまうことが恐ろしい。


この頃には「この騒動をここまで大きくした張本人は安倍昭恵」という認識が広まっていたが、本当にそうだろうか?
安倍総理夫人と籠池夫人との間のショートメールのやりとりが自民党から公開された。籠池氏側(?)からも「アキエリークス」なる暴露サイトが新設されて、こちらは籠池夫人のケータイ画面をそのまま撮った画像がズラズラと公開された。
籠池夫人が感情や日本語をきちんと操れない人物であることはすでに周知され始めていたが、このメールのやりとりを読んでゾッとさせられたのはむしろ昭恵氏が送信した部分だ。
「全ては必然です」「今回のことは私たちにとっても学びの場です」
「琵琶湖の竹生島に行き、祈りました。籠池先生のお役割もわかったような気がします。お辛いでしょうが、頑張って下さい。ありがとうございます」
「今はじっと我慢の時です。私もまだまだ追い詰められるのかもしれませんが、お互い頑張りましょう」
「心の垢を落とす、本当にそうだなあと思います。この国のために命を懸ける夫を思う気持ちは一緒です」
「なんでこんなことになってしまったのか、神様は何を望んでいるのでしょう」
「祈ります」「私には祈ることしかできません」
「神様はどこに導こうとしているのか。とにかく祈っています。自分たちの保身ではありません。日本の将来のためです」


……何度も出てくる「祈る」や「神様」といった言葉。自分たち(自分だけでなく、籠池夫妻も含めて)には神様から与えられた役割があり、「すべては必然」であり、祈ることしかできない。この国のために、神様の導く通りに自分たちは動いていくしかない……そうした「信仰心」のようなものが彼女の思考や行動の根底にあることは間違いない。
勘違いしている人たちの「信仰心」でこの国が動かされている、という恐怖。
「籠池劇場」などといって面白がっている場合ではない。この国は「すでに」カルト信者たちが動かしているという現実。
普通に見れば「あちゃ~、いっちゃってるわ」と思えるカルトな人たちの下で、超優秀な官僚たちが一糸乱れず動いている。こんな恐怖があるだろうか。

3月25日:菅野氏が埼玉で講演した。今回の事件が発覚する前から受けていた仕事らしい。動画はこちら↓


時間がない人は、1時間過ぎたあたりからだけでも聴いてみるといい。

  • 森友問題を疑獄事件としてだけ追及してもしょうがない。あれは「教育問題」
  • 「差別をやめろ」と声を上げなければいけない。放置すると今回のような醜悪なことに帰結する。その具体例を今我々は見せられている。
  • 倒閣運動には興味がない。構造を変えないと、誰が権力を握っても全自動忖度機が暴走してしまうことは止められない。
  • 具体的には、内閣人事局と小選挙区制の廃止・解体をしないと同じことになる。
  • 半年時間をください。必ず籠池のおっさんを転向させます。でも、転向には時間がかかるんです。(会場大喝采)
  • 2006年の教育基本法改正で、籠池のおっさんは「これは時代の風が吹いてきた」と考えて、今なら先代ができなかったこと(小学校設立)を成し遂げられると思い、突っ走った。その信号を送ったのは安倍晋三であり、安倍は自分があのときやったことの当然の結果が森友学園だと認識している。
  • レイシストを首相にいただく国になってしまい、その権力への対抗手段がしょぼい金を巡る疑獄事件告発でしかないという、この「構造」こそが恐ろしい。

……この人はちゃんと問題の本質を理解している。
「構造」を変えないとダメだと主張する菅野氏。僕もよく「システムの問題」という言い方をするが、同じことだ。
例えば、原発問題も同じ。「原発反対!」と叫んでも、原発や自然エネルギー利権で儲けようとする勢力にとっては屁でもないから事態は変わらない。「総括原価方式をやめろ!」と声を上げるのが正しいやり方だ。

「官邸主導」であることは明らか

財務省の官僚たちは、官僚の中でも超エリートが集まっていて、いちばん威張っているといわれる。その財務省ができる前の大蔵省時代(1998年)に「ノーパンしゃぶしゃぶ事件」というのがあった。
総会屋が証券会社の株を大量購入して不正取引を要求。その資金の出所は第一勧業銀行(現みずほ銀行)。第一勧銀の社員は大蔵官僚をノーパンしゃぶしゃぶなどで接待して銀行への検査に手心を加えてもらっていた……という事件。
この事件は東京地検特捜部によって捜査され、大蔵官僚ら7名が逮捕、起訴された。
あれから20年。
ノーパンしゃぶしゃぶの現場を仕切っていた若手官僚たちが、今は財務省のトップエリートになり、森友事件では重要登場人物になっている。彼らは日本会議系の政治家たちの顔色を窺いながら動くことで「安倍一強時代」を生き抜こうとしている。
金や色で買収されるのではなく、権力者への上目遣いだけで動く。贈収賄なら告発できるが、目に見えない「斟酌」や保身原理での行動は法的に裁きにくい。実際、平気で逃げ切れると踏んで「書類は残っていない」「まったく知らない」などと開き直っている。ここまで国のシステムが劣化してしまったのだ。


ここまで籠池劇場を見てきても、大衆は劇のテーマが理解できていない。おもろいおっさんや頭のおかしいおばさんたちが繰り広げるドタバタ劇だと思っている。
このままでは逃げ切られてしまうだろう。
しっかり思い起こしてほしい。
籠池証言をそのまま読み解けば、100万円を渡したのは安倍昭恵ではなく安倍晋三なのだ。
「ひとりでさせてすみません」「どうぞお使いください」「安倍晋三からです」……なのだ。
昭恵氏は夫の使いであって、自分の金を寄附したわけではない。
「内閣総理大臣夫人付」という正式役職名を持つ谷査恵子氏の部屋は首相官邸にある。
「首相官邸には内閣総理大臣夫人付の部屋があります。机もあって2人の公務員は国家公務員・役人は常駐をしております。つまり、谷査恵子さんは財務省との交渉を官邸の中にいて官邸から電話をしたわけです。そうすればそれを受ける役所の人たちがいったいどう思うか、官邸から来た、まぁ当たり前ですが、官邸から電話をしているわけですから、その意味は大変大きいというふうに思います。」
福島みずほ(希望の会=自由・社民) 2017年3月24日 参議院予算委員会)


だから財務省に電話するときも首相官邸からのラインだし、籠池氏に送った資料なども「内閣総理大臣官邸」の名入り封筒で送っている
官邸に常駐している谷査恵子氏の実質上の上司は内閣総理大臣秘書官・今井尚哉(たかや)氏であり、谷査恵子氏と同じ経産省出身。
第1次安倍内閣のときから内閣総理大臣秘書官になり、アベノミクスの「新三本の矢」政策、原発再稼働など、安倍政権の政策を主導していると言われる人物。
今井氏と森友学園問題の接点は2015年9月4日の食事会で、森友学園に関する重要な話し合いがあったと言われているこの時期に首相と接触……(情報速報ドットコム)


この大阪での食事会の会場となった海鮮料理店「かき鐵」は、公明党の故・冬柴鉄三元国土交通相の次男・冬柴大(まさる)氏が経営し、大氏も食事会に同席。
冬柴大氏はりそな銀行高槻支店次長という経歴を持ち、退社後に「冬柴パートナーズ株式会社」を設立し、現在は同社代表取締役。冬柴パートナーズ株式会社は業務内容にコンサルティング、助成金申請援助を含み、人脈紹介や助成金の申請援助を得意としている会社だという。
同日(2015年9月4日)、国土交通省「平成27年度サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)の採択プロジェクトの決定について」で、森友学園の瑞穂の國記念小學院(=安倍晋三記念小学校)」の校舎及び体育館が選出され、6200万円の補助金交付が決定された。
「徹底検証不可欠アベ友事案2015年9月3-5日動静」植草一秀の『知られざる真実』


キーパーソンが冬柴元国交相の息子では、公明党の議員は国会でも大阪府議会でも質問する気にはなれないでしょう。これで「不可解なこと」の一つへの疑問は氷解します。問題の土地の評価を民間の不動産会社ではなく、国土交通省の出先機関、大阪航空局が行ったことも「冬柴人脈」を考慮に入れれば、納得がいきます。
「森友学園問題で公明党が沈黙する理由」長岡 昇



↑今は削除されているが、塚本幼稚園のWEBサイトに掲載されていたりそな銀行との提携宣言

森友学園塚本幼稚園のホームページにりそな銀行歌島橋支店の広告が掲載されている。森友学園のメインバンクはりそな銀行だと推定される。建設費用21億円を融資した銀行はりそな銀行か?
(2015年9月4日安倍総理は「りそな銀行」出身者の冬柴大議員の経営する「かき鉄」で会食を行っている わんわんらっぱー)

「ひとりでさせてすみません」の意味

ちなみにこの9月4日午前10時から正午までの間、近畿財務局9階会議室で、森友学園の小学校建設工事を請け負った設計会社所長、建設会社所長が近畿財務局の統括管理官、大阪航空局調査係と会合している。また、前日の9月3日には安倍首相は官邸で財務省の岡本薫明官房長、迫田英典理財局長と会っている。
翌、9月5日には安倍昭恵氏が塚本幼稚園で講演し、「ひとりでさせてすみません。どうぞお使いください。安倍晋三からです」と100万円を渡したと籠池泰典氏が証言している。
100万円に関する籠池証言の中で最も注目しなければいけないのは「ひとりでさせてすみません」という言葉だ。こんな台詞を籠池氏が創作するとは思えない。
籠池氏は「寄付金」と言っているが、おそらく出した側は寄付金だという認識はなく、「金もなく、地位もないのによく頑張っているから少し小遣いを渡しておくか」というくらいの気持ちだったのではないだろうか。だからこその「ひとりでさせてすみません」なのだ。加計学園に比べれば森友学園など雑魚も雑魚。100万円程度のはした金で騒がれるなど迷惑だ、という思いが今でもあるに違いない。
「籠池は雑魚だし籠池の妻は言動がいかれていてちょっと危ないから表だってベッタリとバックアップすることは難しいが、今のところ小学校教育の場ではあの夫婦以外には愛国教育を熱心に実践しようとしている人材がいない。熱心さは本物だから、お駄賃くらいは与えて、もう少し頑張らせておこうか」くらいの気持ちがあるのだろう。その空気はもちろん安倍昭恵氏も共有しているから、自然に「ひとりでさせてすみません」といった言葉が出るのだろう。
言うまでもないが、昭恵氏のフェイスブックでの反論は官邸側が書いたものだし(文字遣いや言葉の選び方が典型的な官僚文章。昭恵氏はあのような文章は書かないし書けない)、彼女は「渡していない」とは言っていない。「記憶がない」と逃げているだけだ。

……と、ここまで見えてきていても、おそらく100万円授受を証明することは難しいだろう。結果、現政権は支持率を大きく下げることはないだろうし、日本会議人脈の権力支配構造の中で動いた政治家や官僚たちが処罰されることもないのだろう。
松井一郎大阪府知事が追い詰められ、同族嫌悪の感情を剥き出しにして首相官邸と本気で内輪喧嘩を始めて暴露合戦になるといった状況にでもならない限りは、もうすぐ忘れられてしまうだろう。
しかし、今ここで政府の暴走を止めないと、本当に取り返しがつかないことになる。
このスキャンダルが出てきている間にも、共謀罪は閣議決定され、教育勅語を「憲法や教育基本法等に反しないような形で教材として用いることまでは否定されることではない」と閣議決定され、成績をつける「特別の教科」に格上げ(2019年4月から)される小学校の道徳では、教科書の中の「パン屋」が「国や郷土を愛する態度などを学ぶという観点で不適切」として和菓子屋に修正され、中学校で習う武道に「銃剣道」が追加され……と、着々と「愛国教育改革」が進められている。



教育現場の愛国主義化、全体主義国家への動きはどうにも止まらないし、多くの国民はそれを止めようともしていない。

繰り言を重ねても、未来を切り開くことはできません。どんな社会も、一人ひとりの人間が集まってできています。一人ひとりが、今いる場所でできることを積み重ねて、この社会を変えていくしかありません。森友学園問題は「今、あなたにできることは何か」と問いかけているとも言えます。
「森友疑惑は思想事件である、という卓見」長岡 昇

↑これはまったく同感だ。
「一人ひとりが、今いる場所でできることを積み重ねる」しかないと思うから、僕も吐き気と絶望感をこらえながらこんな長い文章を書いている。こんなことをしても非力だし、なんの得にもならないどころか、ますます仕事を失い、どん底状態にいる今の自分をさらに苦しめることになるかもしれないと分かった上でやっている。

3月20日:籠池泰典氏が理事長を辞任した後に引き継いだ娘の籠池町浪(ちなみ)氏名による「再出発への声明」ともいうべき文書が公開された。

籠池町浪 新理事長名で出された「声明」の一部


「2006年改正の教育基本法に基づく前理事長の教育理念と方針および指導法を批判的に総括し」と言いきっている点に特に注目したい。
日本会議が成功させた教育基本法の愛国主義化を真っ向から否定し、「今後は教育基本法が1947年に制定された際に示された『われらは個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期するとともに、普遍的にしてしかも個性豊かな文化の創造をめざす教育を普及徹底しなければならない』との指針を常に念頭に置き……」と宣言している。
ただのお為ごかしでは書けない文章だと思う。

菅野氏が講演で語った「必ず転向させます」という約束が、いち早く実現しそうな期待を抱かせる文章だ。(彼が書いたのではないかという推測もできるだろうが)

これを読み、思わず、近い将来、こんな宣言(↓)が日本政府からも出ないだろうかと夢想してしまった。

再出発するにあたり、前総理時代の政治手法を批判的に総括し、なによりも生命と人権の尊重を基本におき、その上で、国民の健やかな幸福のために、過度の道徳・規範の押しつけにならない、特定の思想信条に拘束されない、そして国民に対して、健康、安全で幸福な生活のために必要な基本的な社会インフラと環境を守りつつ、憲法に明示された「平和のうちに生存する権利」をめざす政治をしなければならないとの指針を常に念頭に置きつつ、諸問題に対応してまいります。




タヌパックスタジオで生まれた音楽の1つ『アンガジェ』(↑Clickで再生)



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