死ぬ夢は見ても殺される夢は見ない2018/02/02 22:14

雪明かり
先日、夜中に久しぶりに「死ぬ夢」を見た。
どういう状況で死ぬのか、思い出せないのだが、何か黒くて四角い巨大なアイコンというかスイッチのようなものが目の前にあって(垂直ではなく、地面の上に置いてあるような感じ……そのへんはっきりしない)、そこに乗るだか触れるだかした瞬間、あ! これで死ぬんだ! とはっきり分かり、思わず軽い悲鳴を上げて目がさめた。
毎晩、寝るときには「このまま目がさめなければいいかもしれない。そんな死に方ができたら最高だ」と思いながら、す~っと眠りに落ちるのだが、寝ている最中はまだまだ死への恐怖、生への執着があるのだと実感した一瞬だった。

心身ともに疲れて、ああ、睡い、身体が重い、このまます~っと死ぬならそれでいい……と思うような死に方ならいいのだが、気持ちが伴わないままで、突然死を突きつけられるのはやはり怖いのだな。

しかし、考えてみると、「死ぬ夢」は見ても、「殺される夢」というのは見た記憶がない。見ているのかもしれないが、覚えてない。銃で撃たれたり、ナイフで刺されたり、刀で斬られたり……そういう夢は見たことがない(と思う)。それだけ平和な時代に生きているということだろうか。
これが戦国時代や戦時中なら、絶対に「殺される夢」を見るのではないだろうか。

たまに見る死ぬ夢のうち、いちばん多いのは高いところから落ちるというもの。あ、ここから落ちたら絶対に助からない。あと1秒か2秒で死ぬのだ……と思って、恐怖のうちに目がさめる、というパターン。
死ぬ準備ができていないままの死は怖い。

目がさめてから思った。
まだ生きる気満々じゃん、俺って。やることはいっぱいある。それを人から評価されるかどうかはどうでもいい。自分の価値観に従って生きられるだけでも、奇跡のような幸運、幸福ではないか……と。



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