食糧危機宣言をしない日本政府2022/04/04 16:09

アメリカの干魃状況

ぷちぷちサミット とは?

2022年4月1日。コロナ禍に疲れ果て、アメリカ+NATO陣営によるロシア叩き情報に踊らされるだけの日本で、「縄文村」の数少ない常連さんがオンライン会議的な雑談会を始めました。
サミットなんて言っていますが、あまりにもちっぽけなので「プチ」×2で「プチプチ」。エアクッションのぷちぷちをつぶして気を紛らせる程度のノリで語り合いましょうという意味も込めての「ぷちぷち」。
参加者は以下の3人です。

  • 山多(やまた)吾狼(ごろう):オカルト系?ライター
  • 白祥司(しろしょうじ)幽大(ゆうだい):岩木山麓で隠遁生活を営む自称「予言者」
  • アラン・イシコフ:限りなく無職の作家?

 吾狼:今日は4月1日ってことで、嘘ばかり言い合うんじゃないかと思われちゃうかもしれないですけど、そんなことはありませんよね。
 まずは、このメンバーが集まるのは久しぶりなんで、近況報告をサラッといきませんか。
 幽大さんは今も青森県内にお住まいですか?

 幽大: 居場所は変わらんよ。岩木山麓の奥まった神社の宮司ってことでやってるんだが、神社庁とかとは何の関係もない「勝手宮司」でね。頼まれればイタコみたいなこともしておるよ。
 ただ、最近はめっきり訪ねてくる人は減ったな。あの変な流行り風邪のせいかね。

吾狼: コロナのことですね。幽大さんのとこは一種の観光業ですからね。影響が大きい、と。

幽大: 観光業か……そんないいもんじゃないがね。

吾狼: あ、いえ、冗談で言ったんですが……(苦笑)
 イシコフさんはどうですか。実は、メールでは何度かやりとりしてきましたが、お顔を拝見するのは初めてですよね。

 イシ: まあ、ZOOMならいいかと思って。私は相変わらずですよ。毎日ステイホームでネット三昧。コロナとか関係なく、だいぶ前からこんな感じだね。私も歳で、出歩くのがどんどん億劫になってね。

目下最大の課題は食糧危機への対応

吾狼: お二人ともどうやって生きているんだろうと不思議に思ってるんですが、まあ、それは私も同類みたいなものだから触れないでおきますね。
 今日は、まず、急激に変化し始めた世の中で、今いちばん心配なことはなんだろう、みたいな話からしていきますか。どうでしょう。

イシ: いちばん心配なのは食糧危機でしょ。

幽大: 間違いないだろうな。

吾狼: 瞬時に意見が一致ですね。ぼくもそれは同感です。世界中でえらいことになってますよね。

イシ: エネルギー危機というのもあるけど、それも結局は食料調達ができなくなる原因のひとつだしね。命に関わる問題としては、まずは食料でしょ。食えなければ餓死だから。その前に暴動とかあるかもしれないし。

吾狼: 世界的な食糧危機の原因はウクライナ紛争ですか?

イシ: それだけじゃないよね。干魃だの洪水だのイナゴの被害だのという自然由来の原因、コロナによる労働力不足や物流困難の問題なんかもある。でも、いわゆる西側諸国によるロシアへの経済制裁という愚策が大きく影響しているよね。

吾狼: 完全にブーメランになってますよね。ロシアを制裁するとか言って、逆に自分たちの首を絞めている。ドイツなんか、ロシアからの天然ガスが来なかったらあっという間に国が壊滅しちゃうのが分かりきっているのに。だから、ドイツは「エネルギーに関してはロシア制裁には加わらない」と言ってますね。つまり、ロシアに生殺与奪権を握られている。

図表は日本経済新聞社サイトより

幽大: 余輩の予言では、これから西欧の国々は一気に食糧危機と極端な物価高騰で七転八倒、阿鼻叫喚の時代に突入すると出ておるな。

イシ: 予言とか言わなくても、あらゆるデータや今の状況を考えれば、それは普通に導き出される近未来図だね。
 ロシアの穀物自給率は180%を超えているともいわれている。他の国から食料がまったく入ってこなくなっても国民が飢えることはない。
 一方、西欧諸国のほとんどは日本同様に食料を輸入できないと飢えてしまう。

↑世界各国の食糧自給率比較 (農林水産省のWEBサイトより)

 日本の食料自給率はカロリーベースで37%となっているけれど、穀物だけに限ればさらに低くなって28%くらいだよね。特に小麦や大豆といった主要品目はほとんど輸入に頼っている。
 ロシアからの輸入量は少ないとかいうけれど、アメリカ、カナダ、オーストラリアといった穀物輸出国も、今は自国内の消費をまかなうだけで精一杯になっている。
 NOAA (アメリカ海洋大気庁)は、今春のアメリカは西部と中央部で極端な水不足になるという予測を出していたけれど、すでに干魃で冬小麦などに深刻な影響が出ているのよね。

↑アメリカの干魃状況(https://droughtmonitor.unl.edu/ より)

 そんな中でロシアが肥料の元になる硝酸アンモニウムの輸出を停止したり、カナダとアメリカを結ぶ鉄道がストライキをしたためにカナダからの肥料輸入が途絶えたりして、農家が肥料を手に入れられない。そうなると当然作付けも遅れる。
 原油価格の高騰で農業機械やハウスの暖房などの運用コストがまかなえない。
 他にも数え切れないほどの問題が生じていて、とにかく全世界的に食糧が不足することは確実なんだよね。
 小麦と大豆が入ってこなくなったら日本の食糧供給が壊滅するのは明らか。それなのに、日本政府はまったく危機意識を持っていないで、ロシア制裁を強化するとか言っている。
 メディアもウクライナを応援しようみたいなキャンペーンばかりやっていて、国民もごっそりそれにのせられている。
 あまりの馬鹿さ加減に頭くらくらするよね。

吾狼: そもそも、ロシアはそんなに困っている風でもないんですよね。日本のメディアは相変わらず、ロシアはこのままでは孤立して自滅するみたいなことを言ってますが、困っているのは西欧諸国ばかりで。
 ルーブルも、ロシアが天然ガスの支払いはルーブルでしか受け付けないと言ったら、たちまちレートが回復していますしね。

↑ZeroHedge より

イシ: マクドナルドがロシア国内の847店舗すべてを閉鎖して引き上げた後、そっくりそのままUncle Vanyaという名前の店に変わって営業が続けられているという話に至っては、落語みたいだよね。

↑chicagobuisiness.com より

 制裁どころか、プレゼントになってる。
 原料となる小麦も牛肉もロシア国内で調達できる。店員は今まで通りだから何も困らない。
 VISAやMasterカードが引き上げたら、すぐにロシアの全国決済カードシステム(NSPK)に切り替えた。それまで海外資本のカード会社に入っていた手数料が国内に入るようになっただけ。

幽大: まさに濡れ手に粟、ということか。あまり笑う気にはなれん、出来の悪い落語だな。

           




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