続・なぜ日本ではCOVID-19での死者が少ないのか?2020/03/28 11:26

志村けんが……の衝撃

朝(といっても11時近い)起きて階下に降りていったら、妻の第一声が「志村けんが……」だった。
え!? まだそれほどの歳でもないのに? と一瞬驚いたが、COVID-19感染が確認されて入院とのこと。それはもっとビックリだ。
ネットで調べると本当だった。
「一時は重体だったが今は快方に向かっている」という記事だったが、その後の情報ではECMO(extracorporeal membrane oxygenation「体外式膜型人工肺」)につなぐために転院したというではないか。ECMOは最後の最後の手段だから、本当なら、少しも「快方に向かっている」とは思えない。
さらにその後の報道から、経過をまとめると、
  • 3月16日 フジテレビ系「志村でナイト」の収録で台場の同局に入ったが、体調不良を訴え、控室に入って30分で退出し、帰宅
  • 3月17日 引き続き倦怠感があったため、自宅療養
  • 3月19日 発熱、呼吸困難
  • 3月20日 自宅を訪問した医師の判断で都内の病院に搬送。重度の肺炎と診断され、そのまま入院
  • 3月23日 COVID-19ウイルス検査の陽性反応が判明。夜に一時病状が悪化し危険な状態に
  • 3月24日 保健所による調査が行われ、発症日と濃厚接触者の特定が完了
  • 3月25日 ECMOにつなぐため、港区内から新宿区内の病院に転院
……ということだ。
気になるのは、いつどこでウイルスを取り込んでしまったのかということ。
「天才!志村どうぶつ園」では3月5日、NHKの新朝ドラ「エール」では3月6日、「あいつ今何してる?」では3月10日にスタジオでの収録に出ていたという。
COVID-19の潜伏期間は1~14日(多くは5~6日)というが、感染した場所が仕事場であれ飲み屋であれ、そこに一人でいたということはあまり考えられない。発症していない感染者がすでに複数いることは間違いないのだろう。

他にも、サッカー協会会長(JOC副会長)、プロ野球選手(現時点で3名)……この人たちはみな軽症か無症状だ。プロ野球選手は、「最近料理や飲み物の匂いが感じられない」ということで耳鼻科を訪れたらPCR検査ができたというが、彼らは「有名人」だから検査できたのではないか。普通はそんな訴えだけでCOVID-19の検査まではしないだろう。
この感じだとすでに無症状や軽症の感染者は大変な数存在しているのではないか。

ニューヨークのデータは参考になりそう

1月15日~3月24日(70日間)の日本国内でのPCR検査数(累積)(感染者数ではない)を都道府県別に並べると、
  1. 東京:2013人
  2. 愛知:1895人
  3. 北海道:1794人
  4. 兵庫:1607人
  5. 和歌山:1316人
  6. 京都:930人
  7. 埼玉:898人
  8. 新潟:812人
  9. 大分:743人
  10. 福岡:703人
  11. 広島:656人
……という順番だそうだ。とにかく検査数が少ない。
1日あたりは都道府県別に1桁か2桁しか検査してない。いちばん多い東京都(人口約1400万人)の3月26日の検査総数は101件で、そのうち40人に陽性反応が出た。調べれば4割が感染者という結果(⇒こちらを参照)。
一方、同じ26日にアメリカニューヨーク州(人口約2000万人)では死者が前日から100人増え、385人になった。州内の感染者は前日から6448人増えている。検査数は当然1桁多いだろうから、1日で数万人単位で検査しているはずだ。
しかし、日本では検査しないために普通の肺炎で処理されている死者がかなりいるとしても、COVID-19による死者が異様に少ないのは確かなようだ。
そうなると、ますます日本における死者数の少なさには、何か特異な事情、要因があるのではないかと思ってしまう。

27日現在、世界の感染者数、死者数のデータを見ると、アメリカ国内の感染確認例が8万5996 人となっていて、ついに中国を抜いてしまった。
このうち3万9140人はニューヨーク州だ。
アメリカは州によって人種構成比が相当違うけれど、ニューヨークは「人種の坩堝」と呼ばれているくらいの国際都市だし、サンプル数も多いので、ここでの致死率は世界の平均的な数値に近いかもしれない。
3万9140人が感染して395人が死亡。致死率1%。
これは信用していい数字かもしれない。
ちなみに韓国は9332人感染して139人死亡。致死率1.5%。
ドイツは281/47278で0.6%。
スイスは197/11951で1.6%。
……で、これらの国は致死率が低い。

イギリスは580/11816で4.9%。
フランスは1698/29581で5.7%。
オランダは434/7469で5.8%。 ……で、かなり高い。

悲惨なことになっているのは、
イタリアの10.2%、スペインの8.4%。
イタリアはもはや感染者が確認できないまま死者がどんどん増えている状況らしいので、実際はもっとひどいのだろう。
医療崩壊したからだ、高齢者が多いからだ、と分析されているが、劇症化した人が次々に運び込まれる状況を見ると、やはり「他の地域とは何かが違う」と感じさせられる。

イタリアという国は、北と南ではまるで別の国であるかのように「人」も風俗も豊かさも違うらしい。
北イタリアのほうが生活水準が高く、人間性も神経質で心配性な人が多いという。対して南イタリアは開放的で陽気な人が多いが、街は汚く、盗難も多くて危険地帯。賃金も安くて、非正規雇用のnero(黒い労働)と呼ばれる日雇い労働者が多く、税金も払わない……。
となると、当然、COVID-19に感染して死ぬ確率は南のほうが高いと思うのだが、実際には逆で、感染者も死者も北部に集中している。なぜなのだろう?

アメリカに本社を置くバイオテクノロジー企業「23andMe」の研究では、南イタリア人の多くが、10%程度の遺伝子をMENA(中東/北アフリカ)から受け継いでいるのだそうだ。
もしかするとこうした遺伝子の違いが感染率や致死率の違いになっているのではないだろうか?
ドイツの致死率がイギリス、フランス、オランダなどより明らかに低いことも、遺伝子的な要因によるところが大きいのではないか?

……と、想像してしまうのだ。
何度も言うようだが、だからどうだ、ということではない。単純に、そういう要因がありそうだな、という話だ。
分からないことが多い現状で、断定的なことは何も言えないはずだ。例えば「日本ではPCR検査をしないから医療崩壊が起こっていないのだ。検査数を増やしてはならない」と力説する人がいっぱいいるが、1日万単位で検査しているニューヨーク州での致死率が1%と低いことを考えれば、おかしな説だと思わざるをえない。それよりも「何かの要因で日本は今のところたまたま大災厄から逃れられているだけではないか?」と疑ったほうがいいのではないだろうか。

もう一つの可能性「ウイルス変異説」

HLA型の違い(遺伝子的な要因)の他にも、地域によって広がっているウイルスの型が違うという説もある。
武漢で当初猛威をふるったウイルスはその後だんだん弱毒化していったが、ヨーロッパに広がったウイルスは変異を続けて、ある局面で強毒化したのではないか、というような説。
ウイルスが少しずつ変異していることは確かなようで、複数の研究がそう報告している。
ウイルスがほんの少し変異しただけで、感染しやすい人、感染すると重症化しやすい人が大きく変わるかもしれない。また、一度獲得した免疫があまり効かなくなり、再感染すると一気に重症化しやすい……というようなことも起こりえるかもしれない。
もしそうであるなら、中国で感染が収まったというが、今後は外から入ってきた変異後のウイルスで二度目の感染爆発ということだってありえるだろう。
もちろん、今まで「たまたま」「運よく」なんとなく危機をすり抜けてきた日本も、この先どうなるかまったく分からない。なにしろ未だに正体が摑みきれない、分からないことだらけの難敵なのだから、予測が立てられない。
一つ確実にいえるのは、COVID-19の感染そのものによる死者よりも、COVID-19の流行やパニック現象によって活動制限された社会で、疲弊して死ぬ人が増えるだろうということだ。
介護施設での集団感染の危険性がいわれているが、在宅の認知症高齢者が感染するとさらに悲惨だ。いや、感染しなくても、今まで保てていた生活が続けられず、死期が早まることは十分に考えられる。⇒これは韓国での例だが、日本でも同じことが起きるだろう。

1週間後、2週間後には、日本が、世界が、とんでもないことになっているかもしれない。
心の準備はしておかなければ……。


Twitter   LINE

COVID-19 なぜ日本では死者が少ないのか2020/03/21 17:29

厚労省 2020/03/20 発表

世界中が「コロナ疲れ」で危機的状況になっている。
COVID-19は、自分でできる範囲の感染防止対策をした後は「慣れる」しかない……ということで、しばらく傍観していたが、ここにきて、ヨーロッパ、特にイタリアでの死者数急増と、それに比べて日本で報告されている死者数の少なさ(韓国もだが)がどうにも腑に落ちない。
HLA型の違いで、感染しても発症しない(無症状)あるいはごく軽症で済む人の割合が違うのではないかという思いはますます強まった。

各国の公称感染者確認数に対する死亡率を比べると、
特にイタリアでの死者数が突出して多いのは気になる。
3月21日現在の最新データで、死者数の地域別上位20地域・国(1位はイタリアの4032人、20位はスウェーデンの16人)の「死者/感染者」の割合を出してみると……、
  • イタリア:8.6%
  • 中国湖北省:4.6%
  • イラン:7.3%
  • スペイン:5.1%
  • フランス:3.6%
  • イギリス:4.4%
  • オランダ:3.5%
  • 韓国:1.2%
  • ワシントン州(米国):5.4%
  • ドイツ:0.3%
  • スイス:1.0%
  • ニューヨーク州(米国):0.5%
  • ベルギー:1.6%
  • 日本:3.4%
  • インドネシア:8.7%
  • カリフォルニア州:1.2%
  • 中国河南省:1.7%
  • フィリピン:9.6%
  • イラク:8.2%
  • スウェーデン:1.0%
……となっていて、イタリア、イラン、スペインの多さが目を引く。
詳細なデータは入手できないものの、当局者、看護師、親族らによれば、新型コロナウイルスが確認されて以来、感染拡大が最も深刻なイタリア北部の高齢者介護施設では死者数が急増している。だが、その状況は新型コロナウイルス関連の統計には反映されていない。 「亡くなった場所が自宅や高齢者介護施設で、ウィルス感染の検査を受けていないために、感染による死亡と見なされていない例がかなりの数に上っている」とベルガモ市長のジョルジオ・ゴリ氏は言う。
ベルガモでは今年3月の最初の2週間で164人の死者が発生し、そのうち31人が新型コロナウィルスによるものとされている。これに対して、昨年同時期の死者数は56人だ。
イタリアでコロナ「隠れ死者」増加、高齢者施設の実態 2020/03/21 ロイター

……とのことなので、イタリアの致死率は実際には8.6%どころではない可能性が極めて高い。

ちなみにインドネシア、フィリピン、イラクも致死率が高いが、感染者確認数が少ない(それぞれ369人、230人、208人)のであまり参考にならない。
ワシントン州は感染者数1524人中83人死亡で5.4%と高い数値だが、これは高齢者施設での集団感染により一気に死者が出たことが大きな要因となっているらしい。しかし、州によって人種の構成比がかなり違うということも何らかの関係があるのかもしれない。
例えばニューヨーク州のアフリカ系人種の人口比は16%(50州中13位)だが、ワシントン州は3.6%と少ない(50州中36位)。人種の構成比が違えば、HLA型の分布も違うはずだ。

逆に、確認感染者数が多い順に10位(1位:67800人、10位:3983人)までの死者率を見ていくと……、
  • 中国湖北省:4.6%
  • イタリア:8.6%
  • スペイン:5.1%
  • ドイツ:0.3%
  • イラン:7.3%
  • フランス:3.6%
  • 韓国:1.2%
  • ニューヨーク州(米国):0.5%
  • スイス:1.0%
  • イギリス:4.4%
    ……となり、ドイツ、ニューヨーク州、スイス、韓国などの少なさが目立つ。

    日本での本当の感染者数は?

    では、日本はどうなのかということで、検査数が少ないためにどこまで信頼できるか分からないが、厚労省のサイトで日本国内の感染状況統計を眺めてみる。

    検査総数:18851人
    内・陽性者:950人(5%)
    内・有症状者:841人

    95%は陰性と判断されたわけだが、陽性となった人の「濃厚接触者」と考えられる人たちは、症状がなくても検査しているはずだから、大まかな傾向が分かりそうである。

    で、まず、
    検査総数に対する陽性者:5%をどう考えるか?
    無症状の人も含むサンプルで5%の陽性者が出るというのは多いのか少ないのか? ……微妙なところか?
    無症状者の検査はクラスターの濃厚接触者を中心にしていることから、日本国内全体の感染率はこの半分の2.5%だと仮定すると、1億3000万人の2.5%は325万人である。現在、300万人以上が感染していると考えてもおかしくないということか。

    次に、
    陽性者のうち無症状者:11.3%をどう考えるか?
    ウイルスが入り込んでもまったく気づかないでいる人が1割以上いるということだ。
    ちなみに、ダイヤモンドプリンセス号乗客・乗員だけのデータでは、
    検査数:3711人、陽性者:712人(19%)、うち無症状者:333人(47%)
    で、実に陽性者のほぼ半数は無症状のままだった(下船させて隔離入院後に症状が出た者は「無症状者」から除いているので、陽性が確定した時点で無症状だった者はさらに多い)。
    そうした「不顕性感染者」(無症状のまま感染している人たち)は普通に生活しているので、無自覚のまま他の人に感染を広げている。

    さらに、感染して症状が出た後のことはどうなのかと見ると……、

    陽性者のうち入院が必要とされた者:77%
    陽性者のうち死亡した者:3.9%
    入院が必要とされた者のうち死亡した者:5.1%

    ……こう見ていくと、感染してもまったく平気で気づきもしない人と、重症化してあっという間に死んでしまう人がいる、ということが分かる。

    その「分岐点」は何なのか? ──それがどうにも気になってしまうのだ。

    死ぬか、何でもないか、を分ける要素

    重症化するかしないかを分ける要素として、すでに知られている(ほぼ確定している)のは、
    • 高齢者は重症化しやすい
    • 糖尿病などの持病がある人は重症化しやすい
    • 医療体制が追いつかないと治療が受けられず死んでしまう確率が上がる

    といったものだ。
    イタリアで死者が急増しているのは、まず、高齢化率(人口に対する65歳以上の割合)が23%台で、日本(28.4%)に次ぐ世界第2位の高齢化国家だから、という。
    しかし、高齢化だけなら、日本(28%)はイタリア(23%)を上回って世界第1位である。スペインは19%、イランに至っては6.2%(世界で100位以下)にすぎない。

    次に、イタリアは財政縮小政策の対象として医療サービスが選ばれていたために、医師や病院などの医療インフラが脆弱で死者が増えた、といわれている。
    それは間違いないだろうが、それだけであれほどの差になるのだろうか?
    人口1000人あたりの医療病床数 (Clickで拡大) OECD Dataより

    ↑これは各国の人口1000人あたりの医療ベッド数を比較したものだが、日本は確かに1000人あたり13床で非常に多い。韓国も12.3床で多い。ドイツは8。フランスは6、スイスは4.5……。
    イタリアは3.2床だが、アメリカは2.8、カナダは2.5、スウェーデンは2.2床で、イタリアより少ない。

    イタリアの映像を見ると、病室に収容できずにまとめて寝かされている人たちはほぼ全員が重症者のようだ。軽症者も収容したから病院がパンクしたということではない。感染する人、重症化する人が純粋に激増していると思われる。

    日本は医療体制が整っているので、イタリアのような医療崩壊がまだ起こっていないからだという説もあるが、本当かな? と思う。
    高熱が何日も続いていてもPCR検査を受けられず、結果、自宅にこもって自力でなんとか踏ん張り、元々の自然治癒力で回復する人がかなりいるのではないか?
    PCR検査の結果が陽性で、入院が必要とされた者(614人)のうち死亡した者:5.1%という数字を見ても、そもそもCOVID-19が原因で入院している人の数が極めて少ない

    では、日本では感染防止対策がうまくいっているから感染者が少ないのか? ……そうは思えない。世界有数の人口密集都市である東京や大阪で、今までの対策で感染が効果的に防げたとはとても思えない。

    イタリアでは若い人たちが両親や祖父母と一緒に田舎で暮らし、ミラノのような都市で働くために通勤しているという生活スタイルが多いので、無症状の若年層感染者が同居している高齢家族にうつしているのではないか、と分析する人もいる
    しかし、それなら日本でも田舎はそうした生活スタイルが多いが、田舎のほうが高齢者が感染して死んでいるという印象は今のところない。

    日本ではこれからドカンと感染者が増えてイタリアや武漢のようになると脅す人もいる。しかし、ウイルスが入ってきた時期がイタリア、イラン、スペインより遅いということはない。1月の時点で大量の中国人旅行者が日本に押し寄せていた。

    ……となると、やはりHLA型などとの相関関係を疑いたくなる。

    ABO式血液型との相関性は疑わしい?

    中国の複数の研究者が、武漢の病院で看たCOVID-19の感染者1775人(うち206人はすでに死亡)のABO式血液型の分布を調査したところ、A型の感染リスクが有意に高く、O型が低いというリポートを論文精査用機関(正式発表の前に一般公開して他の専門家らの意見を募る目的)のmedRxivに提出した。
    これに対して、
    「ポイントはウイルスが肺細胞にあるACE2にくっつくのを阻害する『抗A型抗体』。この抗体は血液型A型の人の体にはありません。実はSARSが流行したときの研究で、この抗A型抗体を持たないA型の人のACE2がウイルスを取り込みやすいことが分かっていました。新型コロナでも同じ現象が起き、A型の感染者が多いのだと思われます。O型の人は抗A型抗体があるのでACE2がウイルスを取り込みにくいのでしょう」(左門新・医学博士 日刊ゲンダイ 2020/03/19

    という解説もある。
    ACE2受容体とウイルス感染の仕組みについてはすでにCOVID-19以前からいろいろ研究され、報告もある。
    しかし、ABO式血液型だけで説明するのは無理があるというか、雑すぎる。
    日本はA型人口が非常に多い国だ(約4割がA型で、A:O:B:ABの割合が概ね4:3:2:1であることはよく知られている)。A型が劇症化しやすいのなら、日本ではもっと死者が増えそうなものだ。
    関係がない、とはいえないが、もっと他の要因が複数絡み合っていると考えるほうが無理はないと思う。

    HLA型(いわゆる白血球型)が様々な病気に関係していることはすでに広く知られている。特に免疫に関する因子は大きな意味を持つ。
    HLA型の概要 一覧 (BMLより引用)

    例えば(すでに3月9日の日記にも書いたが)、シルクロード病の異名を持つベーチェット病。
    ベーチェット病患者では、ヒトの免疫応答の重要な役割を担っている“主要組織適合抗原、HLA(human leukocyte antigen:ヒト白血球抗原)”の特定タイプ、HLA-B51 抗原の陽性率が 50~70%と健常者に比べとても高いことが分かっています。
    難病情報センター「ベーチェット病」より
    ということだが、ベーチェット病の発症地域とCOVID-19が感染拡大している地域は結構重なる気がする。

    上がベーチェット病発症地域、下がCOVID-19感染拡大マップ。似ている?


    抗HIV薬Ziagen(abacavir)による自己免疫反応を主とする重篤な副作用の原因としてヒト白血球抗原HLA-B5701がある、ということも知られている
    HLA-B5701の国別保有率 The Journal of AIDS Research 2017 より)

    これを見ると、ヨーロッパは概ね高く、アメリカも高い。東アジアでは中国に比べて日本は極端に低く、韓国、台湾も低い(サンプル数にバラツキがあるのでどの程度有意性があるかは疑問だが)。

    このように、HLA型の構成分布は国・地域・人種によってかなりの差が出る。
    イタリアやイランが他の国に比べて突出してCOVID-19による死者が多いこと、日本や韓国での死者数が少ないことを知るにつけ、やはり国、地域によって「かかりやすい人」「かかっても重症化しない人」「かかると重症化しやすい人」の構成比率が違うのではないかという気がしてしまう。

    そのうちにこのテーマでの研究結果も出てくるだろうが、一歩間違えると新たな人種差別や国家間対立を生んでしまいかねない。
    そんなことを想像し、心配しているうちにも、COVID-19パニックはエスカレートして、世界中の人々が疲弊していく。

    ……やはり、最後は「慣れる」しかないのだろう。「正しく慣れる」とでもいうか……。

    現代社会は脆弱だ。昔とは違う種類の危険、脆さが増えた。
    COVID-19に限らず、病人を看護・治療する医療インフラをしっかり保つことは重要だし、合理的かつ倫理的な判断を下して社会を崩壊から守る人や組織も必要だ。今の日本はそうした「まともな社会作り」から逸脱しすぎている。たまたま、あるいはぎりぎりなんとかなっているという幸運が続いているだけ、という気がする。
    COVID-19は最後の警告かもしれない。
    完全な崩壊が来る前に、税金の使い方や人の育て方、公平公正な政治・行政を再構築することを真剣に考える必要がある。

    (2020/03/23 一部校正)

    Twitter   LINE
  • 危機管理能力~加計学園、大坪問題2020/03/15 17:18

    危機管理分野であまりにも能天気でありつづける日本は、世界中から奇異な目で見られている。
    台湾出身、米国在住の化学者で毒物研究の世界的権威、杜祖健(英語名はアンソニー・トゥー)氏(89)のインタビュー記事が非常に興味深かった。
    杜氏は、今後は現状の感染拡大防止措置の強化、徹底などをはかり、治療薬の開発を急ぐとともに、日本の政権中枢に対しては国家レベルでの対外情報収集力の強化や、有事の際の隔離病院船の整備など、教訓を将来に生かすことの重要性を訴えている。

    「2003年、中国広東省から感染拡大したSARSに苦慮した台湾では、早期にBSL-4施設を整備し、SARSウイルスをはじめ炭疽菌などを培養、研究してきた」と証言。実際、李登輝政権時代には中国の蘭州発とみられる口蹄疫で養豚業が打撃を受けたこともあり、続投が決まった蔡英文政権でもヒトや家畜なども含め、中国発の未知の病原に強い警戒心が根底にあった。
    また、「一般には知られていないが、台湾の研究所でもSARSウイルス漏出騒ぎが発生し、大事に至る前に収束させたことがある」とし、台湾がこの失敗からも危機管理能力を伸長させてきた点を指摘。
    「日本は手遅れ」生物兵器の世界的権威が断じる理由 日本は急げ、「対外情報収集力向上」と「隔離船病院の導入」 JBpress 2020/03/15)


    89歳でも頭がしっかりしている人はすごいなと驚くと同時に、BSL-4施設といえば、日本では国立感染研と理化学研究所筑波研究所にしかなくて、理研の筑波研究所は住民の反対に遭ってレベル3までの実験しか行わないことになっていることを思い出す。
    そして、BSL-3といえば、加計学園の岡山理科大獣医学部問題でも、当初の設計のデタラメさが話題になった。
    (国立研究所の動物実験施設管理専門家の指摘) 「ウイルスに汚染される、使用済みケージ、SPF清浄動物、感染動物死体部屋の空気が、同じ狭い廊下を通過する構造となっている。これでレベル3のウイルスを取り扱ったら簡単にバイオハザードがおきる」
    【加計問題】「危険なウイルスの漏出100%起きる-専門家が指摘」、内部文書公開の市民団体が警告 志葉玲 2017/08/24)


    その後どうなったのかと、岡山理科大獣医学部の公式WEBサイトを覗いてみると……、
    動物から人へ
    これまでの獣医学は主に動物を対象にした学問でしたが、動物でもヒトでも感染症コントロール、新しい医薬品開発、予防・治療は共通するという考えで、動物とヒトの健康を科学する教育を行います。
    「岡山理科大学の獣医学部の特徴」 大学公式WEBサイトより)

     2014年のアフリカにおけるエボラウイルスの大流行は、高病原性の新興感染症ウイルスの脅威を世界に改めて意識させました。1994年にオーストラリアで発生したヘンドラウイルス、1998年からアジアで報告されているニパウイルス、2001年のSARSコロナウイルス(CoV)、2012年から報告されているMERS CoVなど次々と新たなウイルスが出現しています。(略)
    このような新興感染症ウイルスに対する対策・研究を国立感染症研究所において、いわば最前線で体験してきたスタッフメンバーによって微生物学講座は、起ち上げられます。
     我々は、バイオセーフティーレベル(BSL)3の実験室を活用して、また日本の、または海外のBSL4施設とも共同研究を実施しながら、最前線での戦いを継続していきます。こうした活動を通じて、この領域で専門家として活躍できる人材の育成を目指します。
    微生物講座「One World, One Health」に貢献する! 岡山理科大獣医学部公式WEBサイトより)

    で、この岡山理科大獣医学部の微生物講座を率いるために国立感染研究所獣医科学部長を辞めて2019年4月に微生物講座教授として就任したのが森川茂氏で、岡山理大教授就任時には同じ国立感染研のウイルス第一部主任研究官と研究員の2名を引き連れていった……という話も最近読んだばかり。
    その森川教授は、AMED(国立研究開発法人日本医療研究開発機構)の「感染症研究課 平成31年(令和元年)度 感染症実用化研究事業(新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業)」に 「動物由来感染症の制御に資する検査・診断・予防法に関する研究」で応募している。
    そのAMEDで理事長や委員が「官邸主導の御旗を振りかざして予算や人事を握って一部の人間が行政をゆがめている」「大坪氏が次長になられてから、我々のオートノミー(自立性)は完全に消失している」と告発した、いわゆる「大坪問題」の主役が、大坪寛子厚生労働省官房審議官と、その後ろ盾といわれる和泉洋人首相補佐官

    ……こう見ていくと、日本が諸外国に比べてあまりにも危機管理能力がない、「対外情報収集力」がなさすぎる、という国家の存亡に関わる大問題もまた、一周回って「大坪問題」や加計学園にたどり着くような気がするのだが……。
    いやはや、知れば知るほど、ほんとに「怖い」ね。

    Twitter   LINE

    英独米は覚悟を決めたようだ2020/03/14 21:31

    ここにきて、COVID-19に対するイギリスの対応が他の国とはかなり異質なようで注目している。
    政府首席科学顧問のパトリック・バランス氏は13日のインタビューで、国内人口の6割が感染するかもしれないと警告。
    (略)
    バランス氏は当局者がウイルス感染を「完全に抑え込むのではなく」、ピークの水準を抑え、平たん化しようとしていると述べ、英国のアプローチを擁護。国民の60%が感染すれば、ある程度の「集団免疫」形成に役立つだろうと語った。
    Bloomberg 2020/03/14

    英政府の首席科学顧問パトリック・バランス氏は12日、英国内の新型コロナウイルス感染総数が現時点で最大1万人に達している公算が大きいとの認識を示した。
    バランス氏は、国内では現時点で確認された患者は約590人、集中治療室で治療を受けているのは20人超とした上で、「これを基に実際の総数を算出すれば5000─1万人が感染している公算が大きい」と述べた。
    また、英国は新型コロナの流行が深刻なイタリアの状況から約4週間遅れの状況にあるとの認識を示した。
    ロイター 2020/03/12
    免疫を持つ人が一定割合まで増え、感染を防ぐようになることを「集団免疫を獲得する」と言います。数理モデルをつくる英インペリアル・カレッジ・ロンドンのニール・ファーガソン教授のこれまでの発言を聞く限り、イギリスの集団免疫レベルの基本シナリオは60%とみられます。
    来シーズンにはワクチンが開発されている可能性があるため、感染して自分で免疫を獲得した人とワクチン接種を受けた人の割合をコントロールしながら60%に持っていく戦略と筆者はみています。
    しかし、それを国民向けの記者会見で公言するとは思ってもみませんでした。
    今封じ込めすぎて感染のピークがNHS(国民医療サービス)の繁忙期である冬にやって来ると大変なので一番暇な夏に来るようにコントロールする目標まではっきり示しました。最悪シナリオの罹患率はドイツの70%を上回る80%に設定して実行計画を立てていると言います。
    ヴァランス顧問によると、スポーツイベントなど大規模な集会より感染リスクが高いのは密閉空間での密接な会合だそうです。今、一斉休校をしない理由についてヴァランス顧問はユーモアを交えてこう説明しました。
    「休校の効果はあるものの最小限です。効果を上げるのは13~16週間以上の休校が必要になります。しかし子供に友達と会ってもダメ、おしゃべりしてもダメと言っても実行できる可能性はゼロであることぐらい最先端の数学者でなくても分かるでしょう」
    ジョンソン首相は「一斉休校は効果より害の方が大きい」と説明しました。もちろん状況が変わって特別なアドバイスがあれば休校するという選択肢は残しているそうです。

    イギリスの基本戦略は次の通りです。

    (1)ハッピーバースデーを2回歌いながら石鹸と温水で手を洗う
    (2)熱や咳の症状がある人は1週間、自宅で自己隔離→ピークを20~25%削減
    (3)家族全員を自宅で隔離→ピークを25%削減(未実施)
    (4)新型コロナウイルスに脆弱なお年寄りをケア→死亡率を20~30%削減

    集団免疫を獲得するまで先は長いので今からあまり頑張りすぎないようにというアドバイスもありました。
    木村正人のロンドンでつぶやいたろう 2020/03/13

    ちなみにこのパトリック・バランス(Patrick Vallance)博士とは、グラクソ・スミスクライン(GlaxoSmithKline)社の研究開発部門のプレジデントやユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)の元医学部長という経歴の持ち主で、2018年春に英政府首席科学顧問に就任したそうだ。
    イギリスはもはや、
    • COVID-19の封じ込めはできない
    • 致死率は高いとはいえないので、国民の6割が感染して「集団免疫」を持つことで事態の収拾を待つ
    • 感染のピークをなだらかにさせる作戦をとるが、ピークが(インフルなどでただでさえ病院が多忙になる)冬にずれ込むよりは夏に来たほうがマシ
    ……という、開き直りに近い作戦に変更しつつあり、首相もそれを認めているということのようだ。

    イギリスだけではない。
    ドイツのメルケル首相は12日までに、新型コロナウイルスの問題に触れ、最終的にはドイツ国民の6~7割が感染する可能性があるとの同国当局の見方を明らかにした。ベルリンでの新型肺炎に関する記者会見で述べた。シュパーン保健相も同席した。
    首相はこの中で公衆衛生制度に過重な負荷をかけないことが重要と指摘。感染の拡散に歯止めがかからないイタリアを念頭に、全ての欧州諸国に感染が広がっているともした。
    その上で、各国は研究に注力し、支援すべきと強調し、ドイツは分散的な方策で今回の危機に対処するとも言明した。新型コロナウイルスについて「我々は多くのことを知らない状況の中にいる。我々は深刻に受けとめている」とも述べた。 (CNN 2020/03/12


    ニューヨークタイムズ紙によれば、米国疾病予防管理センター(CDC)、および伝染病研究を行う複数の大学が2月に研究会を開催し、米国における新型コロナウイルスの感染拡大ケースを議論した。
    (略)
    研究チームの予測によれば、感染開始後、数か月から1年の間に米国では1億6千万人から2億1400万人が感染する可能性がある。そのうち、240万人から2100万人が入院を必要とする。米国全土の医療ベッドはおよそ92万5千台しかないことから医療崩壊が発生し、1割程度の重症患者しか治療を受けられない事態となる。一方、治療が行われない場合、新型コロナウイルスによる肺炎で20万人から170万人が死亡する可能性がある。
    SPUTONIK 2020/03/14

    1億6千万人から2億1400万人というのは米国総人口の約5割~7割弱くらいだから、イギリスもドイツもアメリカも、国民の半数~7割くらいは感染してしまうという事態を想定して動き始めたということだ。

    スペイン風邪と比較

    COVID-19は当初SARSやMERSと比較されていたが、それよりも100年前のスペイン風邪と比較したほうがいいのではないかという気がしてきた。
    スペイン風邪は日本国内では致死率が1%程度だったが、感染力が強く、当時の世界人口の約3割に当たる5億人が感染した。
    世界での死者数は2000万人~4500万人といわれている。英独米の最悪シミュレーションも、このスペイン風邪をモデルにしているようだ。
    スペイン風邪に対しては、結局有効な対策ができないまま、感染して治癒した人(生き延びた99%の人)が集団免疫を持つことで、その後の大量死が収まった。COVID-19もそういう風になっていくのではないかと、専門家たちは冷静に判断しているということなのだろう。

    つまり、我々ができることは、
    • 手洗いや手が触れる器具などの消毒を徹底し、人混みにはできるだけ出ないようにして感染の可能性を下げる
    • 感染しても重症化しないように体力をつける
    • 感染したと分かったら他人にうつさないように家にこもり、家族との接触も避ける
    • 特に高齢者にうつさないように万全の注意を払う
    ……といったことしかない。
    あ、イギリスの政策とまったく同じか……。
    覚悟を決めて、冷静に動きましょう。

    Twitter   LINE

    気になる不顕性感染者の実数2020/03/14 21:23

    これを書いている現在(2020/03/14 16.28)、世界でCOVID-19に感染して死んだ人は5429人だという。
    中国湖北省を除くと、イタリアが1266人で断トツに多い。以下、イラン:514人、スペイン:133人、フランス:79人、韓国:72人、米国ワシントン州:37人……と続いている。
    死者/確認感染者数を比べると、中国以外では、
    • イタリア:1266人/17660人 (0.072
    • イラン:514人/11364人 (0.045
    • スペイン:133人/5232人 (0.025)
    • フランス:79人/3667人 (0.022)
    • 韓国:72人/8086人 (0.009
    • 米国:47人/2174人 (0.022)
    • 日本:21人/725人 (0.029)
    ……で、イタリアとイランの死亡率の高さが目立つ。特にイタリアは致死率が高い。
    武漢のように医療体制が崩壊したからだというが、それだけではないのでは? という気もする。遺伝子的に重篤化しやすい人が多いのではないだろうか。
    韓国が一桁低いのも目を引くが、これは検査数を徹底的に増やしているからという理由の他に、検査している対象に例の新興宗教信者が多く、その大半が40歳未満の女性だから、ということのようだ。
    日本は検査数が異常に少ないのでこの数字は鵜呑みにできない。検査されないまま、ただの肺炎とされて死んでいる高齢者が相当数いるはずだ。今のままだと早急に手当てすれば回復する可能性のある患者をどんどん重篤化させてしまうだろう。
    さらには、クラスター感染と呼ばれているケース(スポーツジムや屋形船など)を追跡調査した結果を見ていると、日本では若年層を中心に不顕性感染者の数が諸外国より多いのではないかという気もする。もしかすると韓国よりも多いのではないだろうか。
    上昌広医師は、日本と韓国で死者数が少ないのを「ウイルスの特性」に要因があるのではないかとツイートしているが、この「特性」というのはやはりHLA型との関係を示唆しているのだろうか。ただ、データがない現状でHLA型との関連に言及することで、ただでさえ多い雑音が増えるのを回避しようとして明言を避けているのだろう。

    そこで改めて日本国内でのPCR検査結果(3月13日時点。クルーズ船、チャーター便帰国者除く)を見てみると、
    • 検査総数:11231
    • 陽性者:659
    • ↑そのうちの無症状者:68
    となっている。
    陽性者のうち1割以上が無症状というのが不気味だ。
    ちなみにダイヤモンドプリンセス号だけのデータを見ると、
    • 検査数:3711人(内、日本国籍は1341人で36%)
    • 陽性者:697人(19%)
    • ↑内・無症状者:328人(47%)
    で、なんとおよそ半数は「無症状者」なのだ。
    この「無症状者」というのは、「(隔離)入院後に有症状となった者は無症状病原体保有者数から除いている」とのことなので、ウイルスが体内に入ってもまったく発病しなかった人という意味になる。
    感染しても1割以上の人は自分が感染したことが分からないどころか、なんの症状も出ないから普段通りに行動しているわけだ。
    微熱程度の軽い症状のままで動いている人を含めればもっとずっと多いだろうから、今の日本では、自分が感染していることを認識しないまま普段通りに行動している感染者が数多くいると考えられる。
    メディアでは指摘するのが半ばタブー視されているようだが、普通に考えれば「感染しても無症状または症状が軽い若年層が、意識せずに高齢者層にウイルスを感染させ、高齢者が発病する」という図式ができあがりつつあるのではないか。
    この可能性を提起することで無用な差別発言やパニックが広がるのか、それとも各人が今まで以上に注意を払って高齢者の感染リスクを下げる努力を冷静にかつ紳士的にしていけるのか……後者であることを祈りたい。

    Twitter   LINE

    聖火の「焚きつけ」は古いフィルムだった2020/03/14 21:16

    採火式で最初に点火したトーチの「焚きつけ」は映写フィルムだった
    ギリシャでの東京オリンピック聖火の採火式というニュースを見て驚いた。
    太陽光を鏡で集めて点火するというのは知っていたのだが、その火を最初につけるための「焚きつけ」が古い映写フィルムなのだね。

    こういう製品は発火・引火しやすいので火事に注意しましょう……みたいで、なんだかありがたみがないというか……。
    ギリシャの人ってこういうところはこだわらないのかね。屈託がないというか……。

    東京五輪は延期? それとも中止?

    その聖火を受け取る野口みずきの笑顔もどこかぎこちなく、役割を終えた後のインタビューコメントも考え抜いた末みたいな印象……というのは、うがちすぎか。
    でも、直後には、ギリシャ国内での聖火リレーが中止になったとのニュースが流れ、世界はすでに今年のオリンピック開催は無理だろうという見方が大勢を占めているようだ。

    私は当初、中止にするとIOCは莫大な放送権料(大半は米国NBCから)が入らなくなるので、無観客でも開催はするのかなと思っていたが、それではあまりにも格好がつかないから延期がいちばんマシなんじゃないか……という方向で動き始めているようだ。1年延期だと来年米国で開かれる世界陸上と重なってしまうから、2年延期して、サッカーワールドカップや冬季五輪と同じ年にしてしまえ、ということか。

    中止という線もかなり濃厚らしい。その場合、IOCもNBCも開催できなかったときの損害保険に入っているので、中止でもある程度諦めがつくが、開催国日本は一人大負けで、もはや国家的危機に陥る……と。
    少なくとも予定通りに開催できるとは到底思えない。中止にしても延期にしても、日本が受けるダメージは計り知れないが、もはや「損失をいかに小さく抑えられるか」という視点で動くしかない。
    ほんと、3.11の直後に五輪再度立候補をぶち上げた石原慎太郎の罪は重い。


    Twitter   LINE

    COVID-19対策は自治体主導に切り替えよ2020/03/10 18:00

    国に頼れないと分かった以上、自治体や民間レベルで万全の構えを!

    さて、もはや日本政府や厚労省にはまったく期待できないことが明白になったので、今はもう政府を責めても何も前に進まない。
    海外から入ってくるデータをもとに、できる限りの予測をして、悪い方向に進むことを前提にした備えを自治体レベルで早急に進めることが求められる。
    新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、素早く設置できる「医療用陰圧テント」のニーズが高まっている。膜構造物メーカーの太陽工業(大阪市)は2020年3月6日、同社が販売してきた医療用陰圧テントについて生産体制を強化すると発表した。
    「新型コロナで需要急増、太陽工業が医療用陰圧テントの生産体制強化へ」 日経クロステック/日経アーキテクチュア 2020/03/10)

    ↑まさにこういうことだ!
    • 各病院はそれぞれの規模に合わせて「発熱外来」の独立設置を確保するように全力で動き始める(駐車場スペースなどを使って別の動線と他の患者との分離を確立した診察棟をテントやプレハブユニットでもいいから作っておく)
    • 医療・介護現場のスタッフが倒れないよう、自治体は共稼ぎ子持ち家庭を全力でバックアップする(国の「要請」を鵜呑みにせず、地域の実情に合わせた臨機応変な対応を毅然とする)
    • 企業は従業員の就労環境改善を劇的に進める
    • マスクやアルコール消毒液は医療機関・介護施設へ優先して渡るようにする(一般家庭ではそれらを買い占めず、手洗いの徹底でよい)
    • だれが感染したらしい、ではなく、だれが弱っているらしいという視点で、病人を早く手当てできるよう周囲が協力する(感染者差別の風潮をやめないと、病人が病状を隠して無理をしたり病院に行かずに引きこもったりして、感染拡大や衰弱死増大につながる)

    ……そういうレベルで各現場が対応しないと大変なことになる。

    メディアは経済が経済がと騒ぐが、経済=株価や為替レートではない。人々の活力が失われ、動けなくなることが最悪の事態へと導く。人が動かなくなると、福祉に支えられている高齢者や、不安定な仕事でぎりぎりの生活をしている貧者などの弱者から順番に倒れていく。被害をどれだけ小さくしていけるかという戦いなのだ。

    Twitter   LINE

    新型コロナは、もはや「慣れる」しかない?2020/03/07 17:01

    2月6日にFBでボソッと呟いた内容

    疲れた果てに死んだふり作戦

    新型コロナウイルス感染症騒動が本格化してきたとき、最初にフェイスブックに書き込んだのは「感染拡大を抑えることは無理みたいだから、あとは慣れるしかないんじゃないか」という内容だった。
    ただ、あの時点では「慣れるしかない」という表現は大反発を招くだろうなと思い、珍しく公開ではなく友人とその友人限定範囲にしておいた。
    いつのことだったかなあ……と思って過去の書き込みに戻りながら探したら、あった↑
    2月6日 木曜日 2.10am

    公開投稿にすると炎上すると思うので、ボソッと言うけど……

    新型コロナウイルスって、もはや完全な封じ込めは無理なんじゃないか?
    で、致死率は低いらしいので、「慣れる」しかないんじゃないか? 検査キットもないのに、無症状の人を検査するなんて無理なわけだし。
    アメリカでは今季のインフルエンザによる死者が1万人くらい出ているというし、そういうのに比べれば、ちゃんと医療体制が整っている地域(例えば日本)で新型コロナウイルスとやらに感染しても、死ぬことはほとんどないのではないか? 中国で死者が3桁出ているのは、医療体制が追いつかず、劣悪な環境に感染者が閉じ込められているからではないのか?
    マスクの買い占めとかアルコール消毒薬の買い占めとかで、本来そうしたものが必要な人や場所に行き渡らなくなることによるリスクのほうがはるかに問題なんじゃないか?
    ほとんどの人は、ちゃんと栄養とって、よく寝て、ストレスをためずに暮らして、小まめに石鹸で手を洗う、ということでいいでしょ。強毒性インフルエンザで熱を出してこじらせることのほうがはるかに危険でしょ。
    ただ、新型コロナが人為的なウイルスばらまきとかで始まっているとしたら、「この次」が怖いな。想像でしかないけど。
    あと、こういう時代、現代における「国防」は、やはりF35を買うことじゃないよな。メディア報道の劣化への対処とかのほうが急務ではないかな。

    この書き込みの中には、厚労省のサイトにあった次のようなQ&Aも引用されている。
    例年のインフルエンザの感染者数は、国内で推定約1000万人いると言われています。
    国内の2000年以降の死因別死亡者数では、年間でインフルエンザによる死亡数は214(2001年)~1818(2005年)人です。
    また、直接的及び間接的にインフルエンザの流行によって生じた死亡を推計する超過死亡概念というものがあり、この推計によりインフルエンザによる年間死亡者数は、世界で約25~50万人、日本で約1万人と推計されています。(厚労省「新型インフルエンザに関するQ&A」より)


    ひと月ほど前にはこう構えていたのだが、その後、いろんな情報を追っていくうちに、この国の行政システムやら政治家、官僚、学者らの生態がどんどん見えてきてしまい、疲れてしまった。
    事態は全然いい方向には向かわず、むしろ自滅する方向に進んでいくばかり。
    ……というわけで、今はまた一周回って「慣れるしかない」心境だが、ひと月前に比べるとその「慣れるしかない」には、以前よりずっと重たい諦観がべっとりまとわりついている感じだ。

    新型インフルエンザのときと比べる

    今回のCOVID-19は、SARSやMERSとよく比較されるが、SARSもMERSも日本ではほぼ被害はゼロだった。
    日本で死者が出るまでの患者が出たのは2009年に世界的に流行した新型インフルエンザのときだったのだが、2009年にそんなことってあったっけ? というのが正直なところで、ほとんど記憶から消えてしまっている。
    惚けもここまで来ると怖いなあと思いながら2009年のWEB日記を検索してみたのだが、「インフルエンザ」という単語すら出てこない。
    2009年は川内村にベッタリいて、我が家の裏手に大型風力発電施設が建設される計画が持ち上がり、その対応に追われ、心房細動まで引き起こして、茨城の総合病院まで診察を受けに行ったりしていた。そういえば、その病院からの帰りに立ち寄った回転寿司屋に入るとき「新型インフルは大丈夫かしらね」なんて会話を交わしたような記憶がうっすらと……。でも、ほんとにその程度の記憶しかない。

    で、Wikiで確認すると、こうある。
    当初は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第6条第7項の「新型インフルエンザ等感染症」の一つに該当すると見なされ、感染者は強制入院の対象となったが、2009年6月19日に厚生労働省がこの方針を変更し、季節性インフルエンザとほぼ同様の扱いとなっている。また、同年7月24日からは感染者数の全数把握を中止し、クラスターサーベイランスに移行した。
    厚生労働省は、重症化や死亡した例などを除いて、新型インフルエンザかどうかを調べるPCR(遺伝子)検査を当分の間行わなくてよいとしたため、現在の国内の正確な感染者数は不明である。
    2009年11月9日~11月15日に全国でインフルエンザに新たに感染した患者が推計で164万人、累計の患者数も902万人に上ることが2009年11月20日に国立感染症研究所から発表された。
    日本では26人が(疑い含む)新型インフルエンザにより死亡している。

    ……目にとまった部分だけ抜き出してみたが、これって今のCOVID-19とほとんど同じような経過ではないか?
    「PCR検査」「クラスター調査」なんていう言葉は、すでに2009年の新型インフルのときに出ていたのだね。
    で、これはもう感染経路を追いかけたり、感染者を片っ端から割り出していてもしょうがないから、ムキになって調べるのはやめましょう、病人をしっかり治療することに専念しましょうとなって、結果、数百万人の患者が出たらしいけれど、それが原因で死んだ人は2桁だった……と。

    2009年11月6日、世界保健機関(WHO)は、新型インフルエンザによる日本の入院率・死亡率が主要国で最も低いことを明らかにした。(略)
    人口100万人当たりの死亡者でも日本が最も低い0.2人。イギリスは2.2人、アメリカは3.3人、ブラジルは7.0人、オーストラリアは8.6人。最も高いのはアルゼンチンで14.6人だった。日本の新型インフルエンザ死亡率が低いことについて専門家は、日本では医療保険制度が整備されており、少ない家計負担で医療機関を受診できるため、発熱者の医療機関受診率が高いことが要因であると分析している。(Wikiより

    要するに、新型インフルエンザに対して世界は「慣れる」「日常に呑み込む」という解決で手を打ったということなのだろう。
    COVID-19によってオリンピック開催が消えるのではないかと騒がれているが、これも最終的には世界中がCOVID-19に「慣れる」かどうかにかかっているのではないかな。

    怖いのはウイルスよりも社会システムの崩壊

    今回のCOVID-19の流行においても、怖いのはこの病気そのものではなく、感染パニックによって社会が崩壊してしまうことだ。感染が原因で死ぬ人より、社会が壊れてしまうことで死ぬ人のほうがはるかに多いことは、誰でも分かる。
    死なないまでも、生活は滅茶苦茶になり、人生の質が著しく落ちていく。
    すでに多くの人が「死んだふり」作戦とでもいうべき禁欲・謹慎生活に突入している。

    様々な現場では、みんなが苦心して対応しようとしているが、総理大臣が場当たり的に連発する「要請」やら「指示」やら「宣言」で、混乱・困難が加速してしまっている。
    例えば学校の一斉休校。
    ある程度広さのある教室で整然と机を並べているよりも、狭い部屋に多人数押し込められている学童クラブや塾、友達の家などのほうが、密閉空間での濃厚接触という環境になりやすいのではないか、という指摘はすでにあちこちでされている。であれば、学校内で教師たちがしっかり衛生管理、指導していたほうが感染リスクは低いかもしれない。
    また、一斉休校の大号令の直後に、政府が召集した「専門家会議」は、「若年層が無自覚のまま感染を広げている可能性がある」と言い出した。
    どこでどの程度感染が広がっているのか、不顕性感染者の割合はどのくらいか、その人たちから感染が広がる規模はどうなのか……といったまとまったデータがないので、この「若年層が無自覚のまま感染を広げている可能性」も、あくまでも推論の域を出ない。
    しかし、年齢層が下がるほど感染者数も死者数も劇的に少ないというデータはあるし、無症状のままウイルスを保持して他人に移している人の存在も確認されている。


    年齢が下がるほど症状が出にくいのなら、10代、20代、30代以上に小学生以下の子供には不顕性感染者がいっぱいいるのかもしれない。
    ウイルスを持ったまま元気な子供たちが学校に行かなくなると、親は困ってしまってじいちゃんばあちゃんたちに子守りを頼んだりする。となると、じいちゃんばあちゃんが孫からウイルスをうつされる可能性も増える、ということもありえるのではないか。高齢者の感染は重症化~死につながるから、いちばん避けなければならない。
    ……もちろんこういうことも、基本データ(地域ごとの本当の感染者数や、年齢別感染数と発病率などなど)がないために、全部「仮定」や「想像」の上でしか考えられない。

    なによりもまずいのは、ただでさえ疲弊している社会を、一気にどん底に突き落としてしまうようなミスリードだ。
    子供たちの中に不顕性感染者がまだそれほどいないとしても、小学生以下が行き場所を失うと、共働き家庭の負担が増え、医療や介護を始めとするあらゆる現場に負担がかかって疲弊する
    そうなると高齢者をケアするゆとりも失われて、COVID-19に感染しなくても死んでしまう老人が増えるだろう。
    ひとり暮らしの老人に弁当を届ける業者とかが機能しないと、その老人は無理して近所のスーパーに買い物に行く。しかしそこにもものがなくて、仕方なく家に戻って我慢してしまうとか……そういう事態はすでにあちこちで出ているはずだ。
    休校を要請するにしても、せめて「小学校以下は除く」とかにすればよかったのではないか。小学生以下は電車通学通園は少ないだろうから、満員電車解消にもあまり役に立たないし、中学生以上なら親がいちいち見張っていなくても一人で家でラーメン作って食べていられる。

    病気よりはるかに怖いもの

    「感染しているかもしれない」と不安になる人が病院に押しかけると医療崩壊するということが言われているが、それ以前に、すでに医療現場や高齢者施設でマスクやアルコール消毒液などが不足してしまっている。マスクの呪縛から人々を解放させることが必要だ。
    ついにバラエティ番組でさえ↑こんな絵があたりまえになってしまった
    関係ないトイレットペーパーやティッシュ、インスタント食品までもが店頭から消えているという異常さ。まずはこうした異常事態を沈静化させないと、社会はますます困窮し、弱者から順番に生活が破綻し、死んでいく。
    メディアは、空になった陳列棚の光景を映し出し、それによってさらに人々は買い占め行動に走る。
    時給いくらで生活している人たちやフリーランサーの収入が途絶えると、その人たちが支えている高齢者の命と生活も破綻する。
    ウイルスよりも厭世観や絶望感、無気力が蔓延し、社会がどんどん険悪になる。
    これを書いている時点で、COVID-19による日本での死者は1桁だが、これに関連した経営破綻や失業などで自殺したり衰弱死した人の数はおそらく1桁どころではないのではないか。
    そして最も怖いのは、こうした一種パニック状況の中で、無知無能な指導者が専制的な命令を連発し、庶民の生活と精神が一気に破壊、制限、侵害されていくことだ。
    破綻のターニングポイントは突然やってくる。そのときに慌てても遅い。
    デタラメな政治を放置していても、世の中はどうせなるようにしかならない……と考える国民の慢心こそが、いちばんの危険要因ではないか。


    Twitter   LINE

    深刻すぎる「和泉・大坪問題」2020/02/29 01:44

    岡田晴恵教授の「告発」

    今日(2月28日)の「羽鳥慎一モーニングショー」で、白鴎大学の岡田晴恵教授(元・厚生労働省国立感染症研究所ウイルス第三部研究員)が悲壮な表情で重大発言をした。
    この発言の前に、いつも適確な指摘をする玉川徹氏が、PCR検査が保険適用になればすべての医療機関から民間の検査施設に直接検体を送れるような、ちょっと勘違いな解説を延々としていたので、まずそこを指摘しておきたい。
    PCR検査が保険適用になるだけでは事態は全然解決しない。保険適用になっても、検査の依頼が保健所を通してという馬鹿げたシステムのままだったら、入り口が閉じられていることは変わらず、検査数は増えないまま、今は国が負担している検査費用の一部を患者が自分で負担するだけのことになってしまう。
    司会の羽鳥氏もそのことを分かっていて、指摘しようとするのだが、玉川氏の熱弁が終わらず、その問題が視聴者に伝わらないままだった。
    その間、岡田教授はずっと悲壮な表情をしていた。これから言おうとすることを、本当に言っても大丈夫かどうか、ずっと悩んでいたのだろう。
    岡田教授は玉川氏の熱弁が一区切りしたのを見計らい、どこか怯えたような口調でこう切りだした。
    私は、あの、プライベートなことはあまり言いたくないんですけど……中枢にある政治家の方からも「こういう説明を受けたんだけど、解釈、これでほんとにいい?」という電話がかかってくるんですけど……まあ、複数の先生方、正直言いまして、クリニックから直接かってことについては、ちょっと待ってくれって言われているんです。だからそれ(PCR検査を他の検査のようにクリニックから直接民間検査会社に出せるかどうかということ)はまだ分からない。
    ↑これは、玉川氏がその問題にまだ気がついていないことを指摘した「前置き」部分。
    注意したいのはこの「先生方」というのは中枢にある政治家(自民党厚労族議員?)の「せんせい」という意味。それも一人ではなく複数だという。
    以下のことは、この「先生方」から直接聞いた話として吐露された。
    要約するとこうなる。
    • 私は今まで、検査させないのは東京五輪などの巨額な経済事情絡みで、「汚染国」のイメージをつけたくない。そのためには感染者「数」を増やしたくないからなのかと思っていた。
    • しかし、思いきって(自分に意見を求めてきた政治家に)そうぶつけてみると、「ハハハ」と笑いながら「そんな、数をごまかすほど肝が据わった官僚は今どきいません」と。(そうではなく)これは「テリトリー争い」なんだ、と。
    • 要するにこの(PCR検査の)データはすごく貴重で、感染研がそのデータを独占したいと言っている感染研のOBがいる……と。そこらへんがネックだった、と。
    • 各地の衛生研から集まってくるデータは全部感染研で掌握する(しかし、民間に出してしまうと独占できなくなる……という意味)
    • それを聞いて私が思ったのは、そういうことはやめていただきたい、と。
    • 初動が遅れたのは感染検査データが取れなかったから。研究がどうの論文がどうのではなく、人命を救うという感染研の元々の使命に立ち戻ってほしい。

    ↑岡田教授の、ある意味命がけのこの「告発」を聞いて、スタジオ内はしばし静まりかえった。

    要するに、国立感染研究所と政府を結ぶルートに、検査データを民間機関に出したくない、独占したいと強くごり押しする人物(複数)がいるから、ここまでひどいことになったのだ、というわけだ。
    しかもこの期に及んで、その勢力はCOVID-19のPCR検査をするためには保健所~自治体の保健衛生部を通させようとしている、と。
    保健所や自治体を通さなければ検査に出せないのだとすれば、入り口は固く締まったままなので、民間検査会社を入れようが保険適用にしようが検査数は増えないし、検査のタイミングはどんどん遅れてしまう。
    そんな馬鹿なことがありえるのか? と、常人なら誰もが思うわけだが、実際、それと同じことを上昌広医師も前々から言っている。
    私は、政府機能を強化することで、感染症対策が上手くいくようになるというのは、何の根拠もない仮説に過ぎないと考えている。むしろ、現状を把握してない政治家・官僚、さらに有識者の権限が強化されることで、被害は増大すると予想している。

    厚労省はクリニックでも診断できる簡易キットの開発にご執心で、感染研に予算措置した。確かに簡易検査はあれば便利だが、開発されるまで待つなど、悠長なことは言っていられない。
    (「遺伝子検査行う体制作り急げ」2020/02/25)
    私は厚労省と国立感染症研究所の内輪の都合が優先されていると考えている。
    今回の新型コロナウイルスの流行では、検査だけでなく、治療薬やワクチンの開発も国立感染症研究所が担当するそうだ。巨額の税金が研究開発費として投じられるだろう。
    長期的な視野に立つ基礎研究ならともかく、早急な臨床応用が求められる創薬や検査の開発は、メガファーマや検査会社の仕事だ。「研究所」では彼らと競争できない。なぜ、安倍政権は、民間に競争させず、国立の研究機関に独占的に業務を委託したか、「国民の命より、官僚の都合を優先した」と言われても仕方ないのではないか。
    私は、新型コロナウイルス対策の迷走の責任は厚生労働省にあると考えている。多くの官僚は真面目に業務に励んでいる。ただ、その方向性が間違っており、利権も絡む
    「なぜ厚労省は大がかりなウイルス検査をこれほどまでに拒むのか」文春オンライン 2020/02/14)

    ここまで見てきても、やはり我々一般人には理解を超えた非常識、不条理に思える。そんなことがあっていいのか、と。
    しかし、これを裏付けるような話は以前からいろいろ漏れてきている。
    27日の衆院予算委員会で、立憲民主党の川内博史議員の質問で驚きの事実が発覚。25日に厚労省の研究機関「国立感染症研究所」から北海道庁に派遣された3人の専門家が「検査をさせないようにしている疑念がある」と指摘したのだ。
    道の対策本部に派遣された3人は、政府が策定した基本方針に記載のある〈入院を要する肺炎患者の治療に必要な確定診断のためのPCR検査〉の実施を必要以上に強調。暗に、「軽症の患者は検査するな」との意向をにおわせ、道職員や保健所職員の間で「検査し過ぎてはいけないのか……」という空気が生まれているという。川内議員は道議会議員から聴取した内容だと明かした。
    「新型コロナ感染者急増の北海道で厚労省“検査妨害”発覚 政権に忖度か」日刊ゲンダイDigital 2020/02/28

    想像を絶するほど深刻だった「大坪問題」

    国立感染研と厚労省、厚労省と政府……ここにどんな利権問題が生じるのか、という疑問が当然浮かんでくるが、これもいろいろな記事が出てくる。
    大坪氏が昨年7月に異例のスピード出世で厚労省審議官に抜擢されたのは和泉氏が強引に大坪氏を推した結果だといわれているが、不倫デートを楽しんだ京都大学iPS細胞研究所への出張では、和泉氏と大坪氏の2人がノーベル賞受賞者の山中伸弥所長に対して、来年から山中所長の取り組むプロジェクトに「国費は出さない」と言い放ち、大坪氏が「iPS細胞への補助金なんて、私の一存でどうにでもなる」と恫喝していたことがわかっている。この予算カットは、文科省が反対していたものを和泉氏が後ろ盾となるかたちで大坪氏が強硬に主張したものだ。

    「健康・医療戦略室」は室長が和泉首相補佐官、厚労省の大坪氏が次長を兼任する、まさに不倫関係の舞台となってきた部署だが、もともとは、安倍政権が成長戦略のひとつとして医療関連産業の育成を掲げ、2013年に内閣官房に設置したもの。ただし、厚労省、文科省、経産省が支援する医学研究予算を集約させて効率的に配分するためには専門性と効率性が必要だとし、「健康・医療戦略の司令塔」として独立行政法人日本医療研究開発機構(AMED)を発足させた。 今年1月9日、そのAMEDで理事長や専門委員、さらに大坪氏らも参加するかたちで、第10回AMED審議会が開かれたのだが、ここで委員や理事長から飛び出したのが、大坪氏の独断専行への批判だった。
    (「“安倍側近の不倫コンビ”和泉補佐官・大坪審議官の新疑惑を政府機関理事長が告発! 感染症研究などの予算80億円を自分の担当事業に投入」 Litera 2020/02/13)

    この記事では、2020/01/09に独立行政法人日本医療研究開発機構(AMED)の審議会で噴出したAMEDの委員や理事長の「告発」が、議事録から抜き出す形で紹介されている。
    まとめるとこんな感じだ。
    瀧澤美奈子・専門委員(科学ジャーナリスト):「(「週刊文春」が報道したiPSのストック事業にストップをかけた件に言及し)こんな手続が許されているなら、今日のこのような会議も全く無意味ではないかと思います」
    官邸主導の御旗を振りかざして予算や人事を握って一部の人間が行政をゆがめているのではないかという疑いが国民の間で今、広がっております。その説明責任をしっかり果たしていただかないと、この会議自体も全く無駄なものになると思います」

    末松誠理事長:「昨年の7月以降、実質的にはそれより前から始まっていたかもしれませんけれども、大坪氏が次長になられてから、我々のオートノミー(自立性)は完全に消失しております
    「事はiPS細胞ストック事業の問題だけではございません。健康・医療戦略室のイニシアチブのおかげでAMED発足してから最初の3年間あるいは3年半は非常に順調な運営ができたというふうに自分自身でも思いがございますけれども、各省の予算のマネジメントに関する相談等は全部健康・医療戦略室を通してやるようにということと、担当大臣とか政治家の方々とコンタクトをとるなということを大坪次長から言われております。その証拠も残っております」

    ここで末松理事長は、それまで使われることのなかった「トップダウン型経費」に昨年末初めて88億4000万円が配分された問題を取り上げようとして、AMED審議会会長の田辺国昭氏に遮られてしまった。
    この「トップダウン型経費」のほとんどにあたる約80億円が厚労省の「全ゲノム解析実行計画」に使われることが、大坪氏の独断で決まったことへの抗議だったという。
    「全ゲノム解析実行計画」というのは、厚労省ががんと難病の患者を対象に、すべての遺伝情報(ゲノム)を網羅的に調べ、創薬などに活かそうというもの。医療産業に国際競争力をつけるという意味では重要だが、感染症対応のような緊急性や画期的な成果の発見があるわけではなく、「トップダウン型経費」の趣旨とはまったく違う。
    にもかかわらず、こんな不可解な予算のつぎ込み方がされたのは、ほかでもない、この「全ゲノム解析実行計画」の厚労省での取りまとめ役が大坪氏だったからだ。つまり、大坪氏は自分の省庁での担当のプロジェクトに金を優先的につぎ込むため、本来の使途を歪めるかたちで予算を充当しようとしていた。末松理事長はそのことを告発しようとしたのである。
    同記事より)

    他にもある。
    問題とされているのは、和泉首相補佐官が国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の理事、執行役および経営企画部長を自らの執務室に呼びつけた上、自分の言うことと、内閣官房健康・医療戦略室の大坪次長の言うことを聞いてうまくやらなければ、人事を動かす、具体的には、「所管府省からの出向ポストを他の府省に振り替えるぞ」といった類いの「恫喝(どうかつ)」をしたというもの。
    和泉首相補佐官が問題なのは「不倫」よりも国家公務員幹部人事への専横ぶりだ DIAMOND Online 2020/02/25)
    で、この和泉首相補佐官と大坪審議官の関係はすでに有名になったが、大坪審議官はあろうことか今回大問題となったダイヤモンドプリンセス号対応問題では現場で勝手な行動を繰り返して現場のDMATメンバーらから総スカンを食っていたことも分かっている。
    (乗船した)医師は、大坪氏が船内で起こした2つの問題行動についてこう証言する。
    「作業場であるサボイ・ダイニングは左右に分けられており、右側は食事可能エリア。一方、左側の作業エリアでは、感染対策で飲食ができないルールになっていました。しかし大坪さんは、作業エリアにもスイーツやコーヒーを持ち込み、『美味しい』と言いながら堂々と飲み食いしていたのです。あるときその様子を見咎められ、全体ミーティングで『作業エリアで喫食しないように』と改めて注意喚起がありました」

    「基本的に船内では常にマスクをしていなければなりません。外しても良いのは、着席して食事を摂るときくらいです。しかし大坪さんは、マスクをしていない姿がしょっちゅう目撃されています。そのため、こちらも全体ミーティングで看護師から『マスクをしていない人がいる。着用を徹底するように』と注意がありました」
    マスクをしていない姿が……大坪寛子審議官が「ダイヤモンド・プリンセス号」で問題行動 文春オンライン 2020/02/26)
    大坪氏の経歴を見ると、
    • 1992年 - 東京慈恵会医科大学医学部卒業
    • 2007年 - 国立感染症研究所血液・安全性研究部研究員
    • 2008年 - 厚生労働省入省
    • 2008年 - 厚生労働省医薬食品局血液対策課配属
    • 2009年 - 厚生労働省健康局結核感染症課配属
    • 2010年 - 厚生労働省医薬食品局血液対策課配属
    • 2011年 - 環境省総合環境政策局企画課特殊疾病対策室配属
    • 2011年 - 環境省総合環境政策局企画課石綿健康被害対策室配属
    • 2012年 - 環境省総合環境政策局企画課特殊疾病対策室室長
    • 2013年 - 厚生労働省医政局総務課医療安全推進室室長
    • 2015年 - 内閣官房健康・医療戦略室参事官
    • 2019年 - 厚生労働省大臣官房審議官危機管理、科学技術・イノベーション、国際調整、がん対策、国立高度専門医療研究センター担当)
    ……となっている(Wikiより)
    「大坪氏は『大臣や政治家と勝手にコンタクトを取るな』とか『すべて健康・医療戦略室を通すように』などともAMEDに通告したそうで、さすがに自民党内でも『やり過ぎだ』と問題になった。和泉補佐官と大坪氏、どちらの意向なのかはハッキリしませんが、その独断専行ぶりは、関係者の間で“大坪問題”と呼ばれています」(自民党厚労族議員

    野党は和泉補佐官の国会出席を要求し続けているが、与党は官邸に忖度して却下。
    研究者は“大坪問題”と…新型肺炎にも影落とす独断専行ぶり 日刊ゲンダイDigital 2020/02/13)

    和泉補佐官の名前がスキャンダラスな形で表に出てきたのは今回が初めてではない。3年前のことを忘れてはいけない。
    和泉補佐官が最初に前川氏に対し「文科省の対応を早くしてほしい」と求めたほぼ同じタイミングの昨年9月6~7日、加計学園の加計孝太郎理事長が松野博一文科相、山本幸三行革担当相と会っている。文科省の現場は陰に陽に「加計学園獣医学部新設」の圧力を感じていたに違いない

    和泉補佐官は9月15日に安倍首相と面会している。これは国家戦略特区WGで「獣医学部の新設」に関するヒアリングが行われ、冒頭、事務局の藤原豊審議官が〈総理からも(略)提案課題について検討を深めようというお話もいただいております〉との発言が飛び出した日の前日だ。
    9月26日には内閣府審議官と文科省担当課長の打ち合わせが行われ、内閣府の参加者が〈「できない」という選択肢はなく〉〈官邸の最高レベルが言っている〉と発言したメモが残っている。翌27日には官邸で前川氏と松野文科相が安倍首相と面会しているのだが、おそらく前川氏はあらためて「難しい」と説明したのだろう。そこで、和泉補佐官は再び前川氏を呼び出したという流れだ。
    (略)
    和泉補佐官は国家戦略特区諮問会議が開かれる2日前の11月7日にも安倍首相と面会。これは、「文科省と話はついた」との報告に出向いたとみられる。つまり、前川氏に対する2度目の“恫喝”で加計学園の獣医学部設置は決まったとみていい。
    安倍首相の“影武者” 和泉補佐官が加計学園をねじ込んだ日 日刊ゲンダイDigital 2017/06/01)


    結論(もちろん推論だが)は書かない。
    しかしまあ、これだけ並べていけば、多くの人は「……そういうことなのか……」と想像はつくだろう。
    普通の国だったら、モリカケのときにとっくに吹っ飛んでいたはずの政権、権力機構が、その後も公文書改竄や廃棄という国家を根底から崩壊させるような犯罪、子供でも分かるような嘘を続けてきた。
    それを許してきた国民……。

    今日読んだこのコラムの結びは、まさに! と思わされた。
    少なくとも現状の日本では「民主主義」が機能しているのだから、政治家を罵倒しても、その政治家を選んだのは自分たちであって、意味がない。
    もし権力の有効なコントロールを私たちが実現できなければ、「専制と民主のどちらが優れた仕組みなのか」という議論に対して、有力な判断材料を提供することになるだろう。「社会の信頼感や人々の善意という前提の上に、まがりなりにも繁栄してきた『日本という仕組み』」が、果たして生き永らえることができるのか、今回、その答えが出てしまうことになるかもしれない。
    そうだとするならば、われわれ日本人としては、国家の強権なしでも個人や民間の自律性によって悲惨な事態の発生を抑え込み、世界に見せてやるという気概を持つべきだ。これは民主国家日本国の興廃を賭した闘いになる。
    「スジ」の日本、「量」の中国 田中 信彦 日経ビジネス 2020/02/28)

    ↑この人はなんとかきれいに結んでいるが、原発爆発のときから何も変わっていないどころか、どんどん劣化していることを見れば、今さら無理だろうと思う。
    結局のところ、モリカケのときにいい加減に放置して「法治国家崩壊」を止められなかったことが致命傷になっている。国家の秩序と倫理観を破壊するやっかいな因子を根絶し、増殖を止められなかったために、社会秩序の崩壊パンデミックが起こり、ここまで国が壊れてしまったといえるのだろう。


    Twitter   LINE

    「若年層は風邪程度で済む」説は本当なのか?2020/02/26 02:10

    北海道の20代女子学生が急速に重症化し、人工呼吸器をつけ、話もできない状態になっているというニュースに日本中がざわついている。
    それまでは、若年層は感染しても重症化しないと言われていたからだ。
    他にも、若年層の感染例は複数報告されている。2日前あたりから、本当に「若ければ感染しても平気」なのか? と疑問に思い、情報を追いかけていくうちに、非常に興味深いことにぶつかったので、忘れないうちに書き留めておきたい。
    なお、ここに書くことは自分の備忘録的な意味合いが強く、情報源の正確性はかなり怪しいかもしれないこと、そこから推察する内容もすべて「仮説」であるということを最初にお断りしておく。

    短期間での再感染もありうる?

    まず最初にギョッとさせられたのは⇒この記事(コラム?)だ。
    この話の情報源は⇒これ(台湾英字新聞の記事)「Exclusive: Chinese doctors say Wuhan coronavirus reinfection even deadlier」
    要約すると、
    • COVID-19は一度感染して回復しても作られる抗体が弱く、再感染することがある。
    • 再感染すると心臓がやられて急死することがある。
    It’s highly possible to get infected a second time. A few people recovered from the first time by their own immune system, but the meds they use are damaging their heart tissue, and when they get it the second time, the antibody doesn’t help but makes it worse, and they die a sudden death from heart failure.

    さらには、
    • 潜伏期の平均は3日だが、最短で1日、最長で24日の可能性がある。
    • 感染していても感染検査で陰性が出てしまうことは普通にある。CTスキャンで両肺が感染しているのに、感染検査で4回も陰性と出て、5回目にやっと陽性を示した例もある。
    Also, the source said that false negative tests for the virus are fairly common. “It can fool the test kit – there were cases that they found, the CT scan shows both lungs are fully infected but the test came back negative four times. The fifth test came back positive.”
    ……という。

    北海道の20代女性のケースは、おそらく巷で言われているようにサイトカインストーム(免疫系の暴走で普通の細胞まで攻撃してしまい、致命的になる)なのだと思うが、一説にはサイトカインストームは若い人ほど起きやすいという。であれば、「若いから風邪程度で済む」とはいえなくなってきた。

    アジア人が重症化しやすい?

    次に、COVID-19の感染者が重症化する度合は人種や地域によって異なり、日本人と中国人が最もハイリスクである、という説が出てきた。
    情報元は⇒これ
    biorxiv.orgという科学論文の内容を発表前に試験公開して意見を募るサイトに載った論文が元になっているという。
    これによれば、
    • COVID-19はSARSと同じACE2という受容体(レセプター)を使って細胞に入り込む。
    • ACE2レセプターの数は人種によって異なり、東アジア人はヨーロッパ白人系(コーカソイド)より危険、男性のほうが女性より危険、喫煙者のほうが非喫煙者より危険といえる
    East Asians, Japanese, and Han Chinese are the most likely people to become severely sick by the coronavirus with a chance of more than 90% when exposed. Europeans only rank in the 50%, Africans in the 60% range, and considered low to medium. It also makes a difference if one is a smoker or non-smoker.

    さらに、人口密度による感染しやすさを考慮すると、東京に住む日本人は最もハイリスクな人たち……ということになるらしい。
    High risk 90%-99%
    Japanese in Tokyo, Japan
    Southern Han Chinese
    Kinh in Ho Chi Minh City, Vietnam
    Han Chinese in Bejing, China
    Chinese Dai in Xishuangbanna, China

    これはあながちデタラメな論とはいえない。というのも、SARSのときも、感染者数は人種や地域によって著しく異なっていたからだ。
    ただし、今回と違うのは日本ではSARSの被害がほぼゼロだったということ。同じ東アジア人なのになぜ? となるわけだが、それはACE2受容体という要素だけでなく、数万種あるHLA型(白血球の型)に関係していたからだという研究を台湾の医学者らが報告している。
    この研究によれば、SARSの場合は、HLA型がHLA-B46、HLA-B54(中国南部、香港、台湾に多い)に感染し、HLA-B46のみ重症になるということらしい。
    で、このHLA-B46型は日本人では少ないので、SARSのときは中国系の人たちが感染したのに日本人での感染者がいなかったという説。実際に日本人の感染者はゼロだったし、人種によって極端な偏りがあったことは事実(データに残っている)なので、今回のCOVID-19でもHLA型が何型なのかというのは重要な追跡調査テーマだろうと思う。
    (そのへんの話は、⇒こちらのnoteを読んだのが最初で、そこからいろいろ調べるに至った。その話の続編もすでにUPされている)

    HLAの研究においては、猪子英俊氏(京都大学 iPS細胞研究所特任教授、東海大学名誉教授、現ジェノダイブファーマ株式会社代表取締役)が第一人者のようで、⇒この記事がとても興味深かった。

    楽観論は完全撤回して身構える

    ともあれ、ここにきて「新型コロナウイルス感染症は風邪のようなもので、インフルエンザとあまり変わらないから恐れる必要はない」とか「重症化するのは年寄りや基礎疾患を持つ病人だけ」といった当初の楽観論は、一旦撤回したほうがよさそうだと分かってきた。
    最悪のケースを想定して身構える必要がある。
    数か月して「なんだ、やっぱり大したことなかったじゃないか」となればいちばんいいのだが、どうもそうはならないような様相を呈している。
    感染症の専門家たちが日増しに悲壮な表情になっている。

    感染者の死者数が極端に増えなかったとしても、今の状況だと、日本が一気に疲弊していくのは間違いなさそうだ。


    Twitter   LINE

    タヌパック書店
    小説、狛犬本、ドキュメンタリー……「タヌパックブックス」は⇒こちらから


    「タヌパックブックス」はAmazonで購入でも買えます
    医者には絶対書けない幸せな死に方
    「医者には絶対書けない幸せな死に方」(講談社プラスα新書)
    2018年1月18日発売  内容紹介は⇒こちら

    以下のいずれからでもご購入できます(Click)
    Amazonで買う   hontoで買う    7ネットで買う  bookfanで買う  LOHACOで買う  Yahoo!ショッピングで買う  楽天ブックスで買う


    『So Far Away たくき よしみつSONGBOOK1』

    原発が爆発する前の2010年、阿武隈山中のスタジオにこもって制作した自選ベスト曲アルバム
    「メロディの価値」を信じての選曲。20代のときの幻のデビュー曲から阿武隈時代に書いた曲まで、全13曲
    iPhone、iPadのかたはiTunesストアから、アマゾンmoraでも試聴可能


    iTunesで!    アマゾンで!   
       

    『3.11後を生きるきみたちへ 福島からのメッセージ』
    『3.11後を生きるきみたちへ 福島からのメッセージ』 (2012/04/20発売 岩波ジュニア新書)…… 3.11後1年を経て、経験したこと、新たに分かったこと、そして至った結論
    今すぐご注文できます 
    アマゾンコムで注文で買う

    立ち読み版は⇒こちら
    裸のフクシマ 『裸のフクシマ 原発30km圏内で暮らす』(たくき よしみつ・著) (2011/10/15発売 講談社 単行本)…… ニュースでは語られないフクシマの真実を、原発25kmの自宅からの目で収集・発信。
    今すぐご注文できます 
    アマゾンコムで注文で買う

    立ち読み版は⇒こちら

    Kindle Unlimited なら無料で読めます↓