Diegelの2025年世界予測をさらに分析してみる2022/11/04 15:59

Deagelの2025年世界予想が、見ればみるほど興味深いので、昨日に引き続き想像を膨らませてみたい。
これはもう、一種のシミュレーションゲームというか、想像の世界、ゲーム感覚での話なので、これから書くことの内容にはまったく責任は持たないということを最初に断っておきたい。(私個人の日記=備忘録なんだから、そこまで断らなくてもいいんだろうけどね)

壊滅的に没落する英・独、生き残る仏・伊を分けるものは何?

Deagelが分析した2017年時点での各国の国力と、それが2025年にはどう変化するかという一覧表を再掲する。
2017年時点での各国のGDPランキング
↑2017年時点での各国の現状。左が人口、右がGDP(×百万USドル)

2025年時点での各国のGDPランキング予想

↑2025年にどうなっているかというDeagelの予想(上段の数字)
下段の数字が2017年時点のもの。左が人口、右がGDP(×百万USドル)

多くの人はアメリカが壊滅的に落ちぶれる(人口3億2000万人⇒9900万人、GDP19兆3600億ドル⇒2兆1151億ドル)という数字を話題にするが、さらに興味を引かれるのは、ヨーロッパをはじめとする親米陣営諸国の明暗がはっきり分かれすぎていることだ。

壊滅的な負け組
  • 米国:GDP・19兆3600億ドル(1位)⇒2兆4451億ドル(6位)、人口・3億2662万人⇒9955万人
  • ドイツ:GDP・3兆6500億ドル(4位)⇒6250億ドル(22位)、人口・8059万人⇒2813万人
  • 英国:GDP・2兆5600億ドル(6位)⇒1975億ドル(47位)、人口・6565万人⇒1452万人
かなりの負け組
  • フランス:GDP・2兆5700億ドル(5位)⇒1兆780億ドル(10位)、人口・6710万人⇒3911万人
  • オーストラリア:GDP・1兆3900億ドル(13位)⇒4204億ドル(29位)、人口・2323万人⇒1520万人
  • スペイン:GDP・1兆3100億ドル(14位)⇒5334億ドル(26位)、人口・4896億人⇒2776億人
  • スイス:GDP・6806億ドル(19位)⇒2174億ドル(44位)、人口・824万人⇒534万人
  • スウェーデン:GDP・5119億ドル(23位)⇒2369億ドル(42位)、人口・996万人⇒719万人
  • ノルウェー:GDP・3921億ドル(30位)⇒1736億ドル(53位)、人口・532万人⇒383万人
  • デンマーク:GDP・3241億ドル(36位)⇒1418億ドル(57位)、人口・560万人⇒377万人
  • ニュージーランド:GDP・2008億ドル(52位)⇒726億ドル(77位)、人口・451万人⇒329万人
そこそこ負け組
  • 日本:GDP・4兆8800億ドル(3位)⇒3兆503億ドル(4位)、人口・1億2645万人⇒1億305万人
  • イタリア:GDP・1兆9200億ドル(9位)⇒1兆3106億ドル(9位)、人口・6214万人⇒4376万人
  • カナダ:GDP・1兆6400億ドル(10位)⇒1兆518億ドル(11位)、人口・3562万人⇒2632万人
  • 韓国:GDP・1兆5300億ドル(11位)⇒8929億ドル(12位)、人口・5118万人⇒3709万人
  • 台湾:GDP・5715億ドル(22位)⇒4534億ドル(28位)、人口・2351万人⇒1854万人
安泰組
  • オランダ:GDP・8245億ドル(18位)⇒8582億ドル(13位)、人口・1708万人⇒1681万人
  • フィンランド:GDP・2515億ドル(43位)⇒2737億ドル(39位)、人口・552万人⇒527万人

西欧諸国の中ではドイツと英国は国家消滅に近いような大打撃を受けることになっている。どちらも工業国ということになっているが、資源は乏しく、今回の対露制裁ではNATO諸国の中では最も前のめりになっている感がある。新コロ茶番劇に対しても、当初ロックダウンやワクチンパスポートなどに舵を切ったときの豹変ぶり(どこが民主主義国家やねんと呆れるほどの独裁・暴走)が際立っていた。
フランスもそれに近いが、英独のような壊滅的なダメージを受けないのは、農業国としての基盤がある上に、自由を愛する国民性からだろうか。

オーストラリア、ニュージーランド、カナダの英国連邦国家はどこも穀物生産などの基盤がある分、本家の英国ほどには壊滅しないが、衰退は避けられない。これらの国は異様なほど政府がロックダウンやワクチンパスポート(非接種者への圧力)を強行した(今も?)国である。
Deagel予測は2014年に作られ、ここに示した改定版も2020年6月版なのだが、その時点でそうした要素も先読みして入れていたのだろうか? そうとは思えないのだが、気味の悪い一致ぶりだ。

スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランドの北欧4国の中では、フィンランドだけがGDPを増やしている。人口減少もわずか5%で、30%前後減らしている他の3国よりずっと軽度だ。これも、工業生産に片寄らず、地道に一次産業に根ざした国作りをしているからだろうか。

それにしても日本の没落がこの程度で済むという予測はよく分からない。真面目で穏やかな国民性がクッションのように働くという読みなのだろうか? そうなればいいとは思うが、現状を見る限り、そうした国民性が簡単に利用され、米国と心中するというか、殉死するのが目に見えている。
この危機を救えるとすれば、メディア人と官僚のなかの良心と勇気を持った人たちが踏ん張ることだと思うが、みんな自己保身でガチガチなんだよなあ。

あ~、気が滅入るのでこのへんにしておこう。

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米英は没落し、BRICs中心の世界になるというDeagel2025年予想の解説文を精読してみた2022/11/03 15:09

2025年の世界各国GDPランキング予想 by Deagel
これは一部の人たちの間ではだいぶ前から有名な話題なので、何を今さらと言われるかもしれないが……、

ディーガル(Deagel)という軍事や航空機関連の情報収集・分析をしているシンクタンクサイトがある。2003年からすでに20年近い歴史があり、それなりに評価されているようだ。
素性はよく分からないのだが、私は勝手に、若い中国系アメリカ人の軍事オタクとか、インテリ退役軍人のグループが運営しているのではないかなどと想像している。
このサイトが、2025年に世界各国がどのように変化しているかの予測というのを2014年から出していて、2020年8月に内容を更新した

各数字は左から人口、GDP(×百万USドル)、軍事費(×百万USドル)、USドルにおける購買力平価 (Power Purchase Parity)。上段が2025年の予測で、下段は2017年の実績。GDPの多い順に並べている
※USドル換算の購買力平価(PPP)=その国である価格で買える商品が米ドルならいくらで買えるかを示す交換レート
それ↑によれば2025年、アメリカは人口もGDPも日本より下位に落ちるらしい。人口にいたっては3億2000万人以上いたのが1億人を割り込むというのだから、ほとんどの人は「そんなバカな!」と笑い飛ばすに違いない。

↑見やすいように、人口とGDPの部分だけ切り取ってみた。アメリカは人口1億人を割り込み、GDPも87%減らしてブラジルより下位になっている。2019年にGDP世界5位だったドイツは22位で、この図の圏外にまで陥落している


↑これは2019年時点での実質GDPランキング。数字は左から人口(百万人)、実質GDP(PPP×人口 10億USドル)、公称GDP(10億USドル、軍事費(10億USドル)、USドルでの購買力平価(PPP)

アメリカが壊滅的な崩壊をする一方で、インド、ブラジル、インドネシア、メキシコ、パキスタンといった国々が人口もGDPも増やしている。
ヨーロッパは、フランスとイタリアがGDPトップ10に踏みとどまっている一方で、ドイツは22位でマレーシア、ナイジェリア、フィリピンよりも下位。英国にいたってはペルー(40位)やカザフスタン(43位)よりも下位の47位で、6500万人いた人口を5000万人減らし、1500万人に満たない小国に落ちぶれることになっている。

このトンデモな予想内容ゆえに、ネット上ではずいぶんと話題になっていた。

で、なぜこのような予想をするのかという理由について、サイトに掲載された解説(note)の全文を、改めてていねいに読んでみた。
Google翻訳だけでも十分に通じるのだが、以下、読みやすくするために一部意訳を交えて訳してみる。

There have been many questions about the countries forecast specially the one focusing on the United States of America (USA). They won't be answered one by one but below you can find some explanation, thoughts and reflections. We are going to keep this as short as possible.
特にアメリカ合衆国 (USA) に焦点を当てた国の予測について多くの質問がありました。 1つずつ回答することはできませんが、以下にいくつかの説明、考え、考察を極力簡単に示します。

The majority of the economic and demographic data used in the making of the forecasts is widely available by institutions such as the CIA, IMF, UN, USG, etc. You can see the most relevant data at every single country's page.
予測の作成に使用される経済および人口統計データの大部分は、CIA、IMF、国連、米国政府などの機関によって広く利用可能です。最も関連性の高いデータは、すべての国のページで確認できます。

There is a tiny part of data coming from a variety of shadow sources such as Internet gurus, unsigned reports and others. But all these sources are from the internet and are of public domain for at least a minority.
データの一部は、インターネットの専門家、署名のないレポートなど、さまざまな影の情報源(shadow sources)から得たものです。これらの情報源はすべてインターネットからのものであり、少なくとも少数派にとっては共通認識になっています。

For example, several years ago Dagong, the Chinese ratings agency, published a report analyzing the physical economy of the States comparing it with those of China, Germany and Japan.
The conclusion was that the US GDP was something between $5 to $10 trillion instead of $15 trillion as officially reported by the USG.
たとえば、数年前、中国の格付け機関である Dagong は、米国の実際の経済状況を分析し、中国、ドイツ、日本と比較したレポートを発表しました。その結果、米国の GDP は、米国政府によって公式に報告されている 15 兆ドルではなく、5 兆ドルから 10 兆ドルの間であると結論づけました。

We assume that the official data, especially economic, released by governments is fake, cooked or distorted in some degree.
私たちは、政府が発表した公式データ、特に経済データは、偽物であり、加工あるいはかなり歪曲されたものだと思っています。

Historically it is well known that the former Soviet Union was making up fake statistics years before its collapse. Western as well as other countries are making up their numbers today to conceal their real state of affairs.
歴史を振り返ってみても、旧ソ連は崩壊する前、何年もの間、偽の統計をでっち上げていたことはよく知られています。

We are sure that many people out there can find government statistics in their own countries that by their own personal experience are hard to believe or are so optimistic that may belong to a different country.
西側諸国を含む他の国々だって同じです。みなさん自国の政府が発表している公式統計は信頼できると思っていますが、それはあまりに楽観的です。あなたは自分が思っているのとは違う国にいるのかもしれません。

Despite the numeric data "quantity" there is a "quality" model which has not a direct translation into numeric data.
数値データはたくさんありますが、そうした数値データには直接変換されない「本質」というモデルがあります。

The 2014 strain of Ebola has a death rate of 50-60% but try to imagine what would happen if there is a pandemic of Ebola with hundreds of thousands or millions infected with the virus.
たとえば、2014年のエボラ出血熱の致死率は 50 ~ 60%(=数値データ)ですが、エボラ出血熱のパンデミックが発生し、何十万何百万もの感染者が出た場合はどうなるか想像してみてください(=「本質」モデル)。

So far the few cases of Ebola-infected people have "enjoyed" intensive healthcare with anti-viral and breathing assistance but above all with abundant human support by Physicians and nurses. In a pandemic scenario that kind of healthcare won't be available for the overwhelming number of infected leading to a dramatic increase of the death rate due to the lack of proper healthcare.
これまでのところエボラ感染者は少数だったので、抗ウイルス薬や呼吸補助による集中医療の恩恵を受けられましたし、何よりも医師や看護師によるこれでもかというほどの人的支援を受けることができました。しかし、パンデミックのシナリオでは、そのような医療は圧倒的な数の感染者に対して到底無理です。適切な医療が受けられず、死亡率は劇的に増加します。

The "quality" factor is that the death rate could increase to 80-90% in a pandemic scenario from the stated 50-60% rate. The figure itself is not important what is relevant is the fact that the scenario can evolve beyond the initial conditions from a 50% death toll to more than 90%. By the way, no pandemic or nuclear war is included in the forecast.
この場合の「本質」的要因は、パンデミックのシナリオでは、死亡率が50~60%から80~90%に増加する可能性があるということです。数字自体は重要ではありません。重要な問題は、シナリオが初期条件を超えれば、50% の死亡者数から 90% 以上に発展する可能性があるという事実です。
ちなみに、本予測にはパンデミックや核戦争は含まれていません

The key element to understand the process that the USA will enter in the upcoming decade is migration.
米国が次の 10 年に入るプロセスを理解するための重要な要素は「移民」です。

In the past, specially in the 20th century, the key factor that allowed the USA to rise to its colossus status was immigration with the benefits of a demographic expansion supporting the credit expansion and the brain drain from the rest of the world benefiting the States.
過去において、特に 20 世紀において、米国がその巨大な地位を確立することを可能にした主な要因は、人口増加による信用拡大と、世界の他の各地からの移民による頭脳流出が米国にもたらした利益です。

The collapse of the Western financial system will wipe out the standard of living of its population while ending ponzi schemes such as the stock exchange and the pension funds.
しかし、西側の金融システムの崩壊によって株式取引や年金基金などのネズミ講的な投資詐欺は終わりを告げ、国民の生活水準は完全に破壊されます。

The population will be hit so badly by a full array of bubbles and ponzi schemes that the migration engine will start to work in reverse accelerating itself due to ripple effects thus leading to the demise of the States.
今後は金融バブルと詐欺的投資が見事に絡み合い、移民の動機が逆方向に働くため、米国の人口は劇的に減少するでしょう。結果、米国は崩壊します。

This unseen situation for the States will develop itself in a cascade pattern with unprecedented and devastating effects for the economy.
米国にとってのこの目に見えない状況は、雪崩をうつように進み、経済に前例のない壊滅的な影響をもたらします。

Jobs offshoring will surely end with many American Corporations relocating overseas thus becoming foreign Corporations!!!! We see a significant part of the American population migrating to Latin America and Asia while migration to Europe - suffering a similar illness - won't be relevant.
多くの米国企業が海外に移転し、米国への仕事の発注はなくなります。その結果、米国企業は外国企業になってしまうのです!!! 人口の大多数は中南米やアジアに移動します。ヨーロッパは米国と同じ病を患っているので移住先にはなりません。

Nevertheless the death toll will be horrible. Take into account that the Soviet Union's population was poorer than the Americans nowadays or even then. The ex-Soviets suffered during the following struggle in the 1990s with a significant death toll and the loss of national pride.
しかし、移住できる人はまだいいのです。死者は怖ろしい数になるでしょう。旧ソビエト連邦の人口は、現在の、あるいは当時のアメリカの人口より少なかったことを思いだしてください。旧ソ連は、1990 年代に続いた地獄の苦しみの中で、膨大な人口と国としての誇りを失いました。

Might we say "Twice the pride, double the fall"? Nope. The American standard of living is one of the highest, far more than double of the Soviets while having added a services economy that will be gone along with the financial system. When pensioners see their retirement disappear in front of their eyes and there are no servicing jobs you can imagine what is going to happen next.
「プライドを倍増すれば失うものも倍になる」とでも言えばいいのでしょうか? いえいえ、現在、米国の生活水準は世界最高のレベルにあり、旧ソ連の2倍をはるかに超えています。しかしそれは「サービス経済」(実質的な製造・生産を伴わず、人的サービスによる経済)の賜物であり、今後、金融システムとともに失われます。年金受給者は老後の年金暮らしが目の前で消え、人的サービスという仕事そのものが目の前で消えていくのを経験します。さて、その後は何が起こるでしょうか。容易に想像できますよね。

At least younger people can migrate. Never in human history were so many elders among the population. In past centuries people were lucky to get to their 30s or 40s. The American downfall is set to be far worse than the Soviet Union's one. A confluence of crisis with a devastating result.
それでも、若い世代の人たちは移住できるかもしれません。しかし、現代は高齢社会です。人類史上、人口の中にこれほど多くの高齢者がいたことはありませんでした。過去何世紀にもわたって、人々は 30 代または 40 代になることができて幸運でした。米国の没落・滅亡は、旧ソ連のそれよりはるかに悲惨なものになるでしょう。現在の米国の危機は壊滅的な結果に至るのです。

The Demographic crisis in the former Soviet Union countries has extended for over two decades, if we accept that it ended early in this decade (2010s). The demographic crisis will hit the World in the near future and is projected to last between three and eight decades more or less depending on technological breakthrough and environmental issues.
旧ソ連諸国の人口危機は20年以上にわたって続きました。この 10 年間 (2010年代) の早い段階で終わっているとすれば、の話ですが。
人口激減の危機は近い将来に世界中を襲い、技術の進歩や環境問題が多少影響するとしても、30 年から 80 年程度続くと予測されています。

The aftermath is more likely a frozen picture with the population numbers staying the same for a very, very long period of time.
こうした人口動態の余波はその後も長期間続き、結果的には世界人口はほぼ同じ数を維持する可能性が高いでしょう。

The countries forecast population numbers do reflect birth/deaths but also migratory movements. Many countries are going to increase their gross population due to immigration while their native population may shrink.
各国の人口予測は、出生数/死亡数だけでなく、移住者の動態に影響されます。多くの国で、移民によって総人口が増加する一方で、元々の自国民人口は減少するでしょう。

Over the past two thousand years we have witnessed the Western civilization built around the Mediterranean Sea shifting to Northern Europe and then by the mid 20th century shifting to an Atlantic axis to finally get centered into the States in the past 30 years.
過去2000年にわたる歴史を紐解けば、地中海周辺に構築された西洋文明が北ヨーロッパに波及し、次にそれが20 世紀半ばまでに大西洋側に伸びて、過去 30 年間で最終的にアメリカに集中しました。

The next move will see the civilization being centered in Asia with Russia and China on top. Historically a change in the economic paradigm has resulted in a death toll that is rarely highlighted by mainstream historians.
次の動きは、文明がアジアに集中し、ロシアと中国がその頂点に立つことです。歴史的に見て、経済パラダイムの変化がもたらす死者数は、著名な歴史家たちでさえ予測できないほどの数に上りました。

When the transition from rural areas to large cities happened in Europe many people unable to accept the new paradigm killed themselves. They killed themselves by a psychological factor. This is not mainstream but it is true. A new crisis joins old, well known patterns with new ones.
ヨーロッパで地方の農村地帯から大都市への人口移動が起きたとき、新しい生活への変化を受け入れることができなかった多くの人々が自滅しました。彼らは変化に精神がついていけずに自滅したのです。これが歴史の本流というわけではありませんが、実際に起きたことです。要するに、新たな危機といっても、古くから知られている危機の繰り返しなのです。

Sorry to disappoint many of you with our forecast. It is getting worse and worse every year since the beginning of the pre-crisis in 2007.
私たちの予想で多くの皆様を失望させてしまい申し訳ありません。2007 年の危機の前触れ開始以来、状況は毎年ますます悪化しています。

It is already said that this website is non-profit, built on spare time and we provide our information and services AS IS without further explanations and/or guarantees.
この Web サイトは非営利であり、本業以外の空き時間に構築されており、私たちが提供する情報やサービスはありのままのものですが、詳細な説明や保証はされません。
We are not linked to any government in any way, shape or form. We are not a death or satanic cult or arms dealers as some BS is floating around the internet on this topic. Take into account that the forecast is nothing more than a model whether flawed or correct. It is not God's word or a magic device that allows to foresee the future.
Sunday, October 26th, 2014
しかし、私たちは、いかなる形においても、いかなる政府とも関係がありません。ネット上ではこのテーマに関して、私たちを悪魔的カルト組織だの武器商人だなどという戯言も一部乱れ飛んでいるようですが、決してそのようなものではありません。
欠陥があろうが正しかろうが、予測は予測にすぎないということをご了承ください。ここに示したことは、神の言葉でも、未来を予知できる魔法の装置でもないのですから。
2014年10月26日 日曜日

英米は没落し、BRICs中心の世界になっていく

……予測の数値は極端だが、この解説に示している考え方は概ね間違ってはいないように思える。
実際、現在の状況を見る限り、米国とNATO諸国の狂ったような自殺行為は、閾値を超えた時点で一気に世界を激変させる可能性が高い。
「文明がアジアに集中し、ロシアと中国がその頂点に立つ」という予測も、実際その通りに進んでいるように見える。
しかし、ロシアも中国も「世界制服」をしようというよりも、米国中心の詐欺的世界経済にほとほと嫌気がさしていて、自分たちの生存権をかけて、多極化世界を作ろうとしているように思える。
プーチンも習近平も、スターリンや毛沢東よりはるかに頭がよく、したたかなことは確かだ。
現在、核兵器を使うような常軌を逸した行動に出るかもしれない最も危険な国は米国だろう。(その場合は自国からは発射せず、ヨーロッパのどこかから発射するだろう)
アメリカの政府中枢が劣化していることは間違いないが、その末期症状の国に完全服従している日本が生き残れるのか?
日本の政府および野党も含めた政治家たちが、劣化したアメリカ政府よりはるかにどうしようもないことは疑いがない。ほんの少しの望みがあるとすれば、良心を捨てきれないまともな官僚が、面従腹背ののらりくらり戦法でアメリカを懐柔しつつ、BRICS諸国と裏でこっそり密約を結ぶなどして、うまく生き延びる道を探ることくらいだろうか。
2025年の日本がGDP世界4位にとどまっているというディーガルの予想が当たるとしたら、そうした奇跡的な結果でしかありえないと思うが、今の日本の状況を見ていると、いくらなんでも甘いのではないかと悲観してしまう。

Deagel予想は、moneyというものの本質は何なのか?という本質的な問題を突きつけている。
金(きん)や銀などの稀少金属が換算尺度だった時代が終わって、数字が印刷された紙きれになり、今は紙という物質でさえない電子データ上の数字に過ぎなくなっている。スマホのアプリで銀行口座に100万円入っていると表示される人は「100万円持っているとみなす」ということだ。
この詐欺的手法が通用しなくなり、資源や生産能力という「実質」がそのまま反映される社会に戻ったとき、米国一国支配が消えるという話は何の不思議もない。
国力の指標は人口とそれを支える資源と生産能力であるという至極あたりまえの考え方に立てば、人口は多くても資源が乏しい日本が新しい世界経済社会の中でGDP4位を保てるという根拠はなんなのだろう。

ともあれ、2025年……3年後の世界はどうなっているのか。いや、もう2年とちょっとだ。あっという間にやってくる2025年の世界を、見届けられるのかなあ。

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日本はすでに戦争を始めている2022/07/22 16:27

これは前にも書いたが、もう一度書く。
先の選挙でも「戦争絶対反対!」などと叫んでいた人たちが、すでに日本が戦争に参加していることをまったく理解していないという能天気かつオトボケな状況のことだ。

今年4月8日付けで、日本の外務省は8名の駐日ロシア大使館の外交官及び通商代表部職員を国外退去させると発表した
4月8日、森健良外務事務次官は、ミハイル・ユーリエヴィチ・ガルージン駐日ロシア連邦大使を召致の上、同大使に対して、以下のとおり伝達しました。
  1. ロシア軍の行為によりウクライナにおいて多くの市民が犠牲になっていることに強い衝撃を受けている。多数の無辜の民間人の殺害は重大な国際人道法違反であり、戦争犯罪である。断じて許されず、厳しく非難する。即刻全ての露軍部隊を撤収するよう強く要求する。ロシア軍による民間人殺害を否定し、ウクライナと西側によるフェイクと主張する露側のプロパガンダは全く受け入れられない。
  2. こうした状況も踏まえ、我が国として、総合的に判断した結果、8名の駐日ロシア大使館の外交官及び通商代表部職員の国外退去を求める。
これが外務省のサイトに公示された「報道発表」の全文である。

極力簡潔に言いたい。
「戦争反対!」「武力ではなく対話で」と主張する人たちが、なぜ対話の窓口を一方的に閉じて、相手に宣戦布告するような行為を支持するのか?

ウクライナの人権監察官リュドミラ・デニソワがロシア兵による女性暴行の戦争犯罪を根拠なく捏造していたとして、ウクライナ最高会議が彼女を解任した。これは西側メディアも報じている事実である。
これについては当日記でもすでに書いた通りだ。
日本政府は「ウクライナと西側によるフェイクと主張する露側のプロパガンダは全く受け入れられない」というが、その根拠となる報道を西側メディアに流していたウクライナの人権監察官がフェイクの元だった。そのことをフェイクを流した側の当のウクライナ政府自身が認めざるをえなくなったわけだ。
デニソワからもらったフェイクニュースを検証もせずにそのまま垂れ流し続けていた日本のメディアは、これに対してなんの訂正もしていない。 日本政府もなんの見解も示していない。

The move to dismiss Denisova came after outrage about the wording used in public reports about alleged sexual assaults committed by Russians, as well as the alleged dissemination in those reports of unverified information. Despite accusations from Ukraine, the Kremlin has repeatedly denied that Russian soldiers have committed war crimes or sexual assaults during the invasion.
デニソワ解任の理由は、根拠も証拠もなく、扇情的な言葉を使ってロシア軍による性的暴行を公式発表し、喧伝したというもの。こうしたウクライナからの告発を受け、クレムリンは繰り返しロシア兵たちは侵攻に際して戦争犯罪や性的暴行などはしていないと否定し続けてきた。 (Newsweekの記事より)

情報戦争である以上、もちろん双方の言い分に嘘や誇張は含まれているだろう。しかし、極端な嘘をでっちあげていたのはウクライナ政府側であることを、西側の独立系ジャーナリストや元軍人、国連武器査察官といったそれこそ「専門家」たちは指摘していた。
いわゆる「西側諸国」でも、しっかり情報を集めていた人たちは一定数いるので、日本ほど極端には大手メディア(テレビと新聞)に瞞されることはないようだ。熱しやすい西欧諸国の人たちも、さすがにもう「ウクライナ疲れ」が出てきて、ゼレンスキーの嘘に辟易し始めている。
アメリカでは新聞・テレビの報道を信頼している人の割合は2割を切っているとのこと。(https://nofia.net/ より)
今年2月24日、ロシア軍がウクライナ侵攻を開始する前に、プーチン大統領は、なぜこのような事態になったのかということを説明する長い演説を全世界に向けて発信している。
NHKが日本語全訳をWEB上に出しているが、「武力ではなく対話を」と叫ぶ人たちのうち何人がこの演説内容をしっかり把握しているのか。
「対話を」と言うのであれば、当然、最初にすべきことは双方の言い分に耳を傾けることだ。

プーチンの長い説明を極力短くまとめれば、今回の「軍事作戦」の目的は、
  1. 8年間にわたってドンバス(ウクライナ東部地域)のロシア語話者ウクライナ人に対して現ウクライナ政府軍が行っている虐殺行為を終わらせ、その元凶となっているウクライナのナチス化に終止符を打つ
  2. ロシアを守るためにNATOのウクライナ基地化をやめさせる
の2つだ。

この2つの目的のために軍事行動を起こしたこと自体、つまり「手段」の是非はともかく、「目的」そのものが「間違っている」とは私にはとてもいえない。
そもそも、ロシアの軍事行動を非難する人たちは、その前に8年間にもわたってウクライナ政府が自国内のロシア語話者たちの住む地域を爆撃し、生活を破壊し、ウクライナ正規軍の虐殺行為を黙認し続け、結果として1万人以上のウクライナ人を殺してきたことを、なぜ非難しなかったのか。
殺し合いを回避するために決められたミンスク合意を破って、こうした虐殺を始めたのは誰なのか。それを仕組んだのは誰なのか。そういう根本的な原因について、日本政府はまったく関与せず、ただただ傍観を決め、この殺戮行為を仕組んだ者の側についていた。
「話し合い」を無視して、戦争を仕掛けた側に黙って従ってきた。

NATO主要諸国は、みずからの目的を達成するために、ウクライナの極右民族主義者やネオナチをあらゆる面で支援している。
彼らは(訳注:民族主義者ら)、クリミアとセバストポリの住民が、自由な選択としてロシアとの再統合を選んだことを決して許さないだろう。

当然、彼らはクリミアに潜り込むだろう。
それこそドンバスと同じように。
戦争を仕掛け、殺すために。

大祖国戦争の際、ヒトラーの片棒を担いだウクライナ民族主義一味の虐殺者たちが、無防備な人々を殺したのと同じように。
彼らは公然と、ロシアの他の数々の領土も狙っていると言っている。
全体的な状況の流れや、入ってくる情報の分析の結果が示しているのは、ロシアとこうした勢力との衝突が不可避だということだ。

それはもう時間の問題だ。
彼らは準備を整え、タイミングをうかがっている。
今やさらに、核兵器保有までも求めている。
そんなことは絶対に許さない。
NHK 【演説全文】ウクライナ侵攻直前 プーチン大統領は何を語った? より)

日本で「戦争反対!」「武力ではなく対話を」と叫ぶ人たちの多くは、これを読んでも、なんのことだか分からないのではないだろうか。
かく言う私自身、今回のロシアの軍事行動が始まるまではちゃんと分かっていなかったことを告白しなければならない。
しかし、これだけ世界中を巻き込んだ大問題となった以上、学ばなければならない。
フェイク報道やプロパガンダが入り乱れる情報戦争の中から、事実だけを選び出して、なぜそういうことになっているのかを分析するのは簡単ではない。しかし、普通の頭で考えれば分かることがたくさんある。
数年前のことであっても「歴史的事実」として認識されつつある事柄がいくつもある。
そうした基本事実さえ知らないまま「戦争反対」を叫んでいるだけの人たちは、「マイダンクーデター」も「アゾフ大隊」も「ハンター・バイデン」や「ビクトリア・ヌーランド」も知らなかったりする。「ミンスク合意」さえも内容を把握していない人がいる。そういう人が政治家の中にも大勢いる。
その結果、多くの日本国民は、日本がすでにこの戦争に参加していることが理解できない。
現代の戦争とはどういうものかを理解していない。武器を使って殺し合いをすることだけが戦争ではない。その戦闘を援助することや、一方の側のプロパガンダだけを流してもう一方の主張を検証することもなく完全否定することは、戦争に参加していることだ。
ましてやロシアの外交官を国外追放するなどという行為は「宣戦布告」そのものである。

日本が今すぐにアメリカベッタリから抜け出して中立的な立場をとるなんてことは無理だということは分かる。だからこそ、政治家はアメリカに対して面従腹背の腹芸でウダウダと渡り合い、時間稼ぎをする技術が必要だ。
ロシアに対してもそう。
「アメリカに言われちゃってるんですよ。おたくに対しての経済制裁とやらをしろって。うちはアメリカさんに逆らえない立場だって分かるでしょ? なるべく影響のないような形で演出しますから、そこんとこは、ロシアさんも大目にみてくださいな。はい、もちろんロシアさんと喧嘩しようなんて思ってませんから。これからもよろしくお願いしますね。あ、これはここだけの話ですよ、もちろん」
……こういうスタンスで外交官レベルの「話し合い」をすることが、戦争を回避し、国を守る政治なのだ。
最先端戦闘機100機より、そういう腹芸交渉ができる優秀な官僚や政治家一人のほうがはるかに強力な「防衛力」となる。

かつての自民党には、そうした腹芸を当然の政治手法として認識し、実行した者たちがいた。自民党ができる前の吉田茂はその代表だろうか。吉田茂の時代はとにかく実質はアメリカが統治国だったから、日本という国の体裁を繕いつつ、多くの理不尽な要求を呑み込みながらも、じわじわと力をつけていくという戦略しかなかった。
日本が経済成長を果たした後も、宮沢喜一や野中広務といった政治家は最低限の良識をわきまえ、常に「アメリカを怒らせない」ことと「日本が戦争に巻き込まれない」ことのバランスを考えた国防を考える政治家だったと思う。
しかし今の自民党上層部はカルト狂信者の集団になってしまっている。
国のトップがアメリカや極右カルトに操られるという構図は、今のウクライナ政権と非常に似ている。
このままでは、日本は西側諸国の中では「いつでも戦争の駒として利用できるチョロい国」として見なされ続けることになる。
ロシアや中国からはすでに「話相手にすらならないオバカな国」と見られている。相手にされていないことが、今はむしろ相手を本気にさせないという皮肉な効果を生んでいるかもしれないが、緊迫した場面が訪れればもちろん相手は容赦してこない。

これほど危険なことはない。

これからは、アメリカ一国支配のパワーバランスは急速に崩壊していくだろう。自暴自棄になった大国に捨て駒のように使われる日本という構図だけは避けなければならないが、日本は自らそうなろうとしているようだ。



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「陰謀論」を論じる呑み会2022/04/23 11:21

歴史の必然なのか、AIの計算なのか

イシ: さて、吾狼さんがシクシクと泣き出してしまったので、このへんで吾狼さんが喜びそうな陰謀論に入っていきましょうか。データの裏付けとかはあまり関係なく、空想、妄想、推理の領域に。

吾狼: いいですねえ! 待ってました。

幽大: 単純なやつだな。

吾狼: いやいや、陰謀論はむしろ幽大さんの得意分野じゃないですか。

幽大: 余輩のは陰謀論ではなく「予言」だ。

吾狼: はいはい。

イシ: で、陰謀論といっても、話があまりにもとりとめがなくなるのもアレなので、最初に私からひとつ命題を提示してみますね。それは、

 A) 今起きている異常なこと、コロナとかワクチンとかウクライナは互いに連係プレーをしているようにも見えるんですが、これは人類の歴史から見て特に異常なことというわけではなく、人間の(ごう)というか(さが)というか、そういうものがもたらした宿命的なものなのか、

 それとも、

 B) そういう破滅的な計画を立てて実行している何者かによって操られているものなのか、

 ……ということです。

吾狼: え? どういうことですか? 簡単にいうと、自然発生的なものなのか人為的なものなのか、ということですか?

イシ: う~ん、言い方が下手だったな。どう言えばいいかな。
 人間が破滅に向かって異常な行動をしていくのも人間が本来持っている性質であって、その意味では「自然」なことだ、というのが前者のA説。
 そうではなくて、人間の人智を超えた何者か、あるいは極めて少数の権力者や富豪が組織的に計画を立てて実行しているというのが後者のB説、かな。
 一般にはB説的なものを「陰謀論」と呼んで、信用するに足りないと唾棄される傾向があるわけだけど。

幽大: その2つは違うものなのかね。どちらの要素も含んで進んできたのが人類史ではないのか?

イシ: う~ん、そう言われてしまうと……そうなのかも……。

幽大: 例えば、余輩は新コロは人工ウイルスだと思っているが、そういうヤバいものを作りたがる、そして作ってしまうのは、人間が本来持っている欲とか好奇心といった「生物的な特質」によるものだと思っておる。
 古代人が、より破壊力のある武器を作ろうとしたように、科学が進めば、遺伝情報を操作したいとか、ウイルスを作り出したいと思う人間は必ず出てくる。人間というのはそういう性質を持った生き物だと考えれば、人工ウイルスも、広い意味では「自然発生」したともいえるわな。
 人間が自然を破壊して文明の寿命を縮めるのもそうだし、戦争がなくならないのもそうだ。個々の事例は自然発生ではなく人為的なものだが、そういうことをしてしまうのが人間なのだ、といってしまえば、すべては「自然の成り行き」だ、ともいえる。

吾狼: ああ、それはよく分かります。
 ただ、その考え方は広すぎてしまって、いわゆる陰謀論──イルミナティだのディープステートだのが人口削減計画を実行している、みたいな話も、人間はそういう組織もまた作ってしまうものなのだ、と言えてしまいますよね。そうなると、すべてが「人間とはそういうもの」で片づけられてしまいそうです。

幽大: そういうものだろう?
 だから余輩は、以前から「陰謀論」という言葉そのものが気に入らんかったんだ。権力者や金持ちがやることは陰謀に決まっているではないか。陰謀のない歴史などない政治も経済も、陰謀と陰謀がぶつかるゲームだわな。
 春が来れば緑が増えて、冬になれば眠りにつく命が増えるみたいな自然の成り行きで行動している権力者や富豪がいると思うか?
 世界は権力者と富豪が動かしている。つまりは世の中は常に陰謀で動いている。そんなことはあたりまえではないか。

吾狼: そうですよねえ!
 例えば、今起きているウクライナ紛争は、アメリカがロシアのプーチン政権を潰そうとして仕掛けたこと、というのははっきりしていますよね。アメリカの中枢やその回りにいる一部の連中、ヌーランドとかが、CIAとも連携して、東欧の過激思想国粋主義者をテロリストに育て上げていた。イラクのときと同じやり方です。
 ウクライナにロシアとの友好関係を重視する政府ができると、政府に不満を持った市民を扇動し、クーデターで倒して、自分たちが操れる政府に入れ替えた。そして、傭兵や過激思想の兵士を訓練し、高性能な兵器を与え、軍事援助して、ドンバス地方のウクライナ人を虐待、虐殺してきた。
 アメリカはロシアを潰すためにそういう連中を利用しているつもりでも、アメリカから支援を受けた過激思想の連中は、ロシア語を話すウクライナ人はウクライナ人ではない。殲滅してしまえ、という衝動で動く。
 こうした流れが生まれるのは、一部の異常な思想の持ち主が大きな役割を果たしていて、ほとんどの人たちは全体像が見えないまま、いいように操られているわけです。
 こういう現実までも含めて「陰謀論だから信じるな」と言って調べようともしない人たちは、思考放棄ですよね。

幽大: おお、珍しく意見が合ったな。

イシ: ……ああ~、なんだか私が一人浮いちゃいましたね。
 では、こういうのならどうでしょう。
 病的思想を持ったサイコパスみたいな連中と、無能だけどカリスマ性だけはあるような連中が入り乱れて、ランダムな結果が生まれているのが現代社会である、というのがA説。
 そうではなく、極めて統制の取れた少数の頭のいい人間、あるいは人間を超えた何者かがシステマティックにあらゆる場面を操っているというのがB説。

吾狼: それだと、いわゆる「陰謀論」は後者のB説になるわけですね。

イシ: そうなるのかな。

幽大: 余輩はどちらかというと前者だな。超人的な頭脳を持った何者かが集まった、完全に隠された組織が世界を動かしているわけではなく、所詮、大したことのない人間たちが、たまたま調子こいたり、暴走したり、あるいは緻密な悪巧みを大胆に実行している結果が現代社会なのだろう、と思っておる。

吾狼: 幽大さんは神秘主義方向の人かと思ってましたが、実はドライなリアリストなんですね。

幽大: 近現代史を学べば、実につまらん少数の人間が悲惨な歴史を作り出してきたことが分かる。明治以降の日本はまさにそういう歴史を刻んできただろう? 東條英機とかはその典型だな。
 つまらん人間の下で、優秀な頭脳を持った学者・技術者や勤勉で従順な兵隊が動く。あ、兵隊というのは必ずしも鉄砲持った軍隊組織のことではないぞ。一般庶民、特に「組織、集団に縛られて生活せねばならん一般人」のことだ。
 あの悲惨な歴史を作りだしたのは、言ってみれば頭のよくない人間──欲望があり、煩悩があり、自己顕示欲、権力欲、名誉欲、自己防衛本能がある「普通の人間」たちだよ。とびきり頭のいい少数の人間が裏で操ったというわけではないだろう。石原完爾は東條英機の100万倍頭がよかったと思うが、歴史の中では決定的な役割を果たせなかった。最終的には東條のような愚か者が歴史を大きく動かした。そこには何ら合理性や法則性などない。「たまたま」そうなった。それが歴史というものではないかな。

吾狼: でも、そういう「普通の人間」たちを、いかに効率的、かつ、思い通りに動かすかを知っている、頭のいいごく少数の人間の組織がその上に、というか、その裏にあるのかもしれませんよ。

幽大: それがきみたちが言う「ディープステート」とかか?

吾狼: ええ、名称はなんでもいいんですが、国とか既存の宗教とかを超えたエリート意識で結びついているグループですね。例えば世界経済フォーラムとか……。

イシ: あのメンバーがみんな頭のいい連中とは思えないけどね。

吾狼: ええ、そうですね。最近バカっぷりがどんどん露呈している日本のあの若手政治家なんかも関係してますしね。でも、あのレベルのメンバーやパートナーとなっている企業などは全部、利用されている使い捨ての駒にすぎないわけで、その裏側にはほんとうに数人とか十数人くらいの超エリート会議みたいなのがあるんじゃないですかね。

イシ: 習近平も世界経済フォーラムのメンバーじゃなかったっけ? 少し前まではプーチンも。一筋縄ではいかない集団という感じはあるね。

吾狼: ええ。ジョージ・ソロスとかビル・ゲイツとかクラウス・シュワブとか、まあ、いろんな人が入り乱れてます。でも、ぼくはそのさらに上の決定をしている、表には決して出てこない「見えない存在」があるんじゃないかと勘ぐってるんです。

幽大: ほお~。誰だね、それは。

吾狼: 誰……ではなく、AIです。高度な人工知能。AIがネットを通じて得られるありとあらゆるビッグデータを駆使して計算し尽くして、人間はこういうふうに行動すると学習し、そのアルゴリズムに従って様々な計画を打ち出し、その計画を随時修正しながら実行させているんじゃないでしょうか。

イシ: ああ、それは以前から言われている説だね。それこそ「陰謀論」の本命的な説とでもいうか。

幽大: そうなのか? 人工知能が人間に指図しているのか?

吾狼: そう考えれば、ここ数年の異常な状況も説明がつくのかな、と。

イシ: 私はAIが計画を作っているという説は十分にありえると思っているけれど、AIそのものが自主的、というか、自立して計画を立て、指示をしているとまでは思っていないんだよね。やはりそれを使う者がいて、AIはあくまでも道具だろうと。

吾狼: だとしたら、もしもAIを使っている人間が望むのと違う答えをAIが出してきたらどうするんです?

イシ: 多分、AIが出してくる計画なり方法はほぼ絶対なんだと思うよ。問いを入力した人間側が「え? いくらなんでもそれは……」と躊躇するような答えが出てきても、AIの答えには従う。ただ、最終目標はAIが決めているわけじゃないと思う。

吾狼: 最終目標というのは? やはり人口削減とかですか?

イシ: いや、それも手段というか、方法だろう? 最終目標というのは、もっと宗教的な領域に入ることじゃないかな。

吾狼: 宗教的な領域……ですか……?

イシ: うん。一言で言えば、神の意思に従った新世界の建設、みたいなことかな。

吾狼: どんな神です? やはり旧約聖書的な神ですか?

イシ: 既存の宗教を包括したような、モワッとしたものかもしれないね。
 人は必ず死ぬ。でも、死を超えた救済があると信じたい、というのが多くの宗教の共通した核のようなものでしょ。その共通項のためには、いろんなものを削ぎ落としていく。○○教の教義とか、既存の倫理とか常識はどうでもいい。今の世界を塗り替えてくれるような新世界の出現という、その一点だけ。
 その「新世界」というものへのイメージは、集まっているメンバーによってだいぶ違うかもしれない。いや、違うだろうね。育ってきた文化背景が違うんだから。でも、その違いを乗り越えて動くことで、彼らは自分たちは他の人間たちとは違う超エリートなのだという意識を持てる。
 そこに一種無宗教的なリアリストも参加してくる。
 宗教的な要素とは関係なく、現在の数の人間が永続的に科学技術の恩恵を享受できる世界が続くことはありえない。人口を減らすことは必須の条件だ、と考えるリアリスト。彼らはあらゆる計画を数字や計算で処理するから、宗教的な意識の強い連中だけの組織よりも、強力、冷徹な意思を持った組織としてまとまる。
 世界経済フォーラムのサイトを開くと、あちこちに「メタバース(三次元仮想空間)」という言葉が出てくるでしょ。それがいいとか悪いとかではなく、とにかくこれからの世界はコンピュータ上の仮想空間が重要な役割を果たしていく、と言いたいようだね。

幽大: それがすでに一種の宗教だな。すでにコンピュータに支配されている感じだ。

吾狼: AIが支配しているのか、単にAIを使っているだけなのかは分かりませんが、とにかくAIが指令を出していると思うんですよ。
 だって、ここ数年の世界の動きを見ていると、とても人間が計画しているようには思えないほど緻密で、冷徹じゃないですか。
 例えば、中国は今、上海をはじめ、あちこちの都市をロックダウンしていますよね。コロナの蔓延を防ぐためだと言いますけど、実際には今の中国でコロナ死なんてほとんどないと思いますよ。あまりにも理不尽です。中国政府がそこまでバカだとはどうしても思えません。
 じゃあ、なんでそんなことをしているのか。
 アメリカの一国支配を潰すためだと思うんです。上海には西側諸国の大企業が集まってますから、あそこをロックダウンしたらたちまち経済活動ができなくなる。

幽大: だが、それは中国の首を絞めることにもなるだろう? 実際、農村では作付けができなくなり、食糧危機を招いていると聞くが。

吾狼: はい。それで食糧不足になるのを見越して、中国はすごい勢いで小麦などの穀物を世界中から買い集めてます。
 そうすると、食料を輸入している国々、特に西側先進国と呼ばれている国々の食糧危機がますます加速する。西側諸国がロシアの経済制裁とかやっていることで、ただでさえ食糧危機、エネルギー危機に陥るのを、一気に加速させて息の根を止めようとしているんだと思います。
 自国の作付けを阻害しているんだから、中国の国民もある程度餓死するかもしれない。でも、それも中国政府には計算済みなんじゃないですかね。国力を落とさない程度の人口調整は必要だ、くらいに思っているんじゃないか、と。あの政府はそういう冷酷な政府です。

イシ: なるほどねえ。吾狼さんの読みは深いな。
 私も、実はいちばん恐ろしいのはプーチンではなく習近平だと感じているんだ。
 プーチンは冷酷な人間だけれど、基本はロシアという国を守るという意識で動いているところが大きい。世界を支配しようとか、世界を作りかえようとまでは思っていないんじゃないか、と。
 だけど、習近平は、世界を中国中心の経済圏に作りかえるという壮大な野望で動いている気がする。そのためには何でもやるんじゃないかと。

幽大: 余輩の予言も、未来の中心はアメリカでもロシアでもなく、中国ではないかというものだ。そういう未来がぼんやり見えておったんだが、今、いろんな話を聞いていると、あながちハズレではなさそうだな。

吾狼: そのへんは3人ともほぼ同じ予感がしている、ということですかね。

イシ: そうだね。だから、問題は、この全体像をさらに計算して案出し、動かしている意思があるのか、ということかな。
 私はあるような気がしている。
 プーチンや習近平の性格や能力を見越して、彼らを含めた様々な人間や組織を動かしているものが。

吾狼: それはAIではない、というのがイシコフさんの考えですよね。AIではないとすると、一体何者ですか?

イシ: うん、AIそのものではないと思う。AIは機械だから。
 AIを使う者が動かしているんだろうだけど、それは人間とは限らないよね。「生物」ではあると思うけれど……。

吾狼: おお~! 出た~~!!

幽大: おお、すっかり元気になったようだな。吾狼くんが元気を取り戻したところで、今日はそろそろお開きかな?

イシ: そうしましょうか。私も歳で、疲れちゃいました。
 では、また会いましょう。落ちます。

吾狼: 「落ちます」って……古いなあ……。それ、もう死語ですって……。
 あ、もう二人ともいないや。

──プツン──

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21世紀の情報戦争を紐解く動画鑑賞会2022/04/20 21:57

3月、4月は普段は知ることもないようなニュースソースに触れてお勉強する時間が増えた。
その内容を文字で記述するのは大変すぎるので、今回はいくつかの動画を紹介してみることにする。
「アメリカの論理」「NATOの論理」だけが席巻する日本のメディアを見せられている哀しさを知るために。

豊島晋作 テレビ東京報道局報道記者

まずは、テレビ東京で2016年~2019年までロンドン兼モスクワ支局長をつとめた豊島晋作氏がロシア軍のウクライナ侵攻直前に解説した番組
YouTubeのテレ東公式チャンネル「テレ東BIZ」で公開されている。日本語で語っている動画としてはよくまとまっているので、今回の問題の基本のキを知る入門編として最適かもしれない。

豊島晋作 テレビ東京報道局報道記者、ディレクター、元ニュースキャスター。2006年10月~報道局政治部担当。2011年4月~『ワールドビジネスサテライト』ディレクター。2016年1月~ロンドン兼モスクワ支局長。2019年7月~番組ディレクター兼クロスメディア部デジタル副編集長。テレ東報道部Webサイト「テレ東NEWS」掲載担当。
この動画のURLは https://youtu.be/9j_-bJnp3Z8 


豊島氏、この番組の最後のほうではかなり会社(テレ東)に気を使った言い方をしてるが、「歴史的な事実にのっとった冷静な視点を持つ」ことの重要性を懸命に説こうとしている姿勢が立派だ。

ウラジーミル・プーチン ロシア連邦共和国大統領

こうした「入門編」で基礎知識を得た上で、プーチンが国民に向かって語りかけている演説内容を読んでみることも大切だ。

動画は⇒ここなどにあるが、ロシア語を聴き取れる人は少ないだろう(もちろん私も。私は日本語しか聴き取れない)。ありがたいことにNHKが全文を訳しているページがある。
個人が翻訳しているブログもあった⇒こちら

プーチン演説の内容、彼の言い分への賛否は置いておいても、まず、一国の大統領があれだけの言葉を尽くして自分の考えを表明、説明している国だということを知るだけでも大切なことだ。日本の首相がこうした意志表明をするシーンを長らく我々は見たことがない。

冒頭の豊島氏も述べていたが、アメリカとNATOがロシアを不必要に追い詰めたことがいちばんの問題だと指摘している人たちはアメリカ国内にもたくさんいる。

ジョン・ミアシャイマー シカゴ大学 国際政治学者

次はアメリカの国際政治学者ジョン・ミアシャイマー氏が見解を表明している動画。
ジョン・ミアシャイマー 1970年陸軍士官学校卒業後、将校として空軍に5年間在籍。1982年~シカゴ大学教員。
この動画のURLは https://youtu.be/cZaG81NUWCs

徹底したリアリストぶりが強烈な印象を与える。
実際、彼は攻撃的現実主義(Offensive Realism)の代表的学者だとされている。
Wikiによれば、これは、
国家を国際関係の主要な要素ととらえているが、いくつかの仮定を加えている。
  1. 国際社会は無政府状態である。
  2. 国家は合理的に行動する。
  3. 国家は、「生存すること」を目標の一つとしている。
  4. すべての国家は、攻撃的な軍事能力を少なからず備えている。
  5. 国家は、他の国家の意図について確証を持つことができない。
ジョン・ミアシャイマーは、この理論の主要な支持者である。

……だそうだ。
動画の後半部分で彼は、「アメリカが2014年以降ウクライナでやってきたことは、負けても負けても倍賭け(double down)することで、今もそれは続いている」と述べている。

ところがこの動画、訳文がかなりおかしい。まったく正反対に取れる訳にしている箇所があるのだ。
原文文字おこしでは、

↑こうなっている。
しかし、この「~すべき」という訳に違和感を覚えて、英語の文字おこしで確認してみたところ、こうだった↓

彼は「アメリカは~すべきだ」などとは言っておらず、ただ単に「~してきた」「今も~し続けている」「これからも~しようとしている」と言っているだけだ。
should とか had better といった表現はどこにもなく、ただ過去形、現在進行形、未来形で述べられている。
アメリカの政策は、負けても「倍賭け」(double down)することで、そうしてきたし、今後もしようとしている。
(※double down は「ギャンブルにおいて、負けるたびに賭け金を2倍ずつ増やし続けること」。もちろんここではいい意味で使っているわけではない)
2014年(マイダンクーデターを起こしたとき)以降も、我々(アメリカ)は政策を再評価(reevaluating)することなく、NATOを拡大させることはいい考えではないと言うこともなく、ただただそう(double down)してきた。
我々は逆方向に突っ走った。それ故に、私はこう言いたいのだ。2021年までにロシアは我々がウクライナを事実上のNATOの一員に変えてきたと理解したのだと。
我々がしてきたこと、やろうとしていること、実際に今やっていることは「double down(負けを覚悟で倍倍に賭けていくこと)だ。
これは何を意味するか? ウクライナ人に「戦え」とけしかけているのだ。
我々(アメリカ)がウクライナ人のために戦おうとしていないことは自明だ(you understand「分かっているだろ?」)。
ウクライナ人は最後の一人まで戦えばいい。これは彼らがやっている戦争で、その意味では我々は戦わない。その代わり、我々は彼らを武装させ、訓練する。実際、今もやっている。それで、最後の一人まで戦うことを望んでいる。まあ、そのときに我々はそこにはいないわけだが。
で、ウクライナ人はロシア人と決着がつくまで戦えばいい(※duke it out=決着がつくまで殴り合う)が、誰もウクライナが勝つなんて思っちゃいない。手詰まりで膠着状態(stalemate)くらいにはなるかもしれないがね。

……とまあ、こういう反語的な辛口論評をしている部分なのだが、この日本語文字おこしは明らかに歪められている。というよりは、完全に逆の意味になってしまっている。
また、動画の最後のほうで核戦争への発展を危惧している部分で、太平洋戦争末期にアメリカが日本の都市に焼夷弾を落としたり原爆を投下して一般市民を大量殺戮したことに触れている場面では、一部音声が消されている。

スコット・リッター 元国連兵器査察官

もう一つ、前国連兵器査察官のスコット・リッター氏がグレイゾーンという独立系メディアのインタビューに答えている動画。

ウィリアム・スコット・リッター・ジュニア(英: William Scott Ritter, Jr. 、1961年7月15日 - )は、元国際連合大量破壊兵器廃棄特別委員会(UNSCOM)主任査察官、評論家。1991年から1998年にかけて、イラクにおける大量破壊兵器捜索のための国連主任査察官(a chief United Nations weapons inspector)としてアメリカの中東に関する外交政策(主に対イラク政策)を批判し、イラク戦争反対運動に参加した。またトーク番組の解説者となった。
Wikiより

Wikiによれば、実に波瀾万丈な人生を送ってきた人物のようで、動画の中でも自虐的に「1998年まで、私はCIAの回し者とか世界最悪の人間とか色々な言われ方をされてイラクを追放されていました。CIAの~、というところを除いては全て当たっていると思いますが(笑)」などと語っている。
自動翻訳では滅茶苦茶になるが、親切にも日本語に全訳してくれている人がいる。⇒こちらで読める
4月20日現在、7回に分割した4回目までが紹介されているのだが、これもなかなかすごい。
イラクの石油相アミラ・ラシードとのやりとりとか、ビクトリア・ヌーランドやマドレイン・オルブライト、ブッシュ親子、CIAなどの話が全部実体験として語られていて、ああ、そういうことなのか……と。
リアリティのある内容で、まったくのデタラメを言っているようには思えない。
ちなみにヌーランドは「EUのくそったれが」と罵った通話が盗聴されて大きなスキャンダルになったが、それよりも、2014年のマイダンクーデターの際、政府に抗議する民衆を扇動したとされる人物であることを記憶しておくべきだろう。


戦争に反対する団体「World BEYOND War」には、こんな記事が出ている
By World BEYOND War, January 11, 2021

Victoria Nuland, former foreign policy adviser to vice president Dick Cheney, should not be nominated for Undersecretary of State, and if nominated should be rejected by the Senate.

Nuland played a key role in facilitating a coup in Ukraine that created a civil war costing 10,000 lives and displacing over a million people. She played a key role in arming Ukraine as well. She advocates radically increased military spending, NATO expansion, hostility toward Russia, and efforts to overthrow the Russian government.


ディック・チェイニー副大統領の元外交政策顧問であるビクトリア・ヌーランドは国務次官に指名されるべきではない。指名された場合は上院によって拒否されるべきである。
ヌーランドは、1万人の命を奪い、100万人以上が国外に避難する内戦を引き起こしたウクライナのクーデターを促進する上で重要な役割を果たした。 彼女はウクライナの武装においても重要な役割を果たした。 彼女は、軍事費の大幅な増加、NATO拡大、ロシアに対する敵意、そしてロシア政府を転覆させる努力を提唱している。


ヌーランドがクーデターを扇動している映像はオリバー・ストーン制作総指揮の『ウクライナ・オン・ファイヤー』にも出てくる。


スコット・リッター氏へのインタビュー動画を全訳してくれている人が、3/7の最後に感想をサラッと追記しているのだが、それがとても印象深かった。
私たちは、アメリカ政府を一つの人格のように捉えがちですが、それは<場所>であって、そこでは本当にさまざまな人が行き交うのだなと思いました。
それは希望でもあります。悪い人が少し、良い人が少し、普通の人がたくさん。少しの悪い人が権力を握ると、たくさんの普通の人が良心を殺してそれに従い、良い人は苦しくなる。けれども良い人が勝てば、たくさんの普通の人は喜んで従うのではないでしょうか。
The Sun Snorer Press 2022/4/14 より)


私としては、それ以前に、「たくさんの普通の人々」が一方的なプロパガンダ報道にしか接することができない社会になっていることが問題だと思う。
良心を殺して権力者に従っているのは「たくさんの普通の人々」ではなく、少数の(本来)頭のいい人々だ。その少数の人たちがやっている詐欺行為やプロパガンダによって、たくさんの普通の人々が簡単に扇動されて動いている。
スコット・リッターは、ヌーランドやオルブライトのような危険な思想を持つ人物を制御できず、ロシアの国内事情にさえ疎いアメリカ中枢部の劣化を嘆いているが、それでもアメリカはまだ、自国内から様々な異論が発信されているだけ救いがある。
そういうところは、さすがアメリカだな、とも思う。

アンヌ=ロール・ボネル フランスのドキュメンタリー作家


彼女が製作した『ドンバス2016』というドキュメンタリー映画(日本語字幕付き)がYouTubeにある。


どれだけの日本人が、こうした悲惨な状況がウクライナ国内で起きていたことを知っていただろうか。

そして今の日本では……

共同通信社が4月16、17両日に実施した全国電話世論調査によると、ウクライナ侵攻を続けるロシアへの経済制裁に関し、日本経済や暮らしに影響が広がったとしても「続けるべきだ」との回答が73.7%、「続ける必要はない」が22.1%だった。


           


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