世界を変えようとする人たち ~グローバリストエリートとは何者か?~2024/12/23 21:35

若かりし頃のロックフェラー1世とビル・ゲイツ

9割の人間は「社会規範」に盲従して生きている

なぜ人類は戦争、あるいは様々な形での殺し合いや虐殺をやめられないのか?
誰もが子どもの頃に一度はそんな疑問を持ったのではないだろうか。
一部の権力者が「今から○○を相手に戦争をするぞ」と命令しても、大多数の庶民が拒否すれば戦争は始められないのではないか?
警察も軍隊も、「人殺しはしません」と意志表示してボイコットすればいいだけではないのか?
しかし、そうはならない。軍隊が上からの命令を拒否して戦闘を開始しなかった事例というのは、歴史上ほとんどないのではいか?

大人になるにつれ、だんだん分かってきたのは、大多数の人(8~9割くらい?)は、自分の意志で物事を決定し、行動に移すことをしない、ということだ。
命じられたとおりに、あるいはその時代の社会において「常識」や「社会規範」「道徳」と教えられたものに従って動く。その内容を自分の頭で評価・判断することをしない。
これは時代を経ても変わらない。科学的な知識がいかに増えていっても、人類全体が理性的方向に成長することはない

いや、そんなことはない。話し合えば分かるはずだ、教育すれば社会全体が成長するはずだと信じる人が多いから、社会運動、宗教活動などは消えることはない。しかし私は、人類全体を個人の意識のレベルで変えていくという社会変革は無理だろうと思っている。
人類の歴史がそう教えているからだ。

現代の戦争は「経済行為」

戦争はなくならないが、戦争のシステムや動機は時代とともに変化してきた。
かつての戦争は、国や地域ごとの食料や資源の争奪、あるいは武力で支配層になった者たちの領土拡張欲などで引き起こされた。
それが19世紀から20世紀にかけては、「経済行為」として資本家が仕掛けるという意味合いが強まった。
「国」には、法律や法令で国民を従わせる権力があるように見えるが、結局のところ、現代においては国民を動かすことができるのは国ではなく、圧倒的な金(資金力)だ。桁違いの資金力があれば国の中枢を操ることもできる。マスメディアを操ることで世論を思い通りに動かせるのも、法律ではなく金の力だ。

莫大な資金が世界規模で一個人に集中するようになったのは産業革命以降のことだ。最初は石炭や鉄、通信や交通手段を支配した者に。次には石油。そして20世紀末から21世紀にかけてはコンピュータやITの基幹部分を独占した者がそれに加わった。
水や空気を支配し、値段をつけられる者がいるとすれば、人類を簡単に支配できる。それと同じようなことが起きた。
石油に代表される地下資源は、誰かが発明、あるいは製造したものではない。最初からそこに存在していた。水や空気と同じようなものだ。
コンピュータの共通OSや情報伝達の基本フレームとなっているフォーマットは、言語と同じであり、そこに値段をつけて利用料を徴収するのは「日本語税」「英語税」などというものを設定して徴収するようなものだ。言葉を使わなければあらゆる創作、創造、生産活動はできない。つまり、社会生活ができない。そのような人間の「知」を形成する基本的な共有物を「売る」ことで莫大な金を集めることを野放しにしていいのだろうか。従わなければ命を奪うぞと脅して人を支配する帝国主義に通じるのではないか。

世界を変えようとする人たち

現代人が生きる上で絶対に必要なものである石油やコンピュータOSなどをおさえた者に莫大な資金が集まる⇒その富を使えば世界を自由に動かせる⇒その力を持った自分は何をするべきか……。
実際に、一代で巨万の富を得た彼らはどうしたか?
最初は福祉や教育関係に金を回して「いい人」になることを考えるだろう。ロックフェラーもビル・ゲイツも、財団を作った当初の動機はそうだったのかもしれない。
しかし、技術革新のおかげで人口が爆発し、地球環境が圧迫されると、これ以上人類を増やさない処置が絶対に必要だという信念を持つようになり、それができるのは自分たち、ごくごく小数の経済支配者しかいないと確信する。そうした思いが選民意識に根ざした宗教と結びついて、より強力な信念、信仰になるかもしれない。
戦争は金が儲かるだけでなく、人口を減らす手段となるが、リスクも大きい。より効率的、かつ、自分が陰の「加害者」としての罪悪感を感じにくい方法として疫病の流行という手段がある。遺伝子操作までできるようになった現代の先端医学、生命科学をもってすれば、病気で人口をコントロールすることは可能だ。
さらにその方法を細かく制御するための医療システムの変革や薬剤の使用……。
武力による戦争と違って、この方法なら、コントロールされる大衆に気づかれずに実行することが可能だ。

……それが、敵も味方も不明瞭なまま進んでいる現在の「世界戦争」の実体ではないのか。

「共産主義」という言葉の曖昧さ

我々昭和世代は、「共産主義」という言葉をソ連(当時)や中国(特に毛沢東時代の)と結びつけて覚えさせられ、極めて危険な思想であると教え込まれた。スターリンや毛沢東は確かに怖ろしい権力者であり、どれだけの国民を直接間接に殺したか分からない。
彼らのような人物が共産主義の名のもとに国家を作り上げ、権力を誤った方向に行使したという歴史上の事実だけでも、「共産主義」は、思想としても、政治形態、国家の運営理念としても失敗したということは言える。

いや、それはスターリンや毛沢東といった個人の資質の問題なのであって、共産主義という思想そのものが間違っていたのではない、と反論する人もいるだろう。
はたしてそうだろうか?
そもそも社会主義や共産主義というのは、元々は権力が一点に集中し続ける帝国主義や、著しい格差社会へのアンチテーゼとして生まれたはずだ。権力の世襲は許さない。富は極力均衡して分配すべきである……と。
しかし、帝政、王制を倒した後に社会主義を標榜して生まれた国家は、それまでよりもさらに一個人が権力を独占した独裁政治に堕してしまった。すべての人民に共通、平均した富を与えるためには、強力な独裁権力が必要だからだ。独裁者を許してしまった時点で、失敗は失敗である。

では、政治のトップに立つリーダーが国民の選挙によって選ばれ、不正をせずに富の均衡分配という施策を徹底する国は住みやすい国なのか?
私はゴメンだ。
チャンスを公正公平に与えてくれる社会は歓迎するが、誰もが同じような幸福感を強いられる社会に生き甲斐を見出すことは難しい
そうした社会こそが、独裁者の暴走を許しやすい社会なのではないか。

共産主義の弱さ、怖さというのは、従順な者が平均的に集まった社会の弱さであり怖さなのかもしれない。つまり、「共産主義」という思想が怖いのではなく、均一化された社会が抱える内在的な暴力や同調圧力、学びの欠如が怖ろしいのだ。

「民主主義」という幻想

共産主義や専制政治の対極にある思想が自由主義、民主主義で、これは死守せねばならないものだと教えられてきた。
では、民主主義とは何なのか? すべての人民が国の主役であり、主権者であるなどというが、そんなことは理論上も現実としても不可能ではないのか。日本の政財界の腐敗しきった現状はそれを如実に物語っている。
怖ろしいのは共産主義ではなく、均一化された社会が抱える内在的な暴力や同調圧力、学びの欠如であると述べたばかりだが、これこそ現在の日本における「民主的社会」の実相ではなかろうか。民主主義だ、平等だといいながら、画一化された規範を押しつけられる社会。
コントロールされた民衆が選ぶ愚者や悪党たちが、保身と私欲のために動く政界と、そこに癒着して利益を追求する財界。それを「民主主義」「自由主義」と言い換えているだけではないのか。
民主主義という名の衆愚政治と言ってしまえばそれまでだが、多数派としての国民が複雑な国際情勢や経済問題を理解することは難しい。というよりも不可能に近いだろう。大衆は、プロパガンダや教育、あるいは日常生活上の欲求や生理的、心情的衝動によって動かされる。
「民主主義」という言葉は、そうした欠陥を包括して免罪するキラーワードとして機能する。
為政者は戦争を起こす際に「民主主義と自由を守るために我々は専制国家と戦う」などというが、そのためには自国を全体主義に染まらせなければならないわけで、詭弁にすぎない。
「共産主義」「民主主義」といった言葉はすでに当初の意味を失い、固定観念を助長し、人々の判断力を曇らせる用語になってしまっているので、安易に使わないほうがいい。

富豪エリートたちの信仰

大衆を、国を、世界を動かせる財力を持った超富豪エリートたちは、庶民とはかけ離れた世界観、あるいは一種の信仰心を持っていると想像できる。
まず、彼らにとって人命は消費材の一つにすぎない。さらなる富を生み出すための道具であり、余剰物はコストをかけずに切り捨てるべきもの。道具としての人間をどのように使うかは、冷徹な計算によって決まる。
増えすぎた人口を減らさなければ自分たちが快適に暮らせない、この進化した文明社会の永続が危ういとなれば、人間を間引くことになんの躊躇もないだろう。その方法を考え、実行する。
超富豪エリートが作る財団やら教育機関やら国際NGOやら研究所やら学術組織やら……には、良心を持った有能な人々も集められ、所属する。彼らは正義と理想を求めて活動し始めるが、いつしか大衆をコントロールする道具になり、そのことに気づかない。あるいは、自己肯定による倫理観・世界観の修整(書き換え)を繰り返しながら変質していくことが多い。かつての太平洋問題調査会(IPR)や現在のWHOなどはその好例かもしれない。
ある組織や集団の中で実績や地位を得た後に、その組織の矛盾、醜悪さ、狡さ、無責任さに気づいても、それまでの人生を捨てるようなことは本能的に怖くてできないから、メンバーは組織との関係を保持し、保身とさらなる出世努力に徹する。
そうした個人レベルの活動が複雑に重なり合っていく中で、正義や倫理、常識といった行動規範が、大衆のそれとは異質なものになる。

こうした価値観、世界観に基づいて「エリート」たちにとっての理想世界を形成していくことは、彼らにとっての使命であり、生きる上での規範になる。そのために切り捨てられる人たちの人生と一緒にすることなどナンセンスであり、危険なことでもある、と彼らは考える。

現在の世界経済を支配する者たちが理想とするグローバリズムとは、彼らにとって快適な世界を作るための「効率的全体主義」世界観であり、原初的共産主義にも通じるものがある。
グローバリズムは全体主義。グローバリストは独裁者と言い換えたほうが分かりやすい。
また、それを押し進めている勢力が、えてして「民主」「自由」といった言葉に彩られていることに注意したい。

旧タイプの支配層との騙し合い

超富豪グローバリストとは別に、世界には旧タイプの専制国家や帝国主義的民族派らの勢力も未だに根強く残っている。
頭がよく、実行力のある指導者を得たロシアや中国は、その改良型国家といえるかもしれない。
専制体制が強固であっても、国民がある程度自由に、個々の幸福感を追求できる治世がなされていれば、国としての幸福度は低くないかもしれない。
また、民族性の違いや歴史が築いてきた社会構造の違いなどもあるので、違う文化圏の者たちが外から安易に批評したり干渉したりすることは、不必要な摩擦を招くだけだ。
不幸にも劣悪な指導者の下で理不尽な人生を強いられる人たちも大勢いるが、その社会の外から一般の庶民レベルでそうした人たちを援助したり救済したりできることは極めて限られている。基本的には、その国、その土地の人たちが自らの手で歴史を動かしていくしかない。

ここで忘れてはいけないのは、グローバリストエリートたちは、そうした国や地域を救済しようなどとは露ほども思っておらず、むしろ戦争や争乱の道具として利用できる、経済支配のゲームの駒と見なしているということだ。
現代の戦争のほぼすべては、そうした経済ゲームとして進行している。
国際資本家、グローバリストエリートとやりあうだけの力量のない専制国家、独裁者は、簡単に策にはまり、利用される。そこに巻き込まれる一般庶民はたまったものではない。

人間社会の永続性

これから先、人間社会はどのように変化していくのか。
グローバリストエリートたちの計画が思い通りに進めば⇒
 世界人口は適正値に近づき、社会は、それをコントロールする支配層エリートと、必要な数だけ確保された奉仕集団(一般労働者)に二分されるだろう。
技術的なことでは進化があっても、文化はどんどん画一化され、創造性・独創性は失われていくだろう。
AIや自動化されたロボットによって、肉体労働の多くは機械化される。日本は観光と一部の手工業、アニメなどのソフト産業に細々と生き残りの道を見つけながら、安全でおとなしい貧乏国として利用される。

グローバリストエリートたちの計画が失敗すれば⇒
 中国やロシアがグローバリストの全体主義世界構築を阻止し、国家間の諍いや戦争は残るものの、人類史がひっくり返るような大きな変化はなく、世界が続く。戦争や医療詐欺、飢饉などでじわじわと人口は減る。
日本は直接の戦争には巻き込まれずとも、大国の下請け工場、あるいは危険な実験場のような低い地位に転落し、庶民の暮らしはますます貧しくなる。

どちらに転んでも、日本は「安全な貧乏国」として生き残るしかないのか?
そんな中で、金銭的な富をもたない庶民はどのような人生を送れば幸福感を得られるのだろうか。

……以上、日々、脳が劣化してボケていく中での、ギリギリの備忘録……かな。

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本物の権威と偽物の権威2024/12/23 21:30

保阪正康 最後の講義

昭和史、特に戦前の日本がどれだけ狂った社会だったかについては、保阪正康さんが膨大な仕事を成し遂げている。今さら私のようなド素人が入り込める分野ではない、というのが、『真・日本史』第4巻をなかなか書き始められずにいる一つの理由だ。
その保阪さんの「最後の講義」(NHK)を見た。初回放送は2023年3月9日で、今回見たのは再放送。NHKプラスでも見られる

国が敗戦時に記録文書をすべて焼却してしまった。なぜあんな馬鹿げた戦争を始めてしまったのか、実相を探るには証言を集めるしかない……そこから始まった一個人によるのべ4000人の聞き取り取材。東條英機の妻や戦争指導者の生き残り、特攻兵を送り出した整備士……ありとあらゆる関係者、体験者一人一人に手紙を書き、質問項目をあらかじめ伝えて、ようやく直接会うことができて……という気の遠くなる取材作業の後に世に出した本の数々。

今は裏付けもなく、平気で「そんなのはデマだ」「陰謀論だ」「素人の戯言だ」などとのたまう「関係者」が多数いる。そういうあなたこそ素人なんじゃないの? どこがどうでたらめなのか、理論立てて実証できるの? と言いたい。
教授とか、○○理事とか、そういう肩書きを持つ「専門家(づら)をした素人」の無責任な発言が多すぎる。

最近、私たちは売りたくないについての誹謗中傷、デマ流言をあちこちで見かける。「本当に社員が書いたのか」「何の根拠もなく、でたらめを吹聴している悪質な本」「mRNAワクチンのおかげでコロナ死がこの程度で抑えられているのに、売らんがために嘘を並べている」「素人がいい加減な伝聞をまとめているにすぎない」云々。
そうしたコメントのすべてが、まさに「何の根拠もなくでたらめを述べている悪質な犯罪」だと断罪したい。
「本当に社員が書いたのか」⇒mRNA製剤注射で死んだ社員は実名であり、その父親も実名で登場して証言している
「何の根拠もなく、でたらめを吹聴している」⇒本ではmRNA製剤の機序について素人にも分かるように基本的な説明をした上で、それ故に危険なのではないかと書いているが、そのどこがでたらめなのか、具体的に反論せよ
「mRNAワクチンのおかげでコロナ死がこの程度で抑えられている」⇒どこにそんなデータが存在するのか? 実体は逆で、mRNAワクチン接種が始まってからの超過死亡が異常な上昇を示しているのは、国のデータにはっきり出ているではないか
「素人がいい加減な伝聞をまとめている」⇒そういうあなたは、荒川央博士(京都大学理学博士・分子生物学、免疫学。バーゼル免疫学研究所などを経て現在はミラノの分子腫瘍学研究所)、福島雅典博士(医学博士、京都大学医学研究科名誉教授、先端医療振興財団臨床研究情報センター長)、井上正康博士(医学博士・病理学、大阪市立大学医学部名誉教授)、村上康文博士(東京理科大学名誉教授、薬学博士、東京理科大学ゲノム創薬研究センター・構造ゲノム科学部門長)、小島勢二博士(医学博士・専門分野は血液腫瘍学、名古屋大学名誉教授、名古屋小児がん基金理事長)……といった、この分野の権威たちが必死にmRNA製剤使用中止を求めていることに対して、どういう「専門的」立場から「でたらめだ」と否定できるというのか? 彼らはしっかりmRNA製剤の機序を説明した上で「……だから危険であり、人間に使ってはいけない」と主張している。その主張内容に対して、それをさらに上回る信頼性と説得力を持った反論ができるのか?

私を含めたほとんどの人間は、それこそ「専門外の世界」に住む人間だ。だからこそ、偏見なく、ゼロから実相を知ろうとする努力をしなければならない。
70年も生きていると、保身や私欲のためにウソを平気でつく「専門家」がたくさんいることを知っている。国が国民に嘘をつき、煽動し、殺してきた歴史も学んできた。
「権威」には、しっかりとした裏付けと誠実さが伴う本物の権威と、与えられた権威を守るためには平気で嘘もつく偽物の権威がある
それを見分けるために、まずは「人を見る」目を養うことが大切だ
もちろん、真面目に、真剣に発言している人の言葉が間違っていることも多々ある。「馬鹿正直」はあながち悪いこととはいえないが、「正直なだけの馬鹿」はタチが悪い。それも含めて見抜いていかなければいけない。

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KOMAINUと「なんでもおまんこ」2024/11/20 14:29


『新・狛犬学』の英訳本作成作業がいちおう終了して、本日めでたく世界各国で販売開始になった。
11月9日あたりから着手したと思うので、10日くらいこれにかかりっきりになっていたことになる。
感覚的にはもっとずっと長いことやっていた気がする。
英訳作業も大変なのだが、レイアウトの修正とかも大変だった。日本語版のレイアウトをそのまま使えればいいのだが、英文と和文では文章量が違ってくるので、結局頭から全部レイアウトをやり直さないといけない。しかも写真がいっぱい。540点くらい写真画像が含まれていて、そのすべてが同じ寸法ではない。
一般の書籍でもなかなかこういうものはないんじゃないかな。










とにかく気が遠くなりそうな作業だった。毎日、何度も「こんなことをして意味があるのか?」と自問していた。
ともかく、これで、米、英、独、仏、西、伊、加、豪、ニュージーランド、スウェーデン、ポーランド、日本のAmazonで売られる、つまり、その地域のAmazonを使える人は誰でも買えるようになった。

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しかし、どれだけの人がこの本に興味を持つのか、いや、この本の存在に気がつくのかと考えると、ほとんど絶望的だろう。
しかも、円安のせいなのか、製造ラインの違いなのかは分からないが、日本のAmazonでは1980円+税で売っても十分に利益が出るのに、アメリカでは20ドルではほとんど利益が出ない。悩んだ末に21.8ドルという価格にした
現在のレートで21.8ドルは3,368円。日本で3400円の本を買おうというのは相当な気合いが必要になるだろう。日本語版は1980円+税で販売しているのだが、利益はアメリカの21.8ドルよりも大きい。
今、アメリカ国内でこの手の本に興味を持ちそうな人(インテリ層)が、A5判、156ページ、全ページカラーの本に21.8ドルを高いと思うのかどうか、感覚が分からない。
ちなみに、現在、アメリカ国内でのビッグマックの価格は5.69ドルらしい。日本円換算だと880円くらい。日本は480円。この本の価格21.8ドルはビッグマック3.83個分か。日本のビッグマック3.83個分は1840円くらいだから、まあまあ、感覚的には合っているのかな?

……まぁ、そういう貧乏くさいことを考えるのはよそう。「こんな凄い内容の本が、ビッグマック4個より安いんだぜ。分かんない? まぁ、そうだろな」くらいの気持ちでいよう。

江戸時代、名もない村石工が彫った狛犬が、21世紀になって紹介され、ファンができて、遠方から見に来る……そんなこともあるのだから、この本も、なんとか生き延びればいつかは誰かが見つけて、夢中になってページをめくるかもしれない。

谷川俊太郎氏、死す

92歳だったそうだ。
老衰とされている。90超えたら、まあ、それでいいんだろうね。
彼はきっと、よけいなものを身体に入れたりしなかったんじゃないかと想像する。

彼がこんな詩を書いていることを、今日初めて知った。
おれのからだ
おれの気持ち
溶けてなくなっちゃいそうだよ
おれ地面掘るよ
土の匂いだよ
水もじゅくじゅく湧いてくるよ
おれに土かけてくれよお
草も葉っぱも虫もいっしょくたによお
でもこれじゃまるで死んだみたいだなあ
笑っちゃうよ

(「なんでもおまんこ」より、一部抜粋)

いくつのときに書いたんだろう。
あたしも、『奇跡の星』に書いた一節があるんだけど(2番の歌詞ね。まともすぎて凡庸なんだけど)、その部分を歌うとき、思わず涙が出てしまうくらい歳を取った。
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『新・狛犬学』

狛犬のことならなんでも分かる「狛犬本」決定版。収録写真画像は約540点、すべてカラー。
第一章 狛犬とは何か 100万人の狛犬学
第二章 狛犬の種類
第三章 歴史に翻弄された狛犬文化
……それぞれ約50ページ構成で、狛犬の知識だけでなく、狛犬という不思議な文化が誕生した背景や、狛犬から見えてくる日本の近現代史の課題にも迫っていく。「庶民文化」としての狛犬を追求し、今までの視点では言及されなかった深層まで探ろうとする「」狛犬学。もちろん、画像を見ているだけでも単純に楽しめる。狛犬ファン必携の1冊。
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『私たちは売りたくない!』を読んで2024/09/21 01:00

9月18日、方丈社という小さな出版社から↑こんな本が出版された。
『私たちは売りたくない! “危ないワクチン”販売を命じられた製薬会社現役社員の慟哭』
10月から世に出てくるという「世界初の自己増殖型mRNAワクチン」、いわゆる「レプリコンワクチン」(製品名は「コスタイベ」)の製造・販売元であり、日本最大のワクチンメーカーでもあるMeiji Seikaファルマの現役社員たちが書いているということでたちまち注目を浴び、販売開始と同時に売り切れてしまった。
すぐに1万部の重版がかかったが、それもすでに予約で売り切れ、現在は10月8日の3万部増刷を待つしかないという状況だ。

↑販売開始と同時にAmazonの「本総合」で売れすじ1位、売り切れ。
楽天ブックスや大型書店でもあっという間に売り切れてしまった。転売目的なのか、まとめ買いしていく人が多数いるらしい
大手出版社ならもっと思いきった数を刷るのだろうが、弱小出版社ゆえ、それができないのがもどかしい。
転売ヤーたちが買い占めたり、複数冊予約して高額で転売しているが、電子書籍のKindle版は売り切れるということがないので、Kindleで読むことをお勧めする。最初の数十ページは無料サンプルでも読める

本書の最大の注目点は、今までワクチンを売ってきた製薬会社社員が声をあげた、という点だ。
mRNAワクチン(ファイザーやモデルナの新型コロナワクチン)の危険性については、当初から世界中の医師、医学者、ウイルスやワクチンの専門家らが声をあげていたが、厳重な言論統制が敷かれ、多くの人が瞞されて注射を受け入れてしまった。
ワクチンを売る側の会社の社員も同様で、「(わが社でも)2回もしくは3回接種したという社員が一番多いのではないかと思います。我々『チームK』も同様です」と告白している。
つまり、日本国民の8割を占める多数派グループに所属している、普通のサラリーマンなのだ。
それ故に、今まで医師や研究者たちの警告を無視し続けていた「積極的には知りたくない人たち」「多数派に属していれば安心だと考える人たち」にも届くのではないかと期待している。

著者グループは、病院を訪問して医師に自社製品の説明をするMR(Medical Representative=医療情報担当者)という職種の専門知識を持った営業マンだという。
mRNAワクチンがいかに危険であるかという説明も、学者たちの著書などよりずっと分かりやすく、読みやすい文章で書かれている。
専門知識がない一般人でも、常識的に考えればこれがいかに異常なことかは分かるはずだ、という、「下から目線」の論法で淡々と事実を並べているところがいい。


↑冒頭部分より(このあたりはAmazonのページで無料で読めます)


すでにmRNAワクチンという名の遺伝子製剤注射がいかに狂気に満ちたことかを、機序も含めて十分理解している人たちは、本書に書かれている内容に物足りなさを感じるかもしれない。
人口削減計画とか、ディープステートとか、ニューワールドオーダーとか、WEFとか、電磁波によるマインドコントロールとか、そうした話もまったく出てこない。ただただ、製薬会社で医師や病院を相手に商品(医薬品)を売ってきた専門営業職として、いくらなんでもこれは異常だろうということを、誰もが分かるように述べている。
しかし、だからこそ本書は貴重なのだ。

著者グループが本書を世に出すと決意したきっかけは、健康そのものだった仲間の社員が、2回目のワクチン接種の3日後に、26歳という若さで突然死したことだったという。
医師や学者が、自分の専門知識や職業倫理からして遺伝子製剤の危険性を訴えないわけにはいかない、という一種の正義感や使命感で本を執筆したり、発言したりするのとはだいぶ違う。普通の生活をしていた普通の人間が、普通に考えてありえないような出来事に接したことで、自分ができる範囲でその出来事の背景を探っていった記録といえる。

異常事態を続けてきた厚労省とそれに加担した者たち

第3章の「mRNAワクチンは、神か、悪魔か?」では、製薬業界、医療業界の人間なら誰もが知っている「イエローレター(緊急安全性情報)」「ブルーレター」というものについて説明している。
因果関係が分からなくても、医薬品などが原因で不測の有害事象が発生したと疑われる場合に緊急発出されるという。
イエローレター、ブルーレターの例(本書内より)

ところが厚労省は、新型コロナワクチンでは当初からこの常識をまったく無視した異常な対応を取った。
2021年、新型コロナワクチン接種が始まった直後、接種後3~4日で、60代の女性と26歳の女性が突然くも膜下出血で死亡するという事例が立て続けに起きたのに、それを周知させることもなく、強引に接種事業を推進させた。
その結果、接種後の死亡事例報告は2024年7月29日公表分までで2204例になり、そのうちの99.4%が「評価不能」とされている。こんなことは業界の常識からしてありえない。本来ならば、2例目の26歳の女性の死亡事例が出た時点で、ワクチン接種は一旦中止にして、広く注意喚起し、徹底的な原因究明をしているはずだという。
他にも、新コロワクチンだけが有効期限が何度も大幅に伸ばされたことなども「従来の常識を覆した異常事態」であり、「常識外の連発だった」と述べている。

こうした主張は、別に医療現場や製薬業界の外にいる我々「一般人」でも、ごくあたりまえだと思える。

また、新コロワクチンが効果があるように見せるために、厚労省が極めて悪辣な手法でグラフを作成したり、そのグラフを見せながら「専門家」たちがテレビで接種を煽ったことも、はっきり告発している。


本書では個人名をあげての告発や非難はほとんどないが、さすがにこうした悪質な煽動をしていた河野太郎大臣や忽那賢志医師、西浦博医師らの名前は出てくるが、彼らを正面から攻撃するのではなく、彼らが実際にどんなことをしてきたかを思い出させる形で、事実のみを書いている。
一般人ならまだしも、国民を守る立場の人間がここまで無責任な行動をしたことは「人として許せない」という気持ちからだろう。

医者にはワクチンの知識がない

日々、現場の医師に接して自社製品を説明し、売り込む立場の筆者たちから見て、医師たちのワクチンの知識が乏しいというやんわりとした「告発」にも注目したい。
これは私自身感じていたし、それこそ遺伝子治療最前線にいた専門家からも直接聞いていたことだったので、ああ、やはりな、と思った。
そして、そんな「ワクチンの知識に乏しい」現場の医師たちも、今はさすがにmRNAワクチンに疑問を抱きつつあることを感じるという。



このように、製薬業界の人間、それも研究者ではなく、医療現場に製品を売り込む営業マンの視点で書かれていることが、本書の出版意義を格段に高めている。
製薬業界の空気感や今後の展望なども伝わってくるので、ぜひ読むべき本だ。

↑このあたり、特に今までの「ワクチンは危険」本にはなかった事柄なので、読めてよかった



↑これなどは「売る側」の人間の本音が出ていて興味深い。本書が実際にMeiji Seikaファルマの社員によって書かれたという信憑性にもつながる



そして、終始一貫しているのが「これ以上分断社会を加速させたくない」という筆者たちの願いだ。


これは私もまったく同感なので、ネット上の発言などにもずっと神経を使ってきたが、本書が出たことで、今まで無視を決め込んでいた大勢の人たちに、軋轢なく、これ以上の悲劇を広げないための情報発信のチャンスだと思い、今、これを急いで書いている。

Xなどを見ても「よく書いてくれた」「今までいくら説明しても分かってくれなかった親にも、この本なら分かってもらえるかもしれない」といった応援メッセージがたくさん寄せられていた。

↑自身が薬害被害の経験を持つ川田龍平議員の応援メッセージ
これが最後のチャンスかもしれない
本書が大きなターニングポイントとなることを願ってやまない。


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戦時下の竹槍訓練を皮肉ることは罪か? 水ダウを非難する人たち2024/09/01 20:53

『水曜日のダウンタウン』(TBS) 2024年8月28日放送
「水曜日のダウンタウン」がやってくれた。
「コロナ対策いまだに現役バリバリの現場があっても従わざるを得ない説」と題して、馬鹿げた「コロナ対策」を揶揄というか、反省?するような内容。
まともな思考をしているテレビ制作陣が生き残っていることが分かっただけでも、少しだけホッとした。
しかし、ネットでは「元医療従事者としては感染症対策バカにされた気分」「こっちは後遺症でまだ悩んでるんだよ」など、批判の嵐。
本当に闘った医療関係者は、軒並み攻撃され、排除されてきた。今でもまだそうだ。
……あのねえ……馬鹿なことは馬鹿なの。
馬鹿なだけでなく、大変な害を与えたの。特に子供たちへの害はとんでもなかった
そうした国家的犯罪、社会の暴力を、真面目な番組できちんと反省していない中で、まずはこうした方法で風穴を一つ開けようとすることこそ、メディアの最低限の良心であり矜持だろうに。

あの馬鹿げたマウスガードやらアクリル板やらが「感染症対策」だとまだ言う人たちがいることに脱力するが、そういう人たちが世界一多いこの国で、これからも生きていかなければならない。それも、これ以上免疫力を下げないように、NK細胞を増やすために極力楽しく、分かっていない人たちとも摩擦なく、自分を失わず……これ、相当難しいことだよね。



『水曜日のダウンタウン』(TBS) 2024年8月28日放送



たまたま同じ日に、我が家ではこんな番組↓も見ていた。2023年4月放送の『かまいたちの掟』(さんいん中央テレビ)の再放送(BSよしもとで)。地方局制作番組は呪いから解けるのが最も遅かったかもしれない。
あの期間に収録されたロケ番組は、今後、再放送率が下がるだろう。違和感とガッカリ感、無力感、怒り……が先に立ってしまい、普通の感覚で観ていられないから。仕方なく従っていた出演者たちは本当に気の毒だ。


『かまいたちの掟』(さんいん中央テレビ)2023年4月放送


知る限り、最も早くマスクを外したのは2023年3月18日放送の『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』だった。
これも遅すぎるけれど、他の番組が軒並みマスクだらけ、アクリル板だらけだった中で、先頭を切ったことはしっかり覚えている。

マスメディアが国民を煽動した戦前戦中の文化

水ダウがネットで炎上しているのを見て、明治以降の日本は何も変わっていないのだなと、つくづく思った。

↑これは昭和18(1943)年の流行語トップ10だそうだ。どうやって順位をつけたのかよく分からないが、戦時中も政府に抵抗する庶民がいたことは分かる。
金鵄(きんし)上がって十五銭」がよく分からなかったのでネット検索したところ、↓こういう替え歌だった。
元歌は「紀元二千六百年」という「国民歌」↓。
Wikiによれば、
1939年(昭和14年)8月、内閣奉祝会・日本放送協会(現在のNHK)の主宰によって広く国民から「奉祝歌」を募集する企画によって誕生したもので、約1万8000の応募の中から、東京・神保町の教科書出版所店主増田好生の歌詞が一等に選ばれ、同時に募集した作曲は当時東京・杉並区在住だった音楽教諭森義八郎の曲が採用された。
だそうだ。
Wikiにはさらに
(作曲者の)森は後年、作曲家に転身し井の頭音頭や小学校の校歌などの作曲を手がけたが、酒癖があまりよくなかったとも言われ、この「紀元二千六百年」作曲直後に行った飲み屋での飲食酩酊の上で、「此の曲は大塚の花街で遊女を抱いた時の腰のリズムを使って作曲した」と放言して物議を醸した。

……ともある。

この曲を一般募集したNHKは、1981年5月に↓こんな番組を放送していた
ちなみに「金鵄」とはタバコのゴールデンバットのこと。敵性語として名称変更させられていたのだね。

NHK戦争証言アーカイブズ 「金鵄(きんし)上がって十五銭」
その1⇒こちら  その2⇒こちら

↑この番組、「その2」では、翼賛選挙に大量の無効票(投票用紙に落書きや不平を書き連ねたもの)があったことや、特高が膨大な資金を得て反戦思想と思えるものを徹底的に弾圧し、替え歌を歌っていた子供まで取り締まった記録などが紹介されている。

43年前のNHKは、このように、いい番組いっぱい作っていたのにね。この数十年で大本営発表代行機関みたいになってしまった。
でも、こうしてネット上に残して、誰もが見られるようにしているのは、心ある職員が頑張っているということかな。
この番組で戦時中の替え歌を歌っている東京放送児童合唱団の子供たちも、2024年の今は50代くらいだろう。この収録のことを覚えているかな。

水ダウの「馬鹿げたコロナ対策」を思い出させる企画は、このNHKの「戦争証言アーカイブズ」シリーズに通じるものがある、と言えば、そんな馬鹿な、全然違う、無理がある……と、またまた非難囂々だろうか。
しかし、「金鵄上がって十五銭」の替え歌と、パカパカのマウスガードやアクリル板の絵面を揶揄する(あるいは「反省する」)企画は、どちらも、正面切って反対すると潰される庶民の精一杯の抵抗ではないだろうか。
それを理解できず、ただただ不謹慎だ不届きだ許せないと騒ぐ人たちは、歴史に何も学んでいないのではないか。
戦時中の竹槍訓練を戯画化した作品があったとする。おそらく今回水ダウを非難した人たちは同じように「命がけで戦った銃後の人たちをバカにしている」「人として許せない」などと攻撃するだろう。
しかし、作品の意図は竹槍訓練をしている人たちを馬鹿にすることではない。そういうことをさせる世の中を作った人たち、馬鹿な為政者だけでなく、時代の空気感や、ある日簡単にそうした世界になってしまう怖ろしさを訴えようとしているに違いない。
歴史を学べば、国が(権力者集団が)国民を殺してきた記録が延々続いていることが分かる。今もその最中なのだということを、平和ボケしている人たちには、いくら言っても分からない。
ましてや、マスメディアが一斉に大政翼賛会、いや、大本営発表広報担当となり、暗黙のうちに特高化までしてしまっている今の日本を異常と感じない人たちが大多数を占めているのを見るにつけ、これはもう、徹底的に破壊されるまで、何も変わらないのかなと、暗澹たる気持ちになる。

精神をこれ以上乱さないための訓練?


「金鵄上がって十五銭」が流行語トップ10に入っていた昭和18(1943)年の3年後、敗戦直後の昭和21(1946)年の流行語を見てみると……

なるほど、戦時中とはだいぶ印象が変わってくる。このなかの「ハバ・ハバ」が分からなかったので、これもネット検索したところ、↓こんな「高齢者向けクイズ」なるページがヒットした。


「ハバハバ」は「早く!早く!」という意味で、敗戦後、日本に駐留した米国軍が持ち込んだ語だそうだ。語源はパプアの原住民の言葉らしい。
「オフリミット」がなぜこの時代の流行語になったのかもよく分からなかったが、

(「戦後昭和史」WEBサイトより)

……なるほど、である。
要するに日本は完全に占領地となってしまい、それを庶民は受け入れるしかなかった受け入れながらも、どこか醒めた目で現実を見つめていたという空気感が読み取れる。
今またそれと同じこと(敗戦~占領)が、あの頃には想像もできなかった巧妙な方法で起きているのだが、ほとんどの日本人は気がついていない。あるいは、薄々感じていても、考えないようにしている。考えたくないので、不都合な情報はシャットアウトするように身体が覚えてしまっている。

私は昭和30(1955)年生まれなので、敗戦直後の昭和20年代のことは知らないが、小学校に上がるまで家には風呂はおろかトイレがなかった(長屋で、トイレは戸外の共同便所を使わなければならなかった)。
テレビが買えたのは小学校の後半くらい。電話は中学に入ってから。
平成生まれ、あるいは21世紀生まれの人たちの中には、「チャンネルを回す」とか「(テープを)巻き戻す」とか「(電話機の)ダイヤルを回す」といったフレーズが通じない。さらには「アベック」や「股引」といった言葉を、いわゆる「昭和言葉」として嘲笑するわけだが、単語のみならず、「あたり前田のクラッカー」のような昭和の駄洒落フレーズには、敗戦後の日本を生き抜いてきた人たちの逞しさや老獪さも込められているような気がする。

辛い話ばかりだと身体に悪いので、最後はそんな駄洒落フレーズを鑑賞しながら終わろうか。


あたり前田のクラッカー
あたりまえやがナイアガラ
ざまあ味噌漬け
ほんまかいな、そうかいな、かいな返して上手投げ
そんなの聞いとらんペット
ごめんめんめん明太子
さんきゅ~よんきゅ~母号泣
インド人もビックリドンキー
アイムソーリーヒゲソーリー
おつかれさんだーす軍曹
汗がダーダーダースベーダー
もういくつ寝ると和尚が来る?
なんまいだ~なんまいだ~オ~マイガ~
あとはよろしくさんじゅうろく
冗談はよしこちゃん
ありがとうさん、しみがかあさん
ありがたいわにアリゲーター
泣くなよしよし、よし!行くぞー
とんでもハップン歩いて10分
うまかった~ 牛負けた~


……さて、あなたは↑この中のいくつを知っているかな?

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