長尾和宏医師のテレビ出演シーンを見て2021/09/18 15:31

読売テレビ番組より
長尾和宏医師が読売テレビの『そこまで言って委員会NP』に出演した部分をTVerで見た
YTV My Do でも公開されている。9月20日夕方まで無料配信中。⇒こちら

この番組には私も一度ゲストとして呼ばれたことがあるので、あのスタジオの雰囲気はちょっと懐かしい。

もっと聴きたいのにあまりにもあっけなく終わってしまい、残念な気持ちが残るけれど、地上波番組で発信するってのはこういうことなのよね。突っ込んだことを言ってもカットされるし。
でも、今回は長尾氏を好意的に応援したい門田隆将、厚労省や政府を代弁して長尾つぶしにかかる丸田佳奈、裏をある程度知っていながら言葉を濁して逃げる舛添要一(この人は40年前の『朝生』の原発論争のときからズルく生きるという態度は変わらない)……という構図がはっきり分かる編集で、ある意味、ちゃんと見る力のある視聴者には言外の事情も匂わせられたから、いいんじゃないかな。

このテレビ出演について、長尾氏はブログやメルマガで何度か振り返っているけれど、今日配信されてきたメルマガの最後はこう結んでいた。
早期診断、即治療すれば重症化を防げるのがコロナ。もう正体は割れています。
(有料メルマガからだが、1行だけだから、引用を許してほしい)

本は予約時点で完売、現在増刷中とのこと。ギリギリで予約が間に合い、私のところには昨日届いた。


思っていたより分厚くてビックリ(四六判で400ページ)。この人、一体いつ寝ているんだろう。私も文章を書くスピードは速いほうだと思うけど、それを超えている気がする。

2020年1月31日から2021年8月4日までのWEB日記がまとめられている。

驚くのは、ごく初期からCOVID-19に対して極めて冷徹な観察と適確な意見を述べていたこと。
2020年2月19日の日記では、
感染ルート探しも、接触者捜しも、感染者の入院先探しも、今後は、感染症のピークを小さくすることにどれだけ貢献するのか未知だ。それよりも今、優先することは「重症化」しそうな人の早期発見であろう。つまり「コロナ肺炎」を見逃さないことに尽きる。コロナ肺炎のスクリーニング(選別)に協力する医療機関に手を挙げさせて、国内約10万件ある医療機関を明確に二分して公表してほしい。(同書・20ページ)

……とある。
この部分をWEB上の日記の同日分と比較してみた。WEB上の日記原文?では、こうある。
感染ルート探しも、接触者探しも、感染者の入院先探しも、
今後は、感染症のピークを小さくすることには、利さない。
今、重要なことは「重傷者」(ママ)の早期発見である。
つまり「肺炎」を見逃さない、ことに尽きる。
そのスクリーニングに協力する医療機関を手挙げさせて
国内約10万件ある医療機関を明確に2分し公表するべき。

書籍化するにあたって細部を調整していることが分かる。しかし、主張部分は変えていない。2020年2月19日の時点で、彼はとにかく「重症化しそうな人の早期発見と、その人たちへの医療機関による早期治療が最も重要だ」という主張を続けていたのだ。
現場の医師の目がどれだけ正しかったかがはっきり分かる。

この本の「死なせへん」というタイトルとは裏腹に、長尾氏は「人は必ず死ぬ」ということを大前提として、様々な我欲や願望、煩悩、妄想を排除して思考していることがよく分かる。
彼のもとでコロナが直接の原因で死んだ患者は一人もいないのに対して、癌、老衰、誤嚥性肺炎などで死ぬ人を毎日のように見ている。夜中に携帯に連絡が入って、在宅看取りに出向くことも日常的にある。
そうした医療者としての生活を実践し、それが医師の生き方だという職業観を持っている人が綴ってきた日記。
コロナがどうのこうのという話を超えて、生き方、死に方を深く考えさせられる。
コロナは必要なものと不必要なものをあぶり出した。必要なものは、お酒、エンタメ、娯楽。人は「楽しむ」ために生きている、ともいえる。必要な「楽しみ」を奪うのは、日本もそろそろ終わりにしたい。(同書371ページ 2021年7月11日の記述より)


エビデンスが~、自粛が~、ランセットやネイチャーには~、と言って「評論」している「専門家」たちより、毎日ニコ動で貴重な情報を発信し、合間に本音を吐露し、最後はカラオケで歌謡曲を歌っているこの人の生き様を、私は圧倒的に支持したい。


           




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アベノマスクとスガルワクチン2021/09/02 20:04

SARS-CoV-2に感染した後、病院での診療を受けられないまま自宅で病状急変して死ぬ人の報道が続いている。
ワクチン接種後に急死する若い人のケースも伝えられている。
こういう事態が来るのではないかと、以前、書いたような気がするが、脳の劣化が激しくて、少し前のことは忘れてしまう。
で、改めて過去の日記を確認してみた。

……ああ、こんなことを書いていたのだな、と、確認できたところで、半年後の今の情勢を、分かる範囲で簡単にまとめておこう。

(これに関しては周囲から「消される(殺される)かもしれないから、もうこれ以上書くな」「危ないからやめて」と言われていて、確かに自分でも、どんどん身の危険を感じるようにはなっているので、医師が書いている文章、一次データ、メディアの記事などへのリンクを中心にしておく)

ワクチンと感染力に対する誤解

半年前に書いたことを読み返してみて、現在の認識とそれほどズレているわけではないが、感染力と重症化という点では、自分の中で、若干考え方が修整されてきたかもしれない。
  1. PCR検査で陽性になった人は「感染者」というよりは「陽性者」と呼んだほうがいい。陽性者の実数は発表されているよりはるかに多い。
  2. ウイルスが人間の細胞内にとりつくと「感染」した状態になり、程度の差こそあれ症状が現れるが、人にうつす「感染力」はそうなる直前の時期、即ちウイルスが鼻腔や咽頭に大量に付着している段階が一番強い。
  3. 従って、感染を広げている主力は、発症して寝込んでいるような人ではなく、無症状やごく軽症で動き回っている人たちなので、自分がウイルスをばらまいているという自覚はない。
  4. ワクチンを接種すると人にウイルスをうつさないわけではない。ウイルスをもらっても重症化しにくくなるということであり、自己防衛にはなるが、無自覚な加害者になる可能性は減らない。
  5. 従って、ワクチンを打ったからマスクをしなくてよいとか、安心して里帰りできると考えるのは間違い。メディアはそのことをしっかり伝えるべき。
  6. デルタ株の感染力は凄まじい。ワクチン接種人口が増えても、「無症状陽性者」の数は減らないのではないか。
……ということを強く再認識した。

自宅「療養」になっていない

自宅で治療を受けられないまま死ぬ人が出てきてからは、メディアは「自宅療養」が諸悪の根源で、全員入院させろ、野戦病院を作れ、といった論調になっている。
しかし、まずこの「自宅療養」という言葉が間違いだ。実際は検査も治療もしていないのだから「自宅放置」、いや「自宅幽閉」「自宅監禁」である。
まあ、行政やメディアが「自宅放置」という言葉を使うわけがないだろうから、せめて「自宅隔離」というべきだろう。
問題は自宅に隔離することそのものではなく、治療・観察ができないことが問題なのだ。

冷静かつ合理的に問題を整理していこう。
はっきりしているのは、
  • 陽性者をゼロにすることは不可能なので、
  • 感染者を初期段階でいち早く見つけて、投薬などで重症化を防ぐ態勢作りを急がなければいけない
……ということだ。
そのためには、とにかく、保健所が中に入る体制をやめることが先決だ。
保健所は医者の集団ではない。なぜ保健所に命の選別(トリアージ)をさせるのか。
市民の健康と命を守る最も身近な存在は町の開業医だ。しかし、日本では「かかりつけ医」のシステムがしっかり構築できていないから、いざというときに対応できない。
かかりつけ医の対応を強化するためには、
  • 初診からの遠隔診療を解禁
  • 遠隔での緊急投薬処方も解禁
  • 合わせて、薬局の薬宅配システムを充実させる
  • そのためには、まずCOVID-19を感染症2類相当から外す
……ことが必要だ。
また、訪問診療システムの拡充も重要で、これは5月にも書いたことだが、訪問看護師の訴えにあるように、
医師にコロナ特例での免責を行い、対面なしでも在宅酸素、ステロイド、抗菌薬、解熱薬、点滴を処方できるようにする
これは半年経った今も実現していない。

かかりつけ医(開業医)の意識改革も必要だ。
コロナには関わり合いたくないという態度でクリニックの門戸を閉ざすような医師も少なからずいる。
すでにウイルスに感染して寝込んでいるような患者はウイルスを外部に排出する量は少なくなっているというデータがあるのだから、毒ガスマスクに防護服のような重装備で接する必要はない。むしろ無症状の陽性者のほうが「危険」なのだ。発熱外来をすり抜けてくる患者や院内スタッフのほうが危険因子を多く持っている可能性がある。
冷静にそう考えれば、病院内での対応も変えていけるはずだ(そのためには国がまず2類から外すことが先だが)。
入院設備がないからうちでは扱えません、ではなく、開業医が一人でも多くの患者を初期段階で診療することが必須なのだ。
医療のマンパワーが足りないのだから、今のままで入院人数を一気に増やすことは無理だ。下手にそれをやれば、コロナ以外の患者の治療を圧迫してしまう。自宅隔離がやむを得ないほどウイルス陽性者が増えてしまったのなら、自宅隔離状態でも訪問や遠隔診療でしっかり診療・治療できる開業医や訪問看護師の救急システムを作る必要がある、ということは自明の理ではないか。

以上のことを真剣に考え、未治療のまま死ぬ人を減らす具体的な施策を緊急に整え、実行していかないと、自宅死の事例はなくならない。

「武器」が使えない現場の医師たち

治療薬に関しては、この半年で大きく認識が変わった……というよりも、怖ろしい現実を確信するに至った。

これに関しては目下日本でもかなりきつい情報統制が敷かれていて、よほどしつこく追いかけないと事実が見えてこない。
かなり前から、SNSなどではある種のキーワードを含むコメントや投稿が自動削除やアップロード拒否になっている。
既存薬の名称がひっそりと禁止ワードにされているなど、異常事態である。

それでも、大手のメディアに辛うじて出てくる記事として、2つのインタビュー記事を紹介したい。ご自身で読んで、内容の真偽を推理・判断していただきたい。


前述の読売新聞の取材記事で、東京都医師会・尾崎治夫会長はこう述べている。
「政府はイベルメクチンを供給できる体制も構築せずにいるわけで、推進体制にはなっていない。日本版EUAを早く整備して、現場の医師が使用できる体制になれば、田村厚労大臣が国会で答弁したように、現実的に自宅待機、療養の患者さんにも投与できるわけですが、いまの体制では事実上何もできません。よく『国民の安全のため』と言いますが、このような有事の際にも慎重姿勢を崩さないのでは、国民の安全を犠牲にしているとしか理解のしようがありません」
「今こそイベルメクチンを使え」東京都医師会の尾崎治夫会長が語ったその効能 読売新聞 2021/08/19

長尾和宏医師も、この問題については忌憚ない意見を発している。
僕は、自分自身がやってきたことをテレビで喋っただけだが、政府も医師会もすぐに呼応して頂いたので出た甲斐があった。
しかし、失ったものも大きかった。
全く意識していなかったが、思わぬハレーションがあった。
  1. 政府の無策を明らかにしてしまった。(まさに不都合な真実)
  2. イベルメクチンという巨大な地雷を踏んだ
  3. その結果、ワクチンメーカーと製薬メーカーを怒らせた
  4. 感染症専門家と分科会を怒らせた
  5. 2類利権で稼いでいる病院(一部だが)も敵に回した
  6. コロナを診ていない開業医も敵に回した
つまり、市民以外のすべての団体を敵に回してしまったようだ。
この8月、国と医師会を少し動かしたかな Dr.和 の町医者日記 2021/08/30

長尾医師は認知症の対応や在宅看取りなどに力を入れてきた人で、著書も何冊か読んで、信頼できる人だと思っていた。
彼にとってコロナは専門外で、本来ならコミットする分野ではないのに、否応なく巻き込まれている。避けて通れない問題なので、正直に取り組んでいる。その結果、どんどん理不尽な状況に追い込まれて、替え歌を歌って精神を保つしかないようなことになっている。
そういう人間味を隠さずに見せるところ↓も、信用できる人だなと感じる。
●貧しい人から病気が治った? 長尾和宏の創作・お薬寓話。 長尾和宏コロナチャンネル
他の真面目な医師たちが、どんどん精神的に追い詰められて、余裕を失い、精神が荒れてきているように見える中で、ニコ動でカラオケ歌っているこの人の存在は救いだ。どうか倒れないで、消されないでいてくださいね。ご自愛を!!


ともあれ、今は緊急時だから、治療薬を幅広く緊急認定して、ないものは海外製ジェネリックでもいいから早急に確保することだ。
現場の医師がどれだけ頑張っていても、薬という武器がなければ戦えない。
アベノマスクもひどかったが、今の「スガルワクチン」だけという無策では、事態が好転することはない。

「権力依存症」という怖ろしい病気

この日記でも折に触れ書いてきたように、養父と義母の終末期介護が何年か続いて、その間、私はいろいろなタイプの医師と接してきた。
いわゆる「専門医」は、自分の専門のことに特化して診断し、極力私情を挟まない。患者個人の個性や、現在の生活環境、人間関係、生き甲斐……といったものをいちいち考えていたら仕事ができないと割り切っている。外科手術などでは、そういう医師も必要だ。
一方、訪問診療医は、患者個人の生活、人生を観察し、一緒になって悩むから、とても面倒な仕事になる。
専門分野を作って閉じこもることはできない。総合的に診療しないといけないから、常に勉強する必要がある。そうした苦労の割には儲からない。
同じ「医師」でも、違う世界に生きているように見える。

さらには、診察・治療の現場に立たず、もっぱら研究者としての経歴を積み重ねていく医師もいる。
目下、緊急性の高い改革をことごとく阻止している厚労省の医系技官や「専門家」と呼ばれる学者たちには、このタイプが多い。
そうした「専門家」の中には、何かというと「エビデンスが……」などとしたり顔で語り、現場の悲鳴に近い訴えを平気で無視する人たちもいる。医学という「学問」は現場で実際に行われる「医療行為」よりも崇高で、自分たちは町医者などより上に位置していると勘違いしているのではないかと思えるような人も少なからずいる。

その上には、問題の中身を理解さえしていない政治屋がいて、裏にはメガファーマなどの巨大利権構造世界がある。
メディアはその強大な力にコントロールされながら、庶民の思考を操り、興味の矛先を変えさせたり、同調圧力を仕掛けてくる。

アルコール依存症やギャンブル依存症、やめられないDV気質などと同様に、権力の座を手に入れることに快感を覚え、そのためにはなんでもするという「権力依存症」という病に冒された人たちがいる。
そういう人たちが組織の上に巣くっていると、現場で動く人たちがどれだけ頑張っても効果が出ない。
それだけでなく、社会全体に虚無感が広がって、発揮すべき才能やエネルギーが消されたり、危険な方向に暴走したりする。
そんな社会では、誰もが幸せに一生を過ごせない。

このどうしようもない「構造」を変えるために、最低限の行動をする人たちが増えていかないと、この国は本当に取り返しのつかないところまで落ちていく。

もうすぐ次の選挙がある。
そこでも変わる兆しが見られないようなら……、ほんとにもう「貝になる」しかないかなあ。
           




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ああ、デルタ株2021/08/24 22:10

worldometers.info 2021/08/11 より
気がつくと、日本は新規感染者数で世界のトップ10入りを果たしているようだ↑
極端に検査数が少ないのに新規感染者が多いというのだから、実際の感染者数は一桁多いだろう。
で、現在、その90%以上がデルタ株だという。

今はデルタ株と呼ばれている変異株(当初は「インド株」と呼ばれていた)が日本に入ってきてしまったのではないか、と一部のメディアが書き始めたのはいつだっただろうと振り返ると、今年の4月終わりくらいだった。

3月は空港検疫(抗原検査)で判明した陽性者157人のうち、インドでの行動歴がある入国者は8人だったが、4月は24日までに、242人中56人。特に先週の増加ペースは激しい。危ぶまれるのは、判明した陽性者以外に検査で「陰性」となっても実は感染している人が相当数入国している可能性があること。空港検疫では入国者の待機時間短縮のため、15~30分で結果が出る「抗原検査」を採用しているからだ。(空港検疫コロナ陽性で「行動歴インド」入国者急増!二重変異株が抗原検査すり抜け日本で蔓延か 日刊ゲンダイDigital 2021/04/26

日本に入国する際の空港や港湾の検疫で、4~5月に確認した新型コロナウイルスの感染者のうち、感染拡大が深刻なインドと隣国のネパール、パキスタンから入国した人が過半数を占めた。(略)3カ国から入国し、検疫で感染を確認した人は4月に176人、5月8日までに81人の計257人。内訳はインド110人、ネパール78人、パキスタン69人だった。検疫で感染が確認された人のうち、4月は57%、5月は80%を占める。(4~5月入国のコロナ陽性者、インド周辺3国が過半数 朝日新聞Digital 2021/05/10
日記にも書いたなあ。⇒これ

要するにこの時点でデルタ株の侵入を防げなかったことが今の惨状を招いている。
苗床を用意してしまった後に、五輪関係者という田植え部隊を招き入れたのだから、なにをかいわんや、だ。
厳格な入国管理や即座のロックダウンなどを実施してきたオーストラリアニュージーランドでさえ、デルタ株の侵入は完全には防げなかったのだから、ましてやザル状態の日本では到底無理だった。
それにしても、もう少しマシな体制は取れただろうに、と悔やまれる。

こうなってしまった以上、もはや緊急事態「宣言」とかを繰り返していても意味がない。
「人と交わるな」という社会が続けば、(学校だけでなく、広い意味での)教育現場や、文化・芸術活動の現場は壊滅的なダメージを受け、今まで作り上げてきた「人間として生きていく価値」が大きく失われてしまう。特に若い世代にとって、それは単純な死よりも怖ろしい結果を招くだろう。

デルタ株に関しては、最近、こんな研究発表があった。
「ウイルスの感染力を高め、日本人に高頻度な細胞性免疫応答から免れるSARS-CoV-2変異の発見」(東京大学、熊本大学、東海大学、宮崎大学、日本医療研究開発機構 6人の研究者による共同研究)

簡単にまとめると、
  • 当初「ファクターX」と呼ばれていた「感染しにくい要因」の1つはやはりHLA型の違いで、日本人の約6割が持っている「HLA-A24」が新型コロナウイルスが細胞表面にくっつくのを阻害していた。
  • しかし、今日本で急速に感染を広げているデルタ株は、この「HLA-A24」を介した免疫から逃れる性質を持つ。
  • 結果、今までは爆発的な感染拡大から免れてきた東アジア諸国も、デルタ株ではそうした幸運は期待できない。
……ということだ。

現状を見る限り、これだけの感染者がいるのに死者は急激に増えていないので、あとはもう、治療体制をしっかり組んでいくしかない。その部分の劇的な改善・改革が必要だが、妨げているのは厚労省と無能な政府。この国の根本的な弱点に巣くう問題だから、すぐには対応できない。
となれば、個人でできる範囲で防衛していくしかない。
では、何を根拠にして防衛策を練ればいいのか?

このウイルスについては、当初から医療現場でさえ正反対の意見がぶつかり合ってきて、今もそれは変わらない。
初期の頃はPCR検査を増やす増やさない論争、今はイベルメクチンを巡る論争などがその代表例だ。
どの情報、主張を信じればいいのか?
その判断ができなければ、同調圧力には最終的に負けてしまうだろうし、「個人の防衛策」も間違った方向にいきかねない。

私の判断基準の一つは、意見や主張の裏に利害関係や保身本能が存在していないか、ということ。
もっと踏み込んで言えば、学術会議的な「業界」に身を置き、役所や製薬会社との結びつきの上で、誰かの論文を根拠にして、したり顔で「エビデンスが……」などと発言している人の主張より、現場で毎日患者を診ている医師たちの生の言葉や感覚を信じたい。
その医師たちの意見も真っ向から対立しているわけだが、最後は「顔」かな。
頭のよさと真剣さを感じられる顔。しかし「真剣」といっても、ファナティックに偏向しているような「熱意」は除外。
問題が長引いてきた今、対立する医師たちも、両極端に寄っていきがちだと感じる。
メディアはその両方を視聴者や読者の食いつき狙いで取り上げ、露出させる。
SNSではその対立がさらに過激化していく。やっかいだから、極力関わりたくない、言葉を発したくない、という自己防衛本能が働いてしまう。

2年半以上経過した今、錯綜する情報や政府の無策、扇情的な報道に疲れ果てながらも、私が、多分こうなんだろうなと思うのは……、
  • 1)感染者は発表されている数よりはるかに多い
  • 2)デルタ株の感染力は凄まじいが、致死率は従来株とさほど変わらないのではないか(死者/感染者数の分母が怪しいので、ちゃんとした分母を入れればかなり低くなるのでは?)
  • 3)要するに「タチが悪く、怖いインフルエンザ」的なものが、これからずっと自分を取り巻いている社会に生きていかなければならない

最重要なのは、被害を最小限に抑えるシステム作りだ。具体的には、軽症のうちに素早く手当てできる体制を早急に、しっかり構築していくこと。ワクチン騒動はこれからずっと続くだろうから、治療薬の開発をしつつ、当面は限られた医療資源の中で、重症化率、死亡率を減らすために既知の薬の適用方針も明確にしていく。その過程では情報を完全公開し、企業や政府の邪念やメンツが入り込まないようにする。
それができない国では、今後も一定数の人は重症化し、死んでいくだろう。
残念ながら、日本では当面できそうにないので、自己防衛しながら生活環境を破綻させないようにするしかない。

まあ、半年後にはまたずいぶん様相が変わっているのだろう。

自分自身はいつ死んでもいいかな、とは思っているが、苦しいのは嫌だ。「地上で溺れているような苦しさが長く続く」なんて言われると、ゾッとする。
まあ、自分の最後がどうなるかは、いくら冷静に考えようとしても、分からないもんなあ……。
           




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熱海の土石流は「犯罪事件」である2021/07/12 20:20

NHK「クローズアップ現代」より
NHK 「クローズアップ現代・カメラが捉えた脅威 緊急報告・熱海土石流」より(映像は今回の現場ではなく、過去に起きた京都の事例からのもの)
デタラメな太陽光発電所、風力発電所の建設がどれだけこの国を壊しているか、日本のメディアは、実態を絶対に伝えようとしない。
「再生可能エネルギー」という言葉が聖なる言葉になってしまっていて、不都合なニュースを最小限に伝えるときも「地球温暖化対策のために再生可能エネルギーの普及は不可欠ですが……」みたいな枕詞をつける。
不可欠でもなんでもないし、今のようなことを続けていたら、資源小国の日本は取り返しのつかないことになる。いつまでこんなバカなことをやり続けるつもりなのか。

熱海市で起きた「土石流」事件では、数十人の死者・行方不明者が出た。
原因は明らかで、
  • 沢の上流の谷に残土や産廃を投棄して埋めてしまったこと
  • 山の尾根筋を削って太陽光発電パネルを敷き詰めたこと
の2つだ。
しかし、メディアは「盛り土」という言葉を繰り返すばかりで、問題の本質を意識的に避けている感がある。
「原因はまだ特定できませんが……」というフレーズを繰り返す。

テレビには連日、「専門家」と呼ばれる人たちが入れ替わり立ち替わり登場するのだが、言うことが全部違う。
崩れた場所に見えている黒い土を指して「これが火山灰起因の本来の固い地層」という人がいるかと思えば、「火山灰土がこんなに黒いはずはないので、何か脂分を含んだ残土や産廃起因ではないか」という人もいる。どちらも「地質学者」なのだそうだ。

すぐ隣のソーラー発電施設は、当初、わざとテレビの画面に映らないようにしていたフシがある。
ようやく原因の一つである可能性に触れた学者が現れたが、案の定、その後、この説をフォローする報道はマスメディアからはほとんど出てこなかった。
別の学者はそのソーラー発電所脇に亀裂のような凹みがあるのを指して、「隣の盛り土が崩れたので引っ張られるようにして亀裂が生じている」と解説していた。
……いや、これはおそらく崩落の前からあったものだろう。今回のことでえぐれが広がっているとしても、だ。
田舎に暮らしている人ならみんな知っている。山に道を造れば、大雨が降ったときに流れる水で土がえぐれ、溝が掘られるのだ。そこを水が流れていって、どんどんえぐっていく。
だから、川内村に住んでいたときは、自分で私道の脇に雨水の通路を掘っておかなければならなかった。何もしないと道の真ん中を雨水が流れて溝が掘られてしまうため、車が通れなくなるのだ。
それを、ずっと前からその道の奥に棲んでいる人に言われて、道の横にシャベルで側溝を掘り、それが埋まらないように、ときどき掘り起こしていた。
こういう水の逃げ道がないと、道や斜面が大規模に崩落する。
都会の「専門家」って、そういう基本的な生活感もないままに理論だけで勝手に推理するような人が多いのだなぁと、改めて思った。
南伊豆の風車被害を見に行ったときも、現地の住民に教えてもらった。風車を建てるために山に道を造ったため、そこが雨水の道になってしまって土砂が上から流れてきて被害が生じた、と。
それで、慌てて「沈砂池」を道路の横に造ったけれど、たちまちそこも埋まってあふれてしまった、と。

山にウィンドファームやメガソーラーを作るな!

これは全国の風力発電・太陽光発電建設現場で起きている典型的な公害なのだが、メディアはほとんど報道しない。
私が2011年まで住んでいた川内村に隣接する滝根小白井ウィンドファームでも、建設中から降雨後の泥水流出がひどく、下流の夏井川では岩魚や山女が産卵できなくなり、夏井川漁協が事業者に補償を求めた。

↑風力発電施設工事のとき、大量の泥水が海や住宅地に流れ込んだため、対策として作られた「沈砂池」。しかし、大雨の後はこれもたちまちあふれてしまい、さらにもう一つ作る羽目に。写真は2010年1月、南伊豆にて


土木学会特別上級技術者の塩坂邦夫氏は、今回の熱海土砂詐害事件について、周辺の宅地開発・メガソーラー建設で、山の尾根が伐採され、土も削られたことで保水力が失われ、雨水の流れ道も変わってしまったことも一因、と指摘した。
それに対して、難波喬司・静岡県副知事(元・国土交通省大臣官房技術総括審議官)は、「そんなに広い地域の水が集まっていれば大洪水になっているはずだ」として塩坂氏の見解を否定した、という(盛り土崩落、宅地開発影響か 2021/07/09 時事通信社)

↑TBS『ゴゴスマ』で、自らのチームがドローンで撮影した映像を元に、今回の崩落原因を推理する塩坂氏。
ソーラーパネル設置のために削られた尾根は崩落現場より上にあり、ソーラーの建設道路が雨樋のように雨水を流すことになった可能性が指摘された。


崩落現場のすぐ隣りの尾根を削って建設された太陽光発電所。


塩坂氏はその後、7月9日には静岡県庁で記者会見し、「周辺の宅地開発で尾根が削られて水の流れが変わり、従来の範囲よりも広い地域から大量の雨水が盛り土一帯に流れ込んだ」と結論づけた。

現地調査に基づき「人災だ」と見解を公表した地質学者の塩坂邦雄さん(76)は9日、県庁での記者会見で、造成で尾根が削られたことによって雨水の流れ込む範囲(集水域)が変化、盛り土側に雨水が流入した結果、土石流を誘発したと分析した。
(略)
 塩坂氏は、盛り土付近の造成で尾根が削られたことにより、逢初川の集水域よりさらに北部にある、鳴沢川の集水域約20万平方メートルに降った雨も、盛り土側に流れ込んだと分析している。造成地側から盛り土側に水が流れた跡も確認したという。
(略)
河川の流域の一部分を別の河川が奪う地理的現象で、造成によって水の流れが変化し、逢初川よりも北部の鳴沢川に流れ込むはずの雨水が、谷を埋めた盛り土に流入。雨水が逢初川側に流れ込んだと主張した。
2021/07/09 熱海土石流 造成が誘発した人為的な「河川争奪」地質学者が指摘 毎日新聞

熱海の土砂災害を引き起こした背景は「モリカケサクラ」と同じ構図

山の頂上や尾根を伐採すると保水力や地下水脈が変わってしまい、土砂災害の原因となる、というのは、広く知られたことである。
それなのになぜ、国や熱海市は尾根筋の伐採・掘削や谷への残土・産廃の投棄を放置してきたのか。

マスコミが触れようとしないので、ネットで検索するしかない。
すると、すぐに答えが出てきた木下黄太氏のブログ記事三品純氏の記事にしっかり書かれていた。

まず、谷に残土や産廃を投棄して埋めた張本人は小田原市では悪名高い不動産業者。
その社長は自民党系の同和団体である「自由同和会神奈川県本部」会長。
ネット上には、2014年、自民党本部で行われた自由同和会中央本部第29回全国大会で議長を務めるこの社長の写真もあって、背景には安倍晋三首相(当時)が「日本を、取り戻す」というスローガンと共に大写しされたポスターが何枚も並んで写っている。

あの辺りの山を無理矢理切り崩して、まず先に道を作っていったんです。
道を作る時に、図面が先にあるわけではなくて、こういう感じがいいんじゃないかみたいな感じで現場で緩く決めていって、それで道ができていくような流れです。その後で測量部の人がやってきて、測量して図面を書くという流れでした。計画がきちんとあるわけではなくて、むしろやったことを、後付で図面を作ってるという話です。まあ適当なんですよ、本当に。
とにかく道路を作れば、その先でまた森を崩して平地を作るみたいな状態です。
だからものすごく土砂が出るんですよ。
そうした現地での開発で出た土砂が捨てられた土砂の大半であったと思います。
木下黄太のブログ 2021/07/09 元社員への取材内容から抜粋)

↑こうしたことは、日本全国の山でごく普通に行われている。私も川内村時代には、そうした現場をたくさん見てきた。
とにかく、山を伐採し、削って平らにすれば、雨水は行き場を失い、土砂と一緒に流れていく。あたりまえのことなのだ。

テレビや新聞が意識的に避けているとしか思えない、これらの記事を読んでいくにつけ、気持ちが悪くなり、ただでさえ体調不良の昨今、見ないでおきたいという思いも強くなる。
しかし、どうもこのままうやむやにされてしまう可能性も出てきたので、議事録や登記簿などからはっきり分かっていること、信用できそうな記事から、ものすごくざっくりとこれまでの経緯をまとめると、↓こうなる。
  • 2006年9月  小田原市の不動産会社S社が伊豆山赤井谷一体を買取りで取得
  • 2007年頃~ 同社は麓側から徐々に工事道路を建設し、尾根筋を伐採、造成し始める
  •       並行して、谷に造成工事で出た土やビル解体などで出た産廃を投棄して埋め始める
  • 2007年7月  台風4号による降雨で、同社が所有し、宅地開発をしていた伊豆山七尾にある熱海市の水道施設調圧槽が同社所有の山林地からの土砂、流木により一部埋没。市は同社に対して土砂、流木の排除対応処理を文書で依頼するも、同社は応じず放置。市議会で問題になる。市議会の建設公営委員会での質疑応答にて、市の担当者は「(相手が)同和系列の会社でございまして、ちょっと普通の民間会社と違いますので……」という答弁。
  • 2009年6月  市議会で再度、同社の危険な開発行為問題について質疑応答あり。この時期、同社は宅地開発を諦めていた様子。熱海市内のホテル解体工事で出た産廃なども谷に埋めていたことを、同社の元社員が証言
  • 2009年11月 同社社長が小田原駅前に所有していたビルの一室を、違法風俗店と知りながら本来の家賃を上乗せして貸していたとして、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益等収受)容疑で神奈川県警に逮捕される。
  • 2011年2月22日 熱海市が同社所有の赤井谷の土地を差し押さえ。
  • 2011年2月25日 不動産、建設関連を複数所有するZ社の社長が買取り。面積は周辺一帯で合計約40万坪。
  • 2013年8月~10月 Z社傘下の複数の会社がZ社が買い取った伊豆山周辺の土地での太陽光発電所建設を申請し認可される。


このZ社の社長は、1989年、1985~87年までの3年間の所得20億4,000万円を8億3,000万円余と過少申告。所得税5億1,200万円を脱税したとして逮捕されている。さらには2004年にも、2003年12月期までの5年半で約4億円の所得隠しを指摘されていたことで摘発され、追徴課税されている。他にも関連会社がアスベストの不法投棄事件とか、もういろいろと……。

ほんとに気分が悪くなってきたので、もうやめたい。
どれもネット上を検索すれば簡単に読めるデータや記事なので、知りたい人はどうぞ探してみてほしい。
現代日本が抱えるさまざまな問題が、これでもかというほど、分かりやすく浮かび上がってくる。



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バッテリー交換をしながら考えた日本の将来2021/06/06 15:41

パナソニックから「超納豆」に交換

その「国産ブランド」はどこ製?

17万円のラパンにつけているパナソニックのバッテリーがすぐに放電してしまうので、思いきってサイズの大きい韓国製バッテリーに交換した。
今までは60B19L。今度はバッテリー受け皿からはみ出る65B24L。 サイズがでかくなった分、バッテリーが上がりにくくなったはず。能力も60から65にちょっと上がっているし、これでだいぶ安心できるかな。

SuperNatto(「超納豆」??笑)という怪しげなブランドに不安を感じる人も多いかもしれないが、プジョーにつけたやつがもう3年くらい問題ないので、信用している。
ネットショッピングでは、韓国電池という会社が作っているアトラスというブランドのバッテリーがよく売れていて、評判もいい。自動車メーカー、農耕機メーカーなどが採用している例も多く、今や世界的なブランドなのだが、値段は国産ブランドのものよりずっと安い。
自動車用バッテリーといえば、昔はGSバッテリーが圧倒的な「一流」ブランドだったが、知らないうちにYUASAに吸収合併されていて、その後、パナソニックも吸収された。

GSバッテリーの歴史
  • 1895年 島津源蔵、日本で初めての鉛蓄電池を製造
  • 1908年 商標「GS」使用開始
  • 1912年 蓄電池工場(新町今出川)を建設
  • 1917年 日本電池(株)を設立、電気自動車「デトロイト号」を2台アメリカから輸入
  • 2004年 日本電池とユアサコーポレーションが株式移転により、持株会社である株式会社ジーエス・ユアサコーポレーションを設立
  • 2016年 パナソニック(株)の鉛蓄電池事業を譲受し、商号を(株)GSユアサ エナジーに変更

今はもう、GSもYUASAもパナソニックも、同じ経営母体になってしまったわけだ。株式会社GSユアサエナジーは、パナソニックというブランド名はそのまま残している。出光ZAXIAはそのOEM製品。

タイヤもそうだが、日本以外のアジアンブランド製品が「安かろう悪かろう」という時代は完全に終わっている。
我々高齢者世代は、なかなか頭の切り替え、というか、一度植えつけられた「国産=高品質・高性能」というイメージを捨てることが難しいのだが、東芝もパナソニックも、今ではブランド名だけが残り、実体は外国企業資本だったり、ほぼ中国製だったりする。
昔のブランドイメージは一旦リセットして考えないといけない時代なのだなあ。

「政治主導」でますますじり貧になる「技術大国」

最近、自動車製造業界では、半導体不足で工場生産がストップする事態が起きている。
今や世界的戦略物質である半導体の業界においても、日本はまた失敗を重ねようとしている。
5月21日、自民党は「半導体戦略推進議員連盟」(甘利明会長)なるものを設立した。
税金を投入し、「政治主導」で半導体産業を強くしていくというのだが、それがそもそも日本の「経済安全保障」を危うくさせているという指摘がある。
「日の丸半導体」はひいき目で見ても、世界を制する兆しは見えない。
 白物家電と同じく80年代には世界市場シェア50%を占めていたが、韓国や台湾に次々と追い抜かれ、今や2021年第1四半期の売上高ランキングにおいても、日本企業は15位にキオクシアが入るのみ。
自民党・半導体議連設立の10日後、経産省は、半導体受託製造で世界最大手の台湾企業TSMCが日本で実施する先端半導体の研究開発を支援し、5年間で190億円を拠出すると発表した。
税金ももらえるし、日本企業の技術に対して情報収集やリクルートもできる。うまくいけば、鴻海がシャープを傘下にしたように、技術力がありながらも経営に苦しむような日本企業を手中におさめることができるかもしれない。韓国としのぎを削るTSMCにとって何かしらのメリットがあると判断したということだ。いずれにせよ、彼らの頭には、「日本の半導体の国際競争力を高めてやろう」なんて発想が1ミリもないことは間違いない。
世界では「保守系政治家」は国益や国内企業の保護がまず第一なので、アメリカなど大国からの介入を嫌うのが普通だが、日本では「親米保守」という、愛国なんだか売国なんだかよくわからない人々が政治を動かしている。
そうなると当然そのしわ寄せは経済、つまり民間企業に押しつけられる。

これまで日本が半導体産業にやってきたことや、コロナのワクチン政策を見れば明白だが、「やることなすこと日本を衰退させていく政策」が量産されていくという今の政治システムを変える必要がある
DIAMOND ONLINE 2021/06/03 台湾TSMCを巻き込む「日の丸半導体復活」構想が、日本の衰退を早める理由 窪田順生

韓国や中国の大手半導体メーカーの中には、複数の企業が、東京やその周辺(川崎や横浜)に半導体関連の「研究所」を既に設置している。日本で研究を行う建前になってはいるが、実際の目的は、日本国内の企業や大学研究室からの技術情報収集(あるいは少額の研究資金を提供した協業)、装置・材料の調達、日本企業に勤務する技術者のリクルートのいずれかあるいはすべてだろう。
日経XTWECH 2021/03/02 TSMCの日本工場は幻、日本企業の自助努力なくして半導体再興なし 服部 毅
 
どれだけ失敗すれば分かるのだろう、と呆れる。

日本を代表する企業である東芝が今のような惨めな状況になった最大原因はなんだったのか。
みんな忘れてしまっている。というか、メディアもしっかり報道しなかったから、国民のほとんどはその問題を知ってもいない。
東芝が2006年に社運をかけて傘下に収めた原発プラント大手、米ウエスチングハウス(WH)。その決断は10年余りの時を経て、日本を代表する名門電機メーカーとしての東芝を債務超過に転落させるという惨憺たる結果を招いた。東芝は2年間で1兆円近い原発関連の損失を計上、昨年の医療機器子会社の売却では事足りず、看板のフラッシュメモリー事業まで手放す可能性が現実味を帯びている。
ロイター 2017/02/15 原発で誤算、東芝の「失われた10年」 優良事業相次ぐ身売り

1兆円をどぶに捨てた米ウェスチングハウス(WH)の失敗をきっかけに東芝の凋落は始まり、何かといえば官僚が無責任に口先介入、資金不足につけ込んで侵食した外資が揺さぶりをかけ、経営陣に当事者責任が見られないまま、医療、半導体と付加価値の高い事業分野から切り売りしていった。その結果、鉄道インフラ、水力・火力発電、エレベーター、レジシステムなど多彩だが成長分野の核になる事業がない、という将来に展望を描けない企業となった。
現代ビジネス 2021/04/29 東芝の悲惨すぎる末路…なぜ“外資の草刈り場”となってしまったのか 伊藤博敏

……これがかつて「技術大国日本」と呼ばれた日本の姿だ。

庶民ができるせめてもの防衛術とは?

私たち世代はこの悲惨な状況に心を痛めながらも、もうすぐ死んでしまうので、地獄の底までは見届けないで済むかもしれない。
しかし、若い世代の人たちは、真剣に自分の将来を見据えて生き残り作戦を練らなければならない。

Super Nattoブランドのバッテリーを企画・輸入・販売している南進貿易株式会社は、福岡市にある自動車整備工場社長の息子が2010年にオートバイ用バッテリーの輸入販売をしようと設立した。創業してすぐ、海外から直接、独自ブランドでバッテリーを仕入れようと決意して今に至るという。この10年で確実に成長し、経営も軌道に乗っているようだ。
しかし、今は国産ブランド品より、中国や韓国、台湾製の製品のほうが概ね安いが、そのうち逆転するのではないか。円安で、日本の労働賃金はどんどん下がり、アジアの他の国々が日本の工場で製品を生産したほうが安くつく、なんてことになるだろう。
いや、すでにそうなってきているのだ。
アニメの制作現場なんかは、急速に中国に乗っ取られつつあるという。日本の職場があまりにも低賃金の地獄環境だから。
既に「日本のトップ級以外のスタジオは、単価が安いけど質が悪いので発注できない」(中国の配信大手)という声も出始めている。中国の求人サイトによると、アニメーターの平均月収は杭州が3万4062元(約52万円)で、北京では約3万元(約45万円)だった。
「これまでは中国が日本アニメの下請けだったが、もはや逆転している」
プレジデントオンライン 2021/04/06 「日本人なら中国人の3分の1で済む」アニメ制作で進む"日中逆転"の深刻さ 日本が中国の下請けになっている 中藤 玲

IT関連もそうだ。力のある者は、さっさと日本に見切りをつけて、仕事の場を海外に移している。ネット時代の現代では、別に移住しなくても、日本にいながら海外企業の下で働くことはできるしね。

若い人たちにアドバイスできるとすれば、とにかく英語と技術力を磨くことだ。ボ~ッと生きていたら、地獄のような人生しか待っていないよ。








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