『私たちは売りたくない!』を読んで2024/09/21 01:00

9月18日、方丈社という小さな出版社から↑こんな本が出版された。
『私たちは売りたくない! “危ないワクチン”販売を命じられた製薬会社現役社員の慟哭』
10月から世に出てくるという「世界初の自己増殖型mRNAワクチン」、いわゆる「レプリコンワクチン」(製品名は「コスタイベ」)の製造・販売元であり、日本最大のワクチンメーカーでもあるMeiji Seikaファルマの現役社員たちが書いているということでたちまち注目を浴び、販売開始と同時に売り切れてしまった。
すぐに1万部の重版がかかったが、それもすでに予約で売り切れ、現在は10月8日の3万部増刷を待つしかないという状況だ。

↑販売開始と同時にAmazonの「本総合」で売れすじ1位、売り切れ。
楽天ブックスや大型書店でもあっという間に売り切れてしまった。転売目的なのか、まとめ買いしていく人が多数いるらしい
大手出版社ならもっと思いきった数を刷るのだろうが、弱小出版社ゆえ、それができないのがもどかしい。
転売ヤーたちが買い占めたり、複数冊予約して高額で転売しているが、電子書籍のKindle版は売り切れるということがないので、Kindleで読むことをお勧めする。最初の数十ページは無料サンプルでも読める

本書の最大の注目点は、今までワクチンを売ってきた製薬会社社員が声をあげた、という点だ。
mRNAワクチン(ファイザーやモデルナの新型コロナワクチン)の危険性については、当初から世界中の医師、医学者、ウイルスやワクチンの専門家らが声をあげていたが、厳重な言論統制が敷かれ、多くの人が瞞されて注射を受け入れてしまった。
ワクチンを売る側の会社の社員も同様で、「(わが社でも)2回もしくは3回接種したという社員が一番多いのではないかと思います。我々『チームK』も同様です」と告白している。
つまり、日本国民の8割を占める多数派グループに所属している、普通のサラリーマンなのだ。
それ故に、今まで医師や研究者たちの警告を無視し続けていた「積極的には知りたくない人たち」「多数派に属していれば安心だと考える人たち」にも届くのではないかと期待している。

著者グループは、病院を訪問して医師に自社製品の説明をするMR(Medical Representative=医療情報担当者)という職種の専門知識を持った営業マンだという。
mRNAワクチンがいかに危険であるかという説明も、学者たちの著書などよりずっと分かりやすく、読みやすい文章で書かれている。
専門知識がない一般人でも、常識的に考えればこれがいかに異常なことかは分かるはずだ、という、「下から目線」の論法で淡々と事実を並べているところがいい。


↑冒頭部分より(このあたりはAmazonのページで無料で読めます)


すでにmRNAワクチンという名の遺伝子製剤注射がいかに狂気に満ちたことかを、機序も含めて十分理解している人たちは、本書に書かれている内容に物足りなさを感じるかもしれない。
人口削減計画とか、ディープステートとか、ニューワールドオーダーとか、WEFとか、電磁波によるマインドコントロールとか、そうした話もまったく出てこない。ただただ、製薬会社で医師や病院を相手に商品(医薬品)を売ってきた専門営業職として、いくらなんでもこれは異常だろうということを、誰もが分かるように述べている。
しかし、だからこそ本書は貴重なのだ。

著者グループが本書を世に出すと決意したきっかけは、健康そのものだった仲間の社員が、2回目のワクチン接種の3日後に、26歳という若さで突然死したことだったという。
医師や学者が、自分の専門知識や職業倫理からして遺伝子製剤の危険性を訴えないわけにはいかない、という一種の正義感や使命感で本を執筆したり、発言したりするのとはだいぶ違う。普通の生活をしていた普通の人間が、普通に考えてありえないような出来事に接したことで、自分ができる範囲でその出来事の背景を探っていった記録といえる。

異常事態を続けてきた厚労省とそれに加担した者たち

第3章の「mRNAワクチンは、神か、悪魔か?」では、製薬業界、医療業界の人間なら誰もが知っている「イエローレター(緊急安全性情報)」「ブルーレター」というものについて説明している。
因果関係が分からなくても、医薬品などが原因で不測の有害事象が発生したと疑われる場合に緊急発出されるという。
イエローレター、ブルーレターの例(本書内より)

ところが厚労省は、新型コロナワクチンでは当初からこの常識をまったく無視した異常な対応を取った。
2021年、新型コロナワクチン接種が始まった直後、接種後3~4日で、60代の女性と26歳の女性が突然くも膜下出血で死亡するという事例が立て続けに起きたのに、それを周知させることもなく、強引に接種事業を推進させた。
その結果、接種後の死亡事例報告は2024年7月29日公表分までで2204例になり、そのうちの99.4%が「評価不能」とされている。こんなことは業界の常識からしてありえない。本来ならば、2例目の26歳の女性の死亡事例が出た時点で、ワクチン接種は一旦中止にして、広く注意喚起し、徹底的な原因究明をしているはずだという。
他にも、新コロワクチンだけが有効期限が何度も大幅に伸ばされたことなども「従来の常識を覆した異常事態」であり、「常識外の連発だった」と述べている。

こうした主張は、別に医療現場や製薬業界の外にいる我々「一般人」でも、ごくあたりまえだと思える。

また、新コロワクチンが効果があるように見せるために、厚労省が極めて悪辣な手法でグラフを作成したり、そのグラフを見せながら「専門家」たちがテレビで接種を煽ったことも、はっきり告発している。


本書では個人名をあげての告発や非難はほとんどないが、さすがにこうした悪質な煽動をしていた河野太郎大臣や忽那賢志医師、西浦博医師らの名前は出てくるが、彼らを正面から攻撃するのではなく、彼らが実際にどんなことをしてきたかを思い出させる形で、事実のみを書いている。
一般人ならまだしも、国民を守る立場の人間がここまで無責任な行動をしたことは「人として許せない」という気持ちからだろう。

医者にはワクチンの知識がない

日々、現場の医師に接して自社製品を説明し、売り込む立場の筆者たちから見て、医師たちのワクチンの知識が乏しいというやんわりとした「告発」にも注目したい。
これは私自身感じていたし、それこそ遺伝子治療最前線にいた専門家からも直接聞いていたことだったので、ああ、やはりな、と思った。
そして、そんな「ワクチンの知識に乏しい」現場の医師たちも、今はさすがにmRNAワクチンに疑問を抱きつつあることを感じるという。



このように、製薬業界の人間、それも研究者ではなく、医療現場に製品を売り込む営業マンの視点で書かれていることが、本書の出版意義を格段に高めている。
製薬業界の空気感や今後の展望なども伝わってくるので、ぜひ読むべき本だ。

↑このあたり、特に今までの「ワクチンは危険」本にはなかった事柄なので、読めてよかった



↑これなどは「売る側」の人間の本音が出ていて興味深い。本書が実際にMeiji Seikaファルマの社員によって書かれたという信憑性にもつながる



そして、終始一貫しているのが「これ以上分断社会を加速させたくない」という筆者たちの願いだ。


これは私もまったく同感なので、ネット上の発言などにもずっと神経を使ってきたが、本書が出たことで、今まで無視を決め込んでいた大勢の人たちに、軋轢なく、これ以上の悲劇を広げないための情報発信のチャンスだと思い、今、これを急いで書いている。

Xなどを見ても「よく書いてくれた」「今までいくら説明しても分かってくれなかった親にも、この本なら分かってもらえるかもしれない」といった応援メッセージがたくさん寄せられていた。

↑自身が薬害被害の経験を持つ川田龍平議員の応援メッセージ
これが最後のチャンスかもしれない
本書が大きなターニングポイントとなることを願ってやまない。


↑当面、紙の本は入手不能なので、⇒Kindle版を購入しましょう(Click)

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戦時下の竹槍訓練を皮肉ることは罪か? 水ダウを非難する人たち2024/09/01 20:53

『水曜日のダウンタウン』(TBS) 2024年8月28日放送
「水曜日のダウンタウン」がやってくれた。
「コロナ対策いまだに現役バリバリの現場があっても従わざるを得ない説」と題して、馬鹿げた「コロナ対策」を揶揄というか、反省?するような内容。
まともな思考をしているテレビ制作陣が生き残っていることが分かっただけでも、少しだけホッとした。
しかし、ネットでは「元医療従事者としては感染症対策バカにされた気分」「こっちは後遺症でまだ悩んでるんだよ」など、批判の嵐。
本当に闘った医療関係者は、軒並み攻撃され、排除されてきた。今でもまだそうだ。
……あのねえ……馬鹿なことは馬鹿なの。
馬鹿なだけでなく、大変な害を与えたの。特に子供たちへの害はとんでもなかった
そうした国家的犯罪、社会の暴力を、真面目な番組できちんと反省していない中で、まずはこうした方法で風穴を一つ開けようとすることこそ、メディアの最低限の良心であり矜持だろうに。

あの馬鹿げたマウスガードやらアクリル板やらが「感染症対策」だとまだ言う人たちがいることに脱力するが、そういう人たちが世界一多いこの国で、これからも生きていかなければならない。それも、これ以上免疫力を下げないように、NK細胞を増やすために極力楽しく、分かっていない人たちとも摩擦なく、自分を失わず……これ、相当難しいことだよね。



『水曜日のダウンタウン』(TBS) 2024年8月28日放送



たまたま同じ日に、我が家ではこんな番組↓も見ていた。2023年4月放送の『かまいたちの掟』(さんいん中央テレビ)の再放送(BSよしもとで)。地方局制作番組は呪いから解けるのが最も遅かったかもしれない。
あの期間に収録されたロケ番組は、今後、再放送率が下がるだろう。違和感とガッカリ感、無力感、怒り……が先に立ってしまい、普通の感覚で観ていられないから。仕方なく従っていた出演者たちは本当に気の毒だ。


『かまいたちの掟』(さんいん中央テレビ)2023年4月放送


知る限り、最も早くマスクを外したのは2023年3月18日放送の『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』だった。
これも遅すぎるけれど、他の番組が軒並みマスクだらけ、アクリル板だらけだった中で、先頭を切ったことはしっかり覚えている。

マスメディアが国民を煽動した戦前戦中の文化

水ダウがネットで炎上しているのを見て、明治以降の日本は何も変わっていないのだなと、つくづく思った。

↑これは昭和18(1943)年の流行語トップ10だそうだ。どうやって順位をつけたのかよく分からないが、戦時中も政府に抵抗する庶民がいたことは分かる。
金鵄(きんし)上がって十五銭」がよく分からなかったのでネット検索したところ、↓こういう替え歌だった。
元歌は「紀元二千六百年」という「国民歌」↓。
Wikiによれば、
1939年(昭和14年)8月、内閣奉祝会・日本放送協会(現在のNHK)の主宰によって広く国民から「奉祝歌」を募集する企画によって誕生したもので、約1万8000の応募の中から、東京・神保町の教科書出版所店主増田好生の歌詞が一等に選ばれ、同時に募集した作曲は当時東京・杉並区在住だった音楽教諭森義八郎の曲が採用された。
だそうだ。
Wikiにはさらに
(作曲者の)森は後年、作曲家に転身し井の頭音頭や小学校の校歌などの作曲を手がけたが、酒癖があまりよくなかったとも言われ、この「紀元二千六百年」作曲直後に行った飲み屋での飲食酩酊の上で、「此の曲は大塚の花街で遊女を抱いた時の腰のリズムを使って作曲した」と放言して物議を醸した。

……ともある。

この曲を一般募集したNHKは、1981年5月に↓こんな番組を放送していた
ちなみに「金鵄」とはタバコのゴールデンバットのこと。敵性語として名称変更させられていたのだね。

NHK戦争証言アーカイブズ 「金鵄(きんし)上がって十五銭」
その1⇒こちら  その2⇒こちら

↑この番組、「その2」では、翼賛選挙に大量の無効票(投票用紙に落書きや不平を書き連ねたもの)があったことや、特高が膨大な資金を得て反戦思想と思えるものを徹底的に弾圧し、替え歌を歌っていた子供まで取り締まった記録などが紹介されている。

43年前のNHKは、このように、いい番組いっぱい作っていたのにね。この数十年で大本営発表代行機関みたいになってしまった。
でも、こうしてネット上に残して、誰もが見られるようにしているのは、心ある職員が頑張っているということかな。
この番組で戦時中の替え歌を歌っている東京放送児童合唱団の子供たちも、2024年の今は50代くらいだろう。この収録のことを覚えているかな。

水ダウの「馬鹿げたコロナ対策」を思い出させる企画は、このNHKの「戦争証言アーカイブズ」シリーズに通じるものがある、と言えば、そんな馬鹿な、全然違う、無理がある……と、またまた非難囂々だろうか。
しかし、「金鵄上がって十五銭」の替え歌と、パカパカのマウスガードやアクリル板の絵面を揶揄する(あるいは「反省する」)企画は、どちらも、正面切って反対すると潰される庶民の精一杯の抵抗ではないだろうか。
それを理解できず、ただただ不謹慎だ不届きだ許せないと騒ぐ人たちは、歴史に何も学んでいないのではないか。
戦時中の竹槍訓練を戯画化した作品があったとする。おそらく今回水ダウを非難した人たちは同じように「命がけで戦った銃後の人たちをバカにしている」「人として許せない」などと攻撃するだろう。
しかし、作品の意図は竹槍訓練をしている人たちを馬鹿にすることではない。そういうことをさせる世の中を作った人たち、馬鹿な為政者だけでなく、時代の空気感や、ある日簡単にそうした世界になってしまう怖ろしさを訴えようとしているに違いない。
歴史を学べば、国が(権力者集団が)国民を殺してきた記録が延々続いていることが分かる。今もその最中なのだということを、平和ボケしている人たちには、いくら言っても分からない。
ましてや、マスメディアが一斉に大政翼賛会、いや、大本営発表広報担当となり、暗黙のうちに特高化までしてしまっている今の日本を異常と感じない人たちが大多数を占めているのを見るにつけ、これはもう、徹底的に破壊されるまで、何も変わらないのかなと、暗澹たる気持ちになる。

精神をこれ以上乱さないための訓練?


「金鵄上がって十五銭」が流行語トップ10に入っていた昭和18(1943)年の3年後、敗戦直後の昭和21(1946)年の流行語を見てみると……

なるほど、戦時中とはだいぶ印象が変わってくる。このなかの「ハバ・ハバ」が分からなかったので、これもネット検索したところ、↓こんな「高齢者向けクイズ」なるページがヒットした。


「ハバハバ」は「早く!早く!」という意味で、敗戦後、日本に駐留した米国軍が持ち込んだ語だそうだ。語源はパプアの原住民の言葉らしい。
「オフリミット」がなぜこの時代の流行語になったのかもよく分からなかったが、

(「戦後昭和史」WEBサイトより)

……なるほど、である。
要するに日本は完全に占領地となってしまい、それを庶民は受け入れるしかなかった受け入れながらも、どこか醒めた目で現実を見つめていたという空気感が読み取れる。
今またそれと同じこと(敗戦~占領)が、あの頃には想像もできなかった巧妙な方法で起きているのだが、ほとんどの日本人は気がついていない。あるいは、薄々感じていても、考えないようにしている。考えたくないので、不都合な情報はシャットアウトするように身体が覚えてしまっている。

私は昭和30(1955)年生まれなので、敗戦直後の昭和20年代のことは知らないが、小学校に上がるまで家には風呂はおろかトイレがなかった(長屋で、トイレは戸外の共同便所を使わなければならなかった)。
テレビが買えたのは小学校の後半くらい。電話は中学に入ってから。
平成生まれ、あるいは21世紀生まれの人たちの中には、「チャンネルを回す」とか「(テープを)巻き戻す」とか「(電話機の)ダイヤルを回す」といったフレーズが通じない。さらには「アベック」や「股引」といった言葉を、いわゆる「昭和言葉」として嘲笑するわけだが、単語のみならず、「あたり前田のクラッカー」のような昭和の駄洒落フレーズには、敗戦後の日本を生き抜いてきた人たちの逞しさや老獪さも込められているような気がする。

辛い話ばかりだと身体に悪いので、最後はそんな駄洒落フレーズを鑑賞しながら終わろうか。


あたり前田のクラッカー
あたりまえやがナイアガラ
ざまあ味噌漬け
ほんまかいな、そうかいな、かいな返して上手投げ
そんなの聞いとらんペット
ごめんめんめん明太子
さんきゅ~よんきゅ~母号泣
インド人もビックリドンキー
アイムソーリーヒゲソーリー
おつかれさんだーす軍曹
汗がダーダーダースベーダー
もういくつ寝ると和尚が来る?
なんまいだ~なんまいだ~オ~マイガ~
あとはよろしくさんじゅうろく
冗談はよしこちゃん
ありがとうさん、しみがかあさん
ありがたいわにアリゲーター
泣くなよしよし、よし!行くぞー
とんでもハップン歩いて10分
うまかった~ 牛負けた~


……さて、あなたは↑この中のいくつを知っているかな?

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現世は経済支配のゲーム盤2024/08/05 20:49

注射を拒否し、全豪テニスから排除されても、生き方を買えなかったジョコビッチ、おめでとう!
パリ五輪が始まってもうすぐ1週間。若い人たちが身体を動かしているのを見ると、なんだか不思議な気持ちになる。
スケボー・ストリートという競技は前回の東京大会から五輪正式種目になったそうだが、技が一瞬すぎて老人の目には何をやっているのかほとんど分からない。
テレビでは解説者として呼ばれた男性が「ああ~(失敗)」「おお~(成功)」「すげ~(成功)」「ヤバ!(成功)」「乗るんだ~(成功)」……と、呻くだけの解説が話題になった。その「解説しない解説」ぶりを楽しみに見ている人も多い。
体操男子団体は中国の控え選手が鉄棒で2回落下するという大失敗のおかげで優勝。男子総合個人も、20歳のチーム最年少・岡 慎之助選手が、中国のエース・張博恒選手が床で大失敗したおかげで優勝。
表彰式では、2位の張選手がスタッフから自分のスマホを持ってこさせて、表彰台の上で自撮り。

中国選手と日本選手がこんな風に健闘をたたえ合うシーン、かつての五輪ではありえなかった。見ていてとても気持ちがよかった。
ちなみに助手さんは終始、張博恒を応援していた。「可愛いから」だって。うん、いい顔してるよね。きっと性格もいいんだろう。

表彰台で自撮り その1
その2
その3
その4
その5
その6
↑どうも銀メダルの選手が表彰台でこの役割を果たすことになっているのかな。誰が始めたんだろう
こういうシーンを見ていると、今の若い人たちはしっかり育っているなと感心する。


一方、あとちょっとでパリ行きを逃した落合くんは、インターハイで日本新。いいね、いいね(月刊陸上競技サイトより)

2024/08/04

現世は経済支配のゲーム盤

一方、そんな若い人たちがこれからも生きていかなければならないこの世界は、ますます終末感を増している。
世界レベルでスポーツ競技を競えるくらいの環境は、かなり裕福な家庭に生まれるか、スポンサーや組織がバックアップしなければ得られない。
ハッサンのように命からがら祖国を後にした難民が、逃げ延びた先の国(ハッサンの場合はエチオピア~オランダ)で努力と幸運の末に栄光を摑むケースもあるけれど、才能に恵まれていても、日々の、食う、寝る、スマホを使える環境を得るだけで精一杯という若い人たちが大半だろう。

経済の格差は情報操作をも生む

時給いくらのバイト生活に明け暮れる人たちは、情報を自分で集める余裕も技術もない。流し見するテレビやネットニュースから得られる情報は、富裕層がコントロールするマスメディアや、メディアに誘導されたネットユーザーからのものばかり。それが「常識」となって脳にしっかり刷り込まれる。

経済的に裕福な環境にいる人たちもまた、同様の情報を「常識」として身につけている。なぜなら、富裕層が支配する社会で金を得るということは、巨大企業や政治権力層に都合のいい情報を疑うことなく吸収し、なるべく「富裕層側」で生きることに通じるからだ。
パリ五輪では、ロシアやベラルーシの選手は排除され、ウクライナやイスラエルの選手は受け入れられる。ウクライナの選手などは、日本のメディアは戦争の被害者のような扱いで持ち上げる。しかし、見方を変えれば、ドンバスでつましく、真面目に、平和に暮らしていた人たちを何年もの間殺していた側で育った若者たちかもしれない。
ウクライナ正規軍によって理不尽な攻撃を受けていた人たち(ロシア系ウクライナ人)の中には、どんなに才能を持って生まれても、スポーツなど無縁の環境で育った人たちがいっぱいいる。

そういう人たちのことを報道するマスメディアは日本には皆無だし、日本にいる我々が彼らのことをテレビの映像やニュースを通じて知ることもまずない。

中国やミャンマーで起きていることも、日本にいる我々は本当はどうなっているのかを知る術をほとんど持たない。マスメディアを通じて得られる情報がいかに嘘にまみれているかを知ってしまった今は、結局のところ「分からない」と言うしかない。

安い中国製品を買うことは、ウイグルでの強制労働や拷問・虐殺を認めることだと非難する人たちがいる。しかし、経済的に余裕のない人たちが少しでも安いものを買うのはあたりまえで、高価な商品を買える富裕層から非難されてもなあ……という気もする。
非難する側の人たちが身につけている高級ブランドの服や、休日のドライブにしか使わない高級車を数年で買い換える人たちの生活を非難するつもりはない。それを可能にする経済効率や欲求のおかげで技術は進歩し、全体として人間社会は豊かになっていった。
私だって、潤沢に金を持っていればそういう生活をしているだろう。
ただ、高級な商品が作られ、高価な値段で売られている背景にある様々な不正、不公正、環境破壊などなどは、安い中国製品を買って生活費を節約したり、ささやかな開放感や娯楽を得ている人たちの生活の裏返しであろう。
さらにいえば、どんな高級品でも、今や中国の工場、あるいはベトナムやバングラデシュなどの労働者たちの存在なしで作れるものはまずないだろう。安い商品の裏側だけに奴隷のように働いている人たちがいる、という思いこみは都合がよすぎるのではないか。

現代社会は巨大資本が作り出した経済ゲームのゲーム盤のようなものだ。そのゲームは一握りのプレイヤーたちによって展開する。
彼らの中に善悪という意識や価値観はない。ゲームをうまく進めるための戦略の成否だけを考えている。
どこそこで戦争を起こして軍需品を売りさばこう、人間が増えすぎたから少し減らそう、偽情報を常識のように浸透させて危険物をばらまこう、自分たちに不都合な言動を封じ込め、都合の悪い勢力を極悪非道の悪魔のように思い込ませよう……。そうした考え方は単に「戦略」であり、善悪とは関係ないと思っている。そこに一種の宗教的な信念(これは神に選ばれた自分たちが遂行しなければならない任務なのだ、というような)が入り込むと、さらに怖ろしいことを大胆に決行するようになる。
彼らはゲームを有利に進めるためにはなんでも行う。巨大メディアや娯楽産業も、彼らの駒として動かされている。そうした駒が与えてくれる商品や楽しみがないと、庶民はカツカツの日常生活を生き抜けないという悲しい現実もある。
駒そのものに善悪はない。しかし、駒となっている人たちの行動には善悪が伴うはずだ。

支配者は被支配者の命を利用する。戦争や謀略を繰り返す。それがまさに人類の歴史だった。今に始まったことではない。
しかし、現代のように巧妙な嘘で塗り固められ、操られるしかない時代はなかったかもしれない。
こうなると、何かに対して戦いを挑むといった行為よりも、一人一人が巨悪に利用される度合を減らしながらまっとうに生き抜くことを蓄積していくことでしか、社会を今よりいい方向には向かわせられないのではないか。

IOCやバッハ会長にはNOを突きつけるが、オリンピックを人生最大の舞台ととらえ、超人的な努力を続けてきた選手たちにはエールを送るし、感動的なシーンに感謝する。
それを見ている我が家のテレビは、日本を代表する企業だった東芝が中国資本に買い取られた末のREGZAである。
今この文章を書いているPCはメーカー名も分からない中国製だし、OSはあのゲイツが詐欺的に始めて世界征服したMicrosoft社のWindowsである。
数年前、親父の介護の関連で買うことになったウクレレはアリババで取り寄せた中国製だし、人生最後に買った(おそらくそうなる)ギターはAmazonでポチした中国製(ブランドは日本だが100%中国で製造)である。
パソコンもウクレレもギターも、中国経済が今のように発展を遂げるまでは、到底その価格では手に入らなかった。安価で品質のしっかりした商品(道具)を手に入れられる今の若い人たちは幸せだな、とも思う。
ただ、そういう生活を、いいとか悪いとか言っている余裕は今の私にはない。残りわずかな命を、潰されないように生き抜くためにそうしている。
格差社会の上にいる人も下にいる人も、人間の本性に従って生きている。何かの拍子に立場が逆になることもある。だから、極力平穏に生き抜くために、格差から生まれる類の摩擦は避けたいとも思っているし、そのように動いているつもりではいる。

おそらく、今の若い人たちも、これから先、そのように生き抜いていくしかないだろう。
彼らの人生が少しでも楽しく、平和であってほしいと願っているし、そのために自分ができることは何かあるだろうか、ということも常に考えている。
人生の「予選敗退」を何度も経験してきたジジイのあがき、そして祈り……。
ああ~
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パリ五輪開会式の演出を終末論的に?読み解く(その2)2024/07/30 22:09

一晩寝て、昨日の続き。


ルーブル美術館とフランス学士院を結ぶポンデザール橋でパフォーマンスしたのはアヤ・ナカムラというフランスの歌手。マリ出身で、本名はアヤ・ダニオコ。アヤはマリでは普通の名前で、ナカムラは芸名。アメリカのテレビドラマ「HEROES」で、日本人俳優マシ・オカが演じた超能力者「ヒロ・ナカムラ」からとったそうで、日本人ルーツは一切ないとのこと。
そういうこともNHKのアナウンサーはまったく説明しない。単に「マリ出身のアヤ・ナカムラさん」と紹介するので、視聴者は「父親と母親、どっちが日本人なんだ?」などという疑問が渦巻いてしまう。
マリ共和国は西アフリカにある。西アフリカ地域では、19世紀にはイスラム国家が林立していたが、ヨーロッパ列強によるアフリカ分割政策でバラバラにされ、すべてフランスによって滅ぼされた。1880年にフランス植民地となり、当時の名称は「オー・セネガル植民地」。
その後、フランス領スーダン(1890~1902年)、フランス領セネガンビア・ニジェール植民地(1902~1904年)、フランス領オー・セネガル・ニジェール植民地(1904~1920年)、フランス領スーダン(1920年~1960年)と改称されていったが、要するにずっとフランスの植民地だった。
↑フランス領スーダン時代の国旗
かつての「フランスの植民地」出身の女性歌手が今やフランスを代表するスターになり、パリ五輪開会式でディオールの衣装に身を包み、60人の共和国親衛隊音楽隊と36人のフランス陸軍合唱団を従えてパフォーマンスする図、というところに意味があるのだろう。
ちなみに雨のため、歌はライブではなく口パクに変更されたらしい。

その後、「死神」は聖火を持ったままルーブル美術館に入っていく

外ではスタインウェイのグランドピアノをびしょびしょに濡らしながらの演奏。この日だけで、何台のグランドピアノをずぶ濡れにしたのか



ルーブル美術館ではミニオンズがモナリザを盗み出していた、というしょーもない設定


潜水艦の中でミニオンズが五輪競技ごっこをしていて、馬鹿騒ぎの末、槍投げの槍が船体に穴を開けて水中に全員放り出される↓

ミニオンズがやっているのは「オリンピック」(の真似事)で、それが原因で全員が命の危険にさらされる……というのも、穿った見方をすればオリンピックへのマイナスプロパガンダともとれる?
そもそも、ミニオンズってアメリカの映画だよなあ。版権問題大変だったんじゃないかと思って調べてみた。
ミニオンズの制作はイルミネーション・エンターテインメント社とイルミネーション・スタジオ・パリ社で、後者は2011年にユニバーサル・スタジオがVFX会社「マック・ガフ」のアニメ制作部門を買収したものだそうだ。
本社はパリにあり、「フランスはアニメ文化でも世界一流なんだぞ」というアピールなんだろう。

ミニオンズが盗んだモナリザはセーヌ川に浮かんでいる。これを無事回収するというシーンは最後まで出てこなかった。解釈のしようによっては、価値を過大評価されるクラシック・アートへの反逆ともとれる?



これは女性解放のために人生を捧げた10人の女性を銅像で紹介するというコーナーだが、10人のうちシモーヌ・ド・ボーヴォワールの像が台座からせり上がって出てこず↓、30秒以上の空白が生じた。カメラはその間、ごまかすために遠景に切り替えられていた。NHKの解説も、このトラブルに気づかず、一人ズレて紹介していた

この台座の中からボーヴォワールの像がせり上がるはずが、出てこなかった


ドラァグクイーンという文化?


「死神」は橋の上に作られたレッドカーペットのランウェイに移動。見守るのは「ドラァグクイーン」と呼ばれる過剰な女性表現をする者たち。ゲイ文化の一つとして生まれたとされるが、今は男性女性に関係なく、こうした衣装や化粧で自己主張する文化全体をさすらしい

↑髭に胸毛の人物。中身が男性なのか女性なのかは分からない



↑その橋の下を通るのはEU連合の船だと説明されていたような……

↑その船の上では、様々な格好をした人々が「そんなのかんけ~ね~!」(笑)と踊り狂っている


↑橋の下で踊り狂う者たちはバタバタと倒れていき(例の注射による心筋炎で突然死する若者たちを表現していると指摘した人もいた)、
↓橋の上の饗宴はますます異様な空気に包まれていく



あれは「最後の晩餐」のパロディだったのか?


蓋はメインディッシュを表しているのだろうから、中身のこの男性は「ごちそう」ということか

頭につけている花冠はキリストが処刑されたときの茨の冠のパロディではないかという声も上がった。裸の男の前には皿にのせたパンのようなものも見え、これまた正餐式のパンを思い起こさせる?

安心してください。履いてますよ……いや、表現としては完全に全裸だわね。やはり「料理」なのだろう

こういうのがobscurité(闇)ということ?


アメリカの通信会社C Spireは、この開会式の演出を「最後の晩餐を嘲笑するもの」と捉え、オリンピックからすべての広告を撤回すると発表した

これらの演出を担当したのはパリオリンピック組織委員会の芸術監督トーマス・ジョリー氏だそうだ。
ジョリー氏は様々な批判、特にキリスト教への侮蔑であるという抗議に対して「多様性を称え、フランスの美食に敬意を表するもので、挑発や嘲笑、ショッキングな演出を意図したものではなかった」と述べているという。
IOCも多くの批判を受けて「開会式の演出はパリ固有の精神と多様性への取り組みを反映したもの」という見解を表明し、開会式演出への非難はしていないらしい。立場上そうなるのだろう。

橋の上のレッドカーペットでのパフォーマンスに「最後の晩餐」の構図が重ねられていたかどうかはちょっと微妙な気もする。次から次へと人が動き回っていたので、「最後の晩餐」のように見える構図で映し出されたのはごく短い時間だった。
しかし、そのようにも見える計算は確かにあったのかもしれない。そうした「かもしれない」演出はこの後もどんどん出てくる。

『IMAGINE』の押しつけへの皮肉?


五輪開会式で『イマジン』が歌われた最初は2018年の平昌(ピョンチャン)冬季大会の開会式だったらしい。このときは韓国の歌手が歌ったが、2021年の東京大会では映像を通じて五大陸のアーティストが歌い継ぐ演出に。2022年北京冬季大会開会式でも歌われている。NHKのアナウンサーは「開会式でのイマジンはルールになった」みたいな解説をしていたと思うが、そうなのだろうか。
今回はソフィアーヌ・パマールが演奏するグランドピアノがイントロ演奏直後に炎に包まれた。これは「イマジンみたいな平和なんて所詮無理なんだよ」という皮肉なのか、それともイマジンを開会式の「マスト アイテム」にさせられたことへの抗議なのか? いずれにしても穏やかではない演出だった。

ジャンヌか死神か? 鋼鉄の馬と顔を隠した騎士



ここで、鎧を着た人物が金属製の馬に乗ってセーヌ川を、選手団がパレードしたルートに沿ってメイン会場へと走って行くというシーンが始まる



騎士と馬が橋を通り抜けるたびに、橋にしつらえた翼の電飾が灯る。この翼は五輪開会式のマスト アイテムとしてIOCから義務づけられているハトの飛翔の代わりだと説明されているが、次々に登場してラッパを吹き、人類の終末を告げる7人の天使の翼のようにも思える
この騎士はジャンヌ・ダルクだとする解釈が有力だ。
なにより、パリ五輪のX公式アカウントでも「馬に乗った女性」と言っている↓。
↑パリ五輪のX公式アカウントでは「horsewoman」としている
となると、最初に登場した「死神」も墓から甦ったジャンヌ・ダルクで、ジャンヌが鎧を身につけて馬に乗ったということなのかもしれない。(鎧のベルトをギュッと締めるシーンも短く映し出された)
ジャンヌ・ダルクは15世紀初め(1412年?)にフランス東部の農村で生まれた。13歳の頃、外を歩いているとき、突然、大天使ミカエル、アレクサンドリアのカタリナ、アンティオキアのマルガリタが現れ、イングランド軍を打ち破って王太子シャルルをランスへと連れていって、フランス王にさせよと言われた。
その後、英仏百年戦争でいくつもの戦功を上げ、神のお告げの通り、シャルル王太子をフランス王シャルル7世として王位に就かせた。
その後、シャルル7世によりパリの解放を命じられたが失敗。1430年5月、1430年5月にブルゴーニュ公国(現在のフランス東部からドイツ西部にかけて一大勢力を誇った国)軍との戦闘で捕虜になり、異端審問で有罪を宣告され、1431年5月30日に火刑に処された。

「公式見解」風に解釈すれば、パリ解放の使命を果たせず、火あぶりにされた後の遺灰をセーヌ川に流されたジャンヌ・ダルクが蘇り、五輪旗をマントのようにまとってセーヌ川を鉄の馬にまたがって疾走する……という、ドラマチックな演出ということになる。
川から上がった馬とジャンヌは各国の旗を持つ大会ボランティアスタッフを後ろに引き連れて行進する。



正面からの映像は、エッフェル塔にしつらえた翼の電飾と重なり、ペガサスのよう

ジャンヌの乗った馬の後に、各国の国旗の列が続く

ジャンヌは馬から下り、大会関係者から五輪旗を手渡される


ジャンヌ・ダルクは自分は神からの啓示を受けた選ばれた人間だと生涯信じ続け、英仏百年戦争の中の重要な局面で戦闘を率い、勝利に導いた。
この戦争は神からの啓示を受けたジャンヌにとっては「聖戦」なのだが、元をただせば、まだ国家という認識が薄かった時代、フランスの広大な土地を舞台に領主たちが2派に分かれて戦った内戦である。
ジャンヌのおかげで王位に就けたシャルル7世は、ジャンヌの身柄引き渡しになんの動きも見せず、見殺しにした。
これは3年前の東京五輪の開会式で、「必死に仕事をした若者を平気で見殺しにした国家権力者」……という図式と同じだ。

ジャンヌが死刑にされた際の罪状はカトリックに対する「異端」(正統信仰に反する男装などの罪)というもの。神の啓示を受けたと信じる者を教会側が裁いて火あぶりにしたわけで、なんともおどろおどろしい歴史が掘り返されたものだ。

……と、馬に乗った鎧の人物がジャンヌ・ダルクである、というのはほぼ「公式見解」だし、ほとんどのフランス人はそう見ていたわけだが、あくまでもこの騎士が何者だったのかは、聖火を運んだ「死神」同様、明かされていない。

ヨハネの黙示録とは?

ネット上では、まったく別の見解を披露する者も大勢いた。
代表的なのは、あの馬はヨハネの黙示録に出てくる第四の青白い馬なのではないか、つまり「死」を象徴しているのではないか、というもの。
小羊が第四の封印を解いた時、第四の生き物が「来たれ」と言う声を、わたしは聞いた。
そこで見ていると、見よ、青白い馬が出てきた。そして、それに乗っている者の名は「死」といい、それに黄泉が従っていた。彼らには、地の四分の一を支配する権威、および、つるぎと、飢饉と、死と、地の獣らとによって人を殺す権威とが、与えられた。(ヨハネ黙示録第6章より)

そうであれば、馬に乗っているのはまさに死神であり、人々に死後の世界(黄泉)を運んでいるということになる。

ヨハネの黙示録第6章は以下のような内容である。
小羊がその七つの封印の一つを解いたとき、四つの生き物の一つが、雷のような声で「来たれ」と呼ぶのを聞いた。
見よ、白い馬が出てきた。白馬に乗っている者は、手に弓を持っており、冠を与えられて、勝利の上にもなお勝利を得ようとして出かけていった。(戦争による飽くなき奪取の欲望)
小羊が第二の封印を解かれると、赤い馬が出てきた。赤い馬に乗っている者は、人々が互いに殺し合うようにするため、地上から平和を奪い取ることを許され、大きなつるぎを与えられた。(分断と憎悪の連鎖)
第三の封印が解かれると、黒い馬が出てきた。乗っている者は手にはかりを持っていた。「小麦一ますは一デナリ。大麦三ますも一デナリ。オリブ油とぶどう酒とを、そこなうな」(経済による戦略と格差)
小羊が第四の封印を解くと、青白い馬が出てきた。それに乗っている者の名は「死」といい、それに黄泉が従っていた。彼らには、地の四分の一を支配する権威、及び、つるぎと、飢饉と、死と、地の獣らによって人を殺す権威が与えられた。(専制特権階級の承認)
小羊が第五の封印を解いたとき、祭壇の下に、神の言葉に従い、証を立てたために殺された人々の霊魂がいるのを私は見た。
彼らは大声で叫んで言った。「聖なる真実の主よ。なぜあなたはいつまでも地に住む者に対して裁きを下し、私たちの血の報復をなさらないのですか」
すると、彼らの一人一人に白い衣が与えられ、神はこう告げられた。「あなたがたと同じように殺されようとするしもべたち、兄弟たちの数が満ちるまで、もうしばらくの間、休んでいなさい」

そして小羊が第六の封印を解いたときこそこの世の終わりとなる。大地震が起きて、太陽は真っ黒になり、付きは血のように赤く染まり、天の星は無花果の実が風にゆすられて振り落とされるように落ちてくる……。
いわゆるハルマゲドンだ。
7人の御使が順番にラッパを吹くと、それを合図にしたように次々に大災害が起き、人間も他の生物も死んでいく……という様子が7章以降に書かれている。
これがいわゆるキリスト教における終末世界観で、ヨハネの黙示録はその特異性ゆえにキリスト教会内でも常に論議の的となってきた。


↑そうした書き込みはネット上のあちこちに上がっている
ヨハネの黙示録第6章に出てくる馬は白、赤、黒、青と4頭いるので、4頭目の青白い馬だけを取り上げて、セーヌ川を疾走したメタルホースを「死」の象徴とするのは無理がある気がする。
しかし、あの騎士がジャンヌ・ダルクの象徴だけだとすると、あそこまで不気味な姿に仕立てる必要があったのだろうかという疑問も残る。
ジャンヌが死神として甦るという解釈を可能にする演出なのだとすれば、それまた凄いことだが。

最初にこのシーンを見たときに感じたのは、「とにかく馬の目が哀しい」ということだった。
樋口康雄師匠のデビューアルバム『ABC PICOファースト』には、『悲しみは青い馬に乗って』(作詞は山川啓介)というアップテンポの曲があったなあ。
五木寛之の『蒼ざめた馬を見よ』というのもあったなあ。旧ソ連が西側プロパガンダを攻撃するために仕掛けた巧妙な罠という内容の小説。もちろんここでは無関係だろうけれど。
とにかく、あの映像を最初に見たときは、哀しい目をした青白い馬が死神をのせて世界中の国を静かに先導している……そんなイメージを抱いてしまったのだった。

この馬の哀しそうな目が、まっ先に脳裏に焼き付いた


五輪旗の逆さま掲揚は故意なのか?

ジャンヌ・ダルクなのか死神なのかは分からないが、顔を隠した鎧姿の人物は、あたりまえのように受け取った五輪旗を持って堂々とステージへと向かい、制服を着た4人の男女に五輪旗を渡す。その中のいちばん背の高い男性が五輪旗を掲揚ポールのロープに結びつけ、スルスルと掲揚するのだが、なんと旗は上下逆に取り付けられていた。
あまりにも淡々と上下逆の五輪旗が揚がっていくので、本当にこれは単純ミスだったのかと疑いたくなってしまった。
旗をロープに結びつけ、ロープを引いて上に運んだ男性の帽子はてっぺんが赤く染められていた。何か意味があるのか、まったく関係ないのか? もともとこういう帽子なのか?
この「赤」がオリンピックからはじき出されたロシアの暗喩だったら面白いのだけれど……。

↑このてっぺんが赤く染められた帽子の男性の単純ミスなのか?



いうまでもなく↑これが正しい五輪旗

出エジプト記の金の仔牛?

逆向きの五輪旗が掲揚され、会場にいたコーラス隊がオリンピック賛歌を合唱する。その後ろに配置された巨大な牛の首と仔牛?(向かって左側)と馬の首と狼(右側)の像はどんな意味が込められているのだろうか?



ステージの後ろにある牛の首と仔牛の像

「金の仔牛」?

向かって右側には馬の首と狼
これもネット上では、旧約聖書の「出エジプト記」に出てくる「金の仔牛」だという解釈が多数寄せられた。

出エジプト記の32章に出てくる「金の仔牛」の話は、ざっと以下のようなものだ。
ヘブライ人をエジプトから脱出させたモーセは、シナイ山に籠もり、神から十戒の石版を授与されるが、その間、麓で待ちくたびれた民衆は、モーセの兄・アロンに「モーセは戻って来ないから、何かあったに違いない。代わりに我々を導いてくれる神を作ってくれ」と頼む。
アロンは民衆が耳につけている金のイアリングを外して集めさせ、溶かして仔牛の像を造った。民衆はそれを見て「イスラエル万歳! これこそ我々をエジプトから救い出してくれた神だ」と喝采した。
アロンは金の仔牛の像の前に祭壇を作り、次の日の早朝、生け贄を捧げ、みんなで飲み食いする大騒ぎをした。
主(神)はそれを見て怒り、モーセに告げる。「イスラエル人がどんなに強情で恩知らずかよく分かった。こうなったらもう容赦しない、連中を全滅させる。邪魔はするな」
モーセは驚いて、なんとか神をなだめて思いとどまらせ、十戒を記した2枚の石板を持って山を下りた。
麓では民衆が仔牛の像の前で踊り狂っていた。それを見たモーセは怒りを抑えきれず、石板を地面に叩きつけて砕いてしまった。そして仔牛の像を火にくべて溶かし、粉々にして水の上にまき散らし、無理矢理民衆に飲ませた。
モーセは兄・アロンを叱りつけるが、アロンは反省の色を見せず、「連中は所詮あの程度の頭しか持っていないんだよ」などと、しゃあしゃあと言い訳する。
モーセが民衆に向かって「主に従い、私と行動を共にする者は集まれ」と言うと、レビ族が集まってきた。
そこでモーセはレビ族に「剣を持って野営地中を回り、兄弟だろうが、友人だろうが、知り合いだろうが、子牛を礼拝した者を殺せ」と命じる。レビ族はモーセの命令に従ったので、その日のうちに約3000人が殺された。
モーセはレビ族に言った。「今日、きみたちは立派に主に仕えた。息子や兄弟を殺してでも、主に従った。必ずや素晴らしい祝福を受けるだろう
翌日、モーセは少し冷静を取り戻し、山に戻って主に懇願する。「あの者たちは(偶像崇拝という)大きな罪を犯しましたが、どうか罪をお許しください」
主は、「私に背いて罪を犯した者は全員私の書から名前を消す(救済名簿から外す)。しかし、今はとにかく彼らを私が約束した地に導け。その後、私の使いがおまえの前に現れるようにする。しかし、今度のことは見逃すわけにはいかないので、彼らの罪は必ず罰する
その言葉通り、主は、アロンの仔牛を礼拝した人々には大きな災いが下された。


なんとも怖ろしい神だが、ステージの後ろに置かれた像は、この「金の仔牛」なのか?
隣には大きな牛の首があるから、その隣りにある小さな動物の像が「仔牛」であることは間違いない。
しかも金色をしている。
これが出エジプト記に出てくる金の仔牛なのであれば、それが飾られたステージの前で繰り広げられる祭典は神が罰を下す対象となるものということなのか?
向かって右側の馬の首と狼は、黙示録に出てくる馬で、それが飛びかかる狼のように死をもたらすということなのか?

……と、かなり無理矢理な解釈に思えるかもしれないが、あそこにあのような像が据えられていることの意味を私は知らないので、分かるかたはぜひ教えてほしい。

選手宣誓。宣誓の間、宣誓者はオリンピック憲章に従う意志を表すために五輪旗の端をずっと持っていることが通例だが、男性はすぐに手を離し、ずっと紙片を見て読むだけ。普通は暗記してくるけれどねえ……



唐突に床下から「死神(ジャンヌ?)」が聖火を持ってせり上がってくる



聖火はオープニングで登場したジダンに渡され……

ジダンからナダルへ

ナダルは聖火を持って船に乗り込みセーヌ川を進む。船にはカール・ルイス、ナディア・コマネチ、セレナ・ウィリアムズが同乗



NHKの放送では、この女性がコマネチであることを最後まで認識できず、無言が続いた。カール・ルイスに関しても、女性アナウンサーが「カール・ルイスさんでしょうか……」と自信なさげに呟いたのを受けて、男性アナは「……そうなんですか?」と間の抜けた声で言っただけ。



船を岸で迎えたアメリ・モレスモが持つトーチに火が移される

レズであることを中傷されたこともあるモレスモが起用されたのはよく分かる。ところが、NHKではここでも、まったく別の選手の名前をあげて紹介するという恥ずかしいミスをした

この後、聖火は何人もの手に渡って、最後は気球を模した聖火台に点灯する。火が上ではなく下に燃えていて、聖火台全体が空に浮かび上がるという仕掛けに賞賛が集まったが、この炎は本物の「火」ではなく、電気で投影した光を水蒸気に反射させて炎のように見せているらしい。
そうなるとギリシャで採火されて、その火をリレーしてくる……という意味合いはどうなるんだろう。最後はフランスが誇る原子力発電所が作った電気の光ですけど何か? と開き直られている感じではあるね。まあ、「シンボル」なんだから電気でもなんでもそれらしく見えればいいじゃないかという考え方は嫌いじゃないけれどね。

それにしても、ジダンが聖火を最初に手渡した3人の子供たちはどうなったのか? 消えた(消された、連れ去られた)のか?
(そういえば、疑惑だらけのマウイ島大火災の際に消えた大勢の子供たちのその後の報道ってあった? あれはどうなったんだろう)
ジダンは「死神」を見ていないはずなのに、当然のように聖火を受け取っている。正体を知っていて、全部仕組んだことだと理解しているからか?
しかも、この顔のない人物の正体は最後まで明かされないままだ。最初に登場したときは、マスクを取ると実は有名なあの人でした……みたいなことになるのかと思っていたのだが、そうはならなかった。
実は墓場から甦ったジャンヌ・ダルクだったのだよ、凄い種明かしでしょ、ということなのか?

こうした演出への賛否はさておき、3年前の東京五輪開会式を思い出してみよう。
総責任者(佐々木宏氏)がクビになり、さらに開会式直前で、音楽制作担当・小山田圭吾氏と、交代して急遽総指揮を押しつけられた演出監督・小林堅太郎氏がとんでもない言いがかりをつけられてクビになった。思い起こすのも苦々しく、恥ずかしいドタバタ劇(⇒当時の日記はこちら)だった。
それに比べれば、今回のパリ五輪の
  • :ミスが多い
  • :長い
  • :クセがすごい
  • :ルーズ
  • :ウザイ うるさい 鬱陶しい
「自由すぎる」開会式を羨ましいとも思う。
墓場から甦った坂本龍馬がグローバリストの手先となって日本を滅亡に導く……なんていう暗喩ともとれる演出の東京五輪開会式なんか、絶対に無理だものね。

……というわけで、2日にわたって長々と書いてきて、疲れてしまったよ。
いろんな説や解釈が噴出する異様な開会式だったけれど、単純に「自由と愛と平等を強調しまくっただけの、ある意味能天気な演出」というのが実際のところなのかもしれない。
でもまあ、これだけ議論を呼ぶ開会式は後にも先にももうないかもしれないし、世界史を学び直すきっかけにもなった。
これにて「パリ五輪開会式の穿った解釈祭り」は一旦閉幕としよう。 ----------------------------------------------------

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パリ五輪開会式の演出を終末論的に?読み解く(その1)2024/07/30 22:05

パリオリンピックが始まった。
開会式は、3年前の醜態と違って、お洒落でカッコいい演出があるんだろうなと、ちょっと期待していたのだが、想像をまったく超えたカオスだった。
見終わっての最初の感想は「みな狂う」。
  • :ミスが多い
  • :長い
  • :クセがすごい
  • :ルーズ
  • :ウザイ うるさい 鬱陶しい

しかし、あちこちに違和感や謎を感じて、最初から見直してみると、かなり怖ろしい暗喩があちこちに散りばめられているのではないかという解釈もできることに気づいた。
ネット上でも様々な書き込みがされている。
「キリスト教の冒瀆だ」「フランスもついにグローバリストに支配されたのか」「死神が聖火を運び、五輪旗を受け取って上下逆に掲揚するとはIOCへの辛辣なアンチテーゼか」などなど。
そんな風な解釈も可能な演出を細かく計算したとすれば、それはそれで凄いことだが、まったくそんな気はなくて、ただただ能天気に自由だ革命だLGBTQだと盛り込んだだけなのかもしれない。
でも、せっかくだから、思いきり穿った解釈も織り交ぜて振り返ってみようではないか。

NHKのポカミスは開会式前から


NHKアナウンサーのわざとらしい元気な声と優等生的な喋りに耐えられないから開会式は見ない、という人がいた。今回は各放送メディアに演出内容を一切知らせないままスタートしたらしくて、良識に縛られたNHKのアナウンサーはミスの連発だけでなく、ただただ呆然として無言のままというシーンだらけだった。
これは一瞬「LGBTもここまで来たか」と思ったが、単なるNHKの凡ミスだった



スタートは、開会式会場を競技場だと間違えた男(コメディアン)から聖火を受け取ったジダンが街中を疾走して会場まで届けようとするという場面を作り物映像で。この街は時代を少し遡ったジオラマかな



ジダンは聖火を持ったまま切符を買って地下鉄に乗り込むが、ホームから動き出した直後に止まってしまう。奇しくも前日に実際に起きた高速鉄道でのテロを思い起こさせる。そこに、街中で聖火を持って走り抜けるジダンを見つけて追いかけてきた子供たち(スケボー、BMX、キックボードで遊んでいた=子供たちにとっての遊びやスポーツが変化していて、五輪にも採用されてきていることを象徴)がやって来た。ジダンは地下鉄車両の窓を開けて子供たちに聖火を手渡す



子供たちは地下鉄の線路から地下の墓地に入っていく

ここですでに「死」が暗示される



ワニも泳ぐ地下水路に、顔を隠した怪しい人物がボートで現れ、子供たちを乗せる(おいおい)

怪しい人物(死神?)と子供たち(と聖火)が乗るボートは濁ったセーヌ川に出て行く。その後ろに、各国の選手&スタッフを乗せた85隻の船が続く


「入場行進」はIOCの規定でやらなければならなくなっている。それを船でやったというのは画期的。だけど、船の格差も話題になった。↑これなんか難民船かと思うよね。
一方、フランス選手団は豪華客船並みの大型船を占領↓



インサートでメイン会場のマクロンとバッハが映し出される。会場には謎の動物の像も



その後、レディ・ガガのパフォーマンスとかが挿入されつつ、セーヌ川沿いの有名建造物と一緒に様々なパフォーマンスが披露される

↑↓このへんのパフォーマンスはなかなかよかった。このくらいで十分だったような……?



ルイヴィトンの工場。でかいバッグを縫い上げている。タイアップですかね



顔を隠した(というか、顔のない?)謎の人物(以下、便宜上「死神」と記す)は造幣局に入っていく

そこでは五輪メダルが作られていた



作られたメダルは死神が見守る中、ルイヴィトンで製造された大きなバッグに収納されて運び出される



そこでいきなり戦いと殺戮の映像がインサートされる

フランス革命。LIVERTÉ(自由)の文字



マリー・アントワネットの首が革命歌を歌う

「子供には見せられない」「オーストリアとまた戦争する気か?」「五輪開会式に歌う生首とは正気か?」などなど、今回、最も議論を呼んだシーン

このマリー・アントワネットの生首が歌っていたのは「サ・イラ」という革命歌。
オリジナル版は「反逆者どもを物ともせず、すべては成功するだろう」くらいの歌詞だったのが、革命がピークに達すると、
「われらはもはや貴族も聖職者ももたぬ
ああ!うまくいく、うまくいく、うまくいく
平等があまねく支配するだろう
オーストリアの奴隷もこれに従うだろう
そしてそれらの忌々しき連中は
地獄に落ちるだろう
貴族どもを街灯へ!
ああ!うまくいく、うまくいく、うまくいく
貴族どもを縛り首にしろ!
そして全員を吊るしてやったら
奴らのケツにシャベルを突き刺してやれ」(Wikiより
……みたいな過激な歌詞になっていたそうな。 開会式で首が歌っていたのはどっちのバージョンだったんだろう。


その騒ぎを見下ろす「死神」



多くの窓には生首が並ぶ。そこにゴンドラ舟に乗って登場する歌姫

ついには盛大な血しぶきが舞い上がる

下で血しぶきをかぶっているのは聖職者たちだろうか



外では棹の上に串刺しのように乗っている女たちが揺れる。それを見下ろす謎の人物



場面は図書館の中に移動。若い女の子が本を読んでいる。「ROMANCES SANS PAROLE」(言葉のない恋愛)
ポール・ヴェルレーヌが1874年に発表した短編詩集。この詩集でヴェルレーヌは、「現実の曖昧さと、正確に投影された意味の欠如をよりよく表現したい」と考えた。タイトルはフェリックス・メンデルスゾーンのピアノ曲集から拝借した。(Wikiより)


女の子が見つめている青年が読んでいるのは「ON NE BADINE PAS AVEC L'AMOUR」
1834年にアルフレッド・ド・ミュッセが発表した3幕の戯曲。ミュッセは24歳の時、詩による草稿の後に散文でこの戯曲を書き、軽い感傷的な筋書きに基づく世俗的でマイナーな演劇ジャンルである箴言というジャンルを選んだ。しかし最終幕では、ロマン派劇の影響を受け、挫折と死が登場し、このジャンルから離れた。(Wikiより)



その女性を見る別の青年(中性風)

シンプルな情熱



セックスと嘘





身体の中の悪魔



危険な接合



女の子が見ていたのはこの青年。書架から出した本は「素晴らしき恋人たち」



外では女たちが相変わらずこうで……



そこに上空から男が手を差し伸べて……


女性を引っ張り上げる。女性解放を暗喩?



図書館では3人の若者たちが本をバラバラにしてぶん投げて



「愛のトランペット」



「書を捨てよ街へ出よう」ですかね



そして3P完成



そういうこと! ……らしい。ハイハイ。
この「多様性を受け入れて」「愛の形も多様であれ」みたいなメッセージはこの後も嫌というほど続くのだった




ちょっと長くなってきたので、続きは次のページで…… ----------------------------------------------------

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最後はプーチンやヌーランドも登場する? 19世紀から現代人へのメッセージ

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