スティングレイ~サンダーバード~自衛隊2021/08/19 14:54

海岸にエイがたくさん打ち上げられていたという話が目にとまった。その瞬間、頭の中に「スティングレイ スティングレイ~♪」というフレーズがエコーした。
昔、そんなアニメだか海外ドラマだかがあったなあ。テーマソングだけは覚えている。

♪飛~び交う~ミサ~イル 吹っ飛ぶ陰謀 押~し~寄~せ~る~ 黒い○○を~
打ち砕く○○原子力潜水艦 スティングレイ スティングレイ ああ~ 海底大戦争~♪

……ん? 海底大戦争? そういうドラマだったのか。
というわけで念のためググってみたら、しっかりYouTubeにあった。YouTubeはほんと凄いな。なんでも出てくるわ。


そうそう、これよ!
アニメでもドラマでもなく、人形劇だったのか。サンダーバードと同じ人形じゃないか。同じプロダクションが作ったんだな、これは。
で、○○の部分は「怪物」と「最新」だったのね。でも、メロディは完全に正確に記憶されていた。
しかし、こんなに高いキーで歌っていたのか。子供が歌っているな、これは。

作詞:のぶひろし / 作曲:藤井次郎
歌:服部俊博 / クラウン少女合唱団 / クラウン混声合唱団

……だそうだ(Wikiより)。Wikiもすごいな。
藤井次郎という作曲者をググってみたが、この曲以外には出てこなかった。
歌手としてちょこっとレコードも出していたのかな?

↑オークションに出ていた。作詞作曲は浜口庫之助

同じ人かどうかは分からないけれど……。

で、このテーマソング、GマイナーのAメロはまったく記憶になくて、同名調のGメジャーに転調したサビからを覚えている。それだけ、この転調部分が印象的だったのかな。
そこにちょうど入ってきた助手さん曰く、
「何それ? どこの?」
「イギリスらしい」
「主題歌も?」
「これは日本で作ったらしい」
「でしょうね~。いかにも日本だもの」

なにが「いかにも日本」なのか分からないが、要するに典型的な昔のアニメの主題歌調ってことだな。
スーパージェッターとかマッハGoGoGoとか鉄人28号とかのテイスト。





そこでふと気がついた。
自分の音感を形成している要素の一つに、この手のアニメソング的なメロディがあるのかもしれないと。
あの時代のテレビを見ていない今の若い世代とは音感、というか、メロディに対する感性が違うのは当然かもしれない、と。
自分が大切に思っているメロディの価値なんてものも、実に薄っぺらいものなのかもしれない……。
(いやいやいや、そこまで卑下するのはやめよう。人生の終わりに来て、悲しすぎる)

サンダーバードより前だった

で、スティングレイが人形劇だと分かったとき、すぐに「サンダーバードの二番煎じか」と思ったのだが、Wikiを見たら違っていた。
本作(サンダーバード)は1963年『海底大戦争 スティングレイ』の後番組を構想中のジェリー・アンダーソンが、ドイツのマチルド鉱山で起きた、129人が生き埋めになった浸水落盤事故で、29人が死亡したが懸命な救助の結果100人が救出されたこと(レンゲデの奇跡  Wunder von Lengede)を知り「国際的な協力で、科学的な設備を持って救助すれば被害は食い止められる」と思いつき、企画案『国際救助隊』をまとめた。

……だそうだ。
つまり、スティングレイが先だったのだ。
スティングレイは「飛び交うミサイル」で潜水艦同士が打ち合いをして相手を吹っ飛ばすのだが、サンダーバードでは人を救助するという話に変わっている。
日本の自衛隊はよく「サンダーバードになればいい」と言われる。
憲法で戦争を放棄しているのだから、救助隊に徹すればいいではないか、と。
そういうことを前にも何度か書いた記憶がある。例えば17年以上前に書いた⇒これ
日本の国内で野戦が行われるという可能性は限りなく低い。
仮に日本を本気で攻撃しようとする国や組織があったとして、わざわざ狭い日本に兵隊や物資を投下、あるいは海から侵入させ、都会は避けて山間部を戦場として選び、さあ、ここで戦いましょう、というような戦争をするだろうか。ありえない。
原子力施設にミサイルを撃ち込むとか、人混みに紛れたテロ活動という方法を取ったほうがはるかに現実的だ。
そうした攻撃に対しては、迷彩色に塗られた軍事車両や迷彩服を着た兵隊は無力である。
防衛が目的であるなら、情報戦関連の強化や、生物化学兵器、爆弾処理に強い特殊部隊の養成というほうがずっと納得できる。
デジタルストレス王 「迷彩色の意味」 2004年1月)


日航機が御巣鷹山に墜落したとき、現場の特定は夜が明けてからだった。
そのときの新聞記事で「自衛隊には高性能の大型サーチライトを搭載したヘリがなく、東京消防庁のヘリには搭載されている」ということを読んだときも驚いたものだ。
イチエフが爆発したときも、自衛隊には大型の発電機を運ぶだけの装備がないという記事を読んで呆れ返った。

子供、特に男の子はメカに憧れる。私も子どもの頃は、「ゼロ戦ハヤト」とか「紫電改の鷹」とかに刺激を受け、戦闘機が飛び交う絵を描いたりしていたことがある。
スティングレイもそうした子供の興味をそそるテレビ番組だった。
しかし、製作者のジェリー・アンダーソンは、潜水艦がミサイルを撃ち合う話よりも、人を救助する「国際救助隊」の話のほうがいいとすぐに気づいた。

日本ではどうか。いい大人が『永遠の……』なんて映画を絶賛している。
太平洋戦争末期、米艦に零戦機などで突っ込み、時に〝軍神〟とあがめられたり、時に「無駄死にだった」と切り捨てられたりもした特攻作戦の悲劇。出撃前の特攻隊員には覚醒剤「ヒロポン」が与えられていた。
これだけあった〝特攻隊員に覚醒剤〟外道の証拠 「チョコ包むの見た」証言から元教員が追跡 2021/08/15 共同通信)

書評は⇒こちら

市民の上に爆弾を落とす飛行機や、市街地に侵入する戦車より、被災地で働く重機のほうがカッコいいのだと、子供たちが学べるような社会に、なかなかならないのだなあ。

では、最後にサンダーバードの素晴らしすぎるテーマ音楽を!

作曲はイギリスの作曲家 バリー・グレイ(Barry Gray、1908年7月18日 - 1984年4月26日)。この重厚さと自由なメロディには脱帽だわ。
           




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