幌延の縦穴 ― 2026/04/18 20:49
テレビで、幌延にある高レベル核廃物地下処分場研究施設「幌延深地層研究センター」のことをやっていた。しかし内容は単に「日本一深い縦穴がある」という切り口。原発を動かし続ける限り、処理できない核廃物が出続ける。それを分解して放射線が出ないようにする技術などはない。ただただ生活環境から隔離して、万年単位で減衰していくのを待つだけ。そこに原子力発電最大の問題があるわけだが、テレビのバラエティ番組ではそんなことは一言も説明せず、ただただ「深い穴ですね~」「すごいですね~」で終わり。
高レベル核廃物が天然ウラン鉱石並の放射能レベルに下がるまでには数万年以上かかる。そこで、安全になるまで10万年の保管というのがおおよその目安になっているらしい。
10万年……。
Q1:高レベル放射性廃棄物を数万年もの間、地下で管理できるのか?
【回答】
高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)を地下深くに閉じ込め・隔離するということが地層処分の基本的な考え方です。
数万年以上の期間、人間の管理によって高レベル放射性廃棄物の安全性を確保することは困難です。そのため、地下深くに埋設することにより、地下が本来持つ閉じ込めと隔離の機能を利用して、放射性物質が人間の生活環境に影響を及ぼさないようにします。(地層処分の安全性に関するQ&A集(案) 原子力発電環境整備機構 経産省のサイト より)
そもそも数万年後に人類は生存しているのか? という疑問もあるんだが……。
ともかく、その「地層処分」の基礎研究のために幌延に深い穴を掘ったということなのだ。


番組では350mの縦穴の底にまで降りて行っていたが、現在はすでに500mまで掘っている。
高レベル廃棄物は最終処分法で地下300メートル以深で埋設すると定められている。センターは高レベル廃棄物を地下深くに封じ込める「地層処分」研究として今月、地下500メートルの調査坑道の工事を終えた。
(略)
坑道内にある試験坑道(幅、高さ各5メートル)では、2028年度中に高レベル廃棄物格納用の金属容器などを埋める穴の位置の選定や掘削が行われる予定という。
センターの舘幸男副所長は「地下500メートルの地質の特性を把握することで、調査技術をより広い環境で生かせる」と述べた。(読売新聞オンライン 2026/01/22 より)
……というのだが、

- ここには放射性廃棄物を持ち込まない。
- ここを処分場にはしない。
- 中間処分施設も作らない。
- 研究終了後は掘った穴は埋め戻す。
ここには処分せず、研究が済んだら埋め戻すというのなら、この場所でそんな「研究」をすることにどんな意味があるのか?
「地下500メートルの地質の特性を把握することで、調査技術をより広い環境で生かせる」という説明も意味不明だ。あくまでもここ幌延の地下500mはこういう地層でした、ということが分かるだけで、他の場所を500m掘ればどうなっているのかはまた別の話。
……とまあ、「ちょっと考えただけでも」無茶苦茶な話がいっぱい出てくるわけだが、テレビは「深い穴ですね~」「すごいですね~」で終わる。
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