世界の笑いものになっている保安院、東電、政府の会見風景2011/03/18 01:47

海外、特にドイツ、ロシアなどが、福島原発から出ている放射能汚染に過剰反応しています。
友人の元夫はドイツ人で、離婚して一人ドイツにいるのですが、大学生の娘をドイツに呼び寄せました。ところが、飛行機が、北極回りでは飛ばないというのです。放射能汚染を恐れて。
ドイツの空港では、日本からの飛行機に全部ガイガーカウンターチェックを受けさせ、反応があれば乗客を降ろさないと言っているそうです。
アメリカは在日アメリカ人たちに、80km圏外に出ろと言っています。まあこの程度は普通の反応でしょうか。
円は信用を失って円安になるのかと思ったら急激な円高。復興のために大手企業などが持っている外貨を円に替えることを予測しての投機だとか。大災害は大金を儲けるビッグチャンスということでしょうか。ハゲタカどもめ! ……いや、これはハゲタカに大変失礼な言い方でした。撤回します。

昨日(15日)、被災地への救援物資が半径30kmまできて、そのまま引き返してしまったとか。南相馬市、孤立無援。市長のていねいな口調の訴えが痛々しい。

自衛隊のヘリ、ホバリングしないで通過しながら水を落下させても、ほとんど効果がないでしょう。建物の周辺の汚染空気を激しく拡散しているだけではないでしょうか。
一生懸命に、かつ言われた通りに任務遂行している隊員たちがあまりにも可哀想です。

大型船舶火災用の消火専用船みたいなのはないんですかね。海側から近づくのは怖いでしょうが。
警察庁の、デモ隊に水をぶっかける放水車ではいくらなんでも……では?

これって本当? 本気? という絵が続々と映し出され、怖くなります。
海外では、この映像をブラックコントのように見ているそうです。
特に評判が悪い(イギリスやドイツなどでは格好の笑いの種になっている)のは、東電、政府、保安院の会見映像。
ドイツのシュピーゲルは「見分け方は、作業服を着ているのが政府、作業服にラインが入っているのが保安院、スーツにネクタイをしているのが東電」と、漫画を見ているような風刺解説をしていました。それを知ってか知らずか、東電は昨日(17日)から突然作業服になりましたね。だからなんだってんだ……ふうう。

今頃になって外部から電源を引くとか、アメリカからバッテリーを取り寄せるとか、なんですか、それは。予備バッテリーくらいないのかよ。国内に。

それよりなにより、最初から陸側に予備のぶっとい送電線、何本も引いておくのは、素人が考えたってあたりまえ、最重要のセキュリティでしょうが!

東電のトップ、初期段階での海水注入を(原子炉が二度と使えなくなるから)やめさせたって、正気か?
使えると思っていたのか? 電源も注入する水も失っている原子炉がどうなるか知らないやつが社長をやっているのか?
そういう人間に、日本人は命を預けているの?
何度でも言いますが、頭は確かなのか?
普段金をかけるところを、完全に間違えているだろうが!

頭のおかしい連中のために、今も何人もが命を危険にさらし、生活を奪われ、日本沈没が進んでいく。

……すみませんね、酒が回ってきました。今夜はこのへんで。


★義援金にご協力を★取次業者、ROUTER.FM様のご厚意により、2011年3月16日から同4月15日までの1か月間、タヌパックを含める全レーベルの音楽配信における取次手数料全額が東北関東大震災への義援金として使われることになりました。音楽を聴いて心を落ち着けながら、些少でも寄附ができるということです。右のアルバム試聴プレイヤーのBUYでご希望の配信ショップ(iTunesストアやAmazonなど)からご購入できます。ご協力を!! 

過剰反応と間違った報道規制──両極端の危険性2011/03/18 14:33

海外のメディアでは、一部、落ち着いた報道に切り替えているところも出てきました。
アルジャジーラ経由で伝わってきたところによれば、国連原子力委員会は、「これ以上悪化はしないだろう」と予測しているとのこと。ただしそれは、あくまでも日本から離れた国から見ての話で、国内の事情はそう簡単ではありません。
2日前、ニコニコ動画の生中継では終始にこにこ笑顔で(彼の場合、テレビカメラの前ではいつもそうですが)話していた「安全な原発推進派」を宣言している武田邦彦氏は、ここにきてテレビ報道の重大な間違い or 意図的なごまかし報道について強い警戒を表明しています。
そのまま一部を引用します。

もう一つ極めて危険な報道があります。
これは NHK ではなく、民放の女性のアナウンサーでしたが、
「放射線レベルは低いので心配することはない。」
と大きな声で叫んでいました。
その番組で示された図は全く間違っている図で、アナウンサーが口にしている数字は「1時間あたりの放射線の強さ」であり、図に示しているのは「最終的にその人がどのくらいの被曝するか?」という値です。
女性アナウンサーは、
「10マイクロシーベルトだからこの図から言えばとても小さい。まったく問題ない」
と繰り返していました。このアナウンサーは放送を降りた方が良いと思います.?人の命に関係することですから「私はアナウンサーだから知らない」ということではすまないのです。
1時間に10マイクロシーベルとということは、たった1時間しかそこにいない人ならその数字で良いのですが、生活をしていて1ヶ月あまり同じ場所にいたら、10ミリシーベルトになります。これは法律でも許されてないような大きな値なのです。
重要なことなので繰り返して説明します。
時間に10マイクロシーベルとというのは放射線の強さですから、1秒あたりで言っても、1ヶ月あたりで言っても良いわけです。
1秒あたりで言えばとても小さな値になりますし、1ヶ月あたりで言えば大きな値になります。
瞬間的にその場所を通り過ぎるのならば、1秒あたりでも1分あたりでもいいと思いますが、今多くの人が判断しようとしているのは、「ここに住んでいて良いのか」、「赤ちゃんは大丈夫か」ということです。
そうなると1ヶ月はそこにいますし、子供は感度が高いのです.
恐らくは東京にいるアナウンサーだから、原発の近くにいて不安に思っている人の気持ちがわからないのだと思います。
またその横にいた専門家は、それに気がついたようでしたが、間違いを指摘しませんでした。だれかに「危険を煽ってはいけない」と言われて、逆に危険なことを言っているということです。

武田氏のような専門家ですら慌てる事態にあって、ましてや我々一般人が放射線・放射性物質汚染についての基本知識を学ぶことは困難です。しかし、今言えることは、「あらゆる情報を、一度自分の頭で整理し直し、判断しなければいけない」ということです。
とりあえず、

1)X線検査のような瞬時に浴びる放射線量と1時間あたりの放射線量(テレビで発表されているマイクロシーベルトやミリシーベルトはすべて「毎時」で1時間あたりの量)を同じに比較しても意味がない。
2)「放射線」は一時的に浴びてもダメージは自然治癒力などで回復できるが、「放射能」(正確には放射性物質が放射線を発する能力のことだが、ここでは大まかに「目に見えない微粒子としての放射性物質」と同義)は体内に取り込むと、その後もずっと体内被曝をもたらすので、これも放射線量の数字と同義に考えることはできない。

ということです。

海外の過剰反応は怖いですが、今の日本のメディアの報道規制ぶりも怖いです。
とにかく、原発に近い人で、離れられる人は極力離れることが必要である、という状況には間違いないです。

危険な地域の地名を隠している!2011/03/18 19:15

周辺の線量測定値地図3月17日
文科省のサイトでは、モニタリングカーを走らせて原発周辺の線量測定値を公表しています。
この中で気になるのが、原発から北西30km地点(R114 津島付近。葛尾村と川俣町の境界あたり)での計測値が、

17日 14時00分 170.0マイクロシーベルト
17日 15時00分 158.0マイクロシーベルト
17日 15時15分  78.2マイクロシーベルト
18日 11時33分 140.0マイクロシーベルト
18日 13時32分 150マイクロシーベルト

……と、常に他よりも2桁高いということです。
原発正門前とかのごく近くでの計測値が280マイクロシーベルト前後で推移していますので、30km離れていて同じ3桁数値は異常です。

例えば、ここよりも距離的には10kmも原発に近い川内村の計測点(R399と小野富岡線がぶつかる交差点から少し南)では、

3月17日11時50分 2.1マイクロシーベルト
3月17日15時00分 2.0マイクロシーベルト
(これ以降、川内村内での測定値見つからず)

です。約80倍違います。
なぜこうなるのか?
乱暴な推察ですが、葛尾と川俣の境には山が続いていて、海側からそのへんにかけては概ね大きな谷状に低くなっているので、西風(海側に向かって吹く風)のときでも、風がゆるやかに逆流し、吹きだまる感じなのでは?
その先ずっと北西には福島市があり、福島市の数値も距離が相当離れている割には高いので、どうも原発から北西方向に風の通り道がある感じがします。
これが海側への風のときの数値なので、風が逆転して海側から内陸に向かって吹いたとき、どういうことになるのか? 簡単にミリシーベルト単位に上昇するかもしれません。
そうなってから、外に出て移動するのは放射性物質を吸い込む可能性が高く、危険。西風の今のうちに、山の稜線から東側の人たちは、極力山を越えて西側に避難すべきです。
葛尾村や川俣町に、県や国はきちんとこの情報を伝えているのでしょうか?
非常に心配です。
どうも、テレビでは地域を名指しで告げることを極力避けているようです。
今まで、パニックが起きていないことを見ても、それによってパニックになるようなことはありません。
ここは過疎の山村で、もともと人がほとんど住んでいないのですから、都会のような集団パニックは発生しえません。でも、私がそうだったように、情報を隠されていると察知したときは、慌ててしまい、冷静な行動が取れなくなります。メディア最前線にいる人たちへ。あなたがたの使命はなんなのか。今一度考えてみてください。
「パニックになることを避けるために」というお題目でなんでも免責されると思っていたら大間違いです。知っていて知らせないのは見殺しにするということです。
大して危なくないのだから今のうちにゆっくりと落ち着いて逃げなさい」というのが今の正しいメッセージの出し方でしょう。