十二支改造論 ― 2025/10/22 16:44
十二支改造論
2025/10/21今朝は頭の中にいろんなことが渦巻いていて、いつにも増して眠りが浅かった。
で、起きる直前には、こんなことを考えていた↓。
■十二支改造論■
十二支ってあるよね。
──「ねー うし とら うー たつ みー」……ってやつ?
あれ、最近の若いもんは全部きちんと言えないらしいよ。
──まあ、俺も後半部分とかはちょっと怪しいかも。
そもそも十二支って、おかしいのよね。「十二支理不尽論」って知ってる?
──りふじん?
「略称理不尽」と「種別理不尽」という2つの理不尽があるという論。まず、略称理不尽というのは、「ねー うし とら うー」の「ねー」とか「うー」とかがまずい、っていうのよ。
──「ねー」はネズミ、「うー」はウサギだろ? おかしくないじゃない。
なんで「ねー」とか「うー」とか伸ばすの? ウシやトラに合わせていいリズムで読み上げたいから、むりやり伸ばして2文字分の音にしてるんじゃないの?
──別にいいんじゃないの、それは。
なんか「ねえ」って呼びかけられてる気がするだろ。「うー」も、気持ち悪くてゲロ吐くのかって思うじゃない。
──思わないよ。
「ねず うし とら うさ……」でいいでしょ。
──うーむ……いや、最初は「ねー」のほうが入りやすいだろ。
そもそも「ねー」って、ネコっぽいじゃないの。最初の音が「ねー」って伸ばしたほうが入りやすいなら、「にゃー うし とら うー」にすればいい。
──にゃーって……ああ、おまえも「十二支にネコ入れてくれ団体」の会員なのか。十二支にネコが入ってないのはおかしいとか言う連中の団体。イヌは入っているのにネコが入ってないのは不公平だ、とかなんとか、性格もネコに似てわがままな連中。
いやいや。そもそもネズミってのが変なのよ。小さすぎるでしょ。ウシやトラの前にネズミって。バランス悪すぎ。ネコなら人気の点でウシやトラに圧勝できる。トップを飾るにふさわしいよ。
──じゃあ、「にゃー うし とら うー」で行く? 「うー」はどうするの?
「うー」がウサギってのもモヤッとするよね。トラとウシの後に弱すぎでしょ。「うー」も分からんし。「うー」って伸ばしたら、なんかウナギみたいな長い生きものを想像しちゃうよね。
──しないよ。
だからここは「うー」のリズムを尊重して「ヌー」かな。
──ヌー? 哺乳綱鯨偶蹄目ウシ科のヌー属に属する動物の総称であるところのヌー?
ChatGPTかよ
──あれってアフリカにいるやつだよ。日本から出ちゃうわけ?
にゃー うし とら ぬー ……駄目?
──ウシがすでに出てるし、駄目でしょ、ヌーは。
じゃあ、しょうがない。ウサギはギリいいとして、「うー」と略さずに、「にゃー うし とら うさ……」でいくか。その次が大問題よね。
──たつ みー?
もう完全に破綻してるでしょ、それ。「たつ」って何よ。想像上の生きものじゃん。しかも中国製。そんなのをシラッと「たつ」って入れ込む神経が信じられないよね。
──じゃあ、どうするの。
ここは「たつ」の音だけは尊重して、「たぬ」かな。
──たぬ? タヌキってこと?
そう。タヌキなら純粋な日本生まれだし、昔から童話や童謡でも大活躍だし、十分資格があるっしょ。
──にゃー うし とら うさ たぬ みー ……
ああ~! そこでなんで ミー? Meも入れろ。「俺」も入れろ、って?
──「みー」はヘビだよ。分かってるくせに。じゃあ、にゃー うし とら うさ たぬ へび、ならいいのかな?
なんでいきなり爬虫類なのよ?
──え? 爬虫類は駄目なのか? 差別だな。
駄目に決まってるじゃん。せっかくここまで哺乳類で固めてるのに、いきなりヘビって何よ。
──じゃあ、どうするの? タヌキがありならキツネもね、ってか?
おお、それだ! タヌキが入ったらキツネも入れてやらなきゃ駄目っしょ。
──にゃー うし とら うさ たぬ きつ?
語呂が悪いな。「みー」の代わりだから、キツネは「きー」にするか。
──にゃー うし とら うさ たぬ きー? ……タヌキしか出てこなくなっちゃったよ。
狐を音読みすると「こ」だっけ? ……うさ たぬ こ ……
──たぬこ? 可愛くはなったけど、いっそ、キツネだからコンにしたら?
おお、どんどんよくなるじゃん。にゃー うし とら うさ たぬ こん。こんでOK!
──こんなんでいいのか? ……次は、うま ひつじ さる とり……
「ひつじ」だけ3文字なのがちょっとね。そこでちょっとつまづいちゃう感じあるよね。
──コンに合わせてメエにでもするか?
メエ~、森の子ヤギ~♪ ヤギだってメエだよ。あ、ヤギは2文字だから、いっそヤギにするか。にゃー うし とら うさ たぬ こん うま やぎ……次の「とり」は絶対駄目だな。
──とりだけに最後に持って来る?
ちょこちょこそういうの入れてくるね。そういうことじゃな~い。そこで鳥類が出てくるのが駄目っしょ。大体、「とり」って、ニワトリのことらしいけど、ニワトリだけ特別扱いじゃあ他の鳥に失礼だし。
──焼き鳥ってニワトリの肉だよ。地方によっては豚肉使うところもあるらしいけど。
じゃあ、ブタでいいか。ブタだと語呂がイマイチだからトンかな。
──にゃー うし とら うさ たぬ こん うま やぎ さる とん いぬ いー
「いー」は駄目だよね。イノシシが「いー」って、苦しすぎ。「いぬ いの」も収まりが悪いし、最後だからもっとちゃんと着地しないとね。やっぱり「いぬ」ときたら「ねこ」だよなあ。「さる とん いぬ ねこ」
──ねこは最初に使ってしまったにゃ~。
にゃー うし とら うさ たぬ こん うま やぎ さる とん いぬ ねこ。
……ねこに始まり、ねこで終わる。それもまたよし。
──やっぱりおまえ、「十二支にネコ入れてくれ団体」の回し者か。
バレたにゃ~。
……こんな感じ。イラストはChatGPTに描いてもらった。
これを漫才でやるなら、ナイツとかエバースとか銀シャリとかのイメージかな。それぞれの個性に合わせてアレンジしてもらって。
もちろん落語バージョンでもいけるはず。円丈一門の誰かがやってくれたら感慨深い?けれど、もちろん他の落語家さんでもいい。
しかし、実際に演じてみてウケるかどうかは分からない。演者の腕次第? ……って、原作?の出来については責任回避しているかな。
だいぶ前のことだが、円丈師匠に頼まれて『悲しみの大須』と、あともう1作(タイトルも内容も失念)の「赤ペン先生」(校正・改定)をやったことがある。
私と円丈師匠は10歳違いで、55歳と45歳のときに円丈師匠から「二人合わせて100歳でいい区切りだから、合同事務所を作りませんか?」と持ちかけられたことがある。二人のやりたいことが違いすぎていて、結局は実現しなかったけれど。
私ももうすぐ円丈師匠の没年齢に追いつく。
タヌパックを引き継いでくれる人もいないし、人々の記憶に残るわけでもない。自分だけのために生きてきたんだから、それはしょうがない。欲はなるべく捨てて、少しでも軽い心で死にたいものだにゃ~。 ----------------------------------------------------
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