親が子どもを守るということ2022/03/13 14:42

打てば打つほど死んでいる……というグラフ
近所の小学6年生の男の子に卒業祝いとして「ゴージュン式英語塾」上巻をあげた。
ちゃんとやるかなあ……。まあ、期待はまったくしてない。でも「やればできる!」というチャンスだけは与えた。

それにしても、ただでさえ滅茶苦茶な世の中でこれから中学生か……と思うと、ため息が出る。
日本中の医師、看護師が必死に声を上げているが、政治家は与党野党関係なく、まったく現実を認識していないらしい。特に立憲民主党や日本共産党の不勉強、情報弱者、思考硬直のひどさには唖然とする。
ウクライナの人たちも大変だが、日本で個人ができることはほぼない。市民が渋谷でデモをしても、議員が反対表明決議案を出しても、事態の進行には1ミリも影響を及ぼさない。でも、一人の親が、わが子を守ることは100パーセントできる。それを阻止しているのがメディアと政治家と「専門家」と呼ばれる連中。
しかも、多くは罪の意識がないどころか、正義感に燃えて人の一生を奪うようなことを押し進めているのだからたまらない。


↑こういうことが起きている(いしいじんぺい医師のnote より)

自分に子供や孫がいたら、今頃は日常の大半をこの「情報戦争」「認知戦争」に巻き込まれ、消耗、憔悴しきっていることだろう。

戦前戦中の日本はまさにこんな感じだったのかな、と思う。
国防婦人会の人たちとか、本気で自分たちはいいことをしているんだと思っていたに違いない。そういう空気の中では同調圧力に逆らって生きるだけで自分の生活が脅かされる。
分断の怖さを原発爆発のときに経験済みだから、もはや自分からは介入しないようになっている。してもしなくても結果は変わらないだろうし。
ただ、子どもが犠牲になるのはどうしても耐えがたい。たまらんなあ。

それはそれとして、ウクライナのことは、本当に何が何だか……。やりきれない。
SNS時代のおかげで、現地で起きていることは現地の人からの直接の発信によってかなり正確に分かる。でも、その背景にある「仕掛け」があまりにも複雑怪奇で、わけが分からない。昔の戦争のように「陣取り合戦」「権力者の横暴による理不尽な殺戮」ということだけなのだろうか?

ただただ、ひどい目に合っている人たちへ思いを寄せることしかできない。
フェイスブックに高山医師が書いていた↓こんな話を読むと、本当に切なくなる。


助手さんに「ホロドモールって知ってる?」と訊いたら、「知ってるわよ」と即答だった。
私は知らなかった。スターリンが散々ひどいことをしたことは知っていても、あまりにも多すぎて。
毛沢東も似たようなことをやって、ものすごい数の人が死んだんだよなあ。
そういうのが何もない、とりあえず平穏な生活が続けられるということだけで、歴史的には奇跡的な幸運なのだ。

命に関わる重大事を「知らせようとしない」メディア

2022/03/04

ようやく日経でもこんな記事↓
を出してきたが、有料記事。命に関わる、人の一生を左右する問題なのだから、こういうものは無料公開にしてほしい。
ちなみに無料会員登録をすれば月5本までは記事が読めるので、私は読めた。

あと、YouTubeでこんな動画が再生数数十万回になってた。
このシリーズ、現在まで5回UPされていて、その公開時期を考えながら最初から見ていくと、なんとも言えなくなる。

この人の動画、他のは「なんだかな~」なものが多いのだが、この漫画?シリーズはなかなかだな。

●第1回 (2021/10/02)⇒こちら

●第2回(上のやつ) (2021/10/16)⇒こちら

●第3回 (2021/11/27)⇒こちら

●第4回 (2022/1/10)⇒こちら

●第5回 (2022/2/14)⇒こちら


           




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熱海の土石流は「犯罪事件」である2021/07/12 20:20

NHK「クローズアップ現代」より
NHK 「クローズアップ現代・カメラが捉えた脅威 緊急報告・熱海土石流」より(映像は今回の現場ではなく、過去に起きた京都の事例からのもの)
デタラメな太陽光発電所、風力発電所の建設がどれだけこの国を壊しているか、日本のメディアは、実態を絶対に伝えようとしない。
「再生可能エネルギー」という言葉が聖なる言葉になってしまっていて、不都合なニュースを最小限に伝えるときも「地球温暖化対策のために再生可能エネルギーの普及は不可欠ですが……」みたいな枕詞をつける。
不可欠でもなんでもないし、今のようなことを続けていたら、資源小国の日本は取り返しのつかないことになる。いつまでこんなバカなことをやり続けるつもりなのか。

熱海市で起きた「土石流」事件では、数十人の死者・行方不明者が出た。
原因は明らかで、
  • 沢の上流の谷に残土や産廃を投棄して埋めてしまったこと
  • 山の尾根筋を削って太陽光発電パネルを敷き詰めたこと
の2つだ。
しかし、メディアは「盛り土」という言葉を繰り返すばかりで、問題の本質を意識的に避けている感がある。
「原因はまだ特定できませんが……」というフレーズを繰り返す。

テレビには連日、「専門家」と呼ばれる人たちが入れ替わり立ち替わり登場するのだが、言うことが全部違う。
崩れた場所に見えている黒い土を指して「これが火山灰起因の本来の固い地層」という人がいるかと思えば、「火山灰土がこんなに黒いはずはないので、何か脂分を含んだ残土や産廃起因ではないか」という人もいる。どちらも「地質学者」なのだそうだ。

すぐ隣のソーラー発電施設は、当初、わざとテレビの画面に映らないようにしていたフシがある。
ようやく原因の一つである可能性に触れた学者が現れたが、案の定、その後、この説をフォローする報道はマスメディアからはほとんど出てこなかった。
別の学者はそのソーラー発電所脇に亀裂のような凹みがあるのを指して、「隣の盛り土が崩れたので引っ張られるようにして亀裂が生じている」と解説していた。
……いや、これはおそらく崩落の前からあったものだろう。今回のことでえぐれが広がっているとしても、だ。
田舎に暮らしている人ならみんな知っている。山に道を造れば、大雨が降ったときに流れる水で土がえぐれ、溝が掘られるのだ。そこを水が流れていって、どんどんえぐっていく。
だから、川内村に住んでいたときは、自分で私道の脇に雨水の通路を掘っておかなければならなかった。何もしないと道の真ん中を雨水が流れて溝が掘られてしまうため、車が通れなくなるのだ。
それを、ずっと前からその道の奥に棲んでいる人に言われて、道の横にシャベルで側溝を掘り、それが埋まらないように、ときどき掘り起こしていた。
こういう水の逃げ道がないと、道や斜面が大規模に崩落する。
都会の「専門家」って、そういう基本的な生活感もないままに理論だけで勝手に推理するような人が多いのだなぁと、改めて思った。
南伊豆の風車被害を見に行ったときも、現地の住民に教えてもらった。風車を建てるために山に道を造ったため、そこが雨水の道になってしまって土砂が上から流れてきて被害が生じた、と。
それで、慌てて「沈砂池」を道路の横に造ったけれど、たちまちそこも埋まってあふれてしまった、と。

山にウィンドファームやメガソーラーを作るな!

これは全国の風力発電・太陽光発電建設現場で起きている典型的な公害なのだが、メディアはほとんど報道しない。
私が2011年まで住んでいた川内村に隣接する滝根小白井ウィンドファームでも、建設中から降雨後の泥水流出がひどく、下流の夏井川では岩魚や山女が産卵できなくなり、夏井川漁協が事業者に補償を求めた。

↑風力発電施設工事のとき、大量の泥水が海や住宅地に流れ込んだため、対策として作られた「沈砂池」。しかし、大雨の後はこれもたちまちあふれてしまい、さらにもう一つ作る羽目に。写真は2010年1月、南伊豆にて


土木学会特別上級技術者の塩坂邦夫氏は、今回の熱海土砂詐害事件について、周辺の宅地開発・メガソーラー建設で、山の尾根が伐採され、土も削られたことで保水力が失われ、雨水の流れ道も変わってしまったことも一因、と指摘した。
それに対して、難波喬司・静岡県副知事(元・国土交通省大臣官房技術総括審議官)は、「そんなに広い地域の水が集まっていれば大洪水になっているはずだ」として塩坂氏の見解を否定した、という(盛り土崩落、宅地開発影響か 2021/07/09 時事通信社)

↑TBS『ゴゴスマ』で、自らのチームがドローンで撮影した映像を元に、今回の崩落原因を推理する塩坂氏。
ソーラーパネル設置のために削られた尾根は崩落現場より上にあり、ソーラーの建設道路が雨樋のように雨水を流すことになった可能性が指摘された。


崩落現場のすぐ隣りの尾根を削って建設された太陽光発電所。


塩坂氏はその後、7月9日には静岡県庁で記者会見し、「周辺の宅地開発で尾根が削られて水の流れが変わり、従来の範囲よりも広い地域から大量の雨水が盛り土一帯に流れ込んだ」と結論づけた。

現地調査に基づき「人災だ」と見解を公表した地質学者の塩坂邦雄さん(76)は9日、県庁での記者会見で、造成で尾根が削られたことによって雨水の流れ込む範囲(集水域)が変化、盛り土側に雨水が流入した結果、土石流を誘発したと分析した。
(略)
 塩坂氏は、盛り土付近の造成で尾根が削られたことにより、逢初川の集水域よりさらに北部にある、鳴沢川の集水域約20万平方メートルに降った雨も、盛り土側に流れ込んだと分析している。造成地側から盛り土側に水が流れた跡も確認したという。
(略)
河川の流域の一部分を別の河川が奪う地理的現象で、造成によって水の流れが変化し、逢初川よりも北部の鳴沢川に流れ込むはずの雨水が、谷を埋めた盛り土に流入。雨水が逢初川側に流れ込んだと主張した。
2021/07/09 熱海土石流 造成が誘発した人為的な「河川争奪」地質学者が指摘 毎日新聞

熱海の土砂災害を引き起こした背景は「モリカケサクラ」と同じ構図

山の頂上や尾根を伐採すると保水力や地下水脈が変わってしまい、土砂災害の原因となる、というのは、広く知られたことである。
それなのになぜ、国や熱海市は尾根筋の伐採・掘削や谷への残土・産廃の投棄を放置してきたのか。

マスコミが触れようとしないので、ネットで検索するしかない。
すると、すぐに答えが出てきた木下黄太氏のブログ記事三品純氏の記事にしっかり書かれていた。

まず、谷に残土や産廃を投棄して埋めた張本人は小田原市では悪名高い不動産業者。
その社長は自民党系の同和団体である「自由同和会神奈川県本部」会長。
ネット上には、2014年、自民党本部で行われた自由同和会中央本部第29回全国大会で議長を務めるこの社長の写真もあって、背景には安倍晋三首相(当時)が「日本を、取り戻す」というスローガンと共に大写しされたポスターが何枚も並んで写っている。

あの辺りの山を無理矢理切り崩して、まず先に道を作っていったんです。
道を作る時に、図面が先にあるわけではなくて、こういう感じがいいんじゃないかみたいな感じで現場で緩く決めていって、それで道ができていくような流れです。その後で測量部の人がやってきて、測量して図面を書くという流れでした。計画がきちんとあるわけではなくて、むしろやったことを、後付で図面を作ってるという話です。まあ適当なんですよ、本当に。
とにかく道路を作れば、その先でまた森を崩して平地を作るみたいな状態です。
だからものすごく土砂が出るんですよ。
そうした現地での開発で出た土砂が捨てられた土砂の大半であったと思います。
木下黄太のブログ 2021/07/09 元社員への取材内容から抜粋)

↑こうしたことは、日本全国の山でごく普通に行われている。私も川内村時代には、そうした現場をたくさん見てきた。
とにかく、山を伐採し、削って平らにすれば、雨水は行き場を失い、土砂と一緒に流れていく。あたりまえのことなのだ。

テレビや新聞が意識的に避けているとしか思えない、これらの記事を読んでいくにつけ、気持ちが悪くなり、ただでさえ体調不良の昨今、見ないでおきたいという思いも強くなる。
しかし、どうもこのままうやむやにされてしまう可能性も出てきたので、議事録や登記簿などからはっきり分かっていること、信用できそうな記事から、ものすごくざっくりとこれまでの経緯をまとめると、↓こうなる。
  • 2006年9月  小田原市の不動産会社S社が伊豆山赤井谷一体を買取りで取得
  • 2007年頃~ 同社は麓側から徐々に工事道路を建設し、尾根筋を伐採、造成し始める
  •       並行して、谷に造成工事で出た土やビル解体などで出た産廃を投棄して埋め始める
  • 2007年7月  台風4号による降雨で、同社が所有し、宅地開発をしていた伊豆山七尾にある熱海市の水道施設調圧槽が同社所有の山林地からの土砂、流木により一部埋没。市は同社に対して土砂、流木の排除対応処理を文書で依頼するも、同社は応じず放置。市議会で問題になる。市議会の建設公営委員会での質疑応答にて、市の担当者は「(相手が)同和系列の会社でございまして、ちょっと普通の民間会社と違いますので……」という答弁。
  • 2009年6月  市議会で再度、同社の危険な開発行為問題について質疑応答あり。この時期、同社は宅地開発を諦めていた様子。熱海市内のホテル解体工事で出た産廃なども谷に埋めていたことを、同社の元社員が証言
  • 2009年11月 同社社長が小田原駅前に所有していたビルの一室を、違法風俗店と知りながら本来の家賃を上乗せして貸していたとして、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益等収受)容疑で神奈川県警に逮捕される。
  • 2011年2月22日 熱海市が同社所有の赤井谷の土地を差し押さえ。
  • 2011年2月25日 不動産、建設関連を複数所有するZ社の社長が買取り。面積は周辺一帯で合計約40万坪。
  • 2013年8月~10月 Z社傘下の複数の会社がZ社が買い取った伊豆山周辺の土地での太陽光発電所建設を申請し認可される。


このZ社の社長は、1989年、1985~87年までの3年間の所得20億4,000万円を8億3,000万円余と過少申告。所得税5億1,200万円を脱税したとして逮捕されている。さらには2004年にも、2003年12月期までの5年半で約4億円の所得隠しを指摘されていたことで摘発され、追徴課税されている。他にも関連会社がアスベストの不法投棄事件とか、もういろいろと……。

ほんとに気分が悪くなってきたので、もうやめたい。
どれもネット上を検索すれば簡単に読めるデータや記事なので、知りたい人はどうぞ探してみてほしい。
現代日本が抱えるさまざまな問題が、これでもかというほど、分かりやすく浮かび上がってくる。



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バッテリー交換をしながら考えた日本の将来2021/06/06 15:41

パナソニックから「超納豆」に交換

その「国産ブランド」はどこ製?

17万円のラパンにつけているパナソニックのバッテリーがすぐに放電してしまうので、思いきってサイズの大きい韓国製バッテリーに交換した。
今までは60B19L。今度はバッテリー受け皿からはみ出る65B24L。 サイズがでかくなった分、バッテリーが上がりにくくなったはず。能力も60から65にちょっと上がっているし、これでだいぶ安心できるかな。

SuperNatto(「超納豆」??笑)という怪しげなブランドに不安を感じる人も多いかもしれないが、プジョーにつけたやつがもう3年くらい問題ないので、信用している。
ネットショッピングでは、韓国電池という会社が作っているアトラスというブランドのバッテリーがよく売れていて、評判もいい。自動車メーカー、農耕機メーカーなどが採用している例も多く、今や世界的なブランドなのだが、値段は国産ブランドのものよりずっと安い。
自動車用バッテリーといえば、昔はGSバッテリーが圧倒的な「一流」ブランドだったが、知らないうちにYUASAに吸収合併されていて、その後、パナソニックも吸収された。

GSバッテリーの歴史
  • 1895年 島津源蔵、日本で初めての鉛蓄電池を製造
  • 1908年 商標「GS」使用開始
  • 1912年 蓄電池工場(新町今出川)を建設
  • 1917年 日本電池(株)を設立、電気自動車「デトロイト号」を2台アメリカから輸入
  • 2004年 日本電池とユアサコーポレーションが株式移転により、持株会社である株式会社ジーエス・ユアサコーポレーションを設立
  • 2016年 パナソニック(株)の鉛蓄電池事業を譲受し、商号を(株)GSユアサ エナジーに変更

今はもう、GSもYUASAもパナソニックも、同じ経営母体になってしまったわけだ。株式会社GSユアサエナジーは、パナソニックというブランド名はそのまま残している。出光ZAXIAはそのOEM製品。

タイヤもそうだが、日本以外のアジアンブランド製品が「安かろう悪かろう」という時代は完全に終わっている。
我々高齢者世代は、なかなか頭の切り替え、というか、一度植えつけられた「国産=高品質・高性能」というイメージを捨てることが難しいのだが、東芝もパナソニックも、今ではブランド名だけが残り、実体は外国企業資本だったり、ほぼ中国製だったりする。
昔のブランドイメージは一旦リセットして考えないといけない時代なのだなあ。

「政治主導」でますますじり貧になる「技術大国」

最近、自動車製造業界では、半導体不足で工場生産がストップする事態が起きている。
今や世界的戦略物質である半導体の業界においても、日本はまた失敗を重ねようとしている。
5月21日、自民党は「半導体戦略推進議員連盟」(甘利明会長)なるものを設立した。
税金を投入し、「政治主導」で半導体産業を強くしていくというのだが、それがそもそも日本の「経済安全保障」を危うくさせているという指摘がある。
「日の丸半導体」はひいき目で見ても、世界を制する兆しは見えない。
 白物家電と同じく80年代には世界市場シェア50%を占めていたが、韓国や台湾に次々と追い抜かれ、今や2021年第1四半期の売上高ランキングにおいても、日本企業は15位にキオクシアが入るのみ。
自民党・半導体議連設立の10日後、経産省は、半導体受託製造で世界最大手の台湾企業TSMCが日本で実施する先端半導体の研究開発を支援し、5年間で190億円を拠出すると発表した。
税金ももらえるし、日本企業の技術に対して情報収集やリクルートもできる。うまくいけば、鴻海がシャープを傘下にしたように、技術力がありながらも経営に苦しむような日本企業を手中におさめることができるかもしれない。韓国としのぎを削るTSMCにとって何かしらのメリットがあると判断したということだ。いずれにせよ、彼らの頭には、「日本の半導体の国際競争力を高めてやろう」なんて発想が1ミリもないことは間違いない。
世界では「保守系政治家」は国益や国内企業の保護がまず第一なので、アメリカなど大国からの介入を嫌うのが普通だが、日本では「親米保守」という、愛国なんだか売国なんだかよくわからない人々が政治を動かしている。
そうなると当然そのしわ寄せは経済、つまり民間企業に押しつけられる。

これまで日本が半導体産業にやってきたことや、コロナのワクチン政策を見れば明白だが、「やることなすこと日本を衰退させていく政策」が量産されていくという今の政治システムを変える必要がある
DIAMOND ONLINE 2021/06/03 台湾TSMCを巻き込む「日の丸半導体復活」構想が、日本の衰退を早める理由 窪田順生

韓国や中国の大手半導体メーカーの中には、複数の企業が、東京やその周辺(川崎や横浜)に半導体関連の「研究所」を既に設置している。日本で研究を行う建前になってはいるが、実際の目的は、日本国内の企業や大学研究室からの技術情報収集(あるいは少額の研究資金を提供した協業)、装置・材料の調達、日本企業に勤務する技術者のリクルートのいずれかあるいはすべてだろう。
日経XTWECH 2021/03/02 TSMCの日本工場は幻、日本企業の自助努力なくして半導体再興なし 服部 毅
 
どれだけ失敗すれば分かるのだろう、と呆れる。

日本を代表する企業である東芝が今のような惨めな状況になった最大原因はなんだったのか。
みんな忘れてしまっている。というか、メディアもしっかり報道しなかったから、国民のほとんどはその問題を知ってもいない。
東芝が2006年に社運をかけて傘下に収めた原発プラント大手、米ウエスチングハウス(WH)。その決断は10年余りの時を経て、日本を代表する名門電機メーカーとしての東芝を債務超過に転落させるという惨憺たる結果を招いた。東芝は2年間で1兆円近い原発関連の損失を計上、昨年の医療機器子会社の売却では事足りず、看板のフラッシュメモリー事業まで手放す可能性が現実味を帯びている。
ロイター 2017/02/15 原発で誤算、東芝の「失われた10年」 優良事業相次ぐ身売り

1兆円をどぶに捨てた米ウェスチングハウス(WH)の失敗をきっかけに東芝の凋落は始まり、何かといえば官僚が無責任に口先介入、資金不足につけ込んで侵食した外資が揺さぶりをかけ、経営陣に当事者責任が見られないまま、医療、半導体と付加価値の高い事業分野から切り売りしていった。その結果、鉄道インフラ、水力・火力発電、エレベーター、レジシステムなど多彩だが成長分野の核になる事業がない、という将来に展望を描けない企業となった。
現代ビジネス 2021/04/29 東芝の悲惨すぎる末路…なぜ“外資の草刈り場”となってしまったのか 伊藤博敏

……これがかつて「技術大国日本」と呼ばれた日本の姿だ。

庶民ができるせめてもの防衛術とは?

私たち世代はこの悲惨な状況に心を痛めながらも、もうすぐ死んでしまうので、地獄の底までは見届けないで済むかもしれない。
しかし、若い世代の人たちは、真剣に自分の将来を見据えて生き残り作戦を練らなければならない。

Super Nattoブランドのバッテリーを企画・輸入・販売している南進貿易株式会社は、福岡市にある自動車整備工場社長の息子が2010年にオートバイ用バッテリーの輸入販売をしようと設立した。創業してすぐ、海外から直接、独自ブランドでバッテリーを仕入れようと決意して今に至るという。この10年で確実に成長し、経営も軌道に乗っているようだ。
しかし、今は国産ブランド品より、中国や韓国、台湾製の製品のほうが概ね安いが、そのうち逆転するのではないか。円安で、日本の労働賃金はどんどん下がり、アジアの他の国々が日本の工場で製品を生産したほうが安くつく、なんてことになるだろう。
いや、すでにそうなってきているのだ。
アニメの制作現場なんかは、急速に中国に乗っ取られつつあるという。日本の職場があまりにも低賃金の地獄環境だから。
既に「日本のトップ級以外のスタジオは、単価が安いけど質が悪いので発注できない」(中国の配信大手)という声も出始めている。中国の求人サイトによると、アニメーターの平均月収は杭州が3万4062元(約52万円)で、北京では約3万元(約45万円)だった。
「これまでは中国が日本アニメの下請けだったが、もはや逆転している」
プレジデントオンライン 2021/04/06 「日本人なら中国人の3分の1で済む」アニメ制作で進む"日中逆転"の深刻さ 日本が中国の下請けになっている 中藤 玲

IT関連もそうだ。力のある者は、さっさと日本に見切りをつけて、仕事の場を海外に移している。ネット時代の現代では、別に移住しなくても、日本にいながら海外企業の下で働くことはできるしね。

若い人たちにアドバイスできるとすれば、とにかく英語と技術力を磨くことだ。ボ~ッと生きていたら、地獄のような人生しか待っていないよ。








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東京五輪2020契約書のトンデモ度2021/05/27 16:02

「ぼったくり男爵」が強気なわけ

今月初め、米国ワシントンポスト紙に掲載されたサリー・ジェンキンス氏(スポーツジャーナリスト)のコラム "Japan should cut its losses and tell the IOC to take its Olympic pillage somewhere else" が話題になった。
「国際オリンピック委員会(IOC)のフォン・ボッタクリ男爵と金ぴかイカサマ師たちの間では、いつの間にやら、日本を自分たちの足置き台として使おうということで決まっていたようだ。」と始まるこのコラム、日本では「ぼったくり男爵」という言葉だけが広まった感があるが、そこに書かれている内容を、アスリートも含めて、多くの人が読むべきだと思う。
原文は⇒こちらだが、幸い、クーリエジャポンのサイトに日本語での全訳が載っている。⇒こちら
ごく一部だけ抜き出してみる。
東京での夏季五輪開催が国益を脅かすのなら、日本の指導者たちはIOCに対し、略奪(plunder)はよその公国(duchy=公爵が支配する領土)へ行ってしてくれと言うべきである。
フォン・ボッタクリ男爵、別名トーマス・バッハIOC会長とそのお供の者たちには悪癖がある。それは自分たちをもてなすホストに大散財をさせることだ。まるで王族が地方にお出ましになったとき、そこの小麦が食べ尽くされ、あとに残るのが刈り株だけになるときのような話だ。
五輪マスト・ゴー・オンと横柄に言い張れるIOCの神経はいったいどうなっているのか。
その答えは、IOCの権力の源泉であるオリンピックの開催都市契約にある。これはIOCがいかに高圧的な組織であり、なぜ五輪開催都市が深刻な負債を抱えることになるのかを明らかにする文書である。
こんな「不平等条約」があっていいのか? その契約書全文も、今は日本語訳で全文が読める。⇒こちら

2013年9月7日にブエノスアイレスにおいて締結されたこの契約書は、IOC(ジャック・ロゲ会長、リチャード・キャリソン財務委員会委員長)と東京都(猪瀬直樹・都知事)、JOC(竹田恆和・会長)の間に交わされたもので、この4名の署名がある。

この契約書は80ページ以上にも上るので、そんなものは読んでいられないと言われそうだが、序文だけでも読んでみてほしい。
序文を読むだけでも、この契約の中身が相当危険なものであることを感じ取れるだろう。
オリンピック憲章に基づき、IOC は、オリンピック・ムーブメントの最高の権威であって、これを主導し、また、オリンピック競技大会は、IOC の独占的な財産であって、IOC はこれに関するすべての権利とデータ(特に、組織、運営、利用、放送、記録、表現、複製、アクセス、流布に関する、あらゆる形態、手法またはメカニズムのすべての権利であるが、これらには限定されるわけではない)を、 既存のものか将来開発されるものかを問わず、全世界を通して永続的にこれを所有する。

全てのオリンピック資産に関するあらゆる権利、およびそれらを使用する全ての権利は、営利目的、商業目的、または宣伝目的のための使用を含むがそれのみに限らず、独占的に IOC に帰属する。IOC はその権利の全部あるいは一部を、単独または複数の当事者に対して、IOC の定める条件および条項により、自ら単独の裁量にて使用の許諾をすることができる。

こんな文言を含んだ長い序文の後に、契約内容がズラッと書かれているのだが、開催都市・開催国がいかに屈辱的な立場を呑まされているかが、これでもか、というくらい並んでいて、目眩がする。

前述のコラムの筆者サリー・ジェンキンス氏は、一例としてこう述べている。
「医療サービス」に7ページが割かれており、開催国は五輪関係者として資格認定を受けた人全員に対し、「無料」で医療を提供しなければならないとされている。現地の病院に五輪関係者専用の病室を用意することもそこには含まれる。東京の組織委員会によれば、IOCの要求に応じるために約1万人の医療スタッフを振り向けなければならないという。

契約書には確かにこう書かれている。
保健サービス:開催都市、NOC、および OCOG は、開催都市および開催国の関係当局を通じて、本大会に関連する医療/保健サービスのあらゆる事項について責任を負うものとする。
開催都市、NOC、および OCOG は、IOC から受けたすべての指示に従い、本国への送還を含む必要かつ適切な医療/保健サービスのすべての施策の確実な実施について責任を負う。
医療サービスは、本大会のために開催国に滞在中発生したあらゆる症状について、IOC が指定する一部カテゴリーの資格認定を受けた人々(選手、チーム役員、その他のチームスタッフ、技術委員、メディア、放映権を持つ放送機関、オリンピックのスポンサー/サプライヤー/ライセンシーのほか、IOC、IF、各国の国内オリンピック委員会の代表および職員が含まれるが、これらには限定されない)に対し、無料で提供するものとする。これらのサービスの範囲とレベルは IOC の書面による事前承認を必要とする。医療/保健サービスに関するさらなる詳細は、「医療サービスに関するテクニカルマニュアル」および「財務に関するテクニカルマニュアル」に示されている。

日本では、大会期間中に選手村で感染が広がったら、とか、選手だけの特権のように報じられているが、この契約書を読む限り、選手やチーム役員だけでなく、オリンピックのスポンサー、サプライヤー、メディアスタッフも含まれ、さらに念押しのように「これらには限定されない」とまで記されている。ものすごく曖昧かつ広範囲の「関係者」すべてが、五輪開催に関係して日本国内に滞在していたときの「あらゆる症状」について、無料で医療提供されることを保証しなければいけない。しかもその細かな内容についてはIOCが決定権を持っているというのだ。
これはもう、IOCは開催国の法律や国内事情に関係なく超法規的権力を握っていると言っているようなものだ。

これだけではない、例えば選手村の規定では、
OCOG(大会組織委員会)は、OCOG 単独の費用負担により、オリンピック選手村とその他の適切な宿泊施設を、IOC がその単独の裁量にて決定する期間中、すべての必要なサービスと共に提供する。
OCOG は、IOC がその単独の裁量にて決定する正式に資格認定を受けた選手およびチーム役員に対して、オリンピック選手村とその他の適切な宿泊施設における部屋と食事を、それらが利用可能な期間中、無料で提供するものとする。

となっていて、これが「お・も・て・な・し」ということか……と思うわけだが、その後にはさらに、
OCOG は、「オリンピック競技大会におけるアクレディテーション(資格認定)-ユーザーズ・ガイド」および「宿泊に関するテクニカルマニュアル」にて示されるように、放映権を持つ放送機関とオリンピックのスポンサーを含む、資格認定を受けたすべての者に十分かつ適切な宿泊施設を提供する責任を負い、かつ提供するものとする。
これらの資格認定を受けた者へのホテルまたはその他のタイプの宿泊施設の割当ては、大会基本日程に従い、IOC の書面による事前承認を必要とする。

新しく計画され建設されたホテルなど、本契約に基づき、IOC またはその他 IOC が承認した取決めによって具体的な価格が設定されていない場合には、本大会に参加する資格認定を受けた者のホテル客室、会議室、メディア村の部屋や関連するサービスの上限価格は、開催都市の申請書または立候補ファイルに記載された同等の品質、立地、サービスを持つホテルおよび部屋の料金を超えないものとする。開催都市の申請書または立候補ファイルに具体的な料金が記載されている場合で、これらの料金が上昇した場合、OCOG がその上昇分を支払う財務上の責任を負う
……などと事細かに書かれている。
要するにホテルの料金も「IOCが認定した価格以上になったら、差額は大会組織委員会が支払うこと」になっているのだ。

この調子で、大会開催に関して外国から入ってくる物品、機材、動物などには、「専属の入国・関税局、またはそれと同様の組織の創設を含む、必要なあらゆる手段を取る」とか、「開催国において支払われるべき関税、その他の税、または類似の金銭的負担を課せられることなく、迅速かつ簡易な方法で適切かつ必要な就労許可を得られるようにする」(12. 一定の人物、物品、動物に関する入国手続)

税金についても、
「開催都市および/または OCOG は、それらが源泉徴収税、関税、付加価値税、その他の間接税であるかにかかわらず、また現在あるいは将来のものであるかにかかわらず、本大会に関連して生じた収益に関して、(略)IOCまたは上記の当該第三者のいずれかが受け取った支払いについて、開催国、スイス、その他の管轄地域に支払わなければならない場合、IOC または上記の第三者が、適用される税金の支払後、当該税金が課せられないとしたら受け取れたはずの金額相当額を受け取れるように、開催都市または OCOG(あるいは、該当する債務者)が金額を上積みして支払うものとする。」
「開催都市および OCOG は、IOC または当該第三者が開催国で直接税および/または間接税の支払いを義務付けられる場合、当該直接税および/または間接税が請求されなかった場合と同じ状況になるように、状況に応じて、IOC または当該第三者に対して、彼らが開催国で負担されうる直接税および/または間接税を補償するものとする。」

……と、日本国内だけでなく、IOCがスイス(IOCの本部はスイス、ローザンヌにある)に支払うべき税金分も日本の五輪組織委員会が負担しろ、と言っている。

もっと驚くのは、オリンピック以外のイベント開催に関してまで口を出していることだ。
「IOC の書面による事前承認なしに、本大会期間中と本大会の前後の1週間に、開催都市自体、その近隣、あるいは他の競技会場で、本大会の計画、組織、資金調達および運営の成功、または本大会の一般公開やメディア報道に影響を与える可能性のある主要な公的または民間のイベント、会議、その他の会合を開催しない。」

組織委員会は、運営を進めるために何をやるにしても、いちいちIOCに事前の許可を得る必要があることも明記している。

「IOC の書面による事前承認なしに、本大会に関連して、OCOG と(政府組織または非政府組織かを問わず)国内、地方、または地元の組織との間でいかなる契約も締結しない。」
「IOC の書面による事前承認なしに、本大会に関連して、OCOG と(政府組織または非政府組織かを問わず)国際的組織、超国家的組織、あるいは外国政府との間で、交渉を実施したり、契約を締結したりしない。」

……とまあ、何様のつもりだ的内容が、これでもかこれでもか、と並んでいるのだ。

そして、駄目押しのように、
理由の如何を問わず IOC による本大会の中止または IOC による本契約の解除が生じた場合、開催都市、NOC および OCOG は、ここにいかなる形態の補償、損害賠償またはその他の賠償またはいかなる種類の救済に対する請求および権利を放棄し、また、ここに、当該中止または解除に関するいかなる第三者からの請求、訴訟、または判断から IOC 被賠償者を補償し、無害に保つものとする。OCOGが契約を締結している全ての相手方に本条の内容を通知するのは OCOG の責任である。

……と記している。
要するに、どんな事態になってもIOCは責任をとらない。開催国側がすべて後始末しろ。IOCには絶対に損をさせるな、という内容である。
こんな内容の契約書が21世紀の現代に存在しうるのか? と驚いてしまった。

これが「ぼったくり男爵」の中身である。

「切る」べきは代々木公園の木ではない

この内容を踏まえた上で、改めてジェンキンス氏のコラム全文を読んでほしい。すべて理解できるようになるはずだ。

コロナがあってもなくても、こんなオリンピックを「平和の祭典」と呼ぶことはできない。
ジェンキンス氏が言うように、
オリンピックは前々から深刻な病弊を抱えており、いまの東京の窮状も、その病弊の表れと言っていい。五輪は、関係者全員を痛みと疲労の極限まで追い込むイベントと化しており、
強欲と法外なコストのせいで、五輪は開催国にとって重大災害と同じくらいの負担を強いられるイベントになっている
のだ。

最後に、このところIOCと東京五輪についてはキレッキレのコメントを連発しているデーブ・スペクター氏のツイッター。


そう。どんなに苦しくても、痛みを伴っても、「IOCを切れ」。
日本はぼったくり男爵の「duchy」(貴族が支配する領土)ではない! とIOCと世界に向かって宣言し、行動するしかない。
これが唯一の答えだ。



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変異株蔓延は避けられない? 今、いちばん重要なことは何か2021/05/09 01:27

何をもたもたしているのだ! 画像は「報道1930」BS-TBSより

五輪代表選手に「本当に走っていいのか」と悩ませる罪

5月5日、「札幌チャレンジハーフマラソン」というのがあった。
東京五輪のマラソンレースをテストする意味を兼ねているという。
で、この大会、コロナの感染が拡大中の札幌市内で開かれたため、予定されていた10kmの市民マラソンは中止。沿道の応援は自粛を呼びかけるというレベルを超えて、急遽300人増強して770人に増やした「自粛呼びかけスタッフ」が「感染症予防のため観戦自粛をお願いします」というカードを首からぶら下げて沿道に立っていた。
その合間には「五輪開催反対」のプラカードを掲げた人もいたという。
そんな状況で走る選手のストレスも大変なものだっただろう。
五輪代表に決まっている服部勇馬選手は「この状況下で本当に走っていいのかと思うこともあったり、不安な状況で練習しているときもある」と打ち明けていたという。(服部勇馬「本当に走って良いのか」 コロナ禍の東京五輪強行開催に葛藤 デイリースポーツ

オリンピックと関係なくこの大会が開催されていれば、選手も、我々観戦を楽しむ側も、もっとずっと幸せな状態でいられたのではないか。
沿道での観戦で感染が広がるというが、観戦自粛のプラカードを首から下げて立っていた770人のスタッフのほうが、一か所に集まって指示を受けたり観客に声かけをしていたわけで、それのほうが感染リスクがありそうな気もするが……一体何をやっているんだか……。
なぜこうした「自粛警察」っぽい方向にばかり向かってしまうのだろう。

肝心な対策はやってない

そんなことよりはるかに重要なのは、海外からのウイルス(特に変異株)の侵入を防ぐことと、治療を受けられずに重症化してしまう感染者を減らすための緊急措置であることは明々白々だ。
全例入院治療がいいに決まっている。でもかなわないなら、医師にコロナ特例での免責を行い、対面なしで在宅酸素、ステロイド、抗菌薬、解熱薬、点滴をコンフォートセットにして処方できるようにしてほしい。まだ、私自身は実施例が少ないが、これ(コンフォートセット)で救える命もかなりある。滞在時間も30分以内にとどめられる。……この事態について全国民の理解が必要である。
(全員入院がかなわぬ現実と向き合う コロナ患者を看て回る訪問看護師の訴え 在宅酸素、ステロイド、抗菌薬、解熱薬、点滴のコンフォートセットを 日経メディカル 2021/04/30

3月は空港検疫(抗原検査)で判明した陽性者157人のうち、インドでの行動歴がある入国者は8人だったが、4月は24日までに、242人中56人。特に先週の増加ペースは激しい。(空港検疫コロナ陽性で「行動歴インド」入国者急増!二重変異株が抗原検査すり抜け日本で蔓延か 日刊ゲンダイDigital 2021/04/26
画像はBS TBS「報道1930」より


すでに蔓延してしまったイギリス型変異株は感染力も重症化率も高いし、若年層にも感染しやすいという。
それにも増して恐れるべきなのが「アジア人特有の免疫能力をかいくぐって感染し、ワクチンも効きにくいのではないか」と言われている、インドやブラジルから入ってくる変異株だが、政府はその怖さをまったく理解せず、ただただなんとか防止措置だのなんとか宣言だのを出す、出さない、延長する、しないなどと繰り返している。
そういうことじゃない。
「緊急」なのは、なんとか宣言を出すことではなく(それも緊急には出さないで毎度グダグダだが)、医療体制を変えて非常対応をすることと、外から危ない変異株を入れないように徹底的な水際検疫体制を敷くことだ。

まっ先にやらなければいけないのは医療現場への緊急対応。
上の訪問看護師の報告で分かるように、すでに関西は相当まずいことになっている。
自宅で苦しんでいる人が救急車を呼んでも受け入れ先が見つからない。1時間かけて駆けつけた訪問看護師は酸素ボンベや治療薬を持っていない。そのへんを今すぐ超法規的に対応させないと、助かる人が死んでしまうケースがどんどん増えていく。それをなんとかしようと思うのが先でしょ。
この状況のままインドの二重変異株とか、アジア人にとってかなりヤバそうなやつが一気に感染爆発したらどういうことになるのか?

ワクチンワクチンと煽り立てる前に

ついでにいえば、ワクチンは無条件に高齢者優先にするのではなく、まっ先に医療従事者、介護施設関係者に打つのが筋だろう。
高齢者施設にいる老人たちは建物の外に出て行かない。感染するとすればそこで働いている人たちからウイルスをもらうのだから、施設スタッフがワクチン接種してない段階で入所者に打つというほど馬鹿げた話はない。
注射を打つ医師や看護師らがまだワクチン接種していないというケースも多いというのだから、馬鹿げている。(高齢者接種の医師「毎日ヒヤヒヤ」 医療者への接種、わずか2割 毎日新聞 2021/05/08

その次に優先するべきは、人との接触が避けられないエッセンシャルワーカーと呼ばれる人たち。
飲食店に時短営業やら酒類提供禁止をいうなら、まずその人たちにワクチンを打つべきだろう。
県境を越えて移動するなと言っても、巣ごもり生活やあらゆる経済活動を支えている運送業は今まで以上に走り回らなければならない。そういう人たちを優先すべきだ。
地域でいえば、人口密集地を優先し、過疎地は後回しでよい。

もちろん、将来にわたって安全性が確認されていない以上、打つか打たないかは本人が決定すべきであり、打ちたくない人に強制的に打つとか、心理的圧力をかけるというのは許されない。実際、ワクチン接種後に急死した医療従事者は複数人いるわけで、これをどうとらえるかはあくまでも個人の考え方次第だ。情報をすべて開示した上で、決定権は各人が握る、ということにするのは言うまでもない。

私は高齢者なので、すでに4月のうちにワクチン接種予約案内の書類が届いている。しかし、私のような、田舎暮らしで、せいぜい週1回程度の買い物以外では外出はしない、一日中家にいて人と接しない人間は、最も感染リスクが低いのだから、いちばん後回しでよい。
結局、政府が「医療従事者は○月から、高齢者への接種はすでに始まっていて○月までに完了」……といったうわべだけのスケジュールをPRしたいがための目くらまし広報なのだ。
そのワクチン接種も、受け付け方法がアナログで、まったくはかどらないというし、こんなバカな状況でワクチンに期待するのも無理がある。
それなのにメディアは連日、自粛がどうの、ワクチンがどうの、なんとか宣言の解除がどうの……と、大切な問題から目を反らせるような報道ばかりしている。
「欲しがりません勝つまでは」の戦時中と同じじゃないか。
もう、バカすぎて、日常生活がまともな精神状態で営めないよ。




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