今敢えてソニーAマウントを買う理由2018/12/14 13:11

古いソニーα300とAマウント最終形のα57

Aマウントならカメラ+レンズが5万円以下で揃う!

久々に「ガバサク」ネタを書く。
どんなシーンでもカッコいい写真を撮るために必要な道具(カメラとレンズ)で、今いちばんコストパフォーマンスが高い方法を再確認したのでご報告したい。
答えは、
ソニーのAマウントでカメラとレンズを揃える
だ。

その答えを導き出すまでの理屈をまとめると、
具体的なお勧めは、カメラ本体はソニーのα57、α65、α77のいずれか。それにタムロンかソニー(中身は同じタムロン製)の18-250mm/F3.5-6.3というズボラズームをつける。
この組み合わせ、カメラは程度のよい中古を探すしかないが、2~3万円で見つかる。レンズは新品でも2万円弱で買えるので、なんと、5万円以下で強力な「なんでも撮れる万能デジイチセット」が手に入るのだ。
カメラがどんどん高級路線になった今、5万円以下で本格的な写真が楽しめる方法というのは他に見つからない。
ほぼ同じ内容をEマウントで揃えると、例えば中古のα6000が3万円台Amazonで購入新品のタムロン18-200mmが約5万円Amazonで購入で、合計8~9万円はかかる。
さらにこれをフルサイズモデルで揃えると、レンズだけで12万円以上。カメラもフルサイズとなれば当然、中古でも10万円以下はなかなか見つからない。

具体例としては、中古のα7Sが10万円台(新品だと約16万円)、フルサイズ対応のEマウントレンズ、ソニーの24-240mm/F3.5-6.3が実売価格が12万円以上Amazonで購入で、合計23万円以上となる。しかも、フルサイズだと望遠端が240mmまでで、AマウントのAPS-C専用ズボラズームの375mm相当には負ける。フルサイズセンサーならトリミングして拡大しても画質はかなり確保できるから、実質では負けないかもしれないが……。

レンズ交換式カメラでズボラズームをセットした場合のまとめはこうなる。
  1. フルサイズ:最低でも23万円以上。望遠端は240mm。
  2. EマウントのAPS-C:最低でも8万円以上。望遠端は300mm相当。
  3. Aマウント5万円以下で可能。望遠端は375mm相当

……となれば、今からでも、敢えてAマウントのカメラとレンズで揃えるという戦略は極めて正しいではないか。私のような、写真趣味は捨てられないが、道具にそんなに金をかけられない人間にとっては、まさに「魔法の解」である。

バランスがよい、1600万画素CMOSの最終モデル α57はAmazonで購入で2万円台から売られている。ヤフオクよりAmazonのほうが出品者に対して厳しい指導を行っているので何かと安心だろう。


2400万画素のAPS-Cモデルα77も、中古ならAmazonで購入で2万円台から売られていることがある。性能的には新品が10万円前後で売られているα77Ⅱと基本的には変わらないので、程度のよい中古を狙うのは賢いやり方。


実際にやってみた

というわけで、2018年12月に、ソニーのα57というAマウントのカメラを敢えて購入してみた。Amazonで2万2000円だった。中古だが、きれいな完動品で、文句なし。
かつてα300につけていたSONYの18-250mmズボラズームをつけて撮ると……さすがにα300とは別次元の気持ちよさだ。画質はほとんど変わらない(場合によってはα300のほうがいいのでは? と思えることもある)が、AFの速さや連写速度などは雲泥の差。ファインダーの視野角も大きくなって別世界。なんでもっと早く気がつかなかったのだろうと後悔した。
Aマウントはもう新機種は出ないが、最終形となったα57やα65、α77の性能なら、残りの人生10年20年を写真趣味三昧で楽しむのにまったく不足はない。これ以上カメラに金をかけるより、旅行の費用にでもあてたほうがずっといい。

世の中がどんどんおかしくなっていき、老後を楽しく平穏に過ごすには相当な「技術」と「思考回路の再構築」が必要になってきた。
そうした「生き抜く技術」の一つとして、こんなこともご紹介してみた次第。
ヒントとなれば幸いだ。
次へテスト撮影の様子を日記に紹介

ガバサクのサイトでのまとめ次へこちら

注目したいAマウントレンズ群


●TAMRON AF18-250mm F/3.5-6.3 Di II LD Aspherical [IF] Macro用 A18S
かつては実売価格が5万円以上した18-250mmズボラズーム。Aマウントが絶滅危惧種になった今はAmazonで購入新品でも1万円台で売られている。みんなが気づいて買いに走る前に入手したほうがいいかもしれない


ストイックな求道者用レンズ 30mm/F1.4(シグマ)

見かけの画角は45mm相当。いわゆる標準レンズ。ストイックにこれ一本で風景から人物まで全部撮るというのも潔い。画質はピカイチ。明るいので暗い場所でもOK。Amazonで購入で3万円台


Neewer 32mm F/1.6

これは面白い! マニュアルフォーカスだがなんと新品がAmazonで購入7000円で買える! 静物撮りならこれでOK!ユーザーの評判も上々。


TAMRON AF70-300mm F4-5.6 Di MACRO フルサイズ対応 A17S

なんとフルサイズにも対応している超望遠レンズ(105-450mm相当)も、AマウントならAmazonで購入でたった1万円!



私の「現役」カメラ4台 2016年版2016/05/02 12:10

これをこんな風にぶら下げてお散歩している

1000万画素以下のカメラがほしい

デジカメの本を最初に書いたのは岩波アクティブ新書の『デジカメ写真は撮ったまま使うな!―ガバッと撮ってサクッと直す』 だった。アマゾンで確認したら2004年7月発売ってなっているから、もう干支が一回りした昔、中越地震前のことなのだなあ。
それから「ガバサク理論」なるものを主張し続けて、「ガバサク談義」(http://gabasaku.com/)なるサイトも作って、たまに記事をUPしているけれど、実際にはカメラ談義の内容もすべて「のぼみ~日記」に含まれている。
というわけで、よく訊かれる「どんなカメラを使っているのか?」に答えます。
ポイントは「お金がないので高いカメラは買えない」「室内撮りや狛犬撮影が多いのでレンズが明るいのが第一条件」「画素数は極力少ないものを選ぶ」……ですかね。

オリンパス XZ-10


1/2.3型 CMOS。3968×2976(約1181万画素)。F1.8-2.7/4.7mm~23.5mm(26~130mm)。30~1/2000秒。221g(カード、電池込み)


常にこの状態
1日中この状態で腰にぶら下がっている


朝起きてから夜寝るまで、常に腰にぶら下がっているカメラ。あ、これ面白そうと思ったらすぐに取りだしてサクッと撮る。
最大の長所はF1.8-2.7と、レンズが非常に明るいこと。望遠端(130mm相当)でもF2.7なのだからすごい。
欠点は動作がもっさりしていること(連射速度も驚くほど遅い)とコンパクト機としてはボディが分厚く、見た目が野暮ったいこと。いいカメラなのに売れなかった(多分)のは、商品をパッと見た感じの印象がダサいからだろう。コンパクト機は見た目で売れる商品だろうからね。
こういう真面目なコンパクト機はもうなくなってしまった。製造終了してずいぶん経つが、まだ新品在庫が売られているようだ。オリンパスはこれの後継機種を出すつもりはないらしいので、これが壊れたらかなり困るだろうなあ。
☆紹介記事は⇒こちら

XZ-10で撮影 1/640秒、F3.5 クリックで拡大


オリンパス Stylus1


1/1.7型 CMOS。4000x3000(1200万画素)。F2.8(全域)/6-64mm(28~300mm)。1/2000~60秒。402g(カード、電池込み)
28-300mm相当で全域F2.8という使いやすさが最大の魅力。画質もXZ-10よりは上。連写速度などもはるかに上。マクロから野鳥までなんでもこれ1台でこなせる万能カメラ。
正確な電子ファインダーがついているのもいい。いざとなればマニュアルでピント合わせがしっかりできる。
ただ、基本的には1/1.7型CMOSのコンパクト機だから、背景はぼけないし、画質もAPS-Cサイズのカメラには負ける。
☆紹介記事は⇒こちら

Stylus1で撮影。1/640秒。F3.5  クリックで拡大


ソニー NEX-5R+ソニー50mm/F1.8


APS-Cサイズ CMOS。4912 x 3264(約1610万画素)。F1.8/50mm(75mm)。 バルブ or 30~1/4000秒。276g(本体とカード、電池込み。レンズ含まず)


コンパクト機の小さなCMOSではどうしても物足りない、あるいは背景をしっかりぼかして撮りたいという場合は撮像素子を大きくするしかない(そうしないと物理的にレンズの焦点距離が伸びないから)。
それでもなるべくコンパクトにいきたい、ということで、レンズ交換式ミラーレスカメラの登場。これがまあ、中途半端な規格のものが多くて、もはや1200万画素クラスのCMOSを使ったAPS-Cサイズカメラは見つからない。仕方なく、その次の1600万画素クラスから選ぶ。
NEX-5Rはファインダーがついていないのが失敗だった。このクラスのカメラになるとやっぱりファインダーは必要だなあ。というわけで、ファインダーのついているNEX-6をお勧め。
これは動画撮影と狛犬写真集用に使っている。レンズはもっぱらSony製の50mm/F1.8。このレンズは安くて助かる。セット販売のズームレンズ F3.5-5.6/16-50mm(24~75mm)だと背景がしっかりぼけてくれないので、今ではしまい込んで忘れている。
動画がいい感じで撮れるし、内蔵マイクの音もそこそこよい。これ以上音質を求める場合は、かなり高価な録音機を別に買う必要がある。
☆紹介記事は⇒こちら


↑NEX-5R+50mm/F1.8で撮った動画


ペンタックス K-r+シグマ18-50mm/F2.8


APS-Cサイズ CMOS。4288×2848(約1221万画素)。F1.8(全域)/18-50mm(28-75mm)。30秒~1/6000秒。約598g(専用電池、SDカード込み、レンズ含まず)


これは最近購入。
昔撮った狛犬写真を見ていると、これはそこそこきれいに撮れているなと思う写真のほぼすべてがペンタックスK-100Dで撮ったものだった。APS-Cサイズで600万画素CCDの一眼レフ。画像が明るく、発色も階層が深くてきれい。画像ソフトによる後処理でも、1画素あたりの光が多い分、反応がいい(きれいに変化してくれる)。この前はニコンのD70で、この後はソニーのα300を購入したのだが、どちらもK-100Dで撮った写真よりも画質がよろしくなかった。
しかし、K-100Dは設計が古いせいか、最近の大容量SDカードを使うとデータがとんでしまうということが2度あった。1000枚超えたあたりで一気にデータが飛ぶなんて、怖くて使えない。それで半隠居させたのだが、K100Dのためにと購入したペンタックス用のレンズが何本かあるので、もう一度ペンタックスを使ってみようと思い立ち、いろいろ考えた末にこのK-rがいちばんバランスがよさそうだと判断。
画素数が少ない分、NEX-5Rより画質がよい。
ペンタックスはレンズが豊富で、安く手に入るのがありがたい。シグマやタムロンなどのレンズメーカーのAPS-Cサイズ用レンズは、ニコン、キヤノン用と同時にたいていペンタックスのKマウント用も出ている。
欠点は液晶モニターが固定式であること。ペンタックスはバリアングルモニターをつける意志がないらしい。
それと動画はほぼ使いものにならないので、静止画専用になる。

K-rで撮影。1/60秒、F1.8 クリックで拡大



以上の4台が目下「現役」のガバサクチーム。お金がないし、このところ魅力的な新機種がずっと出てこないので、当分このラインアップでやりくりすると思う。
ここに紹介した4機種はすべて製造終了している。同じものを今から買おうとすれば、新品ではStylus1の後継機種Stylus1sしか製造されていない。
XZ-10はぎりぎり新品が売られている。よほど在庫が残っていたのだろう。
NEX-6もK-rもずいぶん前に製造終了で、今はもう新品ではまず入手できないと思う。程度のよい中古を探すしかない。アマゾンで確認してみたら、ほとんどのカメラは中古も含めればまだ入手可能のようだ↑(2016年5月現在)
なぜ中古を探さなくてはいけないのか。それは、CMOS製造の最大手であり技術的にも他社を引き離しているソニーが、今なお高画素数追求路線をやめないからだ。1/2.3型で1600万画素だなんて馬鹿げている。いいことはひとつもない。
カメラ本体の設計がソニーよりうまいメーカーも、撮像素子だけはソニー製にかなわない。だからソニー製CMOSを使う。結果、画素数を抑えたCMOSがこの世に出てこない。
乏しい光量の小さな画素をいくらたくさん集めてもきれいな写真にはならない。映像エンジンなるコンピュータ処理でどれだけごまかして「脚色」しても、不自然な色味のものができあがるだけだ。
ソニーが今の技術で600万画素~800万画素くらいのCMOSを出せば、デジカメの画質は一気によくなり、世界中の人が幸せになれるはず。
それがなぜできないのか、不思議でしょうがない。




お勧めデジカメ2009年8月版2009/08/07 18:38

SONY α330
本宅サイトガバサク談義に、お勧めデジカメの09年8月版を掲載しました。
デジタル一眼レフはSONYのα330。コンパクト機はどんどんひどくなる一方で、結局、重くてもLX3。
中級機はSONYのHX1。
あと、動画機能重視派には、マイクロフォーサーズのGH1。
SONYの健闘が光ります。