現世は経済支配のゲーム盤2024/08/05 20:49

注射を拒否し、全豪テニスから排除されても、生き方を買えなかったジョコビッチ、おめでとう!
パリ五輪が始まってもうすぐ1週間。若い人たちが身体を動かしているのを見ると、なんだか不思議な気持ちになる。
スケボー・ストリートという競技は前回の東京大会から五輪正式種目になったそうだが、技が一瞬すぎて老人の目には何をやっているのかほとんど分からない。
テレビでは解説者として呼ばれた男性が「ああ~(失敗)」「おお~(成功)」「すげ~(成功)」「ヤバ!(成功)」「乗るんだ~(成功)」……と、呻くだけの解説が話題になった。その「解説しない解説」ぶりを楽しみに見ている人も多い。
体操男子団体は中国の控え選手が鉄棒で2回落下するという大失敗のおかげで優勝。男子総合個人も、20歳のチーム最年少・岡 慎之助選手が、中国のエース・張博恒選手が床で大失敗したおかげで優勝。
表彰式では、2位の張選手がスタッフから自分のスマホを持ってこさせて、表彰台の上で自撮り。

中国選手と日本選手がこんな風に健闘をたたえ合うシーン、かつての五輪ではありえなかった。見ていてとても気持ちがよかった。
ちなみに助手さんは終始、張博恒を応援していた。「可愛いから」だって。うん、いい顔してるよね。きっと性格もいいんだろう。

表彰台で自撮り その1
その2
その3
その4
その5
その6
↑どうも銀メダルの選手が表彰台でこの役割を果たすことになっているのかな。誰が始めたんだろう
こういうシーンを見ていると、今の若い人たちはしっかり育っているなと感心する。


一方、あとちょっとでパリ行きを逃した落合くんは、インターハイで日本新。いいね、いいね(月刊陸上競技サイトより)

2024/08/04

現世は経済支配のゲーム盤

一方、そんな若い人たちがこれからも生きていかなければならないこの世界は、ますます終末感を増している。
世界レベルでスポーツ競技を競えるくらいの環境は、かなり裕福な家庭に生まれるか、スポンサーや組織がバックアップしなければ得られない。
ハッサンのように命からがら祖国を後にした難民が、逃げ延びた先の国(ハッサンの場合はエチオピア~オランダ)で努力と幸運の末に栄光を摑むケースもあるけれど、才能に恵まれていても、日々の、食う、寝る、スマホを使える環境を得るだけで精一杯という若い人たちが大半だろう。

経済の格差は情報操作をも生む

時給いくらのバイト生活に明け暮れる人たちは、情報を自分で集める余裕も技術もない。流し見するテレビやネットニュースから得られる情報は、富裕層がコントロールするマスメディアや、メディアに誘導されたネットユーザーからのものばかり。それが「常識」となって脳にしっかり刷り込まれる。

経済的に裕福な環境にいる人たちもまた、同様の情報を「常識」として身につけている。なぜなら、富裕層が支配する社会で金を得るということは、巨大企業や政治権力層に都合のいい情報を疑うことなく吸収し、なるべく「富裕層側」で生きることに通じるからだ。
パリ五輪では、ロシアやベラルーシの選手は排除され、ウクライナやイスラエルの選手は受け入れられる。ウクライナの選手などは、日本のメディアは戦争の被害者のような扱いで持ち上げる。しかし、見方を変えれば、ドンバスでつましく、真面目に、平和に暮らしていた人たちを何年もの間殺していた側で育った若者たちかもしれない。
ウクライナ正規軍によって理不尽な攻撃を受けていた人たち(ロシア系ウクライナ人)の中には、どんなに才能を持って生まれても、スポーツなど無縁の環境で育った人たちがいっぱいいる。

そういう人たちのことを報道するマスメディアは日本には皆無だし、日本にいる我々が彼らのことをテレビの映像やニュースを通じて知ることもまずない。

中国やミャンマーで起きていることも、日本にいる我々は本当はどうなっているのかを知る術をほとんど持たない。マスメディアを通じて得られる情報がいかに嘘にまみれているかを知ってしまった今は、結局のところ「分からない」と言うしかない。

安い中国製品を買うことは、ウイグルでの強制労働や拷問・虐殺を認めることだと非難する人たちがいる。しかし、経済的に余裕のない人たちが少しでも安いものを買うのはあたりまえで、高価な商品を買える富裕層から非難されてもなあ……という気もする。
非難する側の人たちが身につけている高級ブランドの服や、休日のドライブにしか使わない高級車を数年で買い換える人たちの生活を非難するつもりはない。それを可能にする経済効率や欲求のおかげで技術は進歩し、全体として人間社会は豊かになっていった。
私だって、潤沢に金を持っていればそういう生活をしているだろう。
ただ、高級な商品が作られ、高価な値段で売られている背景にある様々な不正、不公正、環境破壊などなどは、安い中国製品を買って生活費を節約したり、ささやかな開放感や娯楽を得ている人たちの生活の裏返しであろう。
さらにいえば、どんな高級品でも、今や中国の工場、あるいはベトナムやバングラデシュなどの労働者たちの存在なしで作れるものはまずないだろう。安い商品の裏側だけに奴隷のように働いている人たちがいる、という思いこみは都合がよすぎるのではないか。

現代社会は巨大資本が作り出した経済ゲームのゲーム盤のようなものだ。そのゲームは一握りのプレイヤーたちによって展開する。
彼らの中に善悪という意識や価値観はない。ゲームをうまく進めるための戦略の成否だけを考えている。
どこそこで戦争を起こして軍需品を売りさばこう、人間が増えすぎたから少し減らそう、偽情報を常識のように浸透させて危険物をばらまこう、自分たちに不都合な言動を封じ込め、都合の悪い勢力を極悪非道の悪魔のように思い込ませよう……。そうした考え方は単に「戦略」であり、善悪とは関係ないと思っている。そこに一種の宗教的な信念(これは神に選ばれた自分たちが遂行しなければならない任務なのだ、というような)が入り込むと、さらに怖ろしいことを大胆に決行するようになる。
彼らはゲームを有利に進めるためにはなんでも行う。巨大メディアや娯楽産業も、彼らの駒として動かされている。そうした駒が与えてくれる商品や楽しみがないと、庶民はカツカツの日常生活を生き抜けないという悲しい現実もある。
駒そのものに善悪はない。しかし、駒となっている人たちの行動には善悪が伴うはずだ。

支配者は被支配者の命を利用する。戦争や謀略を繰り返す。それがまさに人類の歴史だった。今に始まったことではない。
しかし、現代のように巧妙な嘘で塗り固められ、操られるしかない時代はなかったかもしれない。
こうなると、何かに対して戦いを挑むといった行為よりも、一人一人が巨悪に利用される度合を減らしながらまっとうに生き抜くことを蓄積していくことでしか、社会を今よりいい方向には向かわせられないのではないか。

IOCやバッハ会長にはNOを突きつけるが、オリンピックを人生最大の舞台ととらえ、超人的な努力を続けてきた選手たちにはエールを送るし、感動的なシーンに感謝する。
それを見ている我が家のテレビは、日本を代表する企業だった東芝が中国資本に買い取られた末のREGZAである。
今この文章を書いているPCはメーカー名も分からない中国製だし、OSはあのゲイツが詐欺的に始めて世界征服したMicrosoft社のWindowsである。
数年前、親父の介護の関連で買うことになったウクレレはアリババで取り寄せた中国製だし、人生最後に買った(おそらくそうなる)ギターはAmazonでポチした中国製(ブランドは日本だが100%中国で製造)である。
パソコンもウクレレもギターも、中国経済が今のように発展を遂げるまでは、到底その価格では手に入らなかった。安価で品質のしっかりした商品(道具)を手に入れられる今の若い人たちは幸せだな、とも思う。
ただ、そういう生活を、いいとか悪いとか言っている余裕は今の私にはない。残りわずかな命を、潰されないように生き抜くためにそうしている。
格差社会の上にいる人も下にいる人も、人間の本性に従って生きている。何かの拍子に立場が逆になることもある。だから、極力平穏に生き抜くために、格差から生まれる類の摩擦は避けたいとも思っているし、そのように動いているつもりではいる。

おそらく、今の若い人たちも、これから先、そのように生き抜いていくしかないだろう。
彼らの人生が少しでも楽しく、平和であってほしいと願っているし、そのために自分ができることは何かあるだろうか、ということも常に考えている。
人生の「予選敗退」を何度も経験してきたジジイのあがき、そして祈り……。
ああ~
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本日よりいよいよ新電力各社は事実上「終了~!」2022/11/01 15:13

今日11月1日は、ENEOSでんき、auでんき、ソフトバンクでんきなど、多くの新電力事業者が「燃料調整費」の上限撤廃を開始する日だ。
新電力事業者だけではない。10電力会社のうち沖縄電力を除く9社でも、自由化以降に設定した様々な新料金コースの燃料調整費上限額を撤廃している(東京電力、北陸電力、関西電力、中国電力、九州電力はすでに廃止。四国電力は11月より、北海道、東北、中部の3社は12月より撤廃。沖縄電力は上限額があるとはいえ、燃料調整費単価が11月時点で17.06円/kwで、九州電力の6.82円/kwの倍以上)。
楽天でんき(プランS、プランM、動力プラン)やLooopでんきは、すでに燃料費調整制度の上限設定を廃止している(Looopでんきは今年3月、楽天でんきは今年6月)。その上で、今後は燃料費調整単価を日本卸電力取引所(JEPX)の電力取引価格に連動した市場価格調整単価に変更するとしている。
日本卸電力取引所(JEPX)の取引価格は30分ごとに変動し、それが「従量料金」の部分にまで及ぶ仕組みらしい。
これにより、今後は燃料費の高騰が続くと電気料金が毎月際限なく値上げされていく。

新電力がスタートした当時と今では何が違うのか

電力の小売り事業が自由化されたのは2016年4月のことだ。
それまではいわゆる10電力会社が担当地域で独占的に事業を展開していて、一般消費者は電力会社を選べなかった。
当時の日記を振り返ってみると、いくつかこのことに触れている記述があった。
2016年3月16日の日記
2016年4月8日の日記
2016年4月8日の日記にはこんなことも書いてあった。
例えば、自社が作る電力の6割が再生可能エネルギーであるということをPRしている事業者がある。
再エネの比率がそこまで高いということは、言い換えれば、その事業者が自社で発電している電気の総量はわずかであり、多くは提携先である大電力会社(例えば東京電力)に依存しているということを意味している。
つまり、原発の電気を使うのは嫌だから、電気代が高くついても再生可能エネルギーを中心とした事業者と契約するという「意識の高い」人が増えれば増えるほど、その新電力事業者が提携している(原発を抱えている)大電力会社が発電している電気が契約者に回されることになる。
中には、契約した新電力事業者の「電源構成比」通りの電気が自分の家に届くと思い込んでいる人もいる。送電網が今までと同じ(東京電力管内なら東電の送電網)なのだから、そんなことありえないことくらい、ちょっと考えれば分かりそうなものだろうに。
↑自社での発電実績が乏しくても「再エネ比率」が高いとPRする事業者を選ぶとこうなる。ちなみに再エネ比率で謳っている数字は「設備容量」だから、実際にはその数分の1しか発電できない。

実際、今回の新電力事業者の相次ぐ倒産や撤退、燃料調整費上限撤廃などで、このことがきれいに実証された形になった。
例えば⇒この事業者は「環境にやさしい太陽光のでんきで暮らそう」がキャッチフレーズで「燃料調整費なし」だったが、電力取引価格高騰により2022年2月に新規受付停止、9月からは燃料費調整を導入して大幅値上げとなり、従来の契約者にとっても大手電力会社との契約より大幅に割高な料金になっていて、事実上「死に体」といえる。

Selectraのサイトより

そもそも、2016年当時はまだ「少し高くても再生可能エネルギーを重視している事業者の電気を使いたい」などと言っていた人たちも、今はそんな余裕などないだろう。

電力自由化以降の電気料金の仕組み

東京電力mp場合、電力自由化前からある一般家庭向け契約は「従量電灯B」(60A以下)というもので、料金体系は以下のようになっている。
↑これに「燃料費調整額」と「再生可能エネルギー発電促進賦課金」が加わったものが請求される。

この「燃料費調整額」というのが曲者で、これは「燃料費調整単価(1klあたりの平均燃料価格)」によってプラスのときもあればマイナスのときもある。
新電力会社ではこの「燃料費調整額」の部分が大手電力会社の従量電灯契約より安かったため、トータルの料金は概ね安くなったわけだ。
我が家が契約しているENEOSでんきの場合、この「燃料費調整単価」の上限は東電と同じ66300円/klに設定されていて、仮に燃料調達非が高騰して66300円/klより高くなってしまった場合は66300円で算定される。つまり「天井」が設定されている。
これは東電の従量電灯Bもまったく同じで、66300円/klが上限となっている。
↑10電力会社の燃料調整費単価の変化。東電の場合、今年1月まではマイナスだった
我が家の過去の電気料金支払明細をチェックしたところ、ENEOSでんきは燃料調整費単価を東電と同じにしているため、今年の1月までは燃料調整費はマイナスを維持していた。
ENEOSでんきは、こういう作業を明解にできるようにWEB上にデータをしっかり残し、いつでも参照できるようにしているところがエライ。
また、東電の新料金コースはすでに燃料調整費上限を撤廃しているのに、ENEOSでんきはこの10月まで撤廃せずに持ちこたえていたのだから、相当健闘したともいえる。
しかし、ついに耐えきれず、11月1日から、燃料調整費上限額の66300円/klを撤廃すると通告してきたわけだ。
東電の従量電灯形式以外のコースでは、12月の燃料調整費は11.92円/kWhと発表されている(11月に比べて2.20円UP)。上限設定ありの場合(5.13円/kw)の倍以上だ。
これが真冬や真夏の消費電力が多い月にのしかかってきたらとてつもない金額になる。

↑昨年1月と今年1月の明細比較
↑これを見ると一目瞭然だ。昨年1月より今年1月のほうが消費電力が9kw少ないが、燃料調整費のマイナス額が10倍違うので、トータルでは逆に4500円くらい高くなっている。それでもまだ燃料調整費はマイナス値にとどまっている。

これが9月になるとこうなっていた↓

↑昨年9月と今年9月の明細比較
↑今年のほうが12kw少ないが、1年前と比べて燃料調整費がマイナス952円からプラス1831円へと2783円も上がっている。冷暖房をほとんど使わずに済んでいる9月でもこれだから、真冬にはどうなるか想像するだに怖ろしい。

↑我が家の過去1年ごとの消費量と料金↓の比較
↑使用量はあまり変わらないが、料金は確実に上がっている↓


我が家の場合、今年9月の燃料調整費が357kwで1831円だが、燃料調整費上限額の66300円/klがあるからその程度で済んでいるわけで、上限額がなければその倍くらいになっているはずだ。
円安や原油や天然ガスなど地下資源輸入価格の高騰は当分止まらないだろう。
つまりは、燃料調整費上限なしや、市場価格連動による電気料金では、電気料金の上昇に歯止めがかからない
特に市場価格連動の料金体系は、突然電気料金が10倍になるなどという事態も過去に起きているわけで、これから先は悲惨なことになるだろう。
はっきり書いてしまえば、新電力会社はすでに「終了~!」になってしまっていると言ってもいい。

燃料費調整額上限撤廃の悪夢から逃れる方法

さて、末期症状になっている日本で、少しでも電気料金高騰による資産喪失を減らすにはどうすればいいか。
市場価格連動型は論外だが、燃料調整費に上限を設けている、あるいは燃料調整費そのものがない契約形態に切り替えるしかない。
新電力会社の契約コースからはそういう形態が消えてしまった。現在生き残っているのは、従来の「従量電灯」契約(燃料費調整額の上限あり)か、東電の「アクアエナジー100」(燃料費調整費そのものがない)という契約コースくらいである。

「アクアエナジー100」は、「東京電力グループの一般水力発電所(揚水発電およびFIT電気を除く)で発電されたものとみなされる電気」が「お客さまがお使いになる電気の量を常時上回ることをもって、水力100%の電気とみなす」という契約形態らしい。
FIT電気というのは、再エネの優遇を受けて高額で買い取られている電気のこと。そういう不公平な電気ではない、従来型の水力発電からの電気だけでまかなうと「みなす」というわけだ。
もちろんこれはあくまでも計算の上でのことで、実際に水力発電からの電気が分離されて契約者のもとに届くわけではない。しかし「みなす」と言う以上、このコースの契約者による電力消費量は従来型水力発電の発電量より少なくなければいけない。つまりは、現在の水力発電による発電量を超える契約はしないということになるはずだ。
水力発電からの電気だけでまかなうと「みなす」わけだから、当然「燃料」を使っていないことになり、燃料調整費も存在しないことになる。その分、基本契約料が高く設定されている。

従量電灯Bか「アクアエナジー100」か?

東京電力管轄地域以外の電力会社では「アクアエナジー100」のような契約コースはないので、燃料調整費上限のある従量電灯形式に戻すしかない。
東電の「アクアエナジー100」と従量電灯Bでどちらが安くなるかの分岐点を現在の燃料調整費単価上限価格5.13円/kwで計算すると、
30A契約で使用電気量が300kwの場合:

従量電灯B:858+19.88×120+23.83×180+5.13×300=858円(基本料金)+6675円(使用量料金)+1539円(燃料調整費上限)=9072円

「アクアエナジー100」:1683円(基本料金)+23.83×300(使用量料金)=8832円

これに加わる再エネ賦課金は同額なので、概ね300kwを超えて電気を使っている家庭では、基本料金がおよそ倍であっても「アクアエナジー100」のほうが得であるということになる。
これが燃料費調整上限がなくて、例えば10円/kwだとすれば、300kwの燃料調整費は3000円になる。

ENEOSでんきが東電と同じ燃料調整費上限額(5.13円/kWh)を設定していた間は従量電灯BよりENEOSでんきのほうが安かったが、今月からはそうではなくなる。
これを避けるために、目下、新電力で契約している人たちの多くが従来の従量電灯Bに契約を戻しているが、なぜか東電では従量電灯方式への変更はWEBでは受け付けず、電話での申し込みのみらしい。少しでも受入数を減らしたいということなのだろうか。

……というわけで、現在のところ、新電力や10電力会社の新料金コースから乗り替えて燃料高騰の悪夢から少しでも逃れるには、従量電灯か東電の「アクアエナジー100」の二択となる。
「アクアエナジー100」はコースの設定趣旨からいって今後燃料調整費を導入することはないと思う。しかし、現在一律23.83円/kwの従量料金を値上げすることは十分に考えられる。そのへんが落とし穴だろうか。
将来、燃料費が昨年以前のレベルにまで下げ戻った場合も、従量電灯Bより割高になる可能性があるが、今の世界情勢を見れば、おそらくそんなに甘くはない。
というわけで、東電が「アクアエナジー100」の新規契約を打ち切るのは時間の問題だろう。
我が家では即対応したが、まだまだこの仕組みを理解できずにグズグズしている家庭が多いと思う。
気づかないうちにとんでもない電気料金が引き落とされているなんてことにならないよう、今すぐ真剣にチェックしたほうがいい。


最後に付け加えておきたいのは、こういう事態を招いた要因は何か、ということだ。
燃料が高騰しているから仕方がない……ではない。
燃料に限らず、輸入品の暴騰や極端な円安を招いたのは、盲目的な米国追従の対露制裁参加や、経済政策の失敗、包括原価方式や再エネ賦課金などの詐欺的な国内エネルギー政策の結果である。
新コロ騒ぎによる悪政で税金をどぶに捨てたことも響いている。
こういう危機を少しでも回避するためにうまく立ち回るのが政治の役割ではないのか。

この冬、ヨーロッパがどういうことになるか、しっかり見ておく必要がある。後追いする義理はさらさらないはずだ。

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『マイルド・サバイバー』の60秒CM?2022/08/28 20:36

『マイルド・サバイバー』55ページ目
50年前のAKAIのラジオCMを改めて聴いてみて、ああ、こういう仕事をしてみたかったな、という思いがあるのだが、今はもうCM音楽そのものが絶滅危惧種になってしまっている。
このまま死んでいくのも悔しいので、いっそ架空のCM音楽でも作ってみようかな、なんて思った。
「あ、大林製薬」
という一言(女声)から始まるイベルメクチンのCMとか……。

でも、そこまでやるなら、その前に実際のCM作ってみたらどうか、ということで、こんなのを作ってみた↓

で、どうせならもう少しちゃんとした?やつを……ということで、もう1パターン作ってみた↓。


どうせだから、目次部分も再掲しておきますね。

序章 二度の震災被災で学んだこと

  • 揺れ続ける我が家を庭から見ていた
  • よく行くスーパーの隣で原発が爆発した
  • 生死を分ける「正常化バイアス」の怖さ
  • 「同調圧力」が招いた悲劇
 

第一章 間違った「常識」こそが日本を滅ぼすモンスター

  • 「リアル・サバイバル」時代がきた!
  • 日本はもはや「先進国」ではない
  • 思考硬直が命取りになる
  • ノイジー・マイノリティにはならない
  • 「家族保守主義」の落とし穴
  • 抗うよりも柔軟にのりきるという戦略
 

第二章 まずは今の自分の身を守れ

  • 「命あっての物種」
  • 原発爆発が東京湾岸の発電所で起きていたら
  • 危険度がいちばん高いのは高層マンションとゼロメートル地帯
  • 都会人は電動アシスト自転車を買え
  • 誰でもできるリアルサバイバル対策
  • 必需品は「予備」を買っておく
  • 「衣・食・住」ではなく「食・住・通」
  • 若い人たちは「生涯現役」の覚悟が必要
  • リタイアしてから考えるのでは遅い

第三章 都会を脱出せよ

  • 都会に食料が届かなくなる日
  • 東南海地震、富士山噴火、首都直下型地震は必ず起きる
  • 都市ガス、上下水道は災害に弱い
  • 医療・介護も大都市ほど崩壊しやすい
  • 二地域居住という「二股保険」のすすめ
  • キャリアを捨てられないという固定観念
  • 子どもがいるから都会を離れられないという思いこみ
  • 都会の「ミニマリスト」は生き残れない?
  • 一年間暮らせる預金があるなら仕事は後から考えてもよい

第四章 移住するなら北関東

  • 「ほどほど」の田舎がいちばん暮らしやすい
  • 年代別、タイプ別の移住先選び
  • 認知症老人の一人暮らし
  • 年金も預金もない老後の場合
  • 役場と地元のお店に行ってみよう
  • 北関東こそ魅力度ナンバー1
  • 「不人気」地域こそが狙い目
  • 土砂災害・水害の危険性のある土地は絶対ダメ
  • 迷惑施設建設地として狙われる可能性
  • クルマを使えない人は地方移住は無理か?
 

第五章 田舎物件の選び方

  • 今から家を建てようとするな
  • 農家の空き家物件は覚悟が必要
  • 田舎物件の価格は疑ってかかれ
  • リゾート空き家物件の注意点
  • 農村に隣接した新興住宅地は狙い目
  • 道路と玄関の位置関係
  • 設備面でのチェック
  • 建物はまず基礎と屋根を見る
  • 建物内部のチェックポイントと改装
 

第六章 田舎暮らしに必要な技術と道具

  • 高速光回線とWi-Fi環境
  • 田舎暮らしの「足」問題
  • 電動アシスト自転車で得られる幸せ
  • 最強の移動手段は中古自動車
  • 日本には軽自動車がある!
  • 不人気車を狙う
  • 燃費の差についての考え方
  • 田舎暮らしに必要な道具
 

終章 柔軟で持続性のある分散型地域経済を作るには

  • ナチュラリスト思考の移住者と地元民の対立
  • 「ほどほど農業(マイルド・アグリ)」のすすめ
  • 田舎におけるマイルド・サバイバーの立ち位置
  • 一人で始められる商売を考える
  • 「仕事ができる大人」が集まる地域社会に
  • Amazonでビールを買ってはいけない理由
  • 分散型地域社会を構築するためのデジタルサバイバル
  • マイルド・サバイバーになる
 

■おわりに ~ グレート・リセット vs マイルド・サバイバー



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「マイルド・サバイバー」という生き方2022/07/02 20:11

久しぶりに新書を出す。
一般的な本の出版進行としては相当短期間だったが、とてもていねいに書いた。気も使った。だから、心残りはない。
特にあとがきの部分……かな。このあとがきを書き残せただけでも十分に満足している。
書きながら、俺っていろんなこと経験してきたんだなあ……とも、改めて思った。

PR用のページを takuki.com と note に作ったのだけれど、同じものをここにものせておきます。
予約が増えるとAmazonの仕入れ数も増えるので、ぜひ!
<(_ _)>福助足袋。



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「マイルド・サバイバー」とは?


コロナパンデミック騒動が勃発した2020年以降の世界は、それまでの常識では考えられないような変貌を続けている。食料やエネルギー資源の供給が危機的状況に陥り、それに異常気象や天変地異も加わって、ゲームや比喩ではない、生きるか死ぬかのリアルなサバイバル時代に入った。
「グレート・リセット」の時代などともいわれるが、端的にいえば「今までの常識が通用しなくなり、多くの人は生き残れず脱落し、まったく新しい秩序の世界になる」ということだ。
戦後生まれの日本人は人生の中で飢餓や戦争の恐怖を経験していないので、食べるものがなくなって飢えるとか、都市が壊滅し、あってあたりまえだったインフラや住む場所さえも失うといった事態を想像できない。「不安な気持ちはあるけれど、どうしていいか分からないし、動けない」「今は厳しいけれど、このまま耐えていればそのうちなんとかなるだろう」と諦めてしまうが、その惰性と「正常化バイアス」こそが命取りだ。
大金持ちや天才ではない「普通の人」は、社会を変えるような力は持っていない。政治や社会体制に怒ったり、間違いを指摘したりしても、それで社会が急によい方向に向かうわけではない。
どんなにひどい社会になっても、従来の生活スタイルや価値観を見直して、合理的な方法を見つけ、自力で生き抜く術を構築していくしかない。
今の生活環境や生活のスタイルを変えることは自力でできる
悪化していく社会環境の中で、正気を保ち、幸福感を維持するためのささやかな方法論。ゆるく、賢く生き抜く「普通の人が普通に生きる」ためのサバイバル術

今まで自分の中で「常識」「絶対」だと思っていた尺度を根底から見直すことから始め、発想の転換と少しの工夫、そしてそれを柔軟かつ合理的に実行していく決断力を持った「マイルド・サバイバー」生き証人が提案する具体策の数々がここに。

内容

序章 二度の震災被災で学んだこと

  • 揺れ続ける我が家を庭から見ていた
  • よく行くスーパーの隣で原発が爆発した
  • 生死を分ける「正常化バイアス」の怖さ
  • 「同調圧力」が招いた悲劇
 

第一章 間違った「常識」こそが日本を滅ぼすモンスター

  • 「リアル・サバイバル」時代がきた!
  • 日本はもはや「先進国」ではない
  • 思考硬直が命取りになる
  • ノイジー・マイノリティにはならない
  • 「家族保守主義」の落とし穴
  • 抗うよりも柔軟にのりきるという戦略
 

第二章 まずは今の自分の身を守れ

  • 「命あっての物種」
  • 原発爆発が東京湾岸の発電所で起きていたら
  • 危険度がいちばん高いのは高層マンションとゼロメートル地帯
  • 都会人は電動アシスト自転車を買え
  • 誰でもできるリアルサバイバル対策
  • 必需品は「予備」を買っておく
  • 「衣・食・住」ではなく「食・住・通」
  • 若い人たちは「生涯現役」の覚悟が必要
  • リタイアしてから考えるのでは遅い

第三章 都会を脱出せよ

  • 都会に食料が届かなくなる日
  • 東南海地震、富士山噴火、首都直下型地震は必ず起きる
  • 都市ガス、上下水道は災害に弱い
  • 医療・介護も大都市ほど崩壊しやすい
  • 二地域居住という「二股保険」のすすめ
  • キャリアを捨てられないという固定観念
  • 子どもがいるから都会を離れられないという思いこみ
  • 都会の「ミニマリスト」は生き残れない?
  • 一年間暮らせる預金があるなら仕事は後から考えてもよい

第四章 移住するなら北関東

  • 「ほどほど」の田舎がいちばん暮らしやすい
  • 年代別、タイプ別の移住先選び
  • 認知症老人の一人暮らし
  • 年金も預金もない老後の場合
  • 役場と地元のお店に行ってみよう
  • 北関東こそ魅力度ナンバー1
  • 「不人気」地域こそが狙い目
  • 土砂災害・水害の危険性のある土地は絶対ダメ
  • 迷惑施設建設地として狙われる可能性
  • クルマを使えない人は地方移住は無理か?
 

第五章 田舎物件の選び方

  • 今から家を建てようとするな
  • 農家の空き家物件は覚悟が必要
  • 田舎物件の価格は疑ってかかれ
  • リゾート空き家物件の注意点
  • 農村に隣接した新興住宅地は狙い目
  • 道路と玄関の位置関係
  • 設備面でのチェック
  • 建物はまず基礎と屋根を見る
  • 建物内部のチェックポイントと改装
 

第六章 田舎暮らしに必要な技術と道具

  • 高速光回線とWi-Fi環境
  • 田舎暮らしの「足」問題
  • 電動アシスト自転車で得られる幸せ
  • 最強の移動手段は中古自動車
  • 日本には軽自動車がある!
  • 不人気車を狙う
  • 燃費の差についての考え方
  • 田舎暮らしに必要な道具
 

終章 柔軟で持続性のある分散型地域経済を作るには

  • ナチュラリスト思考の移住者と地元民の対立
  • 「ほどほど農業(マイルド・アグリ)」のすすめ
  • 田舎におけるマイルド・サバイバーの立ち位置
  • 一人で始められる商売を考える
  • 「仕事ができる大人」が集まる地域社会に
  • Amazonでビールを買ってはいけない理由
  • 分散型地域社会を構築するためのデジタルサバイバル
  • マイルド・サバイバーになる
 

■おわりに ~ グレート・リセット vs マイルド・サバイバー


  • 書名:マイルド・サバイバー
  • 発売:2022年8月8日
  • 著者:たくき よしみつ
  • 種別:新書 256ページ
  • 版元:エムディーエヌコーポレーション
  • ISBN 978-4-295-20410-7
  • 価格:1000円+税
  • 情報戦争、天変地異、食糧危機、エネルギー危機、経済崩壊……「リセット」世界で淘汰されるがままになってたまるか。金も地位もない「普通の人」が無理なくできる生き残り術を具体的に提案。「マイルド・サバイバー」という生き方とは?

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新シリーズ「幸せビンボー術」連載中!2021/02/09 19:13

コロナ禍とポンコツ政治のせいでヘトヘトの毎日。真面目に生きている人ほど貧乏にますます拍車がかかりそうです。
嘆いていても、怒っていても、事態はよくなりません。こんな状況下でも、自力で生き抜くしかない……。
ビンボーでも、巣ごもり生活でも、なんとか幸せを感じられる生き方のための「具体的な」技術や知識を、私なりにまとめていく幸せビンボー術」というシリーズを別館(https://takuki.com/happy/)で始めました
25回目までできましたので、目次をご紹介します。takuki.comのWEBサイト内とは別に、同じものを note にもマガジンとして公開しています。お使いの端末画面で読みやすいほうを選んでください。
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ジャンル別目次 (各項目をClick!)

序章:幸福は「相対的な価値」

地方移住の勧め

自前の移動手段を考える

デジタル道具の選び方

私が愛用しているPCソフト

ビンボーでも楽しめる、ウィズコロナ時代の趣味




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