自主検査さえ禁じられ廃棄された「川内村唯一の収穫米」2011/10/07 13:58

6月14日、たった1枚だけ作付けされた秋元さんの田圃(川内村)

「復活の米」の末路


僕が暮らしている福島県川内村(面積は千代田区の17倍。人口は3000人弱、家は約1000戸)で、ただ一人、田圃1枚だけに今年、米を作付けした秋元美誉(よしたか)さんのことは、すでに多くのメディアが報じてきたので、ご存じのかたも多いと思う。

あえて田1枚コメ作り 放射能の影響「自ら試す」 川内(河北新報、5月23日)

「調べなきゃ分かんねえ」 コメ作って食べる農家の意地(朝日新聞、9月29日)

万感の稲刈り25アール 準備区域解除の福島・川内(河北新報、10月3日)

コメ農家「放射能との闘い」 福島30キロ圏(神戸新聞、10月4日)


これ以前に紹介された記事のほとんどはすでにネット上から消えている。
テレビでも、NHK『ゆうどきネットワーク』、福島放送の震災特番(9月10日放送)他、何度も取り上げられた。
詳しくは、
「自然山通信ニシマキのかわうち通信」10月5日『復活の米の末路』に出ている。ぜひ読んでいただきたい。

今までの経緯をまとめると、


4月8日:
 枝野幸男官房長官が、イネの作付け禁止について、土壌中の放射性セシウム濃度が土1キログラムあたり5000ベクレルを超える水田とする基準を発表。農林水産省が、原発の半径30キロ圏内に加え、この基準で作付けを禁じる方針を打ち出した。
4月6日に県内の農地計70地点の土壌調査結果を公表したが、5000ベクレルを超えていた水田は飯舘村内の2地点だけだった。

4月22日:
福島第一原発から半径20kmの警戒区域に加え、同日発表された計画的避難区域、緊急時避難準備区域でも原子力災害対策特別措置法に基づき、今季のイネの作付けが禁じられた。農水省と福島県が協議して決めたもの。該当区域には水田が約1万ヘクタールあり、福島県全体の水田の8分の1に相当。

8月10日:
改正食糧法第4条により、農水省の「省令」として「出荷制限の対象となった区域で生産された米は、出荷・販売を禁止し、廃棄処分を義務づける」という指示が出された。

10月3日:
川内村で唯一、自主検査のために田圃1枚だけ作付けした秋元美誉さんが米を収穫。
その後、村や県の職員らが入り、全部その場で破棄させた。
検査用に一部のサンプルは持ち去られたが、その検査をどこがいつまでにどのように検査して、どう公表するかは不明。秋元さんの「自分の手で検査機関に持ち込み、自分でもちゃんと結果を直接に知りたい」という唯一の望みが絶たれた。


この「廃棄処分を義務づける」という省令の原文はネット上では見つけられなかったが、農水省のサイトに出ている「米の放射性物質調査に関するQ&A」というページに以下のように解説されている。
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「米の放射性物質調査に関するQ&A」
 の最後の部分より抜き書き:

Q:出荷制限の実効性は、どのように確保されるのですか。

1) 出荷制限の対象となった区域で生産された米については、食糧法省令の改正により、出荷・販売を禁止し、廃棄処分を義務づけることとしています。

2) 併せて、米は長期保存が可能なことも踏まえ、出荷制限に関わる損害賠償の請求とリンクさせるなどにより、出荷制限の対象となった区域で生産された米の隔離・処分が確実に行われるよう、国・都県・市町村・関係団体が一団となった取り組みを推進することとしています。

Q:出荷制限となった米の処理は、どのように行われるのですか。

1) 出荷制限の対象となった区域で生産された米については、隔離・処分が確実に行われるよう、国・都県・市町村・関係団体が一団となった取り組みを推進することとしています。

2) 具体的には、これらの関係者が共同して、米を関係都県・市町村の管理の下で集約した上で、環境省等から示された方針も踏まえて行われる関係都県の指示に従って、適切に廃棄を行うこととなります。

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汚染の可能性がある米は一粒たりとも外には出させないという強い決意による省令と評価することもできるかもしれないが、この「隔離」という言葉を根拠に、現場では農家が自分の手で育てた作物を自分で調べる権利さえ奪われてしまったのだ。
お上を信じろ、自分では一切余計なことはするな、ということか。
省令の原文が見つからないので、省令が自主権作用の米をも手元に残さず奪うことを意図しているのか、それとも実行した役人が「隔離」という文言を拡大解釈しての行動だったのかはよく分からない。

農家にとって、というよりも、土と農に生きる人間にとって、「自分の食うものは自分で作る」「他人様に売る作物の品質は自分で徹底的に責任を持つ」という2点は、基本中の基本であり、農家の魂とも言える。それさえも許されないとなれば、生きる意味を奪われるに等しい。

一方で、30km圏外の田圃(福島市、伊達市、郡山市、本宮市、二本松市など)では、事前の土壌調査で秋元さんの田圃より明らかに汚染状況がひどいことが分かっているにも関わらず、なんら制限はなく今年も米が作付けされ、収穫されている。
例えば、本宮市の某地区(稲作農家120軒)では、地区内の土壌調査をしないまま作付けをした。
そのうち3軒は「五百川」という早場米(収穫時期の早い品種)をやっている農家だったが、8月25日に収穫され、その米を福島県が抜き取り調査したところ、2つは「検出せず」、1つがセシウム12ベクレル/キログラムという結果だった。
国の基準値は500ベクレル以下だし、玄米での12ベクレルは白米にしてしまえばほぼゼロだから、事実上食べるのになんの問題もない(TBS『震災報道スペシャル 原発攻防180日の真実』9月11日放送)。
しかし、本宮市は春の時点で福島県が行った農地土壌汚染調査報告(2011年4月6・12日発表)では、8地点で調査して平均が3227ベクレル/キログラムで、そこそこ高い(以下は4月に発表された土壌汚染調査でのセシウム検出値の一部)。

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 川内村  1地点:1526ベクレル
 郡山市  10地点:875~3752ベクレル(平均2424ベクレル)
 福島市  1地点:2653ベクレル
 伊達市  8地点:1635~4086ベクレル(平均2634ベクレル)
 二本松市 10地点:897~4601ベクレル(平均2713ベクレル)
 本宮市  8地点:1020~4984ベクレル(平均3227ベクレル)
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国が示した安全基準は土1kgあたりセシウム5000ベクレル以下だが、5000ベクレルを超えたのは、飯舘村の7箇所と浪江町南津島(28957ベクレルで計測地点中最高値。ここはテレビ番組で有名な「ダッシュ村」のあるところ)の合計8地点。
その他の計測ポイントではすべて5000ベクレル以下だった。
川内村で作付けができないなら、もっと線量が高い福島市、郡山市、伊達市、二本松市、本宮市などの農地でも作付けはできないはずだが、これらのエリアは線量が高くてもなんの制限もなく、実際に作付けを行ってきた。本宮市の某地区(稲作農家120軒)でも、空間線量からも周囲の土壌汚染調査の結果からも、そこそこ汚染されていることがはっきりしているにも関わらず、事前調査をしないまま作付けは行われ、調査は収穫時期に数件サンプリングしただけなのだ。
それで、3軒調査して2軒がND(検出せず)、1軒が12ベクレルだから、この地区はOKだということで出荷されていくのであれば、福島県全域では、事実上ノーチェックで出ていく米が相当数あるということになる。
この程度の調査で安全宣言をしている一方で、お上が検査するのを待っていたら来年の作付けにも影響するし、自分で調べるしかない、と行動した農家の「自主検査」は禁じて、全量廃棄させたというのは、どう考えても整合性がない。
なによりも、農家にとっていちばん大切な「おいしく安全な作物を作る」という魂を踏みにじることは、農業をしていく根本的な精神を破壊することだ。

秋元さんの田圃は、村で暮らす人間だけでなく、多くの人たちにとって最後の砦であり、希望だった。
そこで穫れた米が、耕作者自身の手に一粒も残すことが許されず廃棄処分されたという事態は、まさに「とどめの一撃」になった。
ご本人もショックで多くを語らず、知らない記者からの電話取材になどはもはや一切答えていないらしい。
国が相手ではどうにもならないと諦め、村をこれ以上悪者にするわけにもいかないと、口をつぐむことに決めたのだろう。これ以上の報道はしないでほしい、とも言っているそうだ。
収穫まで、秋元さんのもとには、村や県から何度も役人がやってきて、「やめてください」「指示に従ってください」と頼んだが、秋元さんは「出荷はしない。自分で調べるために作っている」と言って譲らなかった。
それがここに来て、村は「あれは秋元さんに依頼して調査用の米を作ってもらったのだ。サンプルはしっかりいただいて、しかるべき検査機関に回した。残りは省令にのっとり、きっちり一粒残らず処分した」ということにしたいらしい。
そうすることで、村や県が悪く言われることもないし、秋元さんがこれ以上孤立することもなくなる、と。

なんだかもう、怒りを通り越して、ただただ虚脱感に包まれるばかりだ。
こんな状態で、何をどう頑張れというのだろうか。
村の職員も可哀想だと思う。
役場の平職員としては、上から命じられたことをするしかない。心情的にやるせないことなのに、やらなければならない職員もまた、大変な被害者だと思う。

「復活の米」は幻だった。
自分で作ったものを自分で食べる、あるいは調べることさえ禁じられては、もはや福島に生きることはできない。


☆なお、来週発売の『裸のフクシマ』には、作付け禁止について「福島県は、20km圏内の一律警戒区域指定に加えて、30km圏内+「計画的避難区域」のすべての作付けをやめろという指示を出した」と書きましたが、正確には、

//福島県は国(農水省)と協議の上で、農水省が決定した「20キロ圏の警戒区域に加えて、同日発表された計画的避難区域、緊急時避難準備区域でもイネの作付けを禁じる」という指示を該当地区自治体に発した。//

……です。


裸のフクシマ

『裸のフクシマ 原発30km圏内で暮らす』(たくき よしみつ・著)

(2011/10/15発売 講談社 単行本)…… ニュースでは語られないフクシマの真実を、原発25kmの自宅からの目で収集・発信。
驚愕の事実とメディアが語ろうとしない本音の提言が満載。
第1章 「いちエフ」では実際に何が起きていたのか?
第2章 国も住民も認めたくない放射能汚染の現実
第3章 「フクシマ丸裸作戦」が始まった
第4章 「奇跡の村」川内村の人間模様
第5章 裸のフクシマ
かなり長いあとがき 『マリアの父親』と鐸木三郎兵衛

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福島県は県民を見殺しにした2011/10/16 11:39

県が調査・計測していたデータには、3月12日時点ではっきりと汚染がシルされている

国より早く3月12日朝に、県は自ら空間線量を調査し、北西方面大汚染を知っていた!

朝日新聞に前田基行記者が『プロメテウスの罠』という記事を連載している。
その中の「防護服の男」と題されたセクションにこういうシーンが出てくる。
浪江町津島地区に住んでいた菅野(かんの)みずえさん(59)が、3月12日の夕方、自宅の前で防護服を着た二人の男を見つける。男たちは切迫した表情で「なんでこんな所にいるんだ! 頼む、逃げてくれ。放射性物質が拡散している」と叫んだが、すぐにどこかへ去っていった。

この記事は現在ネット上のあちこちに転載されている。例えば⇒ここ で読める

この記事の中に、驚くべき記述があった。

//福島県は、事故翌日の3月12日早朝から、各地域の放射線量を計測している。

同日午前9時、浪江町酒井地区で毎時15マイクロシーベルト、高瀬地区では14マイクロシーベルト。
浪江町の2地点は、ほかの町と比べて、異常に高い数値を示した。
1号機水素爆発の6時間以上も前で、近くには大勢の避難民がいた。

これらの数値は、6月3日に経済産業省のHPに掲載された。
しかし、HPにびっしり並ぶ情報の数字の中に埋もれ、その重大さは見逃された。//


最初これを読んだときは、時系列が間違っているのではないかと思った。
3月12日早朝といえば、1号機が水素爆発する前のことだ。その時点ですでに15μSv/hなどという数値が観測されていた? しかもそれは県が計測していた? 何かの間違いではないかと思ったが、本当だった。
この元データは、文科省ではなく経産省のサイトに今も置いてある。普通にはなかなか見つけられないような場所で、最初からそこにあると知らなければまず気がつく人はいないだろう。
⇒これ だ。

冒頭の画像はその一部である。(クリックで拡大)
翌3月13日には、南相馬市原町区、小高区の数か所で計測限界の30μSv/hを振り切るとんでもない数値が計測されている。
経産省のサイトに掲載されたのが6月3日。それまで3か月近くこのデータは隠されていたことになる。
重要なのは、この計測は国ではなく福島県が行っているということだ。
文科省がサーベイカーを出して原発から北西20km地点に走ったのは3月15日夜のことだ。県はそれより3日も早く、1号機が水素爆発する前に、県内が大変な放射能汚染をしていることを自らの調査で知っていたのだ。

県は3月11日の時点ですでに国からSPEEDIのデータを受け取っている。しかし、そのデータは隠されてしまった。
隠したものの、相当慌てて、3月12日に大熊町、富岡町、浪江町などで放射線量計測を始めたのだろう。結果、すでに取り返しがつかないほどの放射性物質漏れがあることが分かった。
それでも県は、原発の周辺自治体に何の指示も出さなかった。
しかも、この、重大な放射能漏れを日本でいちばん早く察知していたであろうデータを隠してしまった。
これはもう、未必の故意による殺人罪に匹敵する犯罪と言える。
福島県は、県民の命を守るつもりがハナからなかったのだ。

 

東日本に住む、という「賭け」2011/10/23 13:45

関東東北の汚染マップ(文科省発表のもの)

関東・東北に住み続けるという「賭け」

柏市(千葉県)根戸高野台の市有地で毎時57.5マイクロシーベルトというとんでもない空間放射線量が検出された。市が土壌を調べたところ、1キロあたり最大27万6000ベクレルの放射性セシウムを検出した(毎日新聞。10月22日)と発表した。
こういうことは今後もあちこちで起きるに違いない。つまり、今自分が暮らしている土地が比較的汚染が軽度だったとしても、知らないうちに危険地域になってしまうことはありえる。

一方、福島第一原発では、4号機の核燃料保管プールが建屋ごと崩壊し、中の使用済み(4号機では「使用中」も含む)核燃料がぶちまけられるのではないかという恐れがずっと続いている。
これは反原発の科学者から推進派だった専門家まで、異口同音に指摘している「今いちばん起きてほしくない事態」であり、その可能性は誰も否定できない。
4号機が倒れるというような事態になったら、あるいは他の予期せぬ事態が起きて高濃度の放射性物質が再び漏出したら、そのときの気象条件次第で、関東・東北のどこでも、飯舘村や津島並みの汚染になりえる。
関東・東北はすでに広範囲にわたって放射性物質が降下してしまった。都内、神奈川あたりでも0.1μSv/h超はあたりまえのことで、これは今後も当分下がらない。

福島第一原発の処理は、今後数十年かかっても「安定」的な状態に持ち込むことは不可能だ。
原子力を推進する側にいた人間もそのことは十二分に理解している。

//これほどの事故を起こした原子炉を廃炉にすることは、歴史上、全く前例の無い取り組みです。通常の原子炉であれば、過去に廃炉にした例はありますので、技術的にも可能ですが、それでも数十年規模の時間と膨大な手間と費用がかかります。

 しかし、福島原発の場合は、核燃料がメルトダウンを超えて、メルトスルーを起こしているわけです。通常の健全な核燃料であれば、上から一本一本、遠隔操作で引き揚げていけばよいのですが、福島原発の場合は、その核燃料が溶けて崩れ落ち、格納容器の下部と融合している可能性があるわけです。

 しかも、その放射能は、人間が近づいたら数時間で死亡するほどの高いレベルです。それは、私のような放射性廃棄物の専門家からみても、目を覆いたくなる状況であり、この状況の原子炉を安全に解体し、廃棄物を撤去することは、現在の技術では極めて難しく、廃炉が実現できるとしても、その計画立案と技術開発を進めるだけで、そもそも数十年はかかるでしょう。

 そして、その数十年の間は、極めて高い放射能を持ち、形を留めずに溶融した核燃料という、まさに高レベル放射性廃棄物が、福島第一原発サイト内に存在し続けるわけです。さらに、将来、廃炉が実現できたときには、取り出した膨大な高レベル放射性廃棄物の「中間貯蔵」と「最終処分」の問題が待ち受けています。(国民の信頼を失った日本の原子力行政 野田新政権が答えるべき「7つの疑問」――田坂広志・元内閣官房参与/多摩大学大学院教授インタビュー ~ 週刊ダイヤモンド)//


溶けた核燃料が今どこにどのような形で存在しているのかさえ誰も把握できていない。おそらく、圧力容器を突き抜けた分は格納容器の底を突き破り、一部は地下まで達しているだろうし、一部は壊れた配管を通してあちこちに拡散している。
さらには、国はなかなか発表しようとしないが、プルトニウムやストロンチウムといった、ごく微量であっても身体に取り込んでしまったらセシウムよりはるかに怖い核種が広範囲に飛び散ったことも間違いない。
福島県内で今後、金さえ出してくれればなんでもやるという「除染」が一斉に始まると、こうした恐ろしい核種がさらに再拡散し、体内に取り込んでしまう確率が上がる。

こうした状況の中、もはや関東・東北に住むことは一種の「賭け」だなと思わざるをえない。
おそらく大丈夫だろう……という思いこみで住む、ということだ。
僕自身の本能的な勘、あるいは想像では、確率的に8割安全2割危険というところだろうか。2割は放射性物質を体内に取り込んでしまって内部被曝を続けることにより病気になるという確率だ。
無論、この「8:2」にはなんの根拠もない。しかし、実際に生きていかなければならないのだから、あとは個人の判断、直感で「賭けてみる」しかない。
やりきれないのは、将来、癌、白血病、高血圧などになっても、それが放射性物質と関係があるかどうかはまったく分からない、証明できないということだ。

(10/24朝 追記)
その後の調査では、外から汚染土を運び込んだのではなく、そばを通っている側溝の破損箇所から水が浸みだしてセシウムが溜まっていったらしいということになった。⇒文科省発表はこれ
それならそれで、もっと怖い事態だ。
あちこちで「除染」作業が始まると、高圧洗浄機などで流された放射性物質は下水系を通って再拡散する。その過程で、今まで汚染度が低かった場所に放射性物質が追加されて溜まっていき、汚染の度合が高くなることもありえるわけだ。