「日本の劣化」を物語る3題話 その1 豊洲新市場は機能しない?2016/07/31 14:25

今日は東京都知事選である。
これを書いている今は朝10時前で、結果は発表されていないが、これほど開票する前からうんざりするような選挙はない。
言及するのも嫌になるので書かない。

選挙結果が出て気分が悪くなる前に書いておきたいことがある。
それは、「日本の劣化」が想像を超えてすさまじいということ。
特に「フクシマ」以降は各方面での劣化ぶりを見せつけられ、驚かされてきたが、そのたびに「それでもこういう社会で生きていかなくてはいけないのだから……」と、気持ちを切り替え、視点を変え、自分の暮らし、生き方を保とうと努力している。しかし、これでもか、これでもかというくらいひどい事例が毎日のように目の前に現れて、疲れる。
最近体験したり見聞きした事例を3つほど書き留めておきたい。

使いものにならない豊洲新市場

都知事選に立候補を表明していた宇都宮健児氏は、泣く泣く都知事選候補を降りるまで、公約の1つに「築地市場の豊洲移転は一旦停止」をあげていた。
豊洲市場の施設が使いものにならないことはすでにテレビなどでも一部取り上げられていた。ブースが狭すぎてマグロの解体もできないなどなど。
なんだそれ、と呆れたが、これ(建築エコノミスト 森山のブログ)を読むと、想像をはるかに超えてひどいようだ。
豊洲新市場という施設が、どうやら市場として十分に機能しないどころか、もし、移転してしまったら、魚の流通がストップしかねない事態になってしまっているようなのです。
なぜ、そんなことになってしまったのか?
最初、私も事態がうまくつかめなくて、まさか?そんなバカなことが起きてるのか?と信じられない気持ちでいっぱいでしたが、、、。
どうやら、新国立競技場問題以上の大変な状況に陥っているのです。
しかし、新国立競技場問題より救いがあるのは、豊洲施設がダメなまま完成しちゃいましたが、現築地市場をまだ壊していないことです。
森山高至氏のブログ「建築エコノミスト 森山のブログ」より)

長いのでいくつかポイントを並べてみると……
  • 床が抜けるかもしれない
  • 動線が考えられていない設計で内部の大渋滞必至
  • 軟弱地盤なのにボーリング調査が不足しているし、耐震設計内容がおかしい
  • 製氷施設が築地の4分の1規模で氷不足になり魚が腐る
  • 商品を運搬してきた10トントレーラーの駐車スペースが完全な設計ミスで機能しない

……とまあ、信じられないようなことが次々に書いてある。
これ、オフィスとして設計したでしょ?
どっかのIT企業のツインビルかなんかの図面ぱくってきたでしょ?
本社ビルとサーバーのデータセンターみたいな。
地下だけでつながってるやつ。
あっ、でもデータセンターはサーバーが重いから、積載荷重2トンはみておかないといけないんだった。
じゃあ、一体、この豊洲施設は何に使おうとして計画したんでしょうか?
教えていただきたい。
と、設計者に悪態をついたところで、既にこの「卸売り市場としては使えない何か」はできあがってしまっているのです。


特に最後のトレーラー駐車スペースが完全な設計ミスのまま完成してしまっているというのは驚きだ。

こういうことを招いた今までの都政。知らないまま知事に立候補する人たち……ここまで劣化してしまった日本。

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