ウクライナ議会がデマ報道を認め「人権監察官」を解任 ― 2022/06/10 21:25
5月31日、ウクライナの人権監察官リュドミラ・デニソワに、ロシア兵による女性暴行の戦争犯罪を根拠なく捏造した疑惑が浮かび、ウクライナ最高会議によって解任された、というニュースが飛び込んできた。
Newsweekなど西側のメディアも報じている。
ウクライナの女性人権NGOが、デニソワが告発した何件かの「ロシア兵による女性暴行」を調べたところ、何の具体的根拠もなく事実無根の捏造だと判明、糾弾と抗議に動いたところから判明し、ウクライナ政府でさえも認めざるをえなくなったようだ。
この記事を詳説しているブログが、「ウクライナ 人権 デニソワ」でネット検索した結果を紹介していたので確認したところ、大手メディアがこのデニソワの「根拠なく喧伝した」というリポートをそっくりそのまま報道していたというのは本当だった。デニソワが出した嘘情報をそのまま世界に向けて発信し続けていたのだ。
しかし、そのデニソワが、根拠のないデマを流していたとしてウクライナ最高会議(国会に相当)によって解任されたというニュースは、Newsweekなどの一部海外メディアは伝えているのに、日本のメディアはまったく伝えていない。伝えているのは個人ブログばかり↓。それらのブログの情報元がNewsweekやDeutsche Welle (DW ドイツのメディア) やZero Hedgeなどの海外メディアなわけで、情けないのを通り越して怖ろしい。
本当はこうした情報を、「NHKスペシャル」とか「報道ステーション」とか「ニュース23」とか「報道特集」とかで見たい。でも、今の日本では無理。ついにはテレ東の「やりすぎ都市伝説」までがおかしくなってきている。
今、世界はどうなっているのか。
それを知るためには、個人がネットで様々な情報(特に海外の独立系メディアとかフリーランスのジャーナリスト、医師、学者、軍人ら、現場を直接知る立場にある人々からの情報)を探し出して、真贋を確かめなければならない。
確実にこれが正しい、正確だ、嘘が入っていない、と言いきれる情報はない。どんなに本当らしく見えても、1%は嘘かもしれないという可能性を残しながら判断する必要がある。
時間と基本的な技術がなければそこまではできないから、ほとんどの人たちは流し見するテレビの情報やマスメディアの記事が正しいと思ってしまう。
何かおかしいな、と感じても、それ以上深追いはしない。面倒だし、何かやっかいなことに巻き込まれそうで怖いから。
……その結果が今の世界状況なのだから、あとはもう、自分が消耗し尽くさないように、うまくやり過ごすしかない。
親父もお袋も、晩年、「今の世の中は戦争前にそっくりだ」と言っていた。
戦争の形が80年前とはだいぶ違っている。その意味ではもはや情報戦争、認知戦争という「戦時中」なんだろう。
個人ができる防衛策は、正確な戦況を知ること、食料や必需品の入手方法を考えること、そして、見えない攻撃をかわすための精神的防空壕に籠もること……かな。
まずは生き抜きましょう。
Newsweekなど西側のメディアも報じている。
The move to dismiss Denisova came after outrage about the wording used in public reports about alleged sexual assaults committed by Russians, as well as the alleged dissemination in those reports of unverified information. Despite accusations from Ukraine, the Kremlin has repeatedly denied that Russian soldiers have committed war crimes or sexual assaults during the invasion.
デニソワ解任の理由は、根拠も証拠もなく、扇情的な言葉を使ってロシア軍による性的暴行を公式発表し、喧伝したというもの。こうしたウクライナからの告発を受け、クレムリンは繰り返しロシア兵たちは侵攻に際して戦争犯罪や性的暴行などはしていないと否定し続けてきた。
(Newsweekの記事より)
デニソワ解任の理由は、根拠も証拠もなく、扇情的な言葉を使ってロシア軍による性的暴行を公式発表し、喧伝したというもの。こうしたウクライナからの告発を受け、クレムリンは繰り返しロシア兵たちは侵攻に際して戦争犯罪や性的暴行などはしていないと否定し続けてきた。
(Newsweekの記事より)
ウクライナの女性人権NGOが、デニソワが告発した何件かの「ロシア兵による女性暴行」を調べたところ、何の具体的根拠もなく事実無根の捏造だと判明、糾弾と抗議に動いたところから判明し、ウクライナ政府でさえも認めざるをえなくなったようだ。
この記事を詳説しているブログが、「ウクライナ 人権 デニソワ」でネット検索した結果を紹介していたので確認したところ、大手メディアがこのデニソワの「根拠なく喧伝した」というリポートをそっくりそのまま報道していたというのは本当だった。デニソワが出した嘘情報をそのまま世界に向けて発信し続けていたのだ。
- ブチャの集団墓地に300人の遺体が埋葬されている可能性がある(4/5 ロイター)
- ロシア軍に捕虜になっていたウクライナ軍女性兵士15人が、拘束中に拷問や虐待を受けていた(4/6 CNN)
- キエフ州内ロシア軍のキャンプ場で5人が虐殺されていた(4/6 産経新聞)
- ホストメルで400人以上の住民が行方不明となっている(4/7 ロイター)
- 「世界一のママ天国で幸せにね」 ロシア軍に母を殺された9歳の手紙(4/9 朝日新聞)
- ロシア軍が12万人以上の子どもを強制的に連行した(4/10 産経新聞)
- ブチャで25人の女性が地下室に閉じ込められ、組織的に性暴力を受けていた(4/12 BBC、4/13 時事通信)
↑「ウクライナ 人権 デニソワ」で検索すると、メジャー媒体が報じたニュースが並ぶ
↑「デニソワ 解任」で検索すると個人ブログばかり並ぶ
今、世界はどうなっているのか。
それを知るためには、個人がネットで様々な情報(特に海外の独立系メディアとかフリーランスのジャーナリスト、医師、学者、軍人ら、現場を直接知る立場にある人々からの情報)を探し出して、真贋を確かめなければならない。
確実にこれが正しい、正確だ、嘘が入っていない、と言いきれる情報はない。どんなに本当らしく見えても、1%は嘘かもしれないという可能性を残しながら判断する必要がある。
時間と基本的な技術がなければそこまではできないから、ほとんどの人たちは流し見するテレビの情報やマスメディアの記事が正しいと思ってしまう。
何かおかしいな、と感じても、それ以上深追いはしない。面倒だし、何かやっかいなことに巻き込まれそうで怖いから。
……その結果が今の世界状況なのだから、あとはもう、自分が消耗し尽くさないように、うまくやり過ごすしかない。
親父もお袋も、晩年、「今の世の中は戦争前にそっくりだ」と言っていた。
戦争の形が80年前とはだいぶ違っている。その意味ではもはや情報戦争、認知戦争という「戦時中」なんだろう。
個人ができる防衛策は、正確な戦況を知ること、食料や必需品の入手方法を考えること、そして、見えない攻撃をかわすための精神的防空壕に籠もること……かな。
まずは生き抜きましょう。
カタカムナから量子論、宗教哲学、情報戦争まで、現代社会の謎と真相を楽しみながら考える、まったく新しいタイプの文章エンターテインメント
『用務員・杜用治さんのノート』 で買えます。
◆小説、狛犬本、ドキュメンタリー……「タヌパックブックス」は⇒こちらから
◆「タヌパックブックス」は⇒でも買えます
◆コロナで巣ごもりの今こそ、大人も子供も「森水学園」で楽しもう
『介護施設は「人」で選べ』
親を安心して預けられる施設とは? ご案内ページは⇒こちら『3.11後を生きるきみたちへ 福島からのメッセージ』
(2012/04/20発売 岩波ジュニア新書)…… 3.11後1年を経て、経験したこと、新たに分かったこと、そして至った結論■今すぐご注文できます
で買う
立ち読み版は⇒こちら
「狛犬本」の決定版!