3万円の手作りクッキー2018/04/22 18:42

「ナイナイのお見合い大作戦!」という番組を見た。最後に女性たちが手に手に小さな包みや箱を持ち、「私が焼いたクッキーです。受け取ってください」みたいな感じで男性に差し出すシーンで、微妙な違和感を覚えた。男性が女性に、のときは全員が花束だったなあ。女性が男性に、の場合はクッキーとかなのか……。

手作りクッキーは特別なものである。愛情を込めて、大切な人のために焼く。
手作りクッキーを「食べてください」と渡される人は幸せだが、世の中には手作りクッキーをもらえない人もいっぱいいる。
そういう人はお金を出して市販のクッキーを買ったりする。地位のある人は、自分が買わずとも、人が高価なクッキーを買ってくれることもある。
でも、市販のクッキーは大量生産のコピーで、手作りクッキーとは違う。味がどうのという問題ではなく、「違う」。
だからみんな、手作りクッキーが好きだし、手作りクッキーを欲しがる。

ケースF:
「お忙しそうですね……」
「いろいろ大変だったけど、これからがウンコだから。手作りクッキーちょうだい」
「ダメですよ。ここはお仕事の場ですから」
「そんなに仕事したいんだ~。じゃあ、おうち行っていい?」
「そういうの、ほんとやめてください」
「きみんち行って、手作りクッキー食べて、ウンコして、クローズアップ現代見て、寝るか~?」

ケースY:
「手作りクッキー、お好きなんですか?」
「そうだね。でも、焼いてくれる人いなくてね」
「お寂しいですね」
「きみが焼いてくれる?」
「材料費と手間代で3万円いただければ」
「いいよ。じゃあ、それでお願いするよ」

さて、この2つのケースを、同じ「手作りクッキー」の話として同列に語っている人がいるが、全然違う話だと思うよ。



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