ガイガーカウンター到着2011/03/20 15:18

昨日(19日)昼頃、発注してあったガイガーカウンター(RADEX RD1706)が届いた。
イギリスのショップから取り寄せたのだが、そのショップも、昨日見たら、すでにすべての携帯式ガイガーカウンターは売り切れていた。
ショップのJameさんからは「Thank you for your email. We are pleased that your order arrived fairly quickly and that you are safe and well.
Hope you manage to keep safe and well.」という短い励ましのメールが届いた。
売り切れ!

RD1706はそこそこ高性能なガイガーカウンターで、放射線量の測定可能範囲は0.05~999マイクロシーベルト。
つまり、1ミリシーベルトまでを計れる。詳細には、
ガンマ線:0.1~1.25MeV(ミリオン-エレクトロン-ボルト=イオン・素粒子などのエネルギーの単位を表す)
X線:0.1~1.25MeV
ベータ線:0.25~3.5MeV

リアルタイムにマイクロシーベルト値でその場の放射線量を表示し、設定値以上になると警告音やバイブレーションで警告を発する。また「バックグラウンドモード」というのがあり、最初にその場の環境標準値(5箇所で5回計って平均を出す)を測定し、バックグラウンドモードに切り替えると、その基準値をどれだけ上回ったかを示す。
一般向けのRD1503、RD1503+といったモデルより上級機で、測定線量が1桁高いところまで計れる(一般向けの1503シリーズは上限が99マイクロシーベルト)のとバックグラウンドモードが使えるのが特徴。
すでに30km離れていても150マイクロシーベルト以上を計測している場所もあるので、そういう場所では99マイクロシーベルトまででは振り切れてしまうのでこっちにしたのだ。

ロシア製。ボタンにマークも付いていない。でも、説明書を読んだら(ロシア製だが、説明書は英語)、想像していたよりはるかに簡単・明瞭な機械だったので安心した。
ツイッターで、ガイガーカウンターは初期設定や調整が難しく、素人には到底扱えるものではないなどと言っていた人もいたが、それは研究所にある本格的な測定器の話だろう。さっき見たテレビで、東工大の助教が同じものを持って「このスタジオでは○○で、まったく安全です」とやっていた。

これによれば、現在僕がいる川崎市麻生区では、0.15マイクロシーベルト前後である。
日本における大地からのγ線の時間当たりの空間線量率は、0.02~0.08μGy/h(1時間あたり)であり、ラドンを除く自然放射線による年当たりの線量当量率は、約1.1mSv/y(年間)だそうだ。1.1ミリシーベルト/年ということは、年間1100マイクロシーベルトだから、365×24で割ると0.12~0.13マイクロシーベルト。数値そのものはまったく問題になる数値ではない。かつて、もっと高いときはいくらでもあった。しかし、関東地方での最近の数値は0.0xマイクロシーベルトだから、原発事故の影響で高くなったことは間違いない。

このまま収束してくれると思っていたのに、最新のニュースによれば、3号炉(プルトニウムを含んだMOX燃料が炉内に入っている!)の炉心溶融が進んでいるらしく、格納容器に穴を開けて圧力を下げないと危ないらしい。これは危機的な状況だ。建屋はすでにボロボロで、格納容器は剥き出しなのだから、それに穴を開けるということは、高濃度放射能が風に乗ってばらまかれることを覚悟の上で、そうしないと爆発する状況まで来てしまっているのだ。
まったく、どこまで期待を裏切られ続けるのだろうか。

11日、津波でバックアップ電源がすべて流された段階で、とりあえず大型蓄電池を運び込むことはできなかったのか。そういう備えが数百キロ圏内にさえなかったということなのか。


★義援金にご協力を★取次業者、ROUTER.FM様のご厚意により、2011年3月16日から同4月15日までの1か月間、タヌパックを含める全レーベルの音楽配信における取次手数料全額が東北関東大震災への義援金として使われることになりました。音楽を聴いて心を落ち着けながら、些少でも寄附ができるということです。右のアルバム試聴プレイヤーのBUYでご希望の配信ショップ(iTunesストアやAmazonなど)からご購入できます。ご協力を!! 

箱を開けてみる。思っていたより小さいな


とりあえず測定したところ、0.12マイクロシーベルトだった


バックグラウンドモードを起動するために5箇所の平均値を計測する画面

取説には、1.20マイクロシーベルトを超えたらその場から離れて、しかるべき組織に連絡した上で適切な処置を受けよという注意が書かれている。
文科省の測定では、昨日の東京(新宿区)や神奈川(茅ヶ崎)の測定値は0.04マイクロシーベルト前後で、0.15レベルが宇都宮市、水戸市で0.17くらい。もしRD1706の計測値0.12が正しければ、昨日の宇都宮市や水戸市よりは少しマシな程度ということになる。
いずれにしても、この数値自体は全然問題にならないのだけれど、いつもの値でないことは確か。

テレビで嬉々として喋りまくる石川迪夫を見ていて、1988年に放送された『朝まで生テレビ』を思い出した。顔がすっかり変わってしまっていたが、あのとき、推進派の先頭でひとり調子っぱずれなことをまくし立てていたのが石川迪夫だった。当時の肩書きは「日本原子力研究所・動力試験炉部長」。
正確な記録を見たいと思ってアマゾンに古書を注文した後、あれ? これってうちにあったのでは……と思って、書棚を見たらしっかりあった。うっかりしてしまった。
読み直してみると、広瀬隆や槌田敦がいかにまともなことを言っていたか、そして石川迪夫がその適確な指摘を関係のない数字や余計な説明を得意げにまくし立て、それに対して??となった司会の田原総一朗がいちいちストップさせて話題を変え、推進派の論理破綻に逃げ道を与え続けていたかがよく分かる。
詳細は今度、落ち着いたときに。
今は3号炉の致命的崩壊⇒高濃度放射能の拡散がとにかく心配だ。
3号炉はプルトニウムを含んだMOX燃料である。
なぜ日本でも有数の老朽化原発である福島第一でプルサーマルを許可するのかと迫られながらも認めた佐藤雄平県知事、国、そして、まったく必要のない危険因子追加行為を強行した東電は正気の沙汰ではない。


もう読むことなどないと思っていたのに……


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